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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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トルコの手工芸

February 4, 2022
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カテゴリ:トルコの手工芸
最終日の前日午後には3作目の整経作業を終えて織りをスタートさせることができた。
これが自分たちでやりつつも、もしわからないところがあったら先生に聞ける最後のチャンスである。
モチーフ選択、カードへの糸通しから最後のカットまでなんとか終えたいところ。
しかも長さは3mほど。
手を休めている暇はないぞ~。

選んだモチーフはこれ。
最初の糸通しだけ位置を間違えなければ、回転方向は14枚のカードを特定回数を全部同じ方向に回すだけなので2作目よりは簡単である。



グレーがないのでその部分は淡いピンク色でやってみた。
図面の読み方も3つ目なのでスムーズにできた。S字撚りとZ字撚りだけ気をつける。
そして後はただひたすら織るだけ。

経糸は部屋の端と端にあるS字フック細い木材に刺した小さな釘などに引っかけた。
テンションはゴムチューブを間に入れて紐の縛り具合で調整した。



先生たちも卓上用の機や、床で使う機などで試したようだ。
この位置が一番身体に負担がないと言っていたが、私もこれが一番簡単で長く作るのに手間のない方法だと思う。

できあがった3作目はこちら。
ほぼ見本と同じ感じで作れた(と思う…)。



あとは押さえ糸の引き具合とか、詰め方とかの調整は手を慣れさせながら覚えていこう。

もっと複雑な図面もあるが、それらの図面の見方も教えてもらって理解できたので、いずれはやっていきたいと思う。
資料や関連本もたくさんあって全部コピーさせてもらった、トルコは伝統文化関連本に関しては廃版ものが多い上に官公庁などが無料で配布するため発行部数が極端に少ない。
本そのものを手に入れるのが困難である。
資料は大切。

遊牧民の民具として知っていたチャルパナだけれど、資料によるとオスマン帝国時代のスルタンや貴族たちの衣装や道具類のパーツとしていろんなシーンで使われていたことがわかる。
もちろんスルタンのためのチャルパナの多くは素材はシルク糸や金属糸である。
そしてその分、想像を絶するほど細かかったりもする。

手間がかかるのもわかる。
でもチャルパナ自体はスルタンの衣装の襟やポケットの縁飾りだったり、遊牧民のチュワルにしても主役ではなくてあくまでわき役として存在していたものである。

そう、考えてみたらたかが紐なんだよね。
でもこのただの紐がオスマン風衣装を取り入れるデザイナーさんたちに今注目されているそう。
修行中にも有名女性デザイナーたちがチャルパナ見学に来て、オーダーを入れていった。
そのうち国内外のファッション媒体で「トルコのチャルパナ」を目にすることがあるのかもしれない。

手工芸はなんでもそうなのだが、陽の目を見てなんぼの世界である。
伝統手工芸を調査して研究して道具や作り方を再現する。
そして作り手を育成する。
でもただそれだけでは意味がない、それを現代でも使えるようにデザイナーたちとタッグを組んでアレンジして、さらには具体的な使い方を提案して売れる商品作りをしていく。
それが売れるのであれば、注文が入り、作り手も十分な収入が得られ、収入が見込めるのであれば作る人も自然と増えていく。
というのも伝統手工芸が消えていった大きな理由のひとつには、作っても収入が得られないというのがあるからだ。

需要が変わりオリジナルの形は忘れられていくかもしれないけれど、技術を人々の間に残すこと。
それが現代においてできる唯一のことなのかもしれない。

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Last updated  February 4, 2022 08:28:29 PM


February 2, 2022
カテゴリ:トルコの手工芸
チャルパナはトルコ語です。
でもトルコの人でもあまり馴染みがない単語かもしれません。
チャルパナ(テクニック)で作られた紐やベルトは目にしたことがある人でも紐状のものとしてのコロンという言い方をするぐらいでしょうか。

チャルパナは想像するにチャルプマック(ぶつかる、交差する)に由来する単語なのかと勝手に思っていますが、あとでちゃんと文献を読んでみることにします。
※ちなみに古い革靴や皮革のパーツもチャルパナと言うそうです。



私たちがわかる言葉に直すと「カード織り」のことです。
道具は穴の空いたカードのみ!
なんてお手軽な手工芸なんでしょう。

固定させるための機はあると便利ですが、なくても全く支障がありません。
紐の先をどんな手段でもよいので固定させる場所が2か所あればいいだけです。
一方を自分の身体に巻き付ける方法もありますね。

その肝心のカードですが、今回は厚紙で印刷所で作ってもらったものを使用しました。
(表側は思いっきり宣伝が入っていますので裏をご覧いただいています)



正方形で四隅にパンチを押してできた程度の穴が開いています。
カードは三角、六角、八角などもありますが、基本は四角と考えます。

長方形だったら長い辺、短い辺で方向の確認ができますが、正方形のため、4辺の方向がわかるように縁を4色で塗り分けています。
塗り分けの意味はやっていくうちに理解すると思います。

私が以前、ケレスの農村でチャルパナの最後の織り手と言われた女性宅で見たのがこちらの木製カード。



お父さんか旦那さんの手作りだったと覚えています。
年季が入っていい感じになっています。
カラカラとぶつかり合う音がとても素敵です。
木製の場合、木の種類はなんでもよいわけではなく材質を選ぶそうです。



そしてシルクなどの繊細な糸に適していたのが皮革製のカード。
たしかに木製では切れてしまいそうです。
牛革、水牛の皮革、ラクダの皮革などが主に使われたそうです。

そしてブルサではカラギョズと呼ばれる影絵芝居の人形作りの職人さんが手掛けたとのころ。
カラギョズと同じ状態に革をなめして加工してカットして穴を開けます。

日本のお友達に教えてもらった時に使ったものは厚紙で作られたものでした。
サイズはトルコで使ったものよりかなり大きく、私の手にはあまるぐらいです。

カードのサイズは使い慣れたものであれば特に規定はないように思いますが、両手で持てるサイズ感が扱いやすいかもしれませんね。
今回の厚紙製のカードはそういう意味で手頃でした。

試しにカラギョズ人形の職人さんに牛革でカードを作ってもらいました。
古いものをお手本に同じ大きさにしてもらったのですが、最初は紙のように真っすぐでないことと扱いにくいかなとも考えたのですが、カード間に適度な空間ができて、縁に糸が引っかからないように滑りやすくなっていれば意外といいのかなとも思いました。
丈夫さという点では厚紙はある程度使うと廃棄になりますので、皮革や木製の方が耐久性はありますね。
(続く)
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Last updated  February 3, 2022 08:11:44 PM
January 30, 2022
カテゴリ:トルコの手工芸
カードに糸を通し終わって作業部屋に移動し、経糸を掛けるところから織り始めまで、ところどころ先生に尋ねながら、なんどか準備することができました。

今回のモチーフは12枚のカードを利用します。
1作目より1枚カードが多いだけなのですが、難しいのは同じカードの並びで前回転する部分と後ろ回転する部分があることです。



図面に書かれている通りにやれば正しくできるのですが、話をしたり、他のものに目が行ってしまうと、とたんどこまでやったのかわからなくなり、混乱してしまいます。

チャルパナって単調な作業のようで、実はすごい集中力が必要なんだってことがわかります。
おそらく、慣れてくれば織り目を見て自分がどこまでやれたのか、理解できるのでしょうが、まだその段階ではない私には図面が頼りです。



結果、途中で混乱してモチーフがでなかった箇所などもありましたが、これもどうしてこうなったのか理解するのに役立ちました。
このモチーフも回転数を変えることでどうなるのか、また回転させる方向やカードを変えることでどんなモチーフが出てくるのか、試しながら織り終えました。

さて、チャルパナ織りにはどんな糸が使われるのか・・・というお話です。
遊牧民の民具を見るとその素材はもちろんウールやゴートの毛などです。
糸が絡みやすいので一番安定して織りやすいかもしれません。



今回私たちが使ったのは太めのシルク糸でした。
さすがシルクの研究施設ですのでシルク糸は豊富にあります。



左がショールなどの布織りのためのシルク糸、中央がシルク絨毯用、そして右側が今回使ったシルク糸。チャルパナ用に特別に紡がれたものです。
チャルパナはどんな太さの糸でも作ることができますが、太いほど進み具合が目に見えますので初心者には太い糸が楽かなと思います。
頑張れば細いシルク糸で超繊細な紐も作れちゃいますね。

先生たちがオーダーで作っていたのが人工シルクの刺繍糸によるものでした。



出来上がりが艶々と光沢があり、とても素敵です。
弊社でも販売しているこの人工シルク糸です。




次回はチャルパナに使われるカードの種類などについてお話したいと思います。

(続く)
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Last updated  January 30, 2022 10:40:12 PM
January 28, 2022
カテゴリ:トルコの手工芸
さて、本題のチャルパナ話でも・・・。
チャルパナとはトルコ語でカード織りのこと。
カード織りは日本でもご存知の方も少なくないと思いますが、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ・・・世界各地で行われていた伝統工芸のひとつです。
それが一時期途絶え、現在カード織りの文化が残っているところはどれぐらいあるのでしょう・・・。
トルコも例ももれずだったのですが、このところちょっとしたチャルパナブームなのでしょうか、始められた方が多く、あちらこちらで聞くようになりました。

私自身はチュワルのベルトや民族衣装の腰ひも、遊牧民のテントを縛る紐などでチャルパナの古いものを集めたのをきっかけに知っていましたが、織りのテクニックについて深く調べたことはありませんでした。
以前にも書いたように個人的興味で最後の織り手と言われたケレスの村の女性のお家に遊びに行って見せてもらったことがありますが、実際に自分でやってみようと思うまでには至りませんでした。



ただ、最近のブームのおかげで各地でチャルパナコースなどの開催を知ることが増え、教えてくれる人がいるのなら、その仕組みを知りたいと思うようになり、仕事で関わっていた某所にお願いして今回弟子入りさせてもらったのです。

ちゃんとした授業というわけではありませんので、チャルパナの織り手のそばについて、その技術を取得するというものです。
1週間という短い期間で何ができるのか、何を知ることができるのか、不安はありましたがせっかくの機会をいただいたのでやるしかありません。

最初にカードへの糸の通し方、整経作業などを見せてもらいながらマネしてなんとか織りの段階へ。図面もなんのことやらさっぱりだったのですが、一度やってみるとなるほど~の世界です。



用意してもらったモチーフは11枚のカードで作るものでした。
約3メートルの長さに経糸を張り、実際はカードの仕組みを知るために図面通りではなく、回転数を変えることでどんなモチーフになるのか試しながらの作業をしました。
前向き、後ろ向きに何回・・・で現れるモチーフが変わります。
もちろんカードの穴に通す色糸の位置によっても変わるのですが、回転方向と回転数の差による文様の出方でカード織りの仕組みがなんとなくわかりました。



この時点ですごく面白くなってきました。
キリムや絨毯織りの経験があるので糸の引き具合などの感覚は身についていたと思います。
最初にしてはなかなかうまくできたと自画自賛です。
1本目はモチーフの変化を楽しみつつもさっさと仕上げて、2本目はモチーフ選びから整経作業、スタートするところまで先生の手を借りずに自分たちでやってみることにしました。
そうすることで自分が何を理解しているのか、何を理解していないのかわかる気がしたのです。



テーブルを2台つなげて糸を必要本数それぞれの色を巻き、カットし、カードに図面を見ながら糸を通していきます。

(続く)
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Last updated  January 28, 2022 10:45:09 PM
December 26, 2021
カテゴリ:トルコの手工芸
約40年前に廃業した糸メーカーの倉庫から出てきた糸たち。
今ではもちろん手に入らない面白いものがあったりします。

紙ボビンに巻かれたシルク糸は以前ご紹介した通り。
当時はこんな風に売られていたんだなあ・・・と思わせる、貴重な資料でもあります。



さらにスンニーイペッキと呼ばれる人工シルクの刺繍用糸が大量にあって、これがまた艶々していて綺麗なんです。
何千箱とあり、倉庫から出てきたものを少しずつ整理しているので、何色がどれだけあるのかないのかも把握できていない状態ではありますが、出てきたものから順次、発売しています。



手書きの番号だけ見ると、もしかしたら1000色近くあったのかなと思わせる微妙な色の違いがあって、トルコの刺繍文化の深みを感じさせられます。

刺繍糸はトルコでは古くは「オスマンル刺繍」としてシルク糸が使われていました。
その流れでシルクの光沢を持つ人工シルク糸が作られました。

素材としては人工シルク糸を使うならシルク糸を使えばいいのに・・・と単純に思いますが、当時は手間暇のかかるシルク糸はやはり高価だったり、手に入りにくい存在だったのです。
それに代わって安価な人工シルク糸の登場はある意味、伝統手芸の存続に有意義だっただろうし、おかげで庶民の間でも広まることができたのだと容易に想像されます。

現在、ブルサで作られている手作りシルク糸と同じ作りですので、刺繍にはもちろん、イーネオヤなどにもお使いいただけます。
未撚りの人工シルク糸とも、アクセサリー作りに適している固く撚ってあるボビンの人工シルク糸とも違う、撚る手間がない上に古いシルクのイーネオヤで見られるようなシルクのふんわりとした雰囲気も出せる糸です。

またトルコ語でチャルパナと呼ばれるカード織りにいいのじゃないかなあと思っていたのですが、
試しに作ってもらったものはツヤツヤとして糸の太さといい光沢といい、とてもいい感じです。
お値段が安いのでたっぷり使えてうれしいですね。



ところでチャルパナはトルコの遊牧民文化で伝えられてきた伝統手工芸のひとつです。
テントの紐や、チュワルのベルトなどとして作られてきました。
穴の空いたカードに色糸を指定の場所に設置して回転させて文様を浮き出していく織りものです。
トルコ以外の国にもありますし、日本でもカード織りとして既に紹介されていますのでご存知の方も少なくないことでしょうが、トルコにはトルコ独特の素材や文様もあり、追ってご紹介していきたいと思っています。

作り手が数えられるほどしかいなかったのですが、新たに習得し、女性たちに教えるプロジェクトも進行中です。

※イナンイペッキのオヤ用ナイロン糸が25色前後であります。
箱(10本入り)単位になりますが、お値段がめちゃくちゃお安いので、もし販売や作品製作などにお考えの方は弊社までご連絡ください。

※艶々人工シルクの刺繍糸は弊社のショッピングサイトで60色で発売中です。

下のミフリのショッピングサイトからお入りください。

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Last updated  December 26, 2021 06:56:32 PM
December 2, 2021
カテゴリ:トルコの手工芸
イーネオヤがシルク糸で作られていた時代が終わったきっかけは、1970年代にナイロンのボビン糸が市販、流通されるようになったことでした。



それまでのシルク糸は基本的に自分で蚕を育て繭から糸を引き、紡ぎ、染色してこそ、使えたのです。
手間もかかり面倒な作業。
そこに色数も豊富で面倒のないナイロン糸が売られるようになったのです。
女性たちが飛びつかないわけはありませんよね。
そしてトゥーオヤ全盛の時代に突入したわけです。
それは同時にイーネオヤ衰退の理由でもありました。



その頃にシルク糸が手に入りにくくなったことは確かですが、まだ刺繍などにシルク糸が使われることもあり、多少の需要はあったので糸メーカーの一部がシルク糸を生産して販売していました。

特にシルク関連の工場があったブルサではシルク糸を生産していたメーカーもあり、それがどんな形で店頭で販売されていたのか、わかる資料となる在庫品が残されていたのです。



写真のものは実はコットン糸ですが、シルク糸も同様の形式で20色ほどあります。
店頭で売り出される形で箱ごとに同じ色が入っています。
同じ色だけあっても困るし、どうせなら箱ごとコレクションしたいですよね・・・!?

…といわけで、色をミックスさせたらお披露目、販売したいと思っています。
このメーカーは40年ほど前に廃業した糸専門の会社で、この箱入り糸たちは20世紀半ばの頃のもの。

気になる方もいらっしゃると思います。また実際に使用していただけるもので、当時のシルク糸でイーネオヤや刺繍をしてみたいと思われる方もいるかと想像します。
どうぞ、わくわくドキドキしながら下にあるリンクのショッピングサイトに掲載されるのをお待ちくださいね。

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Last updated  December 2, 2021 05:39:48 PM
October 22, 2021
カテゴリ:トルコの手工芸
先週末から県外出張に行っていました。
まだ余裕で半袖で過ごせるアンタルヤと比べると内陸部や高原部、さらに北部は気温も低く、着る服の感覚にズレが出てきます。
アンタルヤに戻る時も途中のホテルで夏服に着替えてクルマに乗り込みます。
そうしないと山を越えたとたん、地中海の気温の高さに息苦しくなってしまいます。

トルコ北部のバルケシールで見つけた謎の民族衣装。



未使用の証として畳んで糸で仕付けをして保管してあるので、オリジナルを壊すのがもったいなく、そのままにしてありましたが、やはりどうなっているのか気になります。

1960-70年頃当時のプリント柄も面白いけど、下の画像のボタンの部分の柄生地の上にさりげなく刺繍をしてあるのも楽しい。



民族や地域のそれぞれの好みってあるんだなあと思います。
もしくは手に入る材料の制限や、素人の手作りという限界がある中で、何ができるか工夫された結果なのかもしれません。

せっかくですので断髪式ならぬ、断糸式を行いました。
その様子をYoutubeに公開しましたので、興味ある方はぜひご覧ください。
この畳まれたものが何なのか・・・気になりますよね?

↓↓↓↓↓
謎の民族衣装の断糸式

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Last updated  October 22, 2021 04:02:14 PM
October 15, 2021
カテゴリ:トルコの手工芸
トルコとその周辺国のトルコ系住人が編んできた古い伝統柄の靴下のコレクションをしています。
私が興味を持ち始めた頃には、これらを編む人も、これを編むためのウール糸も見つからない状態で、情報収集が十分ではないまま、ただひたすら現物を集めました。



編み物もしない私ですが、編み物の知識がある人が見たら、またいろいろ面白い発見やらがあるのだろうなと思いながら、靴下に関しては放置状態です。

今回、バハールさんで現在開催中の「トルコの手編みの靴下パティック展」でルームシューズを集めたのをきっかけに、トルコの靴下の編み込み模様を改めて見直すことになりました。



パティック自体は私が集めている靴下よりも新しい時代の産物ですが、伝統柄の靴下のモチーフに収まらない愛らしい柄が種類も豊富に色々あって、パティック研究だけでもすごく面白そうだと思うのですが、なにせ古いものというのは新しく作るわけにはいかず、そこにあるものがなくなれば終わりという運命です。
でも古いもの、もしくは画像などの資料さえ持っていたら、そこから新しいものを再現していくことは可能ですよね。
何かできないかなあ・・・とひね繰り返してみるのですがなかなか手いっぱいで物理的に追いつきません。

とりあえず1970年代に出版された手持ちの靴下本を見ながらモチーフだけでも理解しようと時間を作る努力をしようと考えているところです。冬も近づいてきていることだし。


(画像と図で詳細なモチーフ名などの解説があります)


(英語版とトルコ語版があります)


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Last updated  October 15, 2021 05:47:15 PM
September 9, 2021
カテゴリ:トルコの手工芸
トルコのエーゲ海、マルマラ海地方やバルカン半島の遊牧民系住人の民族衣装。
花嫁衣装として着られた、まるで鎧のようなガッチがッチの重ね着の一番下のドレス。
日本の着物で例えると長襦袢のような、下着でありながら、ちらっとおしゃれな部分見せをする重要な役目を果たす衣服だったもの。



もちろん近年は需要がないから作られることもないけれど、1960-70年代に作られ、一度着用しただろうもの、もしくは未使用の証として首の部分がカットされないまま保管されたものを集めて、クリーニングと衿ぐり部分のお手入れ(ボタン付けや衿ぐりカットなど)をして、ご紹介します。

厚手の手織りコットン布の生地なので、そのままドレスとして着ていただくこともできます。
縫製はプロ仕事ではなく、それぞれの家庭でお家の人が作ったものですので、そのあたりはご容赦いただくとして、民族、部族独特の手刺繍もあって、とてもおしゃれで形がなんとも可愛らしい。

以前、手持ちのものを何枚か処分販売したことはあるけれど、今回は某所で何十年も前に手に入れた状態の良いモノを見つけて、それをクリーニングして手を加えたもの。
アイロンさえかければそのまま着ていただける状態です。

トルコの本当の意味での古着ファッション!?
ぜひお試しください。

↓↓↓↓↓
おしゃれに着て楽しめる民族衣装

首回りの縫製に出ているものが5点ありますが、それで全てです。
次はあるかどうかわかりませんので、この機会に手に入れてください。

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Last updated  September 9, 2021 12:10:05 AM
March 21, 2021
カテゴリ:トルコの手工芸
世界にはまだ未知のものを含めて様々な刺繍技術やスタイルがありますが、もちろんトルコにも独特の刺繍文化があります。
古くはオスマンル刺繍で見られるような王侯貴族の緻密で高度なテクニックの素晴らしいものから、庶民の間でも嫁入り持参品を手作りする中で生まれ現在も伝えられている各種刺繍技術があります。
中でも一般的なものがカナビチェ刺繍やエタミン刺繍です。



わかりやすく言えばクロスステッチのことです。
xでモチーフを刺していく方法です。
技術的にも難しくないので一般的に広まりやすかったのでしょう。
トルコではこのクロスステッチを使ってシーツや枕カバーの縁、ソファーカバーなどを嫁入りの時に用意してきました。



もちろん衣類にも使われていますが、ヨーロッパやアジア諸国に比べると少ないかと思います。
ただ、このクロスステッチのモチーフ、主に花や果実、動物のモチーフはやがて絨毯や靴下にも取り入れられることになり、イスラム教徒の多い国としては異例の具象的なモチーフが使われる例にもなっています。

また刺繍の壁掛け、服カバー、ブランケットなども作られました。
壁掛けはスザニ同様室内装飾のひとつです。
もうひとつの服カバーというのは昔の家で箪笥などがない時にドアや壁にフックを取り付け、そこに上着や脱いだ服を掛けるというスタイルがあります。
その時に埃が被らないように上から隠すカバーとして作られた大きめの刺繍クロスです。
ブランケットはベットカバーになったり、夏掛けになったり。



さて上にカナビチェ刺繍とエタミン刺繍と書きましたが、両方ともクロスステッチです。
最近は全てをカナビチェとして言う人が多いですが、この2つの違いは簡単です。
使われる布の種類により区別されます。
カナビチェは経糸と緯糸が1本ずつ交差された平織布を使います。比率が1対1ではないので目で刺すと正方形位置に収まらないので、クロスステッチ用のキャンバスを使い、その上から刺します。
一方のエタミンはブロック織りの布に刺します。一定の間隔で穴が開いている状態なので目数が数えやすく直接刺せます。
先にも書きました通り、カナビチェとエタミンを分けて言う人は少なく、クロスステッチであれば全てカナビチェと説明されることが多いですが、厳密にはこのような違いで名称を使い分けています。



今回、ご紹介しているのは布の作りからエタミン刺繍に属するものです。
壁掛けであったり、ブランケットであったり、服カバーであったりしたものです。
かなり大きなサイズの布全体に刺繍が施されています。
いくら単純なクロスステッチとは言え、大きめのキリムや絨毯サイズ程度の2~3㎡あります。
この面積を埋めるには相当な時間と労力、材料が必要だったことでしょう。
商業ベースに乗って販売されてきた絨毯などと違って、普通はお家の中の生活必需品として女性本人が作ってきたものなので、市場に出ることもなかったものです。
現在では需要もなく、作り手もいなく、お家に仕舞ってあった古いものが少しずつ出てくることで注目されてきたものですが、状態の良い綺麗なものを持っていましたので、バーゲン中です。



もともとこのサイズでこのお値段? という価格ですが、さらに驚く価格になっていますので、興味ある方はご覧ください。
お花柄が中心ですが、ラクダと人、鳥、ウサギなどの動物、モスクなどの建造物が描かれているものもあります。テクニックそのものよりも独特な図柄の面白さ、愛らしさが目を引きます。

既に売れてしまっているものもありますが、まだまだ可愛いエタミン刺繍のヴィンテージクロスがあります。在庫一掃のため追加などはありません。
この機会にぜひ手に入れてください。

↓↓↓↓↓
エタミン刺繍のヴィンテージクロス

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YouTubeで1分未満のショート動画を公開しています。
変わったオヤなどをご紹介していますのでぜひチャンネル登録をしてご覧ください。

↓↓↓↓↓
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Last updated  March 21, 2021 05:01:22 AM

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