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ガブリエルによるプチ・トリアノン 箱形の古典主義
Q 18世紀のフランスで、箱形の古典主義はつくられた? A A.J.ガブリエルによるプチ・トリアノンはフラットルーフに見える箱形の古典主義です。 屋根は薄い寄棟として手摺の奥に配し、フラットルーフの直方体に見える箱形です。正方形に近い平面の中央に水回り、裏階段をコア状に集め、その周囲に部屋を配置したコンパクトな平面形とともに、近代的な古典主義とも言えるような質を獲得しています。 ・E.カウフマンは「ルドゥーからル・コルビュジエまで」で、このプチ・トリアノンにより「1770年ごろに立方体の形(ヴュルフェ)をした建造物がフランスに受け入れられたと言うことができる。」と述べています。ただし古典主義は元々屋根を低く抑えて壁を強調し、箱形に見せる傾向にあり、ルネサンスのパラッツォも屋根が目立たない箱形です。 ・プチ・トリアノンは、バロックの大宮殿に飽きた女性たちの憩いの場であったことが想像されます。英国ピクチャレスクのお株を奪うような風景式庭園には、農家風の小屋が建てられています。 参考文献 (*)エミール・カウフマン著、白井秀和訳「ルドゥーからル・コルビュジエまで―自律的建築の起源と展開」中央公論美術出版、1992、原典1933、p32 Sir Banister Fletcher ”A history of architecture” The Athlone Press 1975 ゼロからはじめるシリーズの17冊目、近代建築入門が出版されました!約400頁すべてにイラスト!ライト、ミース、コルビュジエ、グロピウスばかりでなく、ラッチェンス、ガルニエ、ペレも深堀り。表紙はドミノシステムを変形(だから角柱)+サヴォア邸+プレキャスト風味に、はしごが左に寄っているのはガルシュの家(ミースのテューゲントハット邸も)の外階段やテラスの欠き込みから、1階のコルはモデュロールのポーズ、ペリアンも登場(裏表紙ではペリアンがコルの長椅子に座る)、海はコルがあこがれ、最期の場所ともなる地中海。アイデアはボクで、絵はイラストレーターの内山良治さん。 南米の川の方での書籍紹介文:「ゼロからはじめるシリーズの17冊目。19世紀の黎明期から、モダニズム建築、さらにその後のポストモダンにいたるまでを概観し、建築デザインと、建築家の思想が日本と世界に与えた影響が理解できる。空間構成、建築家とその思想をユニークなイラストでビジュアルに紹介。どのように近代建築が生まれ展開していったかを総合的に理解できる。」 アクソメで分析するルイス・カーン、ル・コルビュジエ、ミース、グロピウス、F.L.ライト イラストで読む建築史! 建築基準法の法令集の読み方を、わかりやすく学べます。第5版をお求めください。 建築法規スーパー解読術 新訂第5版 修正追加部分 建築法規の入門はこれで↓ 改訂第3版をお求めください。 1級建築士試験の用語、公式などを一気に覚えられます。新訂版をお求めください。 木造入門の決定版!改訂第2版をお求めください ミカオ建築館ではユーチューブ動画と書籍を検索しやすくまとめてます! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2024.04.11 12:34:04
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