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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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バスク~木版ハンドプリント

September 14, 2018
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トカットの木版ハンドプリント「タシュ・バスク」はプリントの技術を指し、その用途は様々であったが、おそらく数量的に多かったのはスカーフだろう。

スカーフは大きく2種に分けられ、「ボフチェ」と呼ばれる風呂敷や遊牧民たちが被る大きなスカーフである100×100cm~120×120cmサイズの大判のもの。

そして「キャート・イチ・ヤズマ」と呼ばれる、いわゆる私たちが知っているオヤスカーフに使われる「ヤズマ」である。
ヤズマの場合は古いものほどサイズが小さく60×60cm~80×80cmサイズ。




ところで、なぜオヤスカーフ用のヤズマが「キャート・イチ・ヤズマ」と呼ばれたのか・・・・。
キャートとは「紙」、イチは「中」と言う意味で「紙の中に入っているヤズマ」の意味である。

大判のスカーフに比べて生地が薄く、破れやすいことから、1枚1枚わら半紙サイズの折りたたんだ紙に入れて売っていたからだそう。

驚くほどの極薄で開くだけで破れてしまいそうなほどの繊細な特別なヤズマを「キャート・ヤズマ」と言う。
「紙のように薄い」という意味であるが、もしかしたら語源は「キャート・イチ・ヤズマ」から来ているかもしれないと、このところ思い始めている。

さて、そのキャート・イチ・ヤズマのタシュ・バスクもトカットで多種多様に製作された。
キャート・イチ・ヤズマの場合、他のタシュ・バスクと異なり、モチーフはボーダーのみに入れ、中心部は空白のままというのが基本である。

現在までにそれこそ数えきれないほどのモチーフが世に出ているが、トカットのオリジナルのモチーフがいくつかある。
そのひとつ「カイナナ・ユムルウ」。




カイナナはトルコ語で「お姑さん」のこと。
ユムルックはゲンコツで「お姑さんのゲンコツ」の意味である。

モチーフの形がゲンコツに似ていることからエスプリでそう付けたらしいですが、そう名付くことからも、昔は姑と嫁の関係がどうだったかを物語っている。
だぶんトルコに限らず、日本でも昔はそうだったのでしょう。




今ではお姑さんを疎ましがることはあっても、ゲンコツ食らわされると怖がる嫁はいないかと思いますが、むしろ嫁のゲンコツの方が怖かったりして・・・なんて自分を含めて周囲を見回してそう思ったりもする。

我が家のお姑さんは気を遣う控えめな人で、周囲にも嫁にも負荷ゼロのお姑さん。
自分がお姑さんで苦労したから誰にも迷惑かけたくないし、負担にもなりたくないらしい。
3か月前に舅が亡くなって一人ぐらしでは大変だろうからと、義弟夫婦や義姉たちがお姑さんのそばにいるけど、一緒にいるときは素直に受け入れるし、いられないときはそれぞれの生活を壊したくないから私は一人で大丈夫って。私もこういうお姑さんになるために老人ホームに入れるぐらいのお金は貯めておかなきゃって思う今日この頃。もう他人事じゃない年齢だよー。

って話が思いっきり横道にそれたけど。

細長いバーの左右(上下)にゲンコツに似た形の葉がついた型。
ボーダーのみに押しますが、対辺に3つ、別の対辺に2つずつ押すそうですが、向きなども含めて本来は基本型があったかと想像しますが、実際に見てみると職人さんによっていろいろです。

トカットのジッレ、アナトリアのアフィヨンカラヒサ―ルで好まれて使われた。
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9月27日(木)ー30日(日)10:00-20:00(最終日は17:00まで)
ブルサ市主催、テキスタイル博物館で
「国際シルクオヤフェスティバル」が開催されます。




テキスタイル博物館は、ブルサの中心部を東西に走る国道D200号沿いにあるメリノス・キュルトゥル・パーク(公園)内にあります。
トルコ旅行中の方、在住の方もどうぞお立ち寄りください。お待ちしておりまーす。

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Last updated  September 14, 2018 07:52:51 PM
August 17, 2018
トカットのオリジナルのデザインは、これまでにご紹介したものを含めて以下のものがあります。(過去のブログをご参照ください)
・トカット・エルマルス
トカット・ヤルム・エルマルス
トカット・キラズルス
トカット・ベシリシ
トカット・イチ・ドルス
トカット・ウズムルス
・アイナル・ヤズマ
・トカット・イチ・ボシュ(カイセリ・ケナル)
・プルケット(ピラカ)
・カシュック・サプ
・エフ・イシ
・カイナナ・ユムルウ
・アスマ・ヤプラウ
・トラブゾン・ケナル

本来、トカット以外の地域のデザインですが、トカットでも一般的に製作されたと考えられているものが以下の14種です。多くは名称や好まれたち地域などからもイスタンブルの工房のデザインと想像されます。
カンデルリ
チェンゲルキョイ
キリットリ・ヤズマ
ラーレリ
ドラマ
・ケスターネリ
・アラップル
・フリヤール
パルチャル
・ヤルマル
ホロズ・クイルウ
・ジンゴロズ
・シャム・ハマーミイェ
・シネッキリ・ハマーミイェ
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今回はトカットオリジナルのデザインに戻って。
「トカット・イチ・ボシュ」

「トカット・イチ・ドルス」というのがあります。
中が埋めつくされている・・・・という意味でしたね。
言葉通り木版で空間が埋められているものです。

なら、その逆もありそう・・・。
それが「トカット・イチ・ボシュ」。
中がカラって、そのまんまですが、ボーダーと四隅に小さなモチーフが押されているだけのものです。
感覚的にはモチーフがたくさん入っている方が手間もかかって優れているように思えますが、実はキリムや絨毯などでも言えることですが、空間が多いものほど難しいものです。
シンプルなだけに、それだけで見せていかなくてはいけませんので、ちょっとした配置バランス、モチーフの間隔など、些細なことで秀作、駄作に分かれてしまいます。




デザインをたくさん入れることでごまかせることが、空間の多いものほどできなくなるってことです。
トカットのタシュ・バスクにも同じことが言えると思います。

ボーダーは花と枝のアンシンメトリーなデザインの木版を押し、四隅には同じく花と枝のモチーフで円形になった、しかも中心部が空間になっているものを使います。




この四隅の木版の押す方向も興味深いです。
中心に向かって同じ方向を向くように押しているのかと思いきや、ある1辺に対して左右のモチーフは同じ向きに。
そして180度布を回転させて、反対側も右左に同じ向きに押します。
またわかりにくい説明ですね。
ぜひ画像を確認してみてください。




この「トカット・イチ・ボシュ」、別名を「カイセリ・ケナル」と言います。
カイセリというのは中央アナトリアにある地名ですね。
なぜカイセリと付けられたのかは不明ですが、私は個人的にはこの「トカット・イチ・ボシュ」はバルケシール、マニサなどのエーゲ海地方の特に古いヤズマでみることが多いです。
(続く)
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10月21日ー27日のトカット滞在のイーネオヤ&バスクツアーにもぜひご参加ください。
トカットツアーのお問合せは旅工房さんの秘境専門デスク TEL 03-5956-3148 まで。

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Last updated  August 17, 2018 11:14:07 PM
August 16, 2018
ブルサでの用事を済ませて、マンダ(水牛)村までなんとかたどり着いたミフリ社長。
村長さんにも、マンダ組合の組合長さんにも連絡してご挨拶済み。
放牧地までの案内役までご用意してくれるという話まで進んでいました。

私は残りの人生をこのマンダに掛けていますので、かなり真剣(マジ)SUNSHINEです。
いや、別に何かしようってわけではなく、マンダがあまりにも可愛らしいから、その生態と日常などをちょっと知りたいだけなんですけど・・・。

というところでオヤフェスの準備も実は佳境に入っています。
カタログの入稿の段階でアレ、日本人オヤ作家さんたちのプロフィール写真がない、この作品は誰のだっけ!? と問い合わせが来て、日程ギリギリですから放置するわけにもいかず、いったんデータ整理のためにアンタルヤへ帰ることにしました。

今週から来週までトルコは犠牲祭の9連休に突入します。
そしたら官公庁は動きませんので、その時にマンダの追っかけに再チャレンジするつもりです。
(これで今年のノルマは「トラキア地方のひまわり畑」以外は達成!)

さて、旅の話はのちの「マンダ放牧地追っかけ紀行」の際にまとめてお伝えすることにして、トカットの伝統的なタシュバスク(木版ハンドプリント)に戻します。

本来はトカット以外の地域のデザインですが、トカットでも長い間製作されていたもののひとつ
「ドラマ」。

「ドラマ」という名称に何かトルコ語での別の意味が含まれているのか、調べたのですが、どうやら単純に「劇」の「ドラマ」のようです。
ドラマチックなヤズマということでしょうか。




ドラマには2つの木版が使用されます。
両方ともバラのモチーフで、ひとつは大きめ、もうひとつはそれより小さな版です。

大きな版は右に頭を垂れ、小さな版はその逆側の左に頭を垂れています。

大きな版はボーダーとして花が外側に向かって4辺に沿って押されています。
小さな版は中央に円を描くように花が内側に向くように配置されます。




この「ドラマ」はもうひとつの名があって、「アナル・クズル」と言います。
「アナ」は「母」、「クズ」は「娘」。
つまり母と娘を描いたヤズマの意味です。

外側に向かって堂々と咲き誇る大きなバラは母親、そして中心で内を向いてひっそりと咲く小さなバラは娘・・・・・というわけです。

これには逸話があります。
日本人の女性がバスクを習いに来た際に、2つの版を渡されこの「ドラマ」を製作しました。
配置的には特に難しいことなく、完成したのですが、何か違和感がある・・・・。

そして気がついたのが中心の「娘」のバラが逆向きに押されていたのです。
内を向いて恥ずかし気に咲いているはずのバラが、外側を向いて元気に咲いていました。
「あはは・・・これは『日本人の娘仕様のドラマ』ね」と言われましたが、確かにね。

ドラマはエーゲ海地方、イズミル、アイドゥン、マニサなどで好まれたそうです。(続く)

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10月21日ー27日のトカット滞在のイーネオヤ&バスクツアーにもぜひご参加ください。
トカットツアーのお問合せは旅工房さんの秘境専門デスク TEL 03-5956-3148 まで。

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Last updated  August 16, 2018 06:50:42 PM
August 9, 2018
引き続き、トカット以外の地域で製作されたタシュ・バスク(木版ハンドプリント)のデザインですが、トカットでも一般的に製作されてきた14種のデザインの中からご紹介します。

「キリットリ」
イズニックで1950-70年代に作られた平面の大きなイーネオヤスカーフを探すと、このヤズマがよく出てきます。
全て同じ工房で作られたのかとも思ったのですが、よく見るとそれぞれ版が異なったり、デザインが違いますので、当時の人気のヤズマだったということでしょうか。

5つの大きな枝に花がついたモチーフが真ん中に押されています。
角にそれぞれ1つずつ、そして中央に1つ。
上下のあるモチーフですので、方向を見てみますと、これが面白い。




中央に押してあるものは対角線上に上下を据えて押してあります。
まあ、これは普通。
そして四隅はと言うと、上が角で下が中心に向かうように配置・・・・これも普通。
と思いきや・・・そのうちの1つが中央を下にせず、上下逆さまにあるのです。
わかりにくい説明ですみません。
上の画像で確認してみてください。

これ、なんでこんな風に押しているのかって考えたのですが、配置的には中心に向かって根があり、そこから外側である角に向かって花が咲いているというのはごく普通の感覚だと思います。しかし、もし三角に畳んでスカーフにして被ったとき、頭に後ろに見える部分のお花が上下逆さになってしまいますね。
それを避けるために、1か所だけ逆に押したのではないかと想像します。
キリットリは80cm×80cmの日常的に使われるオヤをつけるスカーフとして作られたため、あり得る推測かと思います。




私は実はこのキリットリを長い間「チェンゲルキョイ」のミニ版かと思っていました。
「キリットリ」と「チェンゲルキョイ」のボーダーがとても似ているため混同していたのです。
両者とも正方形を45度回転されたデザインで、気をつけて見ればキリットリはその正方形がお互いに絡み合って重なっているので、横に並んでいるチェンゲルキョイとは違うものだとわかりますが、インパクトの強いデザインだけにイメージって怖いですね。

ちなみに「キリット」とはトルコ語で「ロック」の意味。
昔はドアの取っ手にチェーンをかけて南京錠で「ロック」したりしたわけですが、ボーダーの45度傾いた正方形がお互いに絡み合っていることから「キリットリ」と呼ばれたそうです。

このキリットリは本来、ボルドーと白を地として作られたそうです。
ボルドーは西洋茜の根を使って染めたアリザリン染めですので、天然染めの終焉とともに「キリットリ」の製作も終わり、現代では作られていないものです。
そして偶然にも上の画像のものがボルドーと白色の地ですが、下の他の色のデザインとの違いがわかりますか?




逆に押されているモチーフの下、角のところにリボンがあるか、ないか・・・です。
そしてリボンの形も3つあれば3つとも違うのです。

ブルサやイズニック、バルケシールなどで人気のあったヤズマです。(続く)

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9月26日(水)―30日(日)にブルサ市テキスタイル博物館で開催される「第1回国際イーネオヤフェスティバル」に遊びに来ませんか?
26日は19:00よりレセプション、27-30日はトルコのコレクタ―たちの自慢のコレクションを一気に展示、ムシュクレ村などへのツア―、各種ワークショップ、専門家による講演などが行われ、全て無料で参加できます(ツアーやワークショップなどは定員に達し次第締め切られます)、各地からのイーネオヤ関連の女性たちも集まり、デモンストレーションや販売などもあります。ムシュクレ村からはイーネオヤで埋め尽くされた「割礼式のベット」もやってきます。

また特別展として日本人のイーネオヤ愛好家、作家さんたちによる作品の展示を行います。
「私も出展して、トルコの人たちに見てもらいたい・・・・」という方がいましたら、まだ登録にギリギリ間に合いますのでお知らせください。開催日前までに画像をサイズなどを送っていただければ、作品は前日(9月25日)までにお持ち込みください。まだ1か月半ありますので、力作をお待ちしております。審査はありませんし、イーネオヤのスキルも問いません。ただ博物館展示に相応しい「作品」として仕上げて提出してくださるようお願いいたします。

イスタンブル空港からブルサの会場までは約200km。
現地ツアー会社の送迎車のご紹介(日本語)、ブルサでのホテルに関するご相談なども受付中。
今回、日本からのツアーは設定しませんが、ご自分で飛行機チケットさえ手配していただければ、あとはこちらでもできることはお手伝いいたします。
個人旅行がご心配な方もまずは相談してくださいね。 
オヤフェスのお問合せ・出展参加お申込みは私まで → 
よろしくお願いいたします。
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10月21日ー27日のトカット滞在のイーネオヤ&バスクツアーにもぜひご参加ください。
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Last updated  August 9, 2018 05:06:49 PM
August 7, 2018
引き続き、トカット以外の地域で製作されたタシュ・バスク(木版ハンドプリント)のデザインですが、トカットでも一般的に製作されてきた14種のデザインの中からご紹介します。

「チェンゲルキョイ」
このデザインは現在もシルクスクリーンや、デジタルプリントなどで作られていますので、トルコの観光地などで目にする機会があるかと思います。
正方形の布(ヤズマ)としても売られていますが、加工してサマードレス、ブラウス、オヤ付きのフラルなどとして商品化されています。

ここでご紹介するのは、似て異なるもの。タシュ・バスク(木版ハンドプリント)でフル手作業で作られた昔ながらの製品です。




チェンゲルキョイという名称はどこから来たのか・・・・。
というのも「キョイ」は「村」という意味で、つまり「チェンゲル村」という名前が付けられているからには、そういう地名があったと想像されます。
で調べてみるとイスタンブルのアジアサイドのウシュクダルにチェンゲルキョイという地区がありました。元々イスタンブル出のデザインであることを考えたら、この地区との関連性は高いと思います。

地の色は黒が基本で、そこに
花束をモチーフにした正方形の大きな型が100x100cm、または110×110cmの布の場合は3x3、9つ押されます。このモチーフは「トカット・イチ・ドルス」にも似ていますが「鳥の羽」のようなデザインが付いているのが特徴です。
そしてボーダーは正方形を45度回転させた形で並べたモチーフ。
カラカレムで押し、さらにエルバン(色版)で赤、黄色、緑、青などで色付けをしていきます。




製作された絶対数が多かったためか、職人さんにより、地の色は黒以外にもボルドー、緑、黄色、白、ピンクなど様々で、エルバンもそれに合わせて組み合わせを変えていきます。

中央に使われる大きな版は「トカット・イチ・ドルス」同様、上下のあるモチーフのため、2列は根元が下に向かうように、一列はその逆に押されます。9つが同じ向きでないというのが気をつけてみるとわかります。




黒海沿いではシバスとその周辺、シノップのドゥラーアン、ボヤバット、カスタモヌのタシュキョプリュ、マルマラ海地方のブルサ、キュタフュヤ、バルケシール、エーゲ海地方のウシャクなどで好まれたそうです。
もちろんトカットでも特にトザンルで人気のデザインで、「トザンル・ヤズマ」という別名もあったようです。
トザンルでは130×130cmの大きめのヤズマに押されたために、3×3の9つではなく、4×4の16個の大きな版を押したことから16を意味するトルコ語「オン・アルトゥ」を頭に付けて「オン・アルトゥ・チェンゲルキョイ」とも呼ばれました。




さて、画像を見ていて疑問に思った方もいるかと思います。
白地や薄い黄色地の場合は、カラカレムをその上に押して、さらにエルバンで色を重ねても普通に色が付きますが、黒やボルドーなどの濃い色の場合、版が押されている箇所は白抜きにしないといけません。
黒の場合は以前のブログでもご紹介した通り「ソクトゥルメ」のテクニックにより白抜きにして版を押すことができますが、他の色の場合はどうしたのでしょう・・・。(続く)

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Last updated  August 7, 2018 04:24:45 AM
August 5, 2018
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引き続き、トカット以外の地域で製作されたタシュ・バスク(木版ハンドプリント)のデザインですが、トカットでも一般的に製作されてきた14種のデザインの中からご紹介します。

「カンディルリ」
「カンディル」とは「カンテラ」のこと。
「カンテラのモチーフが付いた(ヤズマ)」を意味します。
カンテラと言われても知らない人もいるかと思いますが、ガラスやブリキの手持ちランプをイメージしていただければわかるかな。




電灯がない時代は、蝋燭やオイル燃料のランプを手に提げて、部屋の中ではそれを吊るして照明にもしたそうです。




トルコのモスクに入ったことがあれば、内部に吊るされた巨大なシャンデリアに設置されたガラス製のランプを思い出していただくとイメージしやすいかもしれません。
そのカンテラがなぜ、ヤズマのモチーフになったのか、とても不思議ですよね。

トルコのムスリマンたちにとって、宗教的に重要な夜が5つあります。
そのうち4つを「xxxカンディル・ゲジェシ」と言います。
「xxxカンテラ・ナイト」です。

トルコでモスクのミナレットの間に電光の文字が吊るされるのを見たことがあるでしょうか。
その昔、カンテラで文字を作ったことから「カンディル・ゲジェシ」と呼んだそうです。またイスラムのお坊さんのお説教を聞く部屋にカンテラを吊るしたことなどからも、宗教的な意味を持つモチーフのひとつなのです。




そのカンディルを四隅に押しています。
上下のあるモチーフですので、中心が上になり、隅が下になるように配置しています。

ボーダーでぐるりと囲み、さらに4辺の縁には「シレ」という道具を使って、黒、赤、紫などに色を塗ったそうです。「シレ」という道具がどういうものなのか全く検討が付きませんが、想像だけでいえば、ヘラのようなものに染料をつけて引いていくものか、ハンドプレス機で布の端を挟んで色付けをしていくか・・・とか考えたのですが、わかりません。
機会があったら尋ねてみたいと思います。

このボーダーの外側の布の縁に色を塗るというのは、地の布が「白」であったからこそ加えられた作業なのでしょう。
カンディルリのヤズマは過去に私が見たものは全て地が白でした。敬虔な気持ちになるデザインですので白であるべきと考えられた可能性はあります。

さて、カンディルリのヤズマの本来の形はこれらに他のモチーフが加わります。
中央部に円形の中にスルタンのトゥ―ラと呼ばれるデザイン文字、そしてカンディルの間には月と星の版が押されています。星は時代を経てお花に変わったのでしょうか。星と5弁の花のモチーフは同じものとして扱われることが多々あります。




トゥ―ラは上下、左右があります。対角線上を上下、左右として版が押されています。
尖がった部分が上、こぶしのように膨らんだ部分が左側になります。

色は赤、青、黄色が使われていますが、エルバン(色版)を重ねたものではなく、筆で塗ったものであることは明らかです。それもしっかりというよりは、ちょちょっと色を付けた感じのタッチで見ようによっては手慣れた職人技、また別の見方をしたら時間があまりかけられなかったのかな・・・です。画像右下の端の凸凹のモチーフのところ、黄色を塗る場所を間違っているのもご愛敬なのか理由があるのか。

さて、カンディルリのヤズマはトカット周辺のシバス、チョルム、ジッレなどで好まれたそうですが、特にシバスの村々ではこのヤズマを被る日というのがあったそうです。
それはこの辺りで採れる「マドマック」を収穫に行く時。
マドマックというのは茎がほんのり赤い葉で、料理に使われるのですが、見た目から言うと(たぶん)日本でいう「タデ」のことだと思います。
自信はありません。間違っていたらごめんなさい。

「マドマック」採集は村の人たちにとっては特別な意味を持つイベントだったのかと思います。
だってカンディルリのヤズマを意図して被るのって宗教的な行事の時かと思いますよね、普通。
それがマドマックのために被るというのも、本来、言い伝えられる話がきっとあるはず・・・。
(続く)
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Last updated  August 5, 2018 07:56:23 PM
August 4, 2018
8月3日(金)ー5日(日)の期間にご注文くださると、全品30%オフセール開催中。
「ミフリ&アクチェ」をご覧ください。

引き続き、トカット以外の地域で製作されたタシュ・バスク(木版ハンドプリント)のデザインですが、トカットでも一般的に製作されてきた14種のデザインの中からご紹介します。

「ラーレリ」
「ラーレ」はイーネオヤでもお馴染みのモチーフ名ですから、ご存知の方も多いことでしょう。
「チューリップ」のことです。
チューリップはトルコの国花でもありますから、過去にも現在にも様々な手工芸のモチーフに取り入れられてきたものです。

「リ」は「~付きの、~がある」の意味ですので、「ラーレリ」は「チューリップのモチーフがある(ヤズマ)」となります。





ラーレリは大きな版が四隅と中心に1つずつ、合計5つ押されます。
版が上下のあるものですので、方向をどうするのかが疑問になりますが、中心部は1辺を底辺として反対の辺を上として垂直に、四隅は角を下として中心に向けた方向を上として版を押しています。

四隅は中心部に向かう形でなんとなくわかりますが、中心に押す版がどうして円形じゃなかったのかと、ラーレリについても考えさせられます。
トカットのオリジナルの木版もそうですが、他の地域のものもシンメトリーとか、円形とかがほどんとないのが特徴でもあります。




落ち着きが悪いですが、それによって全体的なデザインの「流れ」や「動き」を作っているのだとしたら、納得します。

ボーダーは真上から見たような葉が付いた花が並んだものです。
珍しくシンメトリ―のデザインの木版です。
これは「トカット・イチ・ドルス」など他のデザインにも使われることがあります。

ラーレリの地は黒が基本で、そこに黄色、赤、緑、青などが色版として使われます。
地の色は黒以外に黄色や青も見られます。

エーゲ海地方のアフィヨンやキュタフュヤで好まれて使われたそうです。(続く)
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Last updated  August 4, 2018 04:18:38 AM
August 3, 2018
本来はトカット以外の地域(主にイスタンブル)で作られていたタシュ・バスク(木版はドプリント)のデザインですが、トカットでも製作されていたことが証明されている14種のヤズマのデザインがあります。

今回はその中から
「ホロズ・クイルウ」をご紹介します。




タシュ・バスクについて知っている人なら、一度は見たことがあるデザイン、または聞いたことがある名前だと思います。
それだけインパクトが強いモデルのひとつです。
「ホロズ」は「雄鶏」の意味です。
「クイルウ」は「クイルック」の語尾が変化したもので「~の尾」、つまり「雄鶏の尾」を表しています。

中央に押された大きな版のデザインが、弓なりになった葉の先にチューリップのような花が1つ垂れ下がったもの。実際に雄鶏の尾を描いたものではなく、植物のモチーフですが、それが雄鶏の尾を連想させることからついた名前です。

雄鶏の尾・・・っていうより、思いっきり前に突き出したリーゼントの前髪にも似ているなあ・・・と思っていたら、「ホロズ・イビイ」という別名があることを知りました。
イビイはイビッキの語尾が変化した形で「鶏冠」を意味します。
年配の人がリーゼント頭を「鶏冠」に模したりしていましたから言い得てますかね。

モデルになった本来のお花が何であるかについては言及されていませんが、身近にあった花のいずれかなのでしょう。




「ホロズ・クイルウ」は基本型としては中央に3x3、9つ押され、周囲を葉と花がつながったボーダーで囲まれたもののようです。
実際に私が持っているものを出してみると、9つ以外に、3-2-3の8つ、4×3の12個などがありました。
空間をどう埋めるか、職人さんのセンス次第というわけですね。




そして面白いのが上下のある木版ですが、同じ方向に押してあるものと、一部を上下を入れ替えてあるものがあります。
これは実際に作業をする人ならわかると思いますが、版を押すときに布の位置を自分に近いところに移動させますので、2段押したあとに布を180度回転させて、手前の空間に自分から見た向きで押すために、故意にそうなったのだと想像できます。
またお花が頭を垂れている方向も右側の木版もあれば、左側の木版もあります。
まさか版を裏表を逆に写したから・・・・ってわけではないと思いますが、最初はどちら方向だったのでしょうね。(一般的にはお花が右側にあるようです)




ホロズ・クイルウは地が黒の場合、エルバン(色版)の赤、緑、青を色付けに使うそうです。
地が黄色のものもあり、その場合はエルバンは赤と緑のみが使われることが多いようです。
色合わせの妙なんでしょうが、長い歴史の中で職人さんの経験でそれが一番美しく見えるということなのでしょう。

「ホロズ・クイルウ」のヤズマは、主にエーゲ海地方のアフィヨン、地中海地方のブルドゥル、中央アナトリアのコンヤ、カイセリで使われたそうです。私個人的にはマルマラ海地方のブルサ、バルケシールの遊牧系住民のヤズマでたくさん見ています。(続く)
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Last updated  August 3, 2018 12:00:13 AM
August 2, 2018
トカットのオリジナルのデザインは、これまでにご紹介したものに加えて、以下のものがあります。
・アイナル・ヤズマ
・トカット・イチ・ボシュ(カイセリ・ケナル)
・プルケット(ピラカ)
・カシュック・サプ
・カイナナ・ユムルウ
・アスマ・ヤプラウ
・トラブゾン・ケナル

本来、トカット以外の地域のデザインですが、トカットでも一般的に製作されたと考えられているものが以下の14種です。多くは名称や好まれたち地域などからもイスタンブルの工房のデザインと想像されます。
・カンデルリ
・チェンゲルキョイ
・キリットリ・ヤズマ
・ラーレリ
・ドラマ
・ケスターネリ
・アラップル
・フリヤール
・パルチャル
・ヤルマル
・ホロズ・クイルウ
・ジンゴロズ
・シャム・ハマーミイェ
・シネッキリ・ハマーミイェ

上の7種と下の14種に関しましては並び順にご紹介していきたいところですが、持っているヤズマの量が膨大なため、探すのが大変です。
というわけで順序が上下しますが、出てきたものからご紹介していきたいと思います。

「パルチャル」
「パルチャ」というのはトルコ語で「部分、部品」を意味する言葉です。
(「パランパルチャ」という言葉がありますが、「バラバラ」のこと。)
いくつかの異なるパーツを使ってデザインしていることからついた名前だと想像されます。




これまでご覧いただいた、「トカット・ヤルム・エルマルス」とか「トカット・イチ・ドルス」とかは、メインの大きな版と、ボーダーの細長い版の2種類のみでしたが、パルチャルの場合は同じように隙間なく押していますが、版の形が同じでないため、入り混じったような、落ち着かないようなデザインです。
それはそれでシンメトリー感が一層ない印象という効果を狙ったのかもしれません。

「パルチャル」に使われる版は(色版を除いてカラカレムだけで)全部で4つです。

メインの大きな版は「キョセ・モチーフ」を呼ばれ、「角のモチーフ」の意味で四隅に1つずつ押されます。
正方形の中にお花と葉が描かれたもので、中央部にリボンのようなものが巻き付けられています。




ヤズマの中央に1つだけ押されるのが「オルタ・モチーフ」で、「真ん中のモチーフ」を意味し、こちらは上下あるデザインであり、なぜこれが中心にふさわしいのか不思議です。




キョセモチーフの間に出来た隙間を埋めるのが「アラ・モチーフ」。「間のモチーフ」です。
4辺の中央部に辺に対して垂直に押されます。茎のある花のデザインで、中心方向が下で外側に向かってのびています。




最後に「ケナル・モチーフ」。これはボーダーに使われる版のことです。




パルチャルは110×110cmを超える大きめのヤズマから、70×70cm前後の普通サイズのヤズマまで観られるデザインです。
版の大きさが違うため、全体的にまとめるためにも、それぞれの版の位置を決めるのに気を遣ったことでしょう。(続く)

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Last updated  August 2, 2018 12:46:43 AM
August 1, 2018
話はトカットのタシュ・バスク(木版ハンドプリント)に戻ります。

「トカット・イチ・ドルス」は、名前の通り、ぐるっと囲まれたボーダーの中が正方形の大きな版で埋め尽くされたデザイン。
正方形の大きな版はお花と葉のモチーフから出来ているもので、ただそれは時代や職人さんによって少しずつ少しずつ形を変えて今日まで来たようです。

「トカット・イチ・ドルス」から派生したモデルに「トカット・ウズムルス」というのがあります。
「ウズム」は「葡萄」、「ル」は「~のある、~の付いた」、「ス」は「トカットの~」の意味で、「トカットの葡萄のモチーフがある(ヤズマ)」のことを指します。




基本的には「トカット・イチ・ドルス」と同じです。
メインの正方形の版に少しだけ変化があり、最初はお花だった部分がだんだん花の数が増えて「葡萄」になっていったようです。

こんな感じに。




小花が3つ並んでいます。

別の職人さんが、これを見て、「よし、俺はもっと手の込んだものにしよう」と小花の数を3つから8つに増やしました。




これはなかなかいいぞ・・・・と、もっと花の数を増やしてみようと12個になりました。




これを見た他の職人さんが「葡萄の実をモチーフに入れたのか、華やかになっていい感じだ、俺も今後は葡萄のモチーフを加えてみよう」と、小さな複数の花だったものが気が付いたら「葡萄の実」になっていた・・・・ということなんでしょう。

こういう変化は他のモデルでも見られます。
わかりやすい例が「アスマ・ヤプラウ」、つまり「葡萄の葉」という、これもトカットに古くからある代表的なモチーフの一つですが、最初は葡萄の実と葉と蔓だったのが、葡萄の実の部分がケシのような大きな花に変わり、蔓が消え、葉だけがそのまま残り、最終形のモチーフからはこれがなぜ「葡萄の葉」なのかが全くわからない・・・というものです。
葡萄から花へと逆バージョンですが、現在までに数多く作られたモデルであるため、年代ごとに追っていくと、その変化が顕著でとても面白いです。

「トカット・イチ・ドルス」も作り手の、変化を求める気持ちや、他の人よりより良いものを作りたいという探求心などから変化していったのでしょう。
小花の数が増えただけで中には「葡萄」には見えないものもありますが、小さな丸いものがたくさんあることから「葡萄の房」を連想させ、この名前が付いたのだと想像します。

それにトカットは言わずと知れた「葡萄」の名産地でもありますからね。
この葡萄に限らず、林檎、サクランボなどの果実を多く描いたのもトカットのバスクの特徴のひとつです。

「トカット・ウズムルス」はトカットのレシャディエとゲメレック、トカットの隣県であるエルジンジャンで使われていたそうです。

「トカット・イチ・ドルス」「トカット・ベシリシ」同様、「トカット・ウズムルス」も地の色に西洋茜の根を使うアリザリン染めをしていたため、20世紀に入ると草木染めの衰退とともに作られなくなりました。
また地の色が赤や紫ぽかったところから、葡萄のモチーフであることも(たぶん)加味されて「トカットの紫色の(ヤズマ)」を意味する「トカット・モルルス」とも呼ばれていたとのこと。

ボーダーにはS字が縦に2個つながったような形の版が使われましたが、それが伝統的な組み合わせだったにしても、時代や場所によって様々に変化していったと言えます。(続く)

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Last updated  August 1, 2018 12:03:00 AM
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