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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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May 14, 2015
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嫁入り道具として用意されたたくさんの布たち。
それぞれに思いや祈りを込めて、地方や部族、独特の文様を縫い込みます・・・・・。
「布支度」シリーズ。
第6回はウスべキスタンの垂れ付き帽子


自分の頭に被せると、写真が撮れないことに気がついたので(!?)、とりあえず金属製の水差しの上に乗せてみた。
被っているところは後でスマホで自撮りするから、まあ、いいや・・・・。

R-P1150692.jpg


形状としては細長い「垂れ」の付いた帽子である。
日本で垂れ付き帽子っていうと、首の部分が焼けないように「日よけが付いた」というイメージで頭に思い浮かべると思うけど、これは装飾用の垂れである。

帽子は手織りのコットン布に両サイドの耳隠しの部分と、後頭部の垂れ部分に刺繍で装飾がしてある。
トップ部分は刺繍がなく、筒状の輪を上で簡単に絞って縫っているだけなので、この垂れ付き帽子の上にさらに、帽子を被るという用途で作られたものだということがわかる。


R-P1150693.jpg


そうなると、これ全体がフラップ(垂れさがる部分)ということになる。

同様の近代のものも持っているが、フラップ部分がさらに太く、刺繍も簡単である。

これは形態といい、刺繍の品質、糸の質と染色からすると、少なくとも19世紀半ばのものだと思う。


R-P1150695.jpg


というのも、刺繍部分に使用されている糸はシルクで、しかも染色が質の高い草木染め(天然染め)が施されているから。トルコでは草木染めは100-120年前まで行われていたが、旧ソ連領では人工染料の普及が150年前ごろと早かったため、これだけの草木染めはそれ以前の技術であると想像するからである。
深みのある赤色、退化しない青色、色を見るだけでもうっとりする。



R-P1150696.jpg


これだけの仕事量があるのに、モチーフがまるでクレヨンで描いたように、アンバランスだったり、歪んでいたり。
でも、それもまた味があって面白いのだけどね。



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Last updated  May 19, 2015 10:07:03 PM



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