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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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March 19, 2013
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カテゴリ:絨毯・キリムの話
キリムや絨毯はウール糸で織られている。
ウール糸とは、羊の毛を紡いで糸状にしたもの。

ただウール糸と言っても、編み物用と織物に向いている糸はそれぞれ異なり、特に回転数(つまり硬さ)で適しているもの、そうでないものがある。

昨今の織物用ウール糸はカンガル糸と呼ばれるもので、機械で紡いでいるので均等で、細いものでも太いものでも作ることができる。
特に極細糸が作れるので、薄いキリムに使える。
織りに使う場合も、一定の太さで軽いので、織り手にとっては使いやすい。

新作キリムとして織られているものには、このカンガル糸が使われている。


H (4) [1600x1200].JPG


今は機械で簡単に糸が用意できるようになったけど、その以前は・・・・というと。
もちろん手で紡いでいたわけである。

手で紡ぐ場合、キリマンという(ウールの場合は)十字のスピンドルを使って紡ぐ。
地域によって糸車で引いたりもした。

いずれも手間のかかる、作業で。
でも糸を作るにはそれしか方法がなかったのだから、女性たちは暇されあればキリマンを回していたのである。

15年ぐらい前までは、織りをする村々や地域でまだキリマンで糸を紡ぐ女性たちの姿を見ることができた。
キリマン糸も手に入れることができた。
ところが、手間暇かかり、高価なキリマン糸に変わり、簡単で安いカンガル糸の普及で、キリマン糸の需要が激減。
需要がなければ供給も減る。

というわけでいつまでも手に入ると思っていたら、ある日突然、キリマン糸が手に入らなくなった。
それからはキリマン糸を集める日々。

キリム用のキリマン糸は主にコンヤで探して手に入れた。
古いものほど高度なテクニックで極細に均一に紡がれている。
最近のものは投げやり仕事で、テクニックが付いていっていない。
それでもキリマン糸ということが重要で、選んでいられないのである。

そうこうしているうちに、キリム用のキリマンの入手が不可能になってしまった。

その代わりと言ってはなんだけど、アンタルヤのドシュメアルトゥで昔、絨毯を織っていた女性たちが、町生活に変わり、不要になったキリマン糸を持ち込むようになった。
弊社で糸を買うらしいという噂も広まり、結構な量が集まった。
ただね、絨毯糸とキリム糸には大きな差がある。
私はキリム糸が欲しいのである・・・・・。


と、諦めていたところに、ウシャクの女性が以前紡いだキリム用のキリマン糸を売りたいという申し出。
ウシャクの濃密な糸。
保管状態もよく、きれいである。


usak-kiriman (2) [1600x1200].JPG


多少の紡ぎムラは、いまどきご愛嬌。
使用にはまったく問題ないし。

この糸を使うとウシャクの伝統的なタイプのビレッジキリムと同じ質感で織れるってこと。
染めは自分で楽しんでね。
家庭でできる草木染めの本も出ているし、布用の粉末染料でもいいし。


usak-kiriman (1) [1600x1200].JPG


お分けできる分が大きなチュワルにぎっしり、約10kgあります。
ウシャクのビレッジ仕様、キリマン糸を試してみたい方がいらっしゃいましたら、ご連絡お待ちしております。


絨毯用のドシュメアルトのキリマン糸も色限定になってしまいますが、ありますよ~。
ついでに言うと、木製キリマン、(多少のお手入れが必要ですが)絨毯用ハサミ、絨毯用金属製キルキットもたくさんあります。



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Last updated  March 19, 2013 11:11:08 PM
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