2008/08/05(火)11:25
文武両道
市内にある全寮制を掲げる私立校の食堂の清掃。
設立理念には、「中高一貫教育の精神にのっとり、
生徒各自が持つ天分を高度に発揮させ、知・徳・体
の円満な発達を促進して、真に社会に貢献しうる人
間の育成を期する」と謳われている。
校庭でサッカーに熱中する生徒たちを眺めながら、
進学校でよく耳にする「文武両道」について考える。
いま甲子園球場では熱戦が繰り広げられているが
進学校が出場すると必ずこの言葉が登場する。
自身の学生時代にも部活に熱中するあまり、担任
教師から条件付きで退部を迫られた思い出がある。
スポーツを続けたい一心で何とか免れたけれども、
体力と時間には制約があり、やはり両立は厳しい
ものがある。
詰まるところ、勉強もスポーツも極めれば同じ要素
が存在し、一番大切なのは「知・徳・体」のうち徳で
はないかと思う。これを備えた上での「知」や「体」
こそ社会に役立つのではないだろうか。
従って「文武両道」を無理強いせず、「文武一道」
くらいが丁度いいような気がする。
当時は、体育会系にありがちな、文化部の連中を
見下すような気持ちが少なからずあったし、同時に
普通科の生徒を偏見視されることも多かった。
いま頃になって相手を認めることが出来る心境に
なったのでは遅きに失するであろうか。