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キルキットのお話。 前回、キルキットは絨毯用、キリム用、また地方により様々な形があると書いた。 実際、そうで、分類し始めたらおもしろいほど。 古いものは、手彫り、手作りの木製キルキット。 歯の感覚が狭いものから広いものまで、歯が深いものから浅いものまでいろいろある。 また個々の手作りのため、同じ地域の同じ形態でも、規定のサイズなどもない。 私の個人コレクションには、各地の木製キルキットがかなり揃っているので、機会がありましたら、形態の差をご覧いただきたいと思う。 以下の画像は、最近まで使われていた標準タイプの絨毯用のキルキット。 歯の部分は鍛冶屋さんで作り、取っ手の木の部分は大工さんだったり、ちょっと器用な旦那さんが奥さんのために手作りする。 結構重さがあるのだけど、絨毯の場合、キリムと違って、一列を一度に詰めていくので、振り落す感じでキルキットを打ち付けていかなければならない。 キリム用の軽い、細いものだと細かい部分には便利だけど、絨毯の場合は一列ごとに揃えて行くので、重量があったほうがいい。 重たいので、慣れない内は手のひらの皮がむけたりする。 皮むけ防止に、自分で取っ手に毛糸で編んだカバーをつけたりする。 振り落すのにもコツがあり、自分の手首を痛めないように、イチ、ニッと振り落し、結び目の上で一度止める。そのリズムを繰り返しながら、詰めていく。 機の経糸の張りがしっかりしていて、慣れてくると「コンコン、コンコン」と、糸が鳴る。 それが村で聞こえてくる、キルキットで横糸を詰めていくときの響きである。 上の絨毯用の金属製キルキットは、アンタルヤのドシュメアルトゥ地方で実際に使われていたもの。 多少、歯が曲がったりしているものもあるけれど、実用には問題なし。 こちらも少しだけど手元にありますので、興味がある方にはお分けしたいと思います。 1点1500円。(送別) 次回は、キリム用の歯が金属製のキルキット。 ところでハサミの「は」は「刃」?。 キルキットの「は」は、櫛と同じ「歯」でいいのでしょうか・・・? にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 15, 2013 12:08:03 AM
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