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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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June 8, 2018
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先々週の話ですが、トルコの身内に不幸がありました。
昨年末には日本の身内にも不幸がありました。

日本のお葬式には行けませんでしたが、トルコのお葬式でそれぞれを思い、それぞれの魂が天国で安らかに眠れるようにお祈りしました。
無宗教者なので自分なりの方法で、ですけど。
宗教や習慣が違ったとしても、残された者の悲しみや亡くなった人への祈りはきっと人間である限り、変わりないものだと思っています。

私的感情はとりあえず置いておいて、今回のトルコのイスラム式お葬式を身内の側からご紹介します。きっとトルコ国内でも地域や家庭によって異なるのだと思いますが、アンタルヤは市が全て無償でやってくれますので、その指示通りに動いただけ・・・ともいえます。

死亡が確認されると家族に死亡証明書が渡されます。
今回は病院で亡くなったので病院が出してくれました。
市の墓地に連絡し、埋葬日を相談します。
遺体を病院から墓地内にある霊安室(冷蔵庫)に移送します。場合によっては家だったり、病院の霊安室にそのまま置かれることもあります。
その間の霊安室、霊柩車は市の管轄で全て無償です。

市に連絡を入れた直後に、家に大きなテントと、テーブルとイス、チャイマシン、紙コップなどがトラックで届けられました。
弔問客のために必要なものです。

さらにご近所さん、お友達が大鍋に料理を作ってどんどん運んできます。
なんでも故人の家族は3日間は家では料理を作ってはいけないそうです。
何か理由があってというより、悲しみと忙しさの中、せめて食べるものぐらいは周囲の人たちで支えようじゃないかという考えなのだと想像します。
市からも肉入りピデとアイランが箱に入って届きました。
おかげで弔問客に振舞ったり、家族・親族でいただいても十分な量で助かりました。
ただし、家族は悲しむ暇もないぐらい忙しかったです。
弔問客が深夜1時2時までは当たり前、ちょうど断食月の真っ最中ですので、そのまま3時頃に食事を取りますので1週間は家に帰れるのは4時とか5時でした。

埋葬の当日、まず、墓地に所属する洗浄専門のイスラムのお坊さんにより遺体が清められます。
洗浄する前に近親者や友達が最後のお別れをします。
妻を亡くした男性の場合、これが故人の顔を見ることができる最後の機会になります。
ただし夫を亡くした妻の場合は、洗浄後も顔を見ることができます。
これについては後ほど説明します。

洗浄には身内から代表者が1人立ち会います。
立ち会う人は身体を清めて部屋に入ります。
ホースの水で故人の身体を洗浄し、バラ水で香りをつけたそうです。
肛門に綿を詰めます。
終了すると、洗浄部屋で身内による身体に水をかける儀式があります。
布を1枚かけただけの身体に、ホースで首から下と足先まで水をかけましたが、これには洗浄を手伝ったとか、故人を送る意味があるのだと思います。今はホースですが、以前は水がめや桶などを使ったのだと思います。

この時、水をかけるのは子供や孫たち、血縁関係のあるもので(嫁も希望すればOK)、妻を亡くした男性の場合、妻が亡くなった瞬間に婚姻関係がなくなるので、妻でない裸の女性を見ることはできないそうです。宗教上の理由ですがそのまま慣習となっています。
逆に夫を亡くした妻は中に入れるそうです。
というのも宗教上、夫が亡くなっても女性は4か月と10日間は婚姻関係が続くそうです。
だから夫である男性の裸は見てもいいそうです。

故人は布に包まれた上で、棺桶にいれられて、いわゆる葬式が行われるモスクに移送されます。
モスクではお棺をモスク内に安置し、参列者はモスクの外でお坊さんのお祈りに合わせてお祈りをします。前方で参列できるのは男性で、女性は後方で祈るか見守ります。
モスクのお坊さんへのお礼などはしません。
お給料で働く公務員だからです。
心付けを渡す場合もありますが、基本的にはお金を介入させてはいけない教えです。

その後、再度墓地に移送します。
墓地は市町村により異なりますが、アンタルヤのような都市になると場所が限られるため、なかなか確保が難しいです。
ちなみに自分の近い将来のことを考えて管理所に聞くと、空きがあれば2人分のファミリー墓地スペースが22500TL(現在のレートで約57万円、現在のトルコの最低賃金が1635TL=約4万円)。数年前のレートから考えると200万円台の感覚なので、都市部では日本でお墓を買うのと金額的に変わりありません。
土葬ですからお墓が1つあればいいというわけではないので大変です。
もし本人が希望して、遺産相続人の反対が1人もなければ、10年以上経過した墓の上にもう1体埋葬することは可能だそうです。

墓地を購入する費用がない人には、埋葬のための場所を市が提供するそうです。
墓地には異教徒用、無縁仏の区画もありました。

また以前は異教徒は埋葬場所が別で、たとえ夫婦でも並んで永眠できませんでした。
外国人の妻のことを考えて同じ場所に埋葬できるようにファミリー墓地スペースを購入していたトルコ人の男性。いざとなったらムスリマンでないという理由で奥さんの埋葬許可がおりず泣く泣く異教徒用の場所に埋葬したという出来事がありましたが、今はファミリー墓地であれば、異教徒でもイスラム教徒と並んで埋葬できるそうです。

義父の墓は以前に一族で購入しておいた48人分の場所がありましたので、そこを掘ってもらいました。
穴掘り料金は墓地の管理所に150TL(現在のレートで約3750円)支払います。
霊柩車が墓地に着くと、一緒に移動してきた参列者の男性たちによってお棺が運ばれます。
お祈りを唱える墓地所属のお坊さんが待機していて、お棺から故人を出し、掘った穴に身内が運びます。顔の部分にあたるところには大きな石で土がかぶさらないように屋根を作り、故人を寝かせたら、その上にも空間を作った状態で石のプレートを被せます。
穴の中に石棺を作ったような状態です。

身内から始まって、参列者の男性たちが順番にスコップで土をかけていきます。
最後に盛り土をし、周囲を石で囲んで、石碑の代わりの木の板に書いた個人の名前と生まれた日、亡くなった日をマジックで書いて上に刺します。頭の方の木の札には白い布を巻きます。

墓石は6か月から2年以内に建てるそうです。

埋葬が終わると男性たちは後方に下がるか帰っていきます。
そのあとに遠くで見守っていた女性たちが墓の周囲に集まり、それぞれに祈りを捧げます。




翌日から数日間、家族はお墓参りをしに墓地まで出かけます。
盛り土の上に緑を植えたり、水をかけたり。
代表者が、または個々にお祈りをします。

翌週からは週に1度、金曜日にお墓参りに行きます。
さらには毎年、亡くなった日、バイラムの日などにお墓参りに行くそうです。
そうしてゆっくりゆっくり故人とお別れしていくのです。

1週間後をメドに故人の名において食事を振舞う会が行われる場合もあります。
家の前の道路を閉鎖してテーブルとイスを並べ、大鍋で300人~分の料理を振舞ったり、ピデなどを配ったりします。地方での場合は少し安くなりますが、300人分のデリバリー(煮込み料理、ピラフ、ヨーグルト、サラダ、チャイ)を頼んで3000~5000TL(約7万5000円~12万5000円)が相場です。ピデとアイランなら300人分で約2万円ほどの出費です。
テーブルや椅子や日除けテントは、葬式の時同様、市が無償で提供、運んできてくれます。

お葬式などが終わって落ち着く間もなく、実務的な手続きに入ります。
死亡届は病院から直接戸籍課に送られます。
他の人の書類と一緒にまとめて送られるため1週間から10日間ほどかかるそうです。
死亡届が受理されると戸籍に死亡の文字が入ります。

その通知が入ったら、公証役場に行き、オンラインで戸籍を出してもらった上で財産相続人の連名で死亡の告知をします。
それを元に銀行の預金、借金の内容請求、水道や電気、電話の名義変更、年金の受取人変更、財産分与などが行われます。
もし故人が生前に公式な遺書を残していた場合、弁護士ではなく公証役場で保管されますが、財産相続人が確定された状態ではありませんので死亡告知ができません。
その旨を裁判所に申請し、遺書を元に財産分与などは裁判の決定を待ちます。また故人に家族の知らない隠し子がいた場合なども同様のようです。
家族内の審議だけだと、女性の立場が弱かったり、知識がないまま不利な状態に陥ったりするのを防ぐために司法が家族の財産分与に強制的に介入するのだと思いますが、なかなかシビアです。

お葬式に関する一連の行事は終わりましたが、本当に大変なのはこれからです。
いろいろな手続き、簡単なようで細かいことがたくさんあります。
公務員のお休みは、親の場合、亡くなった日を含めて1週間ですが、死亡届が戸籍課に受理されるのにそれ以上かかるので、実際はさらにお休みを延長して手続きに奔走です。


たくさんのお悔やみの言葉をいただきました。
大変遅くなりましたが、この場をかりてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

タイトルの「メキャヌ・ジェンネット・オースン」はトルコ語のお悔やみの言葉の一部で、故人の行く場所が天国でありますように(天国で安らかにお眠りください)の意味です。

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Last updated  June 9, 2018 06:43:35 PM
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