コソボ共和国からイーネオヤ
トルコ国外にもオスマン帝国時代に領土を広げ、トルコ人が入植したことで、現在もなおトルコ人の子孫たちが暮らし、その文化が受け継げられている国があることは周知の通り。例えばブルガリア、ギリシャ、北マケドニアなどがある。コソボ共和国もそのひとつ。コソボ共和国は2008年に独立したばかりの小さな国で、面積は10908平方㎞、日本では岐阜県とほぼ同じ広さ。人口は約160万人でこちらは鹿児島県ぐらい。13~14世紀は中世セルビア正教会の中心地であったが、14世紀後期にオスマン帝国がセルビアを支配下においたことで,イスラムに改宗したアルバニア人たちが入植し、その頃にトルコからトルコ人たちも移民として移り住んだ。1913年のバルカン戦争でセルビアがトルコからコソボを奪回し、その後はユーゴスラビアの一部になったり、戦争が続いたり、複雑な背景を持ち、未だゴタゴタは続いているものの、2008年にはコソボ共和国として独立している。そのコソボのマムシャ出身のトルコ人女性と知り合ったことで、コソボにもイーネオヤ文化が継承されていることを知った。そしてそのオヤは北マケドニアのイーネオヤとも似ているところもあり、でもまたその地で独特の発展を遂げてきているのだとも思う。古いものは極細のシルク糸で作られていて、糸の細さはその後のナイロン時代になっても変わらず、糸の細さと細かさがイーネオヤの特徴とも言える。今年の秋にコソボ共和国の中でもトルコ系住人が多くを占めるマムシャ市の協力により、イーネオヤをテーマに訪問する予定になっている。どんなオヤが作られているのか、その資料として送られてきた画像の1枚がコレ。その他にも花嫁の持参品としてのオヤ作品の画像があり、事情により掲載することができないが、古いイーネオヤのもある。トルコのどこかのオヤと似ているところを探すのだけれど、やはり別物。そして北マケドニアのオヤと同様、メキッキ(タティングに似たシャトルを使うレース)も独特の形で多用されているのがわかる。今年の秋はギリシャ、北マケドニア、コソボ共和国、ブルガリアとオヤ旅が待っている。ブルガリアのケネとも、ギリシャのビビラとも異なる「トルコのイーネオヤ」の世界に終わりはあるのだろうか…。------------------------------------------------------------------オヤマニアの会のイベント「トルコのオヤと金属刺繍」でのワークショップの内容が告知されました。募集は1月11日(土)20時~オヤマニアの会、平尾直美先生のweb shopからお申し込みできます。詳しくはオヤマニアの会のブログをご覧ください。オヤマニアの会のブログ → ★------------------------------------------------------------------《2025年オヤマニアの会のイベントのお知らせ》□トルコのオヤと金属刺繍、展示会、ワークショップ、販売会日程:2025年2月22日(土)ー24日(月・祝)場所:西荻窪 HAPA HAPA□チャルパナワークショップ 木版バスクのお話とワークショップ ウズベキスタンの手刺繍スザニの展示販売会日程:2025年3月1日(土)・2日(日)10:00ー17:00場所:上野 宋雲院------------------------------------------------------------------YouTubeの「ikumi nonaka」チャンネルで動画を公開中です。トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介しています。新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ikumi nonaka チャンネル------------------------------------------------------------------ミフリ&アクチェのショッピングサイトはコチラ↓(国際送料なしでお買い物ができる「日本国内から発送」カテゴリーの商品は日本のアクチェから発送中しておりますので、ぜひご利用ください)ミフリ&アクチェにほんブログ村にほんブログ村その他・全般ランキング