組曲虐殺
広島市文化交流会館にて。初演はテレビ放送されたものを見た。舞台の映像というものは生の舞台の良さをなかなか伝えきれないと私は常々思っているのだけど、この演目はテレビで見てとても面白かった。ということは、生の舞台が面白くないはずがない。再演されたら絶対観に行く!と決めていて、今回の再演、しかも地方公演あり。これは行くしかない。
まずは小曽根真さんの生演奏に圧倒された。この方も一人の出演者なのだな。ジャズと演劇の見事なコラボ。
それにしてもストレスフリーな舞台。演技が…な方が誰ひとりいないって!多喜二は繊細で、でも筋の通った骨太、タキちゃんは可愛い。可愛いだけじゃなく悲哀も感じる。フジ子さん、素晴らしい!チマさんさすがの貫禄!警官の二人も面白い。
題名からして暗い話かと思わせておいて、ユーモアたっぷりの舞台でした。それでいて、私たちが知っている史実の背景もきちんと描かれていて考えさせられる。本当にいい脚本だなあ。役者もいい。これは今回だけじゃなく何度も再演されるだろうな。