続々・絨毯屋へようこそ　トルコの絨毯屋のお仕事記

[トルコ国内出張] カテゴリの記事

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  「エフェオヤ」の「エフェ」と会う

  2002年以降、トルコの道路が驚くスピードで整備されています。中央分離帯のある２車線、３車線道路になり、山間部のぐにゃぐにゃ道も強制的にまっすぐになり、移動距離も時間もぐっと短くなりました。地方へ移動のときも、過去の移動の苦労を考えると嘘のようです。例えばアンタルヤ中心部から高原の町コルクテリ。何年か前までは１時間半から２時間かかった道のりです。今では20～30分。エーゲ方面に出る際もデニズリ経由になるのですが、アンタルヤーデニズリ間の以前の距離は350kmほどあったはずですが、今日確認したら220km。道も広くてきれいですので標高1500m近くまであがるとはいえ、時間的にはわずか２時間です。1996年にデニズリまで細い道路を今よりさらに一山超えて、５時間近くかけて行った記憶があります。どこに行くにもラクになったものです。まだ一部ですけど日本と比較できないほど安い料金で利用できる高速道路もありますし。----------------------------------さて、今回はエフェに会いにコルクテリからデニズリ経由でオデミシュに行ってきました。エフェとはアイドゥン・オデミシュの山間部で19～20世紀初頭まで民間兵士としてオスマン帝国時代の地方の悪代官相手に、ときにはそのオスマン帝国の依頼でギリシャ軍と戦かったグループのリーダーとなる人に与えられた称号です。現在もなお、英雄として各地で銅像を見ることができます。私はこの地方のエフェが頭のフェスに巻きつけていた古いイ―ネオヤのエフェオヤをコレクションしています。（オリジナルは数が少ない上、高価でお金は減る一方・・・）その関連で歴史的なエフェについても調べています。軍人として戦ったのはトルコ共和国になる前までの話で、当時を知っているエフェやそのチェテたちは誰ひとりとして残っていませんが、その伝統と意思を継いだ人たちが、本業とは別に「エフェ」として地元の伝統行事や観光・文化の紹介のために活躍しています。その一人、18年間、エフェとして町の伝統行事や結婚式などでエフェの踊りを披露している男性。本業は運送屋さん。エフェとして基本的には無料でどこにでも出かけます。（もちろんトルコ人は彼に謝礼を忘れることはないでしょうけど・・・・）私がエフェの話を聞きたいというと、わざわざ衣装を着て来て「ここを訪れた人に私ができることはこれぐらいしかない」と、町を案内してくれました。オデミシュの手工芸パザールには、ちょうど日本からイーネオヤの買い付けに来ていた男性２名もいて、一緒に記念写真を撮られてました。サービス精神旺盛で人の良いエフェです。市の管轄下にエフェ協会というのがあるのですが（実質閉館していますが）、協会のトップの81歳になるエフェにもお会いしてきました。オデミシュの当時のエフェたちの写真が飾られていました。衣装のエフェオヤのついた帽子もありました。でも現代のエフェのエフェオヤは、女性たちのスカーフと同じで、機械製のオヤだったり、かぎ針のオヤだったり。もちろん衣装も簡易化された手のあまりかかっていないものです。（昔と同じレベルで作れる職人さんもいないだろうし、古い衣装もアンティークコレクターたちの手に渡ってしまっていますから）英雄である「エフェ」たち。地元の人たちの話では実際の生活は貧しく、個々苦労しているようです。それでもエフェである誇りを胸に、自分たちの伝統と地元の文化を伝えるという役目を果たそうと一生懸命でした。その様子は、19世紀後半から20世紀初頭にかけての時代に、自国から何度も何度も裏切られ、報われないまま山にこもり続けた当時のエフェの姿と重なります。今回の旅のもうひとつの目的はエフェオヤそのものです。民家で見つけたオリジナルのエフェオヤ。馬の尻尾の毛を芯に、シルク糸で作ってあります。ケフィエについた半月タイプのもの。ただね、オヤがとても大きいのです。横においた携帯電話と比較すると想像していただけます。全部で14個ついています。（これはお譲りできますので、興味がある方は　ikumi@mihri.orgまでご連絡くださいね。）次はアイドゥンでのお話です。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  December 23, 2013

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  ウルファの赤とうがらしパザール

  来週の月曜日と火曜日も公休となるようで、またまた４連休。なんだかお休みばかり・・・・。今回はシャンルウルファのパザールをご紹介。先日のキリムの問屋街以外をね・・・。といってもシャンルウルファと言えばプルビベル。赤とうがらしの砕いたの・・・・。どこもかしこもプルビベル～。ぶら下がっているのは、ナスとトマトとズッキーニと、あれっ？　白いのは何だっけ？衣料店には割礼式の衣装が・・・・。そしておもしろコワいな、と思ったのがパザール内にある食堂。外にテーブルがあって、こんな風にセットされている。まな板とナイフ。まな板の上に焼いたお肉やキョフテが置かれて、テーブルにある玉ねぎとか、自分で切って食え、ってことなんだろうけど。喧嘩とか始まって、テーブルの上のナイフを振り回す輩はいないのだろうか・・・って、ちょっと心配になったのは私だけ！？さて近日中にトルコでの手芸関連の公式イベントについて告知できたらいいな・・・と思っているところです。興味がある方は日々チェックをお忘れなく。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  October 25, 2013

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  ナイフとフォークでも切れないアイスクリーム～カフランマラシュ

  トルコののびるアイスクリーム、ドンドルマは日本でも知っている人が多いと思うけど。本場カフラマンマラシュのドンドルマは、のびるとかの前に溶けてくれないので食べるのが大変である。カフラマンマラシュのドンドルマは長時間のお持ち帰りもOK。カフラマンマラシュ出身の人に言わせると、1週間ぐらいは持ちこたえるからお土産で持ってこい、って。実際ドライアイスと発泡スチロールの箱に入れてくれて、２、３日は大丈夫らしい。地元の老舗、ヤシャール・パスターネシでドンドルマを食べた。店頭では、こんな風にコーンに持ってくれるのだけど、店内ではお皿の上にカットされたドンドルマが、ナイフとフォーク付きで出される。で、切ろうとしても、ナイフもフォークもアイスクリームになかなか刺さってくれない。力任せになんとか頑張ったが、アイスクリームにフォークが突き刺さっただけ。どうしようもないので、溶けるのを待とう、としばらく放置してみたが、これがまた溶けないのである。さらに待って、外側から少しずつ削るようにカットしてやっと口に入れられた。ドンドルマにありがちな臭みがなくて濃厚。固いのだけど、あの、ネバ～ッとした感じもなく、とりあえず満足。カフランマラシュにはこのドンドルマを食べるためだけに寄ったようなものであるが、ここは他には特に見るものもない。（昔はマラシュキリムもあったけど・・・）ずいぶん整備はされてしまっているけど、昔ながらの職人さんが残っている一角があるのと、シルバーが有名なことぐらいかな？　私はゴールド派なので、シルバーは付けないけど。留守番のジェンギズが電話でペアリングを買ってきてくれ～というので、しっかり重たいのを買ってお土産にしたけど、確かに安かったっす。シバスの神学校とか絨毯屋とか、マラティアの杏バザールとか、ウルファの魚の泉とか赤とうがらしバザールとか、メルシンの天国と地獄とか海に浮かぶ乙女の城とか、アナムルのマムレ城とか、シデの半島まるごと都市遺跡とか、まだまだ旅ネタは続くはずだったけど、アンタルヤも忙しくなってきたから、どこでもドアで一旦帰ることにする。ということで東部の旅（正確にはトルコぐるっと旅）レポートは、やっぱり、すっ飛ばしの尻切れトンボ・・・で終わり。（毎度のことですみません・・・・）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  October 17, 2013

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  間口一間（約1.8m）の絨毯屋～ウルファ

  観光地やツアーで行く絨毯屋というと、立派なお店構えに高価な絨毯が並べられ、お客さんが来ると中央の広々としたスペースで絨毯が舞う・・・・っていうのが普通のイメージ（！？）でもそれはほんの一部の絨毯屋さんで、本来の絨毯屋っていうのはそんなに立派でもきれいなものでもない。弊社も絨毯屋だけど、店の中には広げるスペースもなく、倉庫状態でただただ絨毯・キリムが積み上げられている。お客さんが来てもどこに広げたらいいの？　って自分でも思っているから、まあ、広げません。（売る気が全くない・・・！？）小売りしない地方の絨毯屋なんて、どこへ行ってもそんなものなんだけど。そしてトルコでたぶん一番キリム密度の高い絨毯屋というのがココ。間口が一間ほど（約1.8m）。奥行もそれぐらい。その中にキリムがぎっしり積み上げられている。外にもはみ出している。この写真、店の高さは３mちょっとぐらいあるのだけど、下の方はキリムで埋まっているので、店主は床から1.5mぐらいの高さのキリムの上にいるわけ。（足が見えるかな？）しかもお昼寝中。いびきかいて寝ていたから、起こしたら、なに？　って顔していた。ここはシャンルウルファの昔ながらの問屋街。一角にこうした地元のキリム屋が並んでいる。間口が狭いのは、建物の柱ごとに区切られたスペースが１店舗だからである。他の店も同じようなもので、こんなキリム欲しいというと、言葉通り、掘り返して探すのである。写真はキリムを掘り返しているところ。アンティークのいいのは、もう手に入らないから、ここに来ても欲しいものはないけど、この地方の独特のオールドキリムならまだ見ることができる。ウルファを中心にシベレッキ、アドゥヤマンのビレッジキリムがたくさん。ここの店なんて、店主が座れるスペースがあるからまだマシ。最近はイ―ネオヤで散財してしまっているけど、やっぱり見る楽しさで言えば古いキリムが私にとっては一番・・・。ウルファと言えば、大きな都市だし、見るものがたくさんある。旅はまだまだ続く。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  October 15, 2013

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  ユーフラティスを渡る

  東へ西へと大忙し。でも私にはどこでもドアがあるから大丈夫～。さてネムルト・ダウ（ネムルト山）の続きです。この日はシリア国境の町、シャンルウルファまで行く予定。で、来た道を戻ってもよかったのだけれど、どうせならフェリーを使ってシベレッキを経由し、シャンルウルファまで行くことにした。ネムルトを降りて、キャフタと反対方面にあるシベレッキ目指して東に進む。シベレッキはディヤルバクルに行く途中にある。唯一の道を進むと、突然、道路がぷっつり切れて、目の前に湖（？）。一瞬、あれっ？　曲がるところを見落としてしまったかな？　って思うけれど、これで正解。対岸に渡るための艀がある。私たちのクルマの前には藁を積んだ大きなトラック。出ていったばかりのフェリーは小ぶりで、こんなんでトラックまで乗れるの？　と心配になったのだけど。乗り場の人に「次に大きな船が来るから、それなら大丈夫」と言われて、やってきたのがこの船。う～ん。でも乗りました。列を待つクルマはさすが慣れているようで、バックにして次々乗り込んでいく。料金は乗用車が13TL（650円）。人は何人いても、人だけ乗っても無料。といってもここまで徒歩でこれる状況はないけど・・・・。ちょうど夕日が沈むころで、理由なしに涙がポロっと出そうな風情。このフェリーを利用する人は、ディヤルバクルやウルファに戻る人が多く、トルコ語、クルド語、そしてアラビア語が飛び交っていた。もちろん外国人が利用するのは珍しいことなので、視線がめちゃくちゃ熱かったけど・・・。対岸までたぶん15～20分ぐらいの船旅。旅情があっていいね・・・・。でも今、トルコは各地で異常なスピードで道路の整備が行われていて、各地をつなぐ時間が短縮されているところ。この、のんびりしたフェリーも近く廃船となる。来年からはフェリーでなく、この吊り橋を渡ることになる。この湖は、世界史の授業で習った、チグリス・ユーフラティス文明のユーフラティス川の上域。ユーフラティス川はトルコ語では「フゥラット」と呼ばれる。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  October 13, 2013

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  イーネオヤ作りの後継者たち

  東部の旅レポートの途中ですが、実は今、どこでもドアで西トルコに来ています。またまたアイドゥン―オデミシュ近辺でウロウロ。今回は、新規の村のお家を訪問しつつ、アイドゥンの大きなオヤとか、エフェオヤの謎に迫っているわけで。いかに「大きなオヤ」の作り手がいなくなっていくのか、毎度毎度、繰り返し知らされて悲しくなっているところ。そんななか。アイドゥンの、とある村での話。ある家庭でお母さん、そのお母さん、近所のおばあさん、70際とか80歳とか。娘時代はシルクで大きな立体のイ―ネオヤを作っていた話から、もう目が悪くなってからは作れないのだよ。持っていたものは全て上げてしまったり、売ってしまったり・・・なんて話をしていたら、そこに35歳の、このお家のお嫁ちゃんが戻ってきた。お嫁ちゃんはイ―ネオヤを作るらしく、持ち歩いているバックから作りかけのイーネオヤスカーフを取り出して、平面のオヤを作るのを披露してくれた。近所の人からオーダーを請けて、新しいイ―ネオヤスカーフを作って多少なりともお金を稼いでいるとのこと。伝統のイ―ネオヤではないけど、イーネオヤを作っていたお義母さん、おばあさんの元、その技法を受け継ぐ若い人がいるのね・・・・と期待して。「いつごろからやっているの？」と聞いてみた返事は・・・・。お嫁ちゃん「う～ん、１年ぐらい前からかな？」私「・・・えっ？　まだ１年なの？　それ以前はやっていなかったの？」お嫁ちゃん「それまではどうやって作るか知らなかったもの」私「・・・じゃあ、誰に習ったの？　お義母さん？」お嫁ちゃん「それはね・・・インターネットで調べながら自分で覚えたのよ～」私「え～！！」なんだか時代も変わったね。私の頭がついていけてない。伝統のイ―ネオヤが盛んだったこの村で、若い作り手はインターネットでイ―ネオヤの作り方を覚えなければならない・・・・・・。まあ、年配の人でも現役でやる人がほとんどいないってことなんだけど。それでもなんでも、自力でイ―ネオヤを覚えようとして、実際に覚えたお嫁ちゃんに感激。そしてこのお嫁ちゃんの一言から、事態は某自治体を巻き込んで急展開・・・・。大切なのはイ―ネオヤとそれを作るトルコの女性たちを想い、愛する気持ち・・・です。（意味深な言葉を残して、どこでもドアで東部の旅へ戻ることにする・・・）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  October 9, 2013

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  世界遺産その３～ネムルト・ダウ

  マラティア方面に向かったと言えば、次の世界遺産は、そう。「ネムルト・ダウ」ですね。ネムルト山の山頂にある頭のない巨大彫像と転がる頭部。マラティアからアドゥヤマンに抜け、さらにキャフタから山頂に向かいます。ところでトルコにはトルコ国籍の人と外国人でも滞在許可証を持ち外国人番号を所有している人が購入できる「ミュゼカード」なるものがあります。文化・観光省の管轄下の遺跡や博物館などに30TLの年会費で何か所でも入れるものです。これらの入場料も高いですからね。まともに取っていたら、トルコ人誰も行かなくなってしまうし。今回の世界遺産の「ハットゥシャシュ」もこのカードで入れるわけです。「ディヴリーのウルジャミイ」は入場料なしだったけど。ところがネムルト・ダウは使えません。どうしてでしょう・・・か？答えは、ネムルト・ダウは文化・観光省ではなく、森林環境省の管轄だからです。で、道を進むと山頂が見える場所に駐車場があります。この辺りでは一番高い山なので、風はビュービュー、見晴も最高です。ガイドブックに徒歩10分ぐらいなんて書いてあるのと、行ったことのあるトルコ人の友人に電話したら「そんなにかからない、２、３分だよ」という言われ、うっかり信じてしまったのが間違いのもと。西のテラス方面から上がったら、階段を建設中でこれがまたなんだかのぼり憎い階段で、途中でへばってしまった。切った石を運ぶロバくんがいた。あとで聞いたら、普段は人を上まで運ぶ仕事をしているそうで、でも乗ったら二度と乗りたくないぐらい怖いって話。ロバに乗って身体に力を入れて尽き果てるか、自力であがって尽き果てるか、たいして違いはないってことか・・・・・。なんとか頑張って登りました。西のテラスには首がゴロゴロ。そこから細い石の道を周ると東のテラス。こちらには台座に座った胴体と落ちた頭部。山頂は砕かれた石が積み上げられて、その中に王様の墓があるらしいが、落石の危険と発掘後に元に戻せないかもしれない・・・と、調査できないでいるそうだ。それにしても上から眺める景色が素晴らしい。普通は朝日や夕日の時間に来るものだが、時間の関係で昼間の登頂になった。帰るころには夕日ツアーの団体さんたちがワンボックスカーに分乗して登ってきた。例の日本人団体さんもいた。私が上ったときは半袖でも問題なかったけど、降りるころには日が陰り始め、寒くなっていた。さすが標高2100m超。眼下にはユーフラティス川の上域の湖。これを越えて次に目指すのはシリア国境の町、シャンルウルファ。そしてこの後、とても貴重でユニークなユーフラティス越えを体験することになる。（旅は続く）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  October 7, 2013

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  世界遺産その２～ディヴリーのウルジャミイとダルシュシファ

  世界遺産シリーズ（？）。トルコ語でディヴリーの「ウルジャミイ」と「ダルシュシファ」。13世紀に建設された。ウルジャミイはモスクの名称であるが、各地にたいていあるから、日本でいう○○寺みたいな感じなんだろうね。ウルは大きいという意味で大モスクとでも訳しましょうか？ダルシュシファは附属の病院施設。ディヴリーもクルマを使わないと、個人で行くには行きにくい場所にある。ザラから、またはカンガル方面から山間道路を走る。途中、テントで生活している遊牧民と出会うが、大雨でテントは撮り損ねてしまった。代わりに道を遮っていた羊の群と、こちらをじっと睨んでいる牧羊犬。ディヴリー自体は鉱山があり、そこに働く人たちが暮らしている。輸送用の鉄道もある。佐渡の金山近辺となんとなく似ている。世界遺産なのだけど、よくわからない標識頼りで、町も特別観光業での恩恵とか、観光客へのサービスなどは考えていないようである。現段階では訪れる人もそんなに多くないのだろうが、これも見るべき場所だと思う。宿泊施設だけはガイドブックでの調査では新しいのが２軒できたという話。ウルジャミイを見た瞬間、その重厚さというか荘厳さというか、静かな迫力に言葉を失うほどだった。あいにくの大雨で、外観を撮るチャンスは到着してからの２、３分で、それからまた雷を伴う豪雨が続いた。こちらが雨が降る前にギリギリ撮影できた病院の外観入り口。内部。こちらが大モスク入口とその装飾細部。そしてモスクの中に入ります。モスクに入るためにスカーフ被ったというより、田吾作風とか盗賊風。そして内部。ウルジャミイの隣には城塞跡。稲光と大雨のなか、山越えでマラティア方面に向かう予定だったけど、工事中でカンガルから迂回して、別の山道に入った。ところがクルマはほとんどないはずの道が大渋滞・・・！？でも対向車はゼロ。実は山を切り開くためのダイナマイトの仕掛けミスで、唯一の道路が土砂・・・じゃなくて岩で埋まってしまって通れなくなっていた。道を戻るにも分岐点まであまりにも遠すぎる。迂回路はもちろんないし、街灯もない山道。復興するのを待つしかなかった。すでに外は真っ暗。マラティアまで無事に着けるのか・・・。（順番がごちゃごちゃな上にタイトルまで変わりつつ、気まぐれに旅は続く）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  October 5, 2013

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  世界遺産その１～ハットゥシャシュ

  トルコには（間違っていなければ）現在、11か所の世界遺産がある。すでに７か所は制覇しているので、残りは４か所。今回、そのうちの３か所に行ってきた。１つめはトルコ語で「ハットゥシャシュ」。「ハットゥシャ」のこと。紀元前17～13世紀ごろに栄えたヒッタイト王国の都である。交通の便があまりよくないので、クルマかツアーでないと、ちょっと行きにくいところである。遺跡は歩いて回るとそれなりに広く高低差もあるので、かなり時間がかかること覚悟。入り口から中に車道が作られていて、クルマで周ることができるようになっている。暑い日だったので、クルマで周れるのは助かった。要所要所に停めて、見学できる。ライオンの門。王の門の裏側。大神殿跡の横にあるワインだか油だかの貯蔵甕。遺跡そのものも素晴らしいが、ロケーションが最高である。風を感じながら、当時の暮らしや人々の姿に思いを馳せる。入り口の職員さんに聞くと、夏は１日100人ほどの見学者が来るらしい。日本人のツアーも多いと言う。この日も、前日道路で見かけた世界遺産巡りの日本のツアーバスが来ていた。これだけの都市遺跡なのに訪問者が少なくて勿体ない。もっともっとたくさんの人が来るべきところである。（旅は続く）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  October 3, 2013

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  地方だと宿が見つからない・・・こともあるって話

  ガイドブックに載っている観光地は別にして、名の知られていない地方だと、宿泊するホテルすらまともにないところがある。もちろんどんなところにも、ホテルはある。でもね、商人宿だったり、（知らないだけで）売春宿だったり、ものすごく古いホテルだったり、ちょっと泊まるには気が引けるようなところしかなかったりする。ちょっと大きな都市なら、お役人さんやビジネスマン用の、豪華ではないにしろ、こぎれいなシティーホテルだったり、結婚披露宴場をかねた新設ホテルがあるので、それなりに泊まれたりするのだけど、それもなかったり、あっても、私の場合、移動の後の宿泊なので到着時間が遅かったりで、満室の場合も多い。たいていは、こぎれいなホテルでも地方だからこそ、安く泊まれたりするのでお得なのだが、今回は選択の余地なく、久しぶりに商人宿に泊まった。今回、初日の移動距離が長かった。翌日のことも考え、なんとかたどり着いたのが、クルクカレ。チョルムまで行く手もあったのだけど、結構体力的にも限界だったのでホテルがありそうな都市で今夜の宿を探すことにした。町の中心に入り、ホテルなどがある場所を人に尋ねる。だいたいどんなところにあるか、ないかはこれまでの経験でわかるのですぐに見つかる。今回は大きなホテルがなく、中級のそれでもきれいそうな新しいホテルがあった。「部屋はありますか？」「満室です。」何軒かのホテルに聞いたが、どこも満室。いつもはこんなことはないらしいが、今日はこの地でバザールがあったため、早めに部屋が埋まってしまったそうだ。で、最後に残ったのが「あるとしたら、あそこぐらいかな？」と言われたホテル。私たちも目の前にありながら、そこは最後の手段と、部屋の有無を尋ねなかった場所である。最後の１部屋が残っていた。私たちは今回４人での旅で３部屋必要である。あとの２部屋はエレベーターでなく、階段を２階分あがる屋根裏部屋をあけてくれて、泊まることができた。私たちの後に来たお客も各所で空き部屋を探していたようだったけど、ここの最後の部屋が２分前に埋まってしまった、と聞いて、「仕方がない、今日はクルマで寝るか」・・・なんて言っていた。清潔にはしてあるので、別に汚い感じはないのだけど、いかんせん、一昔前のシステム。それでも、かつて泊まった地方のホテルに比べたら全然マシである。汚い、気持ち悪い、おどろおどろしい・・・・ホテルの話をしたら、それこそ数日かかるぐらい、いろいろあったからね。それよりなにより、疲れでぐっすり眠りました。予約すればいいんじゃない？　って話なんだけど。行ったことがあるところは様子がわかるからそうするけど、初めて行く町はそのホテルがどうかなんてサイトだけじゃわかりにくいし、そこに泊まるかどうかもわからない行程だから・・・と、言い訳しておく。何も見るところがない町。モスクのミナレットを修復している風景を写真に撮りました。世界遺産「ボアズカレ村のハットゥシャシュ遺跡」へ向かって（旅は続く）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  September 30, 2013

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  アンティークキリムの産地を巡る旅その３～シブリヒサール

  シブリヒサールはアンティークキリムを愛する人にとっては、特別な地であると思う。理由はかなり前にキリムを作らなくなってしまったので、新しいキリムがなく、実物を見たことがあるとしたら比較的古いものに限定されるからだ。当然、シブリヒサールものと言えばアンティークのミフラップものか、グリグリ渦巻いた隠れミフラップとか、特殊なものになる。カタログでしか見たことがない人も多いことだろう。シブリヒサールはトルコ語で尖った砦の意味。周辺の山脈が緩やかなのに対して、シブリヒサールの背後にそびえる山のみが、なぜかギザギザしている。アンタルヤから北上すると、ちょうど真正面にそのギザギザ山が姿を現す。この光景を見るだけで、私の胸はキュンとしてしまう。決して大きくない町で、観光地としては知られていないが、実は見どころがたくさんある。町を一望できる城塞跡、アルメニア系の教会、ハマム跡、古い民家、そしてウルジャミイ。ウルジャミイは修復中であるが、かつてはモスクの中に、寄進された地元のキリムが敷き詰められていた。このところ、どんな田舎に行ってもキリムや絨毯が敷き詰められている光景は見ることがなくなり、代わりに機械織りの小さなミフラップが並んだ化繊の絨毯が敷かれている。ここも修復後はそうなってしまうのかな？実は私は２週間ほど前にもシブリヒサールに来ている。古い家屋を見るためなのだけど、一部修復しているところもあるが、見るところがたくさんあって、とても楽しいのである。そしてここにもイ―ネオヤやリフ編みを作る女性たちがいた。伝統的なものではなく、どこにでもあるタイプのものであるが、キリムを作らなくなってからでも、こういった手芸はやる人たちがいることに少しほっとする。町のバザールで売ったりして収入を得ているそうだ。東へ向かって（旅は続く）。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  September 28, 2013

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  アンティークキリムの産地を巡る旅その２～アフィヨンカラヒサール

  その昔、路地を周ると、家のテラスに下がっている古いキリムや絨毯が見えた。家の人に声をかける。「おばちゃん～！　そのキリムちょうだ～い」サンドゥックルの町。今じゃもうそんな光景ありえない。サンドゥックルを過ぎるとアフィヨンカラヒサール。10年ぐらい前までは地元の古いビレッジキリムを取りまとめるキリム屋があった。骨董屋も何軒かあって、ヘンテコなものがとても安く手に入って面白かった。それも今はない。骨董屋は３軒あるけど、つまんないものを高く売っているだけのお店。とりあえず腹ごしらえ。アフィヨンカラヒサールは生クリームが有名だが、ナスの入ったものが郷土料理。最近は各地でチェーン店展開しているikbalの本店が旧市街にある。そしてアフィヨンと言えば遊牧民の地。羊さんもたくさんいる。で、フェルトマント（ケぺネッキ）が職人さんによって実用向けに作られている。アフィヨンカラヒサールには旧市街が残っていて、オスマン時代の古い町並みを見ることができる。忘れてならないのは城塞跡。530段ほどの石階段を上ると、市街を一望できる山頂に着く。登ると、脚がカクカクして旅の続きに支障がでるので下から見上げて終わり。（旅は続く）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  September 26, 2013

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  アンティークキリムの産地を巡る旅その１～スゥスズ村

  かつてのキリムの産地を巡ってきた。昔ならコレクションパーツ、アンティークキリムを見つけることができた土地である。でも、もう古いちゃんとしたものが見つからないことを確認する旅でもある。訪れた場所が多かったので、かなり駆け足で、７日間、約3100kmのクルマの旅になった。キリムに関する情報はオープンにできないので、それ以外の各地での体験をレポートしたいと思う。スタートは私が暮らすアンタルヤ。そこから北上する。ブルドゥル、ウスパルタ地方で見かける放牧。この辺りは岩場が多いのと、気温が高いので、羊もいるけど、山羊がメインである。放牧のおばちゃん（私より若い）に「そこの村に住んでいるから、ご飯食べにこい、泊まっていけ、チャイ飲んでいけ・・・」と熱い歓迎を受け、時間がないから、と断るとそこらになっているクルミなどの木の実を割っては食べさせてくれました。しばらく進むとスゥスズ村があり、キャラバンサライが見える。以前は放置されていたけど、何年か前に修復された。入り口のレリーフが素晴らしい。スゥスズ村から幹線道路に戻る途中、山羊の群に遭遇した。ベルをつけた山羊が何頭かいて、その音を頼りに群が続く。道路を横切る群が通過するのを待ち、クルマはさらに北に向かう。（旅は続く）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  September 25, 2013

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  アンタルヤへの帰路の風景

  ヨルック村を出てから、東に北に南に・・・と移動して、予定ではさらに東に行くつもりだったのだけど、なんだかいろいろ飽きてしまってアンタルヤに戻ることにした。来た道を戻るのもなんなので、アンカラからアフィヨン方面に向かわず、まっすぐ南下することにした。しばらく通らなかったら道がきれいに整備されていて、これまたびっくり。おかげで進むの早いこと、早いこと。中央アナトリアは羊さんの放牧も有名です。だからこんな名物料理もあります。羊のクユケバブ。クユとは井戸のこと。深いクユに羊を吊るし、蒸し焼きする大胆な料理。アイドゥンでもパザールでクユケバブ、売っていたね。もっと深い井戸だったけど。そして肉料理に合うのがアイラン。ブクブク泡付きのヤユックアイラン。キュプリュックアイランとか、ヤンドゥンチャウシュアイラン、ユルックアイランとかも言う通り、歩いたり、振り回しているうちにブクブク泡が立ったヨーグルトドリンク。最後に泡を載せてお客さんに出す。お腹もいっぱいになったところで、さらに南下するのだけど、道はまっすぐだし、荒涼とした風景が続く。見るものと言えば、羊の群。さっきまでクユケバブを「おいしい～」とほおばっていたけど、ここでは「かわいい～」って言うわけだよね。そして今夜の宿はコンヤ。以前は毎月でも通った場所。最近は絨毯関係の知り合いも代替わりしたり、職替えをしたりで、いいキリムも見つからないから、来ることもなくなったけど。昨年の秋に来たっきり、で10か月ぶり。ご無沙汰していたら、メブラーナの前の広場とロータリーがすっかり整備されていて変わっていた。あと数年もすれば、この近辺、すっかりきれいに生まれ変わるのだろうね。トルコの様々な変化を見て、私も長く居すぎたなあ・・・とか、寂しいけど人も町も変わっていくものだなあ・・・・とか、感傷に浸る暇なく、次の仕事へGO。明日から体力勝負！？トルコ東部ぐるり旅に出かけます。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  September 18, 2013

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  ヨルック村探訪その３～シパヒオールの家

  案内された先は一軒の伝統民家。「シパヒオール」の家。実際に人が住んでいるのだけど、一番上の階が展示室も兼ねて見学できるようになっている。普段はそんなに人が来るところではないらしいけど、この日はトルコの弁護士さんと家族の親睦会の団体さんがが来ていて、一緒に説明を聞いた。よく日本人がどこでも写真をパチパチ撮っているのをマネされて笑われることがあるけど、なんのなんのトルコ人も最近では熱心です。特に携帯の機能が向上してからは、携帯で写真を撮っている人が多いし、中にはビデオカメラで説明の最初から最後まで録画している人もいる。下の写真は古い民家によくあるタンスの中のお風呂。普段はお風呂の上は板で棚になっていて、その上に布団などをしまう。お風呂として使うときは板を外すと排水溝のついた風呂場になっていて、部屋のストーブなどで沸かしたお湯で体を洗う。弁護士さんの団体、最初は学校の先生のグループかと思ったほど、郷土史や建築に感心の高い人も多く質問が飛び交っていた。おかげで説明もしっかり聞けたし。小さな小窓のような棚が部屋に12個あるとか、他にも何かが12個あるとか・・・・。12という数字は、ベクタシュ教団に影響されたため。天然染料で部屋の装飾として描かれた絵も緻密じゃなくて、おもしろかった。ただね。今回の旅で伝統家屋はいろいろ見過ぎて、ちょっと飽きたところ・・・・・。そして伝統家屋を訪ねる旅はまだまだ続く・・・・。（本当は伝統家屋を訪ねる旅じゃなくてイ―ネオヤを訪ねる旅なんだけど）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  September 13, 2013

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  ヨルック村探訪その２～共同洗濯場

  ヨルック村はぶらぶら歩くだけでも雰囲気があって、楽しいです。その中で一応観光ポイントと呼べるところが２か所あります。そのひとつが村の外れにある「共同洗濯場」。お屋敷の主が作ったもので、建物の中に「ここはハマム？」　と見間違うような円形の石台があります。部屋の壁サイドにある火場でお湯を沸かし、この台の上で洗濯モノをゴシゴシやるわけです。この台、よく見ると「12」のコーナーに分かれていて、「12」人が一度に作業することができるようになっています。さらに、手前は背の高い人用、ところが床に傾斜があり、奥に行くほど高くなり背の低い人でも台に届くような作りになっています。普段は鍵がかかっているのですが、どこからか男性が出てきて鍵を開けて中を見せてくれます。中ではたっぷりの時間をかけ、洗濯場について説明をしてくれます。さて洗濯場の扉の鍵。実は２つあります。下のように扉に２つ鍵穴があり、それをそれぞれの鍵で開けます。・・ところがそれだけでは開かない仕組みになっています。どうやって開けるかというと、最後に扉の上にある穴に鍵を差し込みます。そこに留め金があるのです。それを外してはじめて扉が開くというわけです。このどこからともなく現れた男性。このあと、もうひとつの観光ポイントに案内してくれました。そこも「12」だらけでした。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  September 10, 2013

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  ヨルック村探訪その１～伝統家屋

  サフランボル方面に行ってきました。その昔、初めてサフランボルに行ったのは21年前のことです。世界遺産になる前の話ですから、その変化に驚いてしまいました。当時はデジカメでなく、ポジで撮っていましたから、日本に帰ったら、ポジを見てみよう・・・って思いました。そのサフランボルから近いところに「ヨルック村」というのがあります。基本的にはサフランボルと同じように、古いお屋敷が残っています。ただしこちらの方が観光化があまり進んでいないので、普通の生活も垣間見れる場所です。ひっそりとした村ですが、一応カフェとお土産物屋さんがありました。おばちゃんたちも自分の家の前にお店を広げて、ハーブなどを売っていました。ブルサのジュマルクズックやイズミールのシリンジェの観光客が来るようになった初期のころと似た感じです。（ヨルック村の方が観光化は早かったのにね・・・）同じ伝統家屋で売りだそうとしているアンタルヤのイブラドはお土産物屋どころか、普通にご飯食べられるところもないのですから、そういう点でまだまだですね。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  September 7, 2013

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  本当は伝統のイーネオヤを訪ねる旅だけど木造モスクの話

  旅に出て４日間が過ぎました。そしてやっと目的地についたところです。直行しようと思えばできないこともなかったのですが、今回、行くところ行くところ楽しいことや場所がいっぱいで、いろいろ行っているうちに、いったい本来の目的が何だったかも忘れてしまうほど。「いろいろ」についての話はまたいずれ・・・にして、今回私のツボにはまりまくってしまった木造モスクをご紹介。1４世紀の中ごろに作られたモスク。釘を一切使わない木造です。天然染料で描かれたモチーフが私の好きなタイプで（精密じゃない、素朴な感じ）で、見に行きました。行ってびっくりだけど、交通の便もないし、行っても何もない村という名前の集落にあって、途中、クルマで水が流れているところを渡って・・・・。そこまで誰ひとり会いませんでした。で、警備員さんが出てきて入口を開けてくれました。さて・・・・・。木造モスクのある村を出て、標高1800mの山間地帯を越え、目的地に到着。伝統的なイ―ネオヤについていろいろ調べたのですが、結果的にはがっかりの連続です。ここも終わってしまっていました。ただ昔のオリジナルと同じタイプのものを、同じシルク糸で作る技術は残っています。そうは言っても今、作らせているものはそれなりにお高いです。その結果、需要がないので減少傾向にあります。売れないからと、現代の小さいイ―ネオヤも作っていましたが、あれじゃあね。嫁入りの長持ちに入れるために必要としているトルコ人には売れるかもしれないけど（観光客が来るところじゃないから、イ―ネオヤ製作の主目的はそれなんだけど）、それだって絶対数が他の地域に比べて極端に少ないし・・・。いずれにしても伝統モチーフをやる人がいなくなるのも時間の問題。（話自体は盛り上がりましたが、いかんせんイ―ネオヤについては知っている話しか出てこないし、おもしろい話がひとつもない）数日、滞在する予定でいましたが、明日もう一度出かけてみて、状況が期待外れなら別のところに行ってしまいます。何かなんにも持ち帰れるものがないかも・・・・って思っています。その代わりと言っては何ですが、ここまで来る道筋で田舎の手芸屋さんの在庫をアサってきました。アンタルヤでは全部買い占めて全くなくなりましたから。なんの話かって？　ナイロンのオヤ糸です。reyrakとか、menekseとか。帰ったら在庫一掃セールですかね？にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  August 28, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～本物シルク糸で作る現代版エフェオヤ

  私の中では「エフェオヤ」っていうのは、エフェが使っていた、もしくは所有していたオリジナルの古いエフェオヤのこと。でもエフェオヤって言葉だけが独り歩きしてしまって、演劇用に作られるトゥーオヤのエフェオヤや、観光客に売るための新しいエフェオヤが氾濫している。氾濫しているだけならまだしも、新しいものを古いスカーフにつけて、アンティークのエフェオヤとして市場に出していること・・・・。エフェオヤコレクターとしては残念な状況である。オリジナルはオリジナル。新しいものは新しいもので、何も騙さなくていいじゃない・・・って思うのだけど、高く売るためとか、小売店の人が知識がないとか・・なんだろうね。偽モノをつかまされないためには、自分の目を肥やすしかないです。さて、真偽の話ではなく、そういう流れなので、市場にエフェオヤと呼ばれているものがたくさん出ています。いままではナウルハンのシルクアクセサリーに使われている、ブルサ産の人工シルク糸で作ったものか、ポリエステル糸で作ったものぐらいだったが、最近、本物のシルクで作られているものも出ている。これは意識してシルクにしている、ということもあるが、地域によってはシルク糸の方が手に入りやすいとか、扱いなれているとか、という理由もある。それにせっかく手間暇かけて作るのだから、後世評価されるようにシルク糸使った方が無駄がないというもの。それにはっきり言って、ポリや人工シルクのものと、本物シルクのものの販売価格に差はない。それならシルクものの方がいいのじゃない？ちなみに上の画像の、上部にある色付きのエフェは化繊糸を使ったもの。下にある薄いピンクのものだけが本物のシルク糸で作られたもの。色だけではもちろん判別基準にならない。糸を扱いなれている人なら、触ってみたらわかる。シルクのダンテルを作る年配のおばちゃんたちが、内職としてこれらのエフェオヤを作っている。円形は時間がかかるので、半円タイプのものが多い。もちろん馬の尻尾の毛入り。馬の尻尾って、手に入りそうで、意外と難しい。いままでは村なら馬を持っている人に、「ちょっと頂戴ね」と、１本、２本抜いてもらっていたが、最近はたくさんの女性が欲しがるので、何に使われているのか知られてしまい、お金で取引されているようだ。以前もどこかに書いたが、馬の尻尾はハサミでカットすると、その部分が短いままになってしまうので、必ず根本から１本ずつ引っこ抜く。この馬の尻尾の毛の難点はとにかく「臭い」ことである。洗っても洗っても簡単に臭いは消えない。きれいそうなところから、１本ずつ抜いていくのが正解であろう。上のオヤの芯には黒い馬の尻尾の毛が使われているのが見える。他に白い毛を使っているものもある。ただ相対的に白い毛は手に入りにく。でも色としては白の方が目立たないのだが、織りものの経糸の効果と同じで、わざと黒っぽい色を使う場合もある。画像はダンテルを含めて、全てシルク糸で作られたもの。そしてこれらの現代版エフェオヤを作っている女性たちの元を訪ねるために、トルコ・イ―ネオヤ紀行は続く。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  June 6, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～バザールでの食べ物

  トルコ・イ―ネオヤ紀行は続いているのだけど、途中のバザール（青空市）でちょっと休憩。ここのバザールは（食べ物に限るけど）ちょっと変わっているものがあって面白かった。まずこれ。Facebookにも、画像を載せて、これ何だ～？　って聞いたけど、トルコの人でも初めて見たって、人が多かった。でそのあとどこへ行ってもこの話題になるぐらい。見た目にも何だか変なもの。こんな風に売っているのだけど、１個１～1.25TL（約60円）で、地元のおじさん、おばさんが立ち食いに１個、お家用に２、３個と買っていく。わら半紙にクルクルって巻いて渡してくれる。大きさは太めのさつまいもぐらいある。で、何かというと「sucuk」スジュク。普通スジュクというと、お肉と香辛料を詰めたサラミみたいなものか、こういう甘いもの系だとペクメズとナッツやクルミで固めたものを指す。スジュクだよ～ん、とトルコ人に言うと、ああ、ぶどうのペクメズが入っているものね、というので、それとは違うよ～ん、って返事するのだけど、じゃや、何が入っているの？　って話になる。日本人相手ならすかさず「カルピス」って答えるところだけど・・・・。中の芯は糸に刺さったクルミの実。そしてその周りに片栗粉とお砂糖を混ぜたものを巻いていく。ほんのり甘い程度で味も素っ気もないけど、なぜかこの暑さの中、妙においしい。材料選ばず、お金がかからなくて、ちょっと元気にもなって、お腹が満たされる、生活の知恵から生まれたおやつなんだろうね。お次は羊の「クユ・ケバブ」。クユって井戸のこと。タンドリーってこと？しかも羊丸ごと。クユがあるところで焼いて、店頭に持ってくる。お店の人が包丁でバラバラにして量り売り。だけど、お店の前には人だかりができていて、あっと言う間に捌けてしまう。お肉だからそんなに安くないとは思うのだけど、よほど評判なのだろう。調理できるクユ（井戸）があるので、ここではココレッチも「クユ・ココレッチ」になってしまう。ココレッチは腸を金串にグルグル巻きつけ、炭火などでじっくり焼いて、それを細かく切ってパンなどの間に挟んで食べる庶民の食べ物。普通、横になって焼いているのが、縦に吊り下げられていたので、目を引いた。クユ（井戸）に吊って焼くわけである。クユ、クユって言われると、クユを見ないでは帰れないよね。で、クユ。町の共同クユ場。深さは２メートルあるんだって。羊が丸ごと吊り下げられるわけ。パザールには、イチゴやアンズや青いスモモや新鮮なフルーツもたくさん出ていた。お腹がいっぱいになったところで、トルコ・イ―ネオヤ紀行は続く・・・・。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  June 4, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～本物のシルク糸でイ―ネオヤをいまなお作る町

  場所を変えて、トルコ・イ―ネオヤ紀行は続く。アイドゥン県内の小さな町。ここを訪れるのはまだ二度目である。オデミシュをお手本に、新しく地元の女性たちが手工芸組合を設立した町である。肝心のオデミシュは組合閉鎖というのは皮肉なものであるが。町としては力を入れているのだが、なにせ規模が小さいのと、呼び物がないのと、イ―ネオヤに関しても、女性たちの間では盛んだが、それが十分にPRされていないという点がある。チェイズにあるイ―ネオヤも、以前はそれなりにあったのかもしれないけど、地味で興味が魅かれない。それでも技術としてのイ―ネオヤは残っているので、作品製作は可能であり、またシルク糸の扱いを知っている人がかなりいたので、工夫すれば何かできそうではあった。今回、組合の代表に会いにいったら、私のことを知っていて（こんなところまでイ―ネオヤのことをしつこくアレコレ聞きにくる日本人もいないでしょうし）、待っていました、とばかりの大歓迎。私は調査が第一の目的であるが、相手は当然ながら商売に結び付けたいという希望を持っている。現在、たまたま日本からの様々なオーダーで、ナウルハン、ナムルン、アンタルヤで処理できないほどの注文をもらっているので、それぞれに還元できている状態ではある。もちろんオーダーに合ったものを作れる技量があれば、どこであろうと仕事だってお願いするつもり。各地からのイーネオヤ関連団体からの熱烈なラブコールが絶えないのは、これらの噂を聞いてのこと。でもまずはそのための調査だもんね。イーネオヤが作れるからと、オーダー内容に合ったものが作れるかどうかは、それぞれ地域特有の技量があるから選択していかないといけない。これはキリム、絨毯のオーダーと似ている。オリジナル品を作らせるのにも、地域の織りや糸の特徴を踏まえた上で、できるだろうもの、できないだろうものを決定していかなければならないから。さて、この地域で使われているシルク糸。セルシンがついている状態で手に入れ、それをオリーブオイル石鹸水で煮込んで使うのであるが、実はこの近くのある町でボビンになっている本物のシルク糸も手に入る。市販はされていないが、オーダーで染色までした上で用意してくれる。これをより直して使うわけだが、煮込んだり、まき直したりの手間いらず。色も各種ある。なぜ、このシルク糸がここにあるかというと、この本物シルク糸でイ―ネオヤ製品、（ただしダンテルと祈祷用スカーフの平面イ―ネオヤ）が作られているからである。オデミシュなどではシルクの祈祷用のイ―ネオヤは、現在も作られているとはいえ、目にするものの多くは長持ちにしまわれていた古いもの。しかしここでは同様のものを現在も普通に作っている。で、出来も結構よい。このモチーフは「ガラタ橋」。なんでこの地でガラタ橋？　って思ったけど、その話はまた後日。トルコ・イ―ネオヤ紀行は、これらの祈祷用スカーフの平面イ―ネオヤのモチーフいろいろを訪ねて続く・・・・。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  June 2, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～オデミシュのオヤバザール（オヤ市）

  昨年秋に催行された毛糸だま主催のトルコ・イ―ネオヤを訪ねる旅９日間。その中でもご案内させていただいたが、オデミシュのオヤパザールというのがある。今回のトルコ・イ―ネオヤ紀行の旅（こちらは私の一人ツアー）でも、立ち寄った。オデミシュはイズミル県内の市のひとつ。地形的に山間部に開けた町になる。その昔（本当にずーっとずーっと昔の話）は染色材料が取れる地域として知られ、西洋茜ではこと有名だったそうだ。そして近郊の村ではシルク産業も盛んだった。シルクが取れるところには伝統のイ―ネオヤあり（と私が言っただけだけど）、この地域はトルコの中でも、どこも昔と同じオヤを作らなくなっているのに、最後まで伝統の形に一番近い形でイ―ネオヤを作り続けていたところでもある。パザールは町の中心で、かなり広い範囲で開かれる。野菜、乾物、衣類、日用品なんでもあるが、中央広場の一角が「オヤパザール」と呼ばれるところである。今は「女性たちによる手工芸パザール」に名を変えているが、確かに以前に比べたらオヤパザール自体が縮小されているし、オヤが占める面積も小さくなっている。とはいえ、オヤに関する規模はトルコ一である。バルケシールやアイドゥンでも大規模のオヤパザールは開かれるが、種類の多さや、古いものを見つけられるかもしれない確率は比較にならないほど高い。私はトルコに20年いて、この商売を始めて17年ほどになる。昔の話で恐縮だが、当時オデミシュのパザールには穀物袋にギューギュー詰められたアンティークのイ―ネオヤが袋ごと売られていて、それが今では信じられないような値段だったり、こちらも中身を確認するなんてこともなく、そのまま買って、あとは開けてのお楽しみ・・・なんて感じであった。本当に楽しい夢のような時代だった・・・・なんて。今では、こちら方面に来るときは立ち寄りはするけれど、私が求めているものは手に入らないので、最近の傾向を見てパザールの移り変わりをしんみり感じたり、旧知の人たちと挨拶するぐらいである。ただオデミシュの近郊の村々でイ―ネオヤ調査をする意味はある。この地域で今だシルク糸でイ―ネオヤを作る人たちがいるただシルク糸はダンテルと、祈祷用スカーフにつける細長い平面オヤに限られるけど。というのもシルクを扱うのに慣れている女性たちが、みな年配で、その人たちが作れるものが上の２種であるから。オデミシュ独特のスカーフの縁を飾る、シルク糸での小さなお花は今では作る人もいない。ポリエステル糸ではまだ作られているが、見たら一目瞭然。私は興味ないけど、雑貨としては可愛らしいし、観光客だけでなく、嫁入り持参品として買っていくトルコ人親子もいることだし。思うのは、シルク糸が手に入る地域なのだから、せめてシルク糸使えばいいのに・・・・って。でも手間かかって面倒なんだよね、商売だからコスト下げる必要もあるし・・・・。シルク素材だと洗えないとか・・・。いろいろあるし。パザールを出るところで声をかけられた。オデミシュの手工芸組合（イーネオヤ組合）の代表の若い女性がいるのだが、そのお母さん。イーネオヤ組合、閉鎖するのだって話していた。そういえば、パザールにも会員の女性たちがおのおのに店を出していた。これもナウルハン、ナムルン、タルソスなどトルコ各地のイーネオヤ組合のその後を見ると、同じことが言えるのだが、リーダーがいっぱい出てきて結果、分裂してしまうのだよね。以下、広島と岡山でのイ―ネオヤイベントのお知らせです。自分で言うのもなんですが、岡山での講演会の内容はイーネオヤをトータルに知るためには必ず役に立つ、大切な情報がいっぱいです。私と一緒にトルコの各地に調査に行けなくても、この講演を聞けば、同じことを体験した気分になれますよ～。今回、会場の関係で少人数制になると思いますので、疑問に思っていること、知りたいこと、いろいろ質問していただけます。（ただしテクニック以外ね～）２回ともテーマを変えての講演内容です。遠方からお越しの方が多いので、大変だとは思いますが、両日参加をおすすめします。１日目はイーネオヤとはなんであるか（ぬい針と糸で作るレース編みという話じゃないですよ）、女性たちにとってどういう存在であったか、から始まり、トルコのイ―ネオヤを地域ごとに分類し、その特徴やその土地の様子、歴史的背景、実際にどう使われているのか、などをたっぷりの画像を交えてお話します。２日目は私の大好きなアイドゥンオヤに絞り、エフェオヤと立体の大きなオヤについて、今、昔のお話などをさせていただきます。エフェオヤコレクションも現物見ていただこうかな・・・？　って感じです。国境、民族を越えて「イ―ネオヤが大好き」「イ―ネオヤのことがもっと知りたい」「トルコの手工芸に興味がある」というみなさまにぜひ聴いていただきたいと思います。メールにてお名前、ご住所、連絡先（メールまたは電話）、ご希望の日程とイベント内容をご連絡ください。サロングレイシーさんに直接電話していただいてもOKです。⇒お申込み先ikumi@mihri.org ________________________________________________________________________イーネオヤ・イベントのお知らせ１．野中幾美のトルコのお話会　　　　日時：2013年７月19日（金）　　　　　昼の部14:00-16:00　「ティータイム～トルコのかわいいもののお話」　　　　　　　　　　　　　　　　お茶とお菓子付き　参加費1000円　　　　　夜の部19:00-21:00　「トルコの結婚事情、トルコの女性たちの暮らし、　　　　　　　　　　　　　　　　私のトルコ生活20年、観光おすすめスポットなど」　　　　　　　　　　　　　　　　トルコの家庭料理付き　参加費1500円　　場所：トルコ雑貨サロングレイシー　　　　　（広島駅新幹線口から徒歩６分、愛宕郵便局向い）　　　　お問い合わせ：050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp２．トルコ伝統手芸イ―ネオヤ初級講習会～イーネオヤのコースター（予定）（写真は作品イメージで変更の可能性あり）　　日時：７月20日（土）　午前の部10:00-12:00　午後の部13:30-15:30　　　　　７月21日（日）　午前の部10:00-12:00　午後の部13:30-15:30　　　　　場所：トルコ雑貨サロングレイシー　　　　　（広島駅新幹線口から徒歩６分、愛宕郵便局向い）　　　　お問い合わせ：050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp　　講師は平尾直美先生。　　各回定員は８名です。　　参加費：4800円（お茶、お菓子、キット代込み）　　持ち物：糸切りハサミ、ライター、筆記用具　　イ―ネオヤは初めて・・・という方でも、ぜひぜひチャレンジしてみてください。　　針に慣れている方なら年齢制限はありませんので、ご家族と一緒に受講も可能です。　　講習会に参加できないけど、お買いものしたいという人にも朗報です。　　サロングレイシーでは講習会当日、イーネオヤのアクセサリー、アンティークオヤ、オヤ　　糸、オヤ本などの販売もします。時間などはお問い合わせください。３．トルコの伝統手芸イ―ネオヤ展示会・報告会・講習会・販売会　　日時：７月25日（木）～28日（日）10:00～20:00　　　　場所：岡山市北区表町1-1-40　後楽表町ビル２階　岡山シンフォニーホール裏　　　　（岡山新幹線駅から徒歩15分、岡山電鉄柳川または城下駅下車3分）　　お問い合わせ：（日本）050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp（池田さん）　　　　　　　　　（トルコ）　　　　　　　　　ikumi@mihri.org（野中）　　スケジュール（予定）　　７月25日（木）～７月28日（日）　　　　　　　　　10:00～20:00　野中幾美個人コレクション・アンティークイ―ネオヤの　　　　　　　　　　　　　　　　　展示、オヤグッズの販売　　　　　　　　　　　７月26日（金）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　　13:30～15:30　講演会～各地の伝統のイーネオヤを訪ねて（仮題）　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：野中幾美　聴講費：2000円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　７月27日（土）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　13:30～15:30　講演会～アイドゥンのエフェオヤと大きなオヤ（仮題）　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：野中幾美　聴講費：2000円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　７月28日（日）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　13:30～15:30　イ―ネオヤ中級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　以上、スケジュールは内容など変更になる場合がございます。他のイベントも詳細決定次第、お知らせいたします。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  June 1, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～アイドゥンオヤをもう一度

  今回手に入れたアイドゥンオヤ。いずれも作られた当時、手芸屋さん（雑貨屋さん）で流行った化繊布のクレープにつけられている。白が基本だが、黒もある。それ以外にオヤの色に合わせて、ピンク、紫、黄色、グリーンなどの布を使うこともある。ところで一番最後の画像。スカーフ部分はなく（正式にはモチーフなしのシルクまたは化繊布は、ヤズマと区別してクレープと呼ばれる）、イ―ネオヤで作られた縁飾りのみである。これはどういうものかというと、スカーフにつけるオヤには大きく２タイプがあり、直に取り付けてしまうタイプと、取り外しができるタイプに分かれる。アイドゥンの昔の「大きなオヤ」は、後者のタイプが多い。というのもオヤを作るのが困難で、時間もお金もかかるので、クレープのダメージによって廃棄するようなことを避けるためである。つまりせっかく作ったオヤだから、布が傷んだら、布を変えて代々伝えていけるように・・・・という配慮である。ナウルハンのように、構造上、取り外しができるタイプを作るところもあれば、一般的にはお金持ちの地域では直付け、貧しい地域では取り外し型・・・・・なんて分類してきたが、アイドゥンに限っては、これだけ材料費と時間をかけて作っているし、決して貧しい地域とは言えないので、オヤがあまりにも手間暇がかかるからというのが一番の理由であろう。いろいろ理由をつけなくても、このオヤを見て、簡単にポイっと捨ててしまえる人・・・というのもいないと思うけど。アイドゥンオヤは私の一番のお気に入りだから、それなりに所有しているが、講演会ではアイドゥンの本物エフェオヤを含め、ご覧いただく予定で、画像の撮影も少しずつやっていなかくては、と思っている。だけどいざ撮影しようとすると、目の前の骨董イ―ネオヤの数の多さに怯んでしていまい、毎度へこたれてしまうのが実状である。話がちょっと横道にそれたが、トルコ・イ―ネオヤ紀行は軌道を修正して続く・・・。 ________________________________________________________________________イーネオヤ・イベントのお知らせ１．野中幾美のトルコのお話会　　　　日時：2013年７月19日（金）　　　　　昼の部14:00-16:00　「ティータイム～トルコのかわいいもののお話」　　　　　　　　　　　　　　　　お茶とお菓子付き　参加費1000円　　　　　夜の部19:00-21:00　「トルコの結婚事情、トルコの女性たちの暮らし、　　　　　　　　　　　　　　　　私のトルコ生活20年、観光おすすめスポットなど」　　　　　　　　　　　　　　　　トルコの家庭料理付き　参加費1500円　　場所：トルコ雑貨サロングレイシー　　　　　（広島駅新幹線口から徒歩６分、愛宕郵便局向い）　　　　お問い合わせ：050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp２．トルコ伝統手芸イ―ネオヤ初級講習会～イーネオヤのコースター（予定）（写真は作品イメージで変更の可能性あり）　　日時：７月20日（土）　午前の部10:00-12:00　午後の部13:30-15:30　　　　　７月21日（日）　午前の部10:00-12:00　午後の部13:30-15:30　　　　　場所：トルコ雑貨サロングレイシー　　　　　（広島駅新幹線口から徒歩６分、愛宕郵便局向い）　　　　お問い合わせ：050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp　　講師は平尾直美先生。　　各回定員は８名です。　　参加費：4800円（お茶、お菓子、キット代込み）　　持ち物：糸切りハサミ、ライター、筆記用具　　イ―ネオヤは初めて・・・という方でも、ぜひぜひチャレンジしてみてください。　　針に慣れている方なら年齢制限はありませんので、ご家族と一緒に受講も可能です。　　講習会に参加できないけど、お買いものしたいという人にも朗報です。　　サロングレイシーでは講習会当日、イーネオヤのアクセサリー、アンティークオヤ、オヤ　　糸、オヤ本などの販売もします。時間などはお問い合わせください。３．トルコの伝統手芸イ―ネオヤ展示会・報告会・講習会・販売会　　日時：７月25日（木）～28日（日）10:00～20:00　　　　場所：岡山市北区表町1-1-40　後楽表町ビル２階　岡山シンフォニーホール裏　　　　（岡山新幹線駅から徒歩15分、岡山電鉄柳川または城下駅下車3分）　　お問い合わせ：（日本）050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp（池田さん）　　　　　　　　　（トルコ）　　　　　　　　　ikumi@mihri.org（野中）　　スケジュール（予定）　　７月25日（木）～７月28日（日）　　　　　　　　　10:00～20:00　野中幾美個人コレクション・アンティークイ―ネオヤの　　　　　　　　　　　　　　　　　展示、オヤグッズの販売　　　　　　　　　　　　７月26日（金）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　　13:30～15:30　講演会～各地の伝統のイーネオヤを訪ねて（仮題）　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：野中幾美　聴講費：2000円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　７月27日（土）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　13:30～15:30　講演会～アイドゥンのエフェオヤと大きなオヤ（仮題）　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：野中幾美　聴講費：2000円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　７月28日（日）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　13:30～15:30　イ―ネオヤ中級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　　　以上、スケジュールは内容など変更になる場合がございます。他のイベントも詳細決定次第、お知らせいたします。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  May 31, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～アイドゥンの大きなオヤ、今回の戦利品

  素敵なギュルオヤとそれにまつわるお話を聞いて、ますます伝統のイ―ネオヤの終焉を感じつつ、気持ちだけ焦ってしまう。トルコをイ―ネオヤの調査のために回っているが、そのたびにイ―ネオヤの地に行っても、本来の姿であるシルク糸での伝統モチーフと限定すると知っている人は高齢者に限り、なかなかお話が聞けない現状にぶちあたる。新しいイ―ネオヤの作り手にはそれなりに出会うことはできる。ただ作られているモチーフはその土地の伝統とは無縁だったり、使っている糸がナイロン、ポリエステルでその違いさえ理解していなかったりする。それはイ―ネオヤという手芸の技術を知ることはできても、その土地の特色、それが発達してきた背景などを知るには至らないわけである。私は自分が作らないということもあるが、手芸としてのイ―ネオヤはあまり興味ないし、はっきり言ってわからない。その手芸に隠された女性たちの思いや、女性たちの生活習慣、地場産業との関連性、歴史的背景などが知りたいのである。だからこそ、手芸としてのイ―ネオヤ技術を知っている人を旅の同行者にしたら、２方面から責められるから、どんなに内容的にも深まるだろう・・・・といつも思っている。でもね、そんな人がなかなか現れてくれないので、一人よがりなイーネオヤ調査を続けているわけであるけど。そして私の一番の欠点が、ひたすら古いものが「欲しい～」という物欲。困ったことに、この物欲を満足させるにはお金がかかって仕方がない。でもないことがわかっているから、見つけるとお金のことは頭から飛んで、気がつくと手に入れてしまっている。イーネオヤはもうやめようと、なんども決心したのに、止まらないのである。しかもアイドゥン系はキリムや絨毯より、よほど高価。で、今回の旅での戦利品。アイドゥンの「大きなオヤ」９点である。いずれも1920-50年代のもので、細く紡がれたシルク糸での製作。シャップオヤとかキプリットパトゥとか。糸目も現代ものと比較にならないほど細かく、美しい。同じモチーフのイ―ネオヤをすでに何点も持っているのに、手が変わると微妙に違ったりするので、それを見比べたりするのも楽しいのである。シャップオヤのひとつひとつもブリブリと豪華である。ちなみにトルコの１リラ硬貨（500円硬貨ぐらいの大きさ？）を横に置いてみた。さてアイドゥンオヤを手に入れて、とりあえずの物欲は制した。トルコ・イ―ネオヤの旅は続く・・・・！！ ________________________________________________________________________イーネオヤ・イベントのお知らせ１．野中幾美のトルコのお話会　　　　日時：2013年７月19日（金）　　　　　昼の部14:00-16:00　「ティータイム～トルコのかわいいもののお話」　　　　　　　　　　　　　　　　お茶とお菓子付き　参加費1000円　　　　　夜の部19:00-21:00　「トルコの結婚事情、トルコの女性たちの暮らし、　　　　　　　　　　　　　　　　私のトルコ生活20年、観光おすすめスポットなど」　　　　　　　　　　　　　　　　トルコの家庭料理付き　参加費1500円　　場所：トルコ雑貨サロングレイシー　　　　　（広島駅新幹線口から徒歩６分、愛宕郵便局向い）　　　　お問い合わせ：050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp２．トルコ伝統手芸イ―ネオヤ初級講習会～イーネオヤのコースター（予定）（写真は作品イメージで変更の可能性あり）　　日時：７月20日（土）　午前の部10:00-12:00　午後の部13:30-15:30　　　　　７月21日（日）　午前の部10:00-12:00　午後の部13:30-15:30　　　　　場所：トルコ雑貨サロングレイシー　　　　　（広島駅新幹線口から徒歩６分、愛宕郵便局向い）　　　　お問い合わせ：050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp　　講師は平尾直美先生。　　各回定員は８名です。　　参加費：4800円（お茶、お菓子、キット代込み）　　持ち物：糸切りハサミ、ライター、筆記用具　　イ―ネオヤは初めて・・・という方でも、ぜひぜひチャレンジしてみてください。　　針に慣れている方なら年齢制限はありませんので、ご家族と一緒に受講も可能です。　　講習会に参加できないけど、お買いものしたいという人にも朗報です。　　サロングレイシーでは講習会当日、イーネオヤのアクセサリー、アンティークオヤ、オヤ　　糸、オヤ本などの販売もします。時間などはお問い合わせください。３．トルコの伝統手芸イ―ネオヤ展示会・報告会・講習会・販売会　　日時：７月25日（木）～28日（日）10:00～20:00　　　　場所：岡山市北区表町1-1-40　後楽表町ビル２階　岡山シンフォニーホール裏　　　　（岡山新幹線駅から徒歩15分、岡山電鉄柳川または城下駅下車3分）　　お問い合わせ：（日本）050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp（池田さん）　　　　　　　　　（トルコ）　　　　　　　　　ikumi@mihri.org（野中）　　スケジュール（予定）　　７月25日（木）～７月28日（日）　　　　　　　　　10:00～20:00　野中幾美個人コレクション・アンティークイ―ネオヤの　　　　　　　　　　　　　　　　　展示、オヤグッズの販売　　　　　　　　　　　　　７月26日（金）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　　13:30～15:30　講演会～各地の伝統のイーネオヤを訪ねて（仮題）　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：野中幾美　聴講費：2000円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　７月27日（土）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　13:30～15:30　講演会～アイドゥンのエフェオヤと大きなオヤ（仮題）　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：野中幾美　聴講費：2000円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　７月28日（日）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　13:30～15:30　イ―ネオヤ中級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　以上、スケジュールは内容など変更になる場合がございます。他のイベントも詳細決定次第、お知らせいたします。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  May 30, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～アイドゥンの花嫁のギュルオヤ

  アイドゥン地方にはイーネオヤでは他地域では例を見ない、立体で写実的なオヤがある。これらを「大きなオヤ」と言う。キプリットパトゥラーレシャップキュペリそしてギュル。ギュルは「バラ」を意味する。ギュルオヤは特別で、嫁入りのときに欠かせないオヤのひとつ。「私のスカーフにバラのオヤ」という古い歌があるが、繊細な乙女たちの恋人を思う気持ちがバラに託されている。ファットマさん66歳。14歳の時に当時18歳だった旦那さんの元に嫁いできた。この地の慣習に漏れず、部屋の壁いっぱいに飾れるだけの「大きなオヤ」を自分で作ったり、親族の女性たちが手伝って嫁入り道具として持参した。イーネオヤは嫁入り前の13歳から始めて、40歳ぐらいまで続けていたと言う。とにかくたくさん作ったと話す。今から26年ほど前に最後のイーネオヤを作ったので、糸は自分でよるシルク糸しか使ったことがない。それらの「大きなオヤはどうしたの」という質問に、やはり例に漏れず「夫の仕事の役に立てたのよ」と答えた。つまり嫁入り道具として必要とする人たちに売ってお金に換えたという。近年は私のように村にオヤを集めにくる人にも売った。だから今ではひとつも手元に残っていない。でもその後、今から20年ほど前に息子たちが結婚することになり、お嫁さんになる人のために、これも慣習としてプレゼントする「ギュル」の大きなオヤが必要となり、自分では作らなくなっていたので、別の女性に頼んで作ってもらった。最近では自分で作れても高齢のためとか、自分では作れないとか、作る時間がないとかの理由で、イーネオヤを続けている人にお金で依頼することがある。その場合でも布やシルク糸は依頼者が用意し、作り手は工賃をもらう。ファットマさんが今持っている唯一の大きなオヤも実はお嫁さんたちのために作ってもらったもので、そのうち手元に残ったもので、わずか２枚だけ。本物のシルク糸で作られた繊細で華麗なギュルオヤである。先にも書いた通り、約20年前に作らせたものである。私はアイドゥンのシルク糸の大きなオヤを結構な数、ないモデルはないというぐらい、コレクションしている。その中にはこのピンク色のギュルオヤもたくさんあった。でもどうも私はこのピンク糸といい、ギュルオヤが好きではなかったようで、手放してしまったものも多い。だけどこうして話を聞くと、ギュルバラがいきなりステキに見えてしまったりするわけで、これからは大切にしてあげなきゃ、なんて思ったりしたわけで。26年ほど前から自分では作らなくなったとはいえ、それまでたくさんのシルク糸でのイ―ネオヤを作っていたというだけあって、当時の糸などが倉庫に残っていた。「見てごらん、あれから30年近くも経っているのに糸はしっかりして丈夫だ。昔のものは何でもよかったねえ・・・」と、慣れた手つきで糸をよって見せてくれた。こうしてトルコ・イ―ネオヤ紀行はまだまだ続くのである。 ________________________________________________________________________イーネオヤ・イベントのお知らせ１．野中幾美のトルコのお話会　　　　日時：2013年７月19日（金）　　　　　昼の部14:00-16:00　「ティータイム～トルコのかわいいもののお話」　　　　　　　　　　　　　　　　お茶とお菓子付き　参加費1000円　　　　　夜の部19:00-21:00　「トルコの結婚事情、トルコの女性たちの暮らし、　　　　　　　　　　　　　　　　私のトルコ生活20年、観光おすすめスポットなど」　　　　　　　　　　　　　　　　トルコの家庭料理付き　参加費1500円　　場所：トルコ雑貨サロングレイシー　　　　　（広島駅新幹線口から徒歩６分、愛宕郵便局向い）　　　　お問い合わせ：050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp２．トルコ伝統手芸イ―ネオヤ初級講習会～イーネオヤのコースター（予定）（写真は作品イメージで変更の可能性あり）　　日時：７月20日（土）　午前の部10:00-12:00　午後の部13:30-15:30　　　　　７月21日（日）　午前の部10:00-12:00　午後の部13:30-15:30　　　　　場所：トルコ雑貨サロングレイシー　　　　　（広島駅新幹線口から徒歩６分、愛宕郵便局向い）　　　　お問い合わせ：050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp　　講師は平尾直美先生。　　各回定員は８名です。　　参加費：4800円（お茶、お菓子、キット代込み）　　持ち物：糸切りハサミ、ライター、筆記用具　　イ―ネオヤは初めて・・・という方でも、ぜひぜひチャレンジしてみてください。　　針に慣れている方なら年齢制限はありませんので、ご家族と一緒に受講も可能です。　　講習会に参加できないけど、お買いものしたいという人にも朗報です。　　サロングレイシーでは講習会当日、イーネオヤのアクセサリー、アンティークオヤ、オヤ　　糸、オヤ本などの販売もします。時間などはお問い合わせください。３．トルコの伝統手芸イ―ネオヤ展示会・報告会・講習会・販売会　　日時：７月25日（木）～28日（日）10:00～20:00　　　　場所：岡山市北区表町1-1-40　後楽表町ビル２階　岡山シンフォニーホール裏　　　　（岡山新幹線駅から徒歩15分、岡山電鉄柳川または城下駅下車3分）　　お問い合わせ：（日本）050-3699-9445（店舗電話　12～19時）留守電あり　　　　　　　　　gracystylel@yahoo.co.jp（池田さん）　　　　　　　　　（トルコ）　　　　　　　　　ikumi@mihri.org（野中）　　スケジュール（予定）　　７月25日（木）～７月28日（日）　　　　　　　　　10:00～20:00　野中幾美個人コレクション・アンティークイ―ネオヤの　　　　　　　　　　　　　　　　　展示、オヤグッズの販売　　　　　　　　　　　　７月25日（木）13:30～14:00　野中幾美によるギャラリートーク（無料、予約不要）　　　　　７月26日（金）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　　13:30～15:30　講演会～各地の伝統のイーネオヤを訪ねて（仮題）　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：野中幾美　聴講費：2000円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　７月27日（土）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　13:30～15:30　講演会～アイドゥンのエフェオヤと大きなオヤ（仮題）　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：野中幾美　聴講費：2000円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　７月28日（日）10:00～12:00　イ―ネオヤ初級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　13:30～15:30　イ―ネオヤ中級講習会　　　　　　　　　　　　　　　　　講師：平尾直美先生　参加費：4800円（要予約）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　16:30～17:30　野中幾美のギャラリートーク（無料、予約不要）と　　　　　　　　　　　　　　　　　最終処分会以上、スケジュールは内容など変更になる場合がございます。他のイベントも詳細決定次第、お知らせいたします。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  May 29, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～女性の大判ストール「ダスタル」

  デニズリ～アイドゥン～イズミールにかけての地域で、慣習として年配の女性たちが頭からすっぽり被る大判のストールがある。茶色や黄色系の格子柄の布で、一般的に「ダスタル」と呼ばれている。今では稀ではあるが、化繊素材やコットン素材の同じようなものが売られていて、日常的にも外出時などに使用している人たちもいる。以下は今回でかけた某地区のパザールで見かけたダスタルを被った女性たち。20人に１人の割合ぐらいでこれを身に付けていた。本来の着方としては、下に腰巻のようなシルクの光沢のある手織り布ペシティマルを履き、その上に頭から上半身にかけてダスタルを被る。ペシティマルというと、ハマムのタオルであるが、昔はこういう使い方もし、これらもペシティマルと呼んだのである。上の写真はブルダンの織り布屋さんに保管されていた、古いダスタルとペシティマルを若い御嬢さんに着てもらったもの。シンプルな基本柄だがシルク製の手織り。さらに年代ものになると、そこに刺繍を施したり、かなり手の込んだものもある。なかなかお目にすることもなくなったが、以下は私が持っている骨董品。イーネオヤの話にまだたどり着かないけど、トルコ・イ―ネオヤ紀行は続く。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  May 28, 2013

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  トルコ・イ―ネオヤ紀行～まずは畑でイチゴ摘み

  先週はバラ畑に行ってきましたが、今回はイチゴ畑。・・・って、畑巡りしているわけではないのですが、この時期、トルコの各地を周っているとイチゴ、アンズ、スモモなどの収穫が見られたりする。村の女性たちが畑作業している姿は魅力的で、つい引き寄せられてしまうのだから仕方がない。今回、行った先はよそ者が来るのが珍しいところで、畑に近づいただけで、みんなが手を振ったり、「こっちきてイチゴ食ってけ～」って声をかけてくる。私もイチゴ畑のあぜ道を、トゲのある雑草やぬかるみを避けながら進む。こんな風に一列になって、イチゴを摘んでいく。そのスピードの速いこと、速いこと。村の女性たち、日雇い仕事で来ている。みんな気さくで、明るい。摘んだイチゴを両手いっぱい持たせてくれて、食え食え、うめいぞ～。写真が撮れないじゃん・・・。になってしまうのですけど、摘みたてのイチゴ、本当においしかった。採ったイチゴは地元の市場に出されたり、遠くに売られたり。市場で１kg1.5TL（約83円）で売っているぐらいだから、畑主から買ったらいったいいくらなんでしょうね。ちょうど畑主もいたのでイチゴを買う話をしようと思っていたら、意外な展開でイ―ネオヤの話になりそちらに気をとられて、すっかり忘れてしまった。さて、本題はイチゴじゃなくて、イ―ネオヤなんです。イーネオヤを訪ねて、急ぎ足で1000km弱周ってきた。しかも村を訪ね訪ね。結果、時間切れで残したところもたくさんあったけど、近いうちにまた行くし。新しい情報もいろいろあって楽しかった。でも行けば行くほど、私が求め続けているイーネオヤとその伝統はもう残っていないのだなあ・・・・っていう焦燥感。自分の調査なので、情報としてこの場では提供できないものも多いけど、抜粋して旅を綴っていきます。肝心の調査のご報告は７月の岡山のイ―ネオヤイベントのお話会にて。というわけでイ―ネオヤ紀行は続く・・・・・！！にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  May 27, 2013

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  トルコ・バラ紀行～ダマスクローズの行き先

  こうして朝５時からお昼近くまで集められたダマスクローズは、畑ごとに重量を量り集荷。そしてそれぞれ契約している蒸留所へ持ち込まれる。蒸留所はウスパルタだけでもかなりの数があるが、自社ブランドを持っているところは数えるほどしかない。だから蒸留所と言っても多くは下請けで、抽出されたオイルは独占契約している海外の企業へ直接運ばれるか、ウスパルタの大手バラ関連企業（と言えばお分かりですね）に集められ、そこでミックスされる。海外から、ローズオイル、ローズウォ―ターを購入しようと思うと、もちろん大手にお話しされるのが簡単であるが、もちろん各蒸留所に直で交渉することも可能である。ローズオイルの価格に関しては「バラ相場」というのがあって、毎年、組合により取引統一価格が決められる。ところでローズオイル1kgを抽出するのに、どれぐらいのバラが必要だかご存じだろうか。蒸留所のオーナーの話では　3500～4000kg　という話。稀少で高価なわけである。この蒸留所では年間（と言っても１か月間での収穫で）約100kgのオイルを生産する。その半分がオーガニックで、残りはオーガニックでないもの。ということはここだけでバラは400トン使われているってこと。その400トンから取れるローズウォ―ターは約５～８トン。バラ畑で毎朝、バラ摘みが行われているわけだが、午後になっても摘まれず放置されたままの畑もあった。オーナーが不在か、人手不足で摘む人がいない畑ということである。私もバラ畑欲しいなあ・・・と思ったけど、人手がないというのも困ったなあ・・・と。にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  May 21, 2013

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  トルコ・バラ紀行～ウスパルタにバラ摘みに行く

  ウスパルタの昨夜の天気はちょっと雨。そして今日は快晴・・・・となると、バラの花が威勢よく咲いているだろうな・・・なんて、勝手に開花予想をして出かけたら、お見事、最高のバラ日和。「今日の花は開きも良くて、なんていったて色がいい。カメラがあったら写真撮るのにねえ～、なんて話していたら、アンタが来たんだよ」知り合いの畑を訪ねて行ったら、おばちゃんたちにそう言われて、大歓迎された。何回かウスパルタのバラ畑に来ているけど、確かに今日のバラ畑はピンクの度合いが高い気がする。「いい日に来たみたいね～」「今年、最高のバラ日和だよ。アンタ運がいいねえ」朝５時から摘んでいるそう。普通は11時ごろには終わる。でも今日はバラの花の量が多くて、午後２時ぐらいまでかかるかな、なんて言っていた。たくさん摘めば摘むほど収入になるので、今日は私もおばちゃんたちも気分がいいわけである。私も袋を腰に下げて、バラ摘み。花の部分をがしっと掴んでポキッと折るわけであるが、そう難しくないとはいえ、村の女性たちとはスピードが違う。私が１つ摘んでいる間に、おばちゃんたちは両手で20個袋に入れている。畑には大人だけでなく、子供たちも一人前の働き手としてバラ摘みに来ている。家族の一員としてしっかりお手伝い。こんなに摘んだのよ～、と袋の中を見せてくれた。私が摘めたのは、これだけ。バラ摘みを手伝ったのか、写真バシバシ撮って、仕事の邪魔していたのか、わからないけど、後で見たら首筋やら腕がしっかり日焼けしていた。最後に畑の人たちと記念撮影。今年は温かかったせいか、開花が早かったようだ。５月１日ごろから始まって、今月末には終わるだろうという予想。ディナールやウスパルタの農村からこの時期だけのバラ摘み出稼ぎに来て、テント生活している人たちもあと10日間ぐらいしたら自分の村に帰ると言っていた。この地は標高850mなので、さらに上の1200m地帯では逆に今ごろからバラ摘みが始まる。さてこの私がバラ摘みのためだけに朝っぱらからウスパルタまで行ったりするわけはない。本編はこれからである。摘まれたダマスクローズの行き先を追って、バラ紀行は続く・・・・。（また尻切れトンボか？）にほんブログ村 手芸(その他・全般) ブログランキングへ

  May 18, 2013

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