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カテゴリ:クラシック音楽
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ/グリュミオー(Vn)、ハスキル(P) 久しぶりに集まった懐かしい高校時代の悪友たちの中に、元S市市長の孫に当たるG君がいる。昔から遊びのセンスに長けていて、田舎者の小生からは羨望の的であった。現在彼は広告会社を経営していて、業績はすこぶる順調に推移している様子だ。そんな彼から家に遊びに来いと言われた。何とクラシック音楽を聴かせてくれると言う。 自慢のオーディオルームに通されると、さっそくお気に入りを披露してくれた。声楽とヴァイオリン曲にはまっているようだ。オペラも悪くはないと思っているが今ひとつ気が進まない。ところが、チャイコフスキー・コンクールのヴァィオリン部門で優勝した神尾さんのビデオを見せられて、その迫力に一目惚れしてしまった。ピアノ曲一辺倒の自分にとっては、ヴァイオリンは食わず嫌いだったかもしれない。 それでもピアノ派としては、まずは伴奏のあるソナタからと思い吉田秀和さんが好きなハスキル版を見つけた。K304はどこかで聴いたことがありなじみやすい。同時に買ったムター演奏の『ベルリン・リサイタル』に収まる28番よりも好きらしい。K526の入ったCDも探しているがなかなか見つからない。 ひとの趣味は聞いてみなければ分からないものだとつくづく思い知った一件であった。先ごろ、あの思想家、丸山真男さんもクラシックには造詣が深いのを知った。曰く、「弦楽四重奏は墨絵のようなものだ」。焼物好きが備前焼にたどり着くように、終着のクラシック音楽は弦楽曲なのかもしれない。駆け出しのファンもやっと弦楽器に手が届いたかと目を細めて聴いている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.08 14:16:57
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