かくの如き語りき

2005/09/30(金)02:00

●●●がんばれ!ベアーズ ニューシーズン

アメリカ映画(215)

飲んだくれ、 モリス・バターメイカー、 リーグ最悪のチーム、ベアーズの監督になる。 ノンアルコールビールの中身を捨てて、 ビンのボトルの透明の液体と入れ替えてる。 中身は間違いなくアルコール。 これから弁護士に会うもんだから応急処置、 車で球場までやってきたからね。 観たままの人柄が行動にも滲み出る。 元メジャーリーガーらしいけど。 今度のベアーズは国際色豊かだ。 ミゲルとホセの兄弟はスペイン語しか話せない。 ギャロ・ダラゲブリガディアンはアルメニア系。 気の強いの弱いのと個性も豊か。 両足マヒの少年は車いすでグラウンドに。 最悪のチームはなんとか、 最低のチームにはなっていくけど、 勝利とはまだまだほど遠かったのは事実。 そこでバターメイカー、 自分の娘をスカウトしにいく。 アマンダは剛速球で0点を稼ぎ、 不良少年ケリーを引き入れてベアーズは大躍進、 リーグ準優勝まで突っ走しっていく。 バターメイカーにビリー・ボブ・ソーントン、 不良親父はお手のものである。 チームのユニフォームのスポンサーに、 女性同伴クラブ「ボービーズ」にお願いした。 害虫駆除の仕事にも選手を働かせ、 発ガン物質の薬を知ってて浴びさせてる。 親に負けたと癒えない選手への 助言さえもクレイジー。 「家に帰り、親父の目を見て“勝った”と言え。 ウソを言うんだ。それがアメリカ式だ。」 決勝戦のチームは昨年度優勝のヤンキーズ、 監督はグレッグ・ギニア胡散臭く好演している。 常勝チームは勝利に燃えてる、 選手も監督も勝利にこだわっている。 バターメイカーも勝利にこだわって、 決勝に進むためにバターメイカー、 ギャロにデッドボールを指示して、 ケリーにホームランを打たせる手筈を整えた。 外野の守備もケリーにやらせていた。 他人にも自分にも負け犬を言うバターメイカー。 娘アマンダにも素直になれないでいる。 飲んだくれ、バターメイカー、 彼の気持ちが変化したのはどこからだろう。 決定的な瞬間はどこにもないのだと思う。 ベアーズの選手たち、 アマンダとケリー以外は野球下手。 他のチームに相手にされなくて、集まった 落ちこぼれ集団だというのに、 なんだか一生懸命練習する、プレーする。 文句たれで喧嘩っ早くて問題ばかり起こすのに、 ナイス・ガッツを忘れないのだ。 ついにバターメイカー、 勝てそうな決勝戦だったというのに、 とんでもないメンバーチェンジをやらかした。 打率0の選手、ボールの捕れない選手、 車いすの少年も試合に出してしまったのである。 勝ち負けなどクソくらえ、 ベアーズはノンアルコールビールでビールがけ。 アルメニアの少年は父親に 精神的勝利だと伝えたと言う。 ショボくて小さなアメリカ国旗がたなびくラストシーン。 ウソを言うのがアメリカ式なのである。

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