続・絨毯屋へようこそ トルコの絨緞屋のお仕事記

2008/12/18(木)05:19

日本人女性トルコの村娘になる

トルコ人と日本人(11)

トルコの織物に興味を持ち、ぜひ現場を見てみたい、休暇を利用してアンタルヤを訪れたいとミフリ社長にメールをくれた20代の日本人女性Sさん。 何度かのメールのやりとり後、実現した今回のアンタルヤ訪問。 今朝、無事にアンタルヤに到着し、市内から45kmのアイシェの村を一緒に訪れた。 アイシェは家中の絨毯を日干ししている最中で、屋根に絨毯が敷き詰められていた。 天気もよく、私たちは日干しの絨毯の上でチャイとご飯をごちそうになり、アイシェがキリマンでの糸紡ぎを披露する。 今日は青空で、気温も12月とは思えない温かさ。 絨毯に寝転がり、ついウトウトしてしまう。 Sさんは、アイシェにオヤスカーフとシャルワル(モンペのようなズボン)を着せてもらい、村散策。後ろ姿からは日本人とは誰も気がつかない。村娘のできあがりである。画像左がSさんである。 この村ではかつては200世帯ある各家庭に織り機があり、日常的に絨毯が織られていたが、今ではアイシェと他に2軒あるだけ。 途中の家でスカーフにオヤを編んでいるおばちゃんがいたので写真を撮らせてもらっていると、別の女性が通りかかって、じゃあ私も・・・と編みはじめた。 この地域ではトゥーオヤが主流であるが、花嫁になる女性にお婿さんのお母さんが45枚のオヤスカーフを贈る風習があるという。 アイシェも未来のお嫁さんのためにオヤを作りためているそうだ。 最後はアイシェと一緒に絨毯織り。 日本でも織物をしているというSさんは、垂直機の絨毯織りは初めてといいながら、すぐに覚え、結び目1段と平織り、毛先のカットを一人でやり、アイシェを驚かせた。 チャイを飲み、笑い、写真を撮り、気がつくとあたりは暗くなっていた。 充実した一日が終わる。 Sさんの被っているスカーフは、43歳になるアイシェがまだ少女のころ作ったボンジュクオヤ(ビーズオヤ)である。時々Sさんの頭からズリ落ちるほどの重量感。

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