オンライン勉強会「チャナッカレのオヤを見る会」
突然の開催にも関わらず、たくさんの方にご参加いただき、ありがとうございました。オヤを編む会主催オンライン「チャナッカレのオヤを見る会」。またもや1部で終わらず、2部、3部と続きました。厳密にはトルコ北西部のチャナッカレ県とバルケシール県にまたがる地域の村々で集められた素朴で可愛い各種オヤスカーフをご覧いただきました。イーネオヤ、メキッキオヤ、トゥーオヤ、ケスメイップオヤなど総数約150点ほど。今回はコレクションピースというよりは、この地域の特徴を持つ大きなヒラヒラのイーネオヤや、海藻型のイーネオヤの他、遊牧民系住人ならではの少しの作業でいかに派手に華やかに見えるか、工夫がたくさん詰まったオヤを見ました。材料が手に入りにくい環境、または貧しいがために材料を購入できなかったなどの理由がありますが、身近にあったものをちょっとした工夫で変身させる想像力の豊さを感じます。オヤってこうあるべき、こうじゃなきゃいけないという壁を取っ払った自由な発想と創作。目から鱗です。細いシルク糸でいかに細かく、繊細に、複雑に作るか、それはもちろん高度な技術と財力が必要になります。それに評価が集まるのも当然です。だけど、それができない環境下であってもアイデア次第で素敵なものがいくらでも作れるってことですね。もちろん民族の好みの差もありますから、好き嫌いはあっても優劣の問題ではないのです。そんなことをみんなでお話しながら、きっとそれぞれの中でいろんな思いがよぎったと思います。オヤを見る会、回を重ねるごとに、それぞれの地域の違いや背景を知ることで頭の中で徐々に広がっていく全体像が見え始めているのかもしれません。さて、上のチャナッカレのイーネオヤ。なんとスカーフの周囲にメインモチーフが隙間なくびっしり作られています。普通はメインモチーフの間にアラモチーフと呼ばれる小さな飾りを付けることで、作る手間と時間を軽減することができるわけですが、こんなにメインモチーフだけで作るのも大変そうです。このお話は以前もどこかで書いたような気がしますが、このオヤが作られた村はとても貧しいそうです。その分、自分の手で作りだすものには労力をかけ、豊かに見せることに尽力したとのこと。貧しいからこその豊かさの象徴。せめてオヤだけでもお金持ちにしてあげたいという気持ちの表れだそうです。自分の力だけでできることです。お金をかけて見繕った見栄とはまた別のもののような気がします。プライドとでも言ったらよいでしょうか。見るたびに面白い。何度見ても飽きない。そんなオヤの世界です。オヤを見る会としては、今後、ムドゥルヌのオヤ、オデミシュのオヤ、ベルガマのオヤ、カスタモヌのオヤ、ブルサのオヤ、マニサのシェケルオヤなどもできそうです。※オヤマニアの会イベント「編み編みパーティー」が9月19日(土)ー22日(火)に清澄白河の清澄アートギャラリーさんで開催予定です。お話会は19日(土)16:00-17:00「タウシャンルのチティの新旧モチーフのお話」20日(日)16:00-17:00「ムシュクレ村の93種のモチーフのお話」です。今回少人数制ですので満席の場合はキャンセル待ちになります。お問合せお申込みはオヤマニアの会さんまで。→ オヤマニアの会ブログ------------------------------------------------------------------YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤↓↓↓↓↓ikumi nonaka------------------------------------------------------------------ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村 その他・全般ランキング