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カテゴリ:アンタルヤの話題
釘や金属を使わない木組み技術。
日本の寺院や神社などで見られてきた社寺建築における伝統構法のひとつとして知られています。 世界からも注目されるこの技術ですが、アンタルヤにも木組み技術で作られた木造建築物が残されています。 私にとっては全くの専門外の話ですが、個人的には木造の古い家屋やモスクなどを見にいくのがとても好きです。アンタルヤにもあると知って、行動制限緩和になった土曜日にさっそく行ってきました。 温かくなったとは言え、アンタルヤの山の上には白い雪が残っています。 目的地はアンタルヤのスキー場があるサクルケント方面に向かう途中の高原地帯の集落。 この先、道あるの? みたいなところを通りながら、看板も何もないところでしたが、それらしき建物が見えてきたので停まりました。 近くに水流があり、地名からも本来水車小屋があり、水を動力に脱穀などをしていたのだと想像します。外れに現在は使われていない大きな管が繋がっている水車小屋らしきものがありました。 小さな橋を渡り、進むと木造の小屋がたくさん並んでいました。 現在も使われているだろうものもあれば、廃屋になっているものもありました。 トルコ語でタフルアンバルと呼ばれる穀物などを保管しておく納屋です。 全部で86のタフルアンバルがあるそうです。 これらの特徴としては釘などを使わない木組み技術で建てられていること。 たしかに壁なども柱に溝を作り、細い板をそこに組み込んでいたり、大きな柱もカットしてお互いに組み合わせることによって形成されていました。 そして納屋の下を石で持ち上げて空間を作っていること。 日本の家屋では当たり前の縁の下ですが、トルコでは土台のコンクリと家屋の間に空間がないのが普通ですので、これは穀物を収納することから地面からの湿気対策なんでしょうかね? トラブゾンやトカットなどでネズミ返しのついた高床式の納屋は見たことがあります。 ここのはそこまで高くはなく地面から30-50cm程度ですから、ネズミ対策ではないように思います。 これらの納屋はこの集落に限らず、この一帯で見られるものです。 他の場所でも行き帰りに見かけましたが、改めてこれがこの地域の木造建築物だったのだと認識しました。 さて、これらがいつ頃のものかという話になると確かなことはわかっていないそうですが、おそらく300年ぐらい前ではないかという話でした。 後期オスマン帝国時代のものですね。 知らなければ見過ごしてしまいそうなただのボロ小屋みたいにも思えますが、トルコ各地にこのような伝統的な家屋が未だ残っていて見ることができる地域があります。 トラブゾンやリゼの黒い柱に白い漆喰の壁の家、もう何年も前になりますが、レストアされる前のものを見に行きました。 アンタルヤのイブラドで見られるボタンのある家の意味、ドゥ―メリ・エヴレリも有名です。 都市部の古い家屋はそのほとんどが特別な保全対象にならなければ消えてしまいますが、高原地帯や人の出入りが少ない地域ではそのままの姿で残っていることがあります。 新緑の緑もまぶしいアンタルヤの高原地帯の集落の様子。 動画版もどうぞご覧ください。 ↓↓↓↓↓ アンタルヤの高原に300年前の木造建築を探しに行った ---------------------------------------------------------------- YouTubeで1分未満のショート動画を公開しています。 変わったオヤなどをご紹介していますのでぜひチャンネル登録をしてご覧ください。 ↓↓↓↓↓ YouTube「ikumi nonaka」チャンネル ------------------------------------------------------------------ YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。 トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。 新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ ikumi nonaka ------------------------------------------------------------------ ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ ミフリ&アクチェ にほんブログ村 にほんブログ村 その他・全般ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 19, 2021 02:43:36 PM
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