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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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August 9, 2018
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引き続き、トカット以外の地域で製作されたタシュ・バスク(木版ハンドプリント)のデザインですが、トカットでも一般的に製作されてきた14種のデザインの中からご紹介します。

「キリットリ」
イズニックで1950-70年代に作られた平面の大きなイーネオヤスカーフを探すと、このヤズマがよく出てきます。
全て同じ工房で作られたのかとも思ったのですが、よく見るとそれぞれ版が異なったり、デザインが違いますので、当時の人気のヤズマだったということでしょうか。

5つの大きな枝に花がついたモチーフが真ん中に押されています。
角にそれぞれ1つずつ、そして中央に1つ。
上下のあるモチーフですので、方向を見てみますと、これが面白い。




中央に押してあるものは対角線上に上下を据えて押してあります。
まあ、これは普通。
そして四隅はと言うと、上が角で下が中心に向かうように配置・・・・これも普通。
と思いきや・・・そのうちの1つが中央を下にせず、上下逆さまにあるのです。
わかりにくい説明ですみません。
上の画像で確認してみてください。

これ、なんでこんな風に押しているのかって考えたのですが、配置的には中心に向かって根があり、そこから外側である角に向かって花が咲いているというのはごく普通の感覚だと思います。しかし、もし三角に畳んでスカーフにして被ったとき、頭に後ろに見える部分のお花が上下逆さになってしまいますね。
それを避けるために、1か所だけ逆に押したのではないかと想像します。
キリットリは80cm×80cmの日常的に使われるオヤをつけるスカーフとして作られたため、あり得る推測かと思います。




私は実はこのキリットリを長い間「チェンゲルキョイ」のミニ版かと思っていました。
「キリットリ」と「チェンゲルキョイ」のボーダーがとても似ているため混同していたのです。
両者とも正方形を45度回転されたデザインで、気をつけて見ればキリットリはその正方形がお互いに絡み合って重なっているので、横に並んでいるチェンゲルキョイとは違うものだとわかりますが、インパクトの強いデザインだけにイメージって怖いですね。

ちなみに「キリット」とはトルコ語で「ロック」の意味。
昔はドアの取っ手にチェーンをかけて南京錠で「ロック」したりしたわけですが、ボーダーの45度傾いた正方形がお互いに絡み合っていることから「キリットリ」と呼ばれたそうです。

このキリットリは本来、ボルドーと白を地として作られたそうです。
ボルドーは西洋茜の根を使って染めたアリザリン染めですので、天然染めの終焉とともに「キリットリ」の製作も終わり、現代では作られていないものです。
そして偶然にも上の画像のものがボルドーと白色の地ですが、下の他の色のデザインとの違いがわかりますか?




逆に押されているモチーフの下、角のところにリボンがあるか、ないか・・・です。
そしてリボンの形も3つあれば3つとも違うのです。

ブルサやイズニック、バルケシールなどで人気のあったヤズマです。(続く)

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9月26日(水)―30日(日)にブルサ市テキスタイル博物館で開催される「第1回国際イーネオヤフェスティバル」に遊びに来ませんか?
26日は19:00よりレセプション、27-30日はトルコのコレクタ―たちの自慢のコレクションを一気に展示、ムシュクレ村などへのツア―、各種ワークショップ、専門家による講演などが行われ、全て無料で参加できます(ツアーやワークショップなどは定員に達し次第締め切られます)、各地からのイーネオヤ関連の女性たちも集まり、デモンストレーションや販売などもあります。ムシュクレ村からはイーネオヤで埋め尽くされた「割礼式のベット」もやってきます。

また特別展として日本人のイーネオヤ愛好家、作家さんたちによる作品の展示を行います。
「私も出展して、トルコの人たちに見てもらいたい・・・・」という方がいましたら、まだ登録にギリギリ間に合いますのでお知らせください。開催日前までに画像をサイズなどを送っていただければ、作品は前日(9月25日)までにお持ち込みください。まだ1か月半ありますので、力作をお待ちしております。審査はありませんし、イーネオヤのスキルも問いません。ただ博物館展示に相応しい「作品」として仕上げて提出してくださるようお願いいたします。

イスタンブル空港からブルサの会場までは約200km。
現地ツアー会社の送迎車のご紹介(日本語)、ブルサでのホテルに関するご相談なども受付中。
今回、日本からのツアーは設定しませんが、ご自分で飛行機チケットさえ手配していただければ、あとはこちらでもできることはお手伝いいたします。
個人旅行がご心配な方もまずは相談してくださいね。 
オヤフェスのお問合せ・出展参加お申込みは私まで → 
よろしくお願いいたします。
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10月21日ー27日のトカット滞在のイーネオヤ&バスクツアーにもぜひご参加ください。
トカットツアーのお問合せは旅工房さんの秘境専門デスク TEL 03-5956-3148 まで。

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Last updated  August 9, 2018 05:06:49 PM
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