カテゴリ:介護のお仕事 素敵な老人達
コムスン、とうとう取り消し処分になりましたね…。釈明の余地も、擁護する気もありません。
介護事業所、ってのは、本当に色々あります。 虐待だってそうです。 夜間徘徊する老人を空気銃で撃って威嚇する夜勤者。 部屋から出ようとする老人に鍵をかけ、開けようとするドアをガムテープで目張りするリーダー。 一緒にいる旦那さんを探して回るお婆さんに 「あんたの旦那死んだよ。お葬式行ったの覚えてないの~ふふふ」 言って号泣する老人を見て笑う介護者。 「うちに帰りたい」 と言う利用者に 「そんなに帰りたければここから飛び降りて死ねば。」 と言い放つパート。 はっきり言って、人権なんて完全に踏みにじられていたと思います。 今日、休憩中にテレビを見ていて、彼らの顔が走馬灯のように思い浮かんで来ました。 夕方、入浴介助が終って廊下を巡視してると、いつも寝たきりでなかなか起きない岩田さん(仮名 85歳)が部屋の前に立っていました。 「息子の声が聞きたいんやけど。どうしたらええやろか」 「じゃあ、今から電話しましょうか♪」 廊下にある施設の電話から息子さんの携帯に電話をかける。普段喋らない岩田さんが支離滅裂な話をして、 「よかった。声が聞けて。ずっとじっとしてたらなんか不安になってきてん。」 と言ってまたヒョコヒョコ部屋に戻る。 「明日もうち、また出勤やから、明日お風呂入りますかね?」 「明日はもうわしはおらんかもしれん。」 「そんな事ないで(笑)明日もちゃんとおってよ~」 「なんかしらん、寂しいんやわ。どうしてやろ。」 みけマンマが拘縮した手を握ると、 「しばらくおってや。みけマンマ、6時までやろ。もうちょっとここにいて。誰かわしを連れて行ってしまうかもしれん。」 岩田さんは、天井をじっと見ながらみけマンマの手をしっかり握っていました。 「岩田さん、大丈夫だよ。明日もここにいていいんやし。うちは強いからな。岩田さん連れて行こうという人がいたら、この太い腕でやっつけるさかい。安心しや。」 「ありがとな。」 ふふふ、と岩田さんが笑う。 「そういえば、岩田さん、最近ちゃんと入れ歯入れるようになったね♪よう似合っとるよ~」 「そうやろ♪みけマンマが男前になる、男前になる、っていうから、最近ちゃんと入れてんねんで。」 岩田さん、男前やで。 今の施設に転職して、本当に、本当によかったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[介護のお仕事 素敵な老人達] カテゴリの最新記事
|
|