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カテゴリ:イ―ネオヤ、その他のオヤ
エフェオヤと言えばエフェが身に着けたイーネオヤスカーフのこと。
(最近はエフェオヤの形をしているものをエフェオヤと言うようです) エフェとは滅茶苦茶端折ってわかりやすく一言で説明すると、アイドゥンや現在のナージリリの元遊牧民によって構成された自警団のリーダーに与えられる称号。 16-19世紀にはオスマン帝国時代の地方の悪大名への抵抗軍として、20世紀に入ってからは山間戦での実績を認められて一転して政府軍としてギリシャ軍と戦った英雄です。 そのエフェの出兵や結婚などの際に贈られたのが女性たちが作ったエフェオヤ。 共和国になった後も民間ではエフェの称号は残り、エフェの名を引き継ぐ男性やその妻になる女性へ結婚の際にエフェオヤが肩に掛けられる形で贈られたといいます。 今、私たちが手にしているエフェオヤはそんな時代の遺品です。 そんなわけでエフェオヤと言えば「アイドゥン」なのですけど、キュタフュヤにもエフェの存在がありました。 キュタフュヤのエフェオヤとして知られる、星のエフェ。 (野中幾美コレクションから) キュタフュヤのインキョイのもので、絶対数が少なく稀にしかお目にかかれないものだけど、この地は「ギリシャ軍を侵入させなかった村」というぐらいですから、エフェ同様の勇敢な村人たちがいたかもしれません。 ところでこのインキョイ、アルメニア人たちが暮らしていた村としても知られています。 トルコ人が中央アジアから現在のアナトリアに移動してきた9-10世紀ごろに、アルメニア人もまたこの地に住み、18世紀半ばまで共生してきたそうです。 私はその辺りの歴史には詳しくはありませんが、確かに国境に近い東部に限らず、各地にアルメニア人が暮らした痕跡が建造物や伝統手工芸などの文化として残っている地域があります。 トカットのバスクこと、木版プリントの職人さんにもアルメニア人が多数存在していたため、バスクを調べていると話によく出てきますが、イスタンブル辺りの商人、職人さんにもアルメニア人が多かったと聞いたことがあります。 以前、イーネオヤの調査で行ったギュムシュハネの古い集落では、過去イスラム教のトルコ人、アルメニア教会のアルメニア人、ユダヤ教のイスラエル人が協力しながら暮らしていた様子がうかがえます。同様の場所がトルコには多数あります。 20世紀に入って在住のアルメニア人の多くが亡くなりましたが、場所によっては残って暮らし続けた人やその子孫たちがいます。 かつてジェンネと呼ばれたインキョイに暮らしたアルメニア人と、星のエフェの関係は全くわかりません。でもマルディンを代表とするように、アルメニア文化の残る地にはイーネを使ったレース文化が残されているというのも興味深いです。 イーネオヤの終着点はいったいどこなんでしょうね・・・!? 上の星のエフェはインキョイの約80年前のイーネオヤスカーフ。 探して見つからない稀少な品です。 オヤフェスJapan2019で手に取ってご覧いただけます。 (その前に売れちゃったらごめんね・・・) ---------------------------------------------------------------------- お知らせです。 「オヤフェスJapan2019」のギャラリートークのお申込み受付中です。 詳しい内容はオヤマニアの会さんのブログをご覧ください。 オヤマニアの会 3月1日(金)12:30-13:00 トルコのコレクターたちのイーネオヤ 3月2日(土)12:30ー13:00 シュンネットヤタウ(割礼式のベット)とブルサのオヤ 3月3日(日)12:30-13:00 野中幾美コレクションと日本人作品の展示の様子 〇費用 各回1500円 〇募集人数 各回15名程度 希望日、お名前、電話番号、当日連絡がとれるメールアドレスの4点を記載してオヤマニアの会さんのメールアドレス ⇒ oyamania2017@gmail.com へお申込みください。 ---------------------------------------------------------------------------- もうひとつお知らせです。 2月23日(土)19:00~21:00に行われるトークイベント「シルクロード西の終着駅 トルコに伝わるキリムとワインの会」のお申込み受付中です。 以下のリンクからお入りください。 トルコの織物の種類、織り方、糸質、染色などからの年代や地域、民族の見分け方、織りの現場の様子、現在と過去の比較などをトルコ現地での絨毯屋歴23年の経験を踏まえてお話します。 今回は限られた時間での総括的なお話ですが、今後もテーマを掘り下げたお話会ができたらいいなと思っています。質問、反論もどんどんしてください。楽しい充実した会になるように願っています。よろしくお願いいたします。 シルクロード西の終着駅 トルコに伝わるキリムとワインの会 詳しくはBaharさんのサイトをご覧くださいね。 Baharさんのサイトはこちら ⇒ ☆ ------------------------------- ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ ミフリ&アクチェ にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 その他・全般ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 1, 2019 10:32:45 PM
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