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イャンガルルガ (確かに……俺達がどんなに強くても、弱くても、上の月は、変わらず光ってる。照らしてくれてる……)
        (単純なことだが……どうして今迄気がつかなかった)
        (この光景をもし、少女に見せることが出来たら……いや、これに限らず、ありとあらゆる自然のものを見れたら)
        (俺は、同じ光景を共有したことになるのか……)
        (同じ時間を生きてることになるのか……)
グレンゼブル 「おうおうおうどうした兄弟! 辛気臭ェ面すんな、運気が逃げるぜ!」
イャンガルルガ 「その、あんたが言ってる運気っていうのは何なんだ?」
グレンゼブル 「運気? それは俺様達全員が持ってる、『いいこと』をひきつけるパワーだ!」
       「俺様達は全員そのパワーを持ってる。小さい大きいに関わらず、みんな平等にだ」
       「だが運気が一番嫌いなことは、辛気臭ェ面をすることだ!」
       「そしたら、たちまち逃げてっちまう。そんな臆病な奴らなんだ」
       「こいつらと同じにな!」

イャンガルルガ 「エルペ達と……?」
グレンゼブル 「牙を向ければ逃げていく。そしたら俺様はずっと一人だ」
       「ずっと寂しいままで生きていかなきゃいけない」
       「でも、俺様はこいつらに助けられてる。一緒に生きていってもらえてる」
イャンガルルガ 「大型モンスターが……小型モンスターに助けられてる……」
グレンゼブル 「そうだ! まさにそれって、いいことじゃねぇか!」
       「まるでこいつらは、俺様の運気みてぇじゃねぇか!!」
イャンガルルガ 「俺は……」
        「俺も……あの子の、少女の運気になりてぇ……!!」
グレンゼブル 「…………」
イャンガルルガ 「俺は今迄、辛気臭ェ面をしてた。自分から運気を取り逃してた」
        「助けてるつもりで、何も助けてなかった。分かってなかった!」
        「あんたに会って、俺は変われる気がする……!!」

グレンゼブル 「ハハ、良かったじゃねぇーか!!」
       「そうだ、その顔だ。運気は流されるもんじゃねぇ。掴むもんだ」
       「これ以上テンションが上がるとエルペ達が起きる。飛ぶぜ!(バッ)」
イャンガルルガ 「おう!(バッ)」
グレンゼブル 「今夜の月も綺麗だぜ!!」
       「明日も明後日も、多分綺麗だ。その先もずっとな!!」
       「俺達が何で悩んでようが、変わらねぇンだよ」
       「悩むことなんてくだらねぇぜ!!」
イャンガルルガ (こいつの言うとおりだ……)
        (よくわからねぇところもあるが、こいつの言葉にはパワーがある)
        (これが、運気を掴む力ってやつか……!)


―高地、グレンゼブルの住処(洞窟)、夜―

ブラキディオス [ …………(バチッ) ]
        [ ……………… ]
        (何だ……このざわつくような感覚は……)
ルコディオラ 「………………(バチッ)」
        [ ……あんたも感じたか。何か、良くない予感がする ]
ブラキディオス [ わが主よ、目を覚ますのだ! ]
少女 「ん……うう……」
ブラキディオス [ !! ]
ルコディオラ [ これは……すごい熱だ……!! ]
       [ 角が……更に大きく…… ]

ブラキディオス [ …………共鳴しあっている…………!! ]
ルコディオラ [ 何……? どういうことだ! ]
ブラキディオス [ 太古の破片と、我が主の中の古龍の血が、共鳴しているのだ ]
ルコディオラ [ 太古の破片……この洞窟の奥にあった黒い剣か!! ]
ゴゴモア [ (ぬぅ)……お前たちも感じていたか。この子の熱は通常の熱ではない ]
     [ 古龍化が急激に進行している。このままでは、戻れなくなるぞ……!! ]
ココモア [ 父ちゃん、どうにかできないの……!? ]
ゴゴモア [ ……ラヴィエンテ様…… ]
     [ ラヴィエンテ様に、古龍の力を抑えていただく他ない……! ]

ブラキディオス [ 待て! マズいぞ……洞窟全体が震え始めた……!! ]
 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ナルガクルガA 「キャ! 何? 地震!?」
ナルガクルガB 「やぁねぇ、食べ物も不味いし、嫌な土地ね!!」
ナルガクルガC 「それにしては揺れが強くない!?」
ティガレックス兄 「ガアア……ZZzzz……」
ティガレックス弟 「ゴォオオ……Zzzzz……」
ブラキディオス [ 急げ! 主様を太古の破片から遠ざけるのだ!! ]
ルコディオラ [ 承知した! ゴゴモア殿、少女をこっらに!! ]
ゴゴモア [ ぐ……何だ……? 少女の体が……重くて持ち上がらん……!!! ]
ココモア [ 父ちゃん早く!!! ]


―少女の夢の中―

少女 「…………頭が痛い……角が……熱い…………」
白アイルー 「…………」
少女 「私……どうしちゃったの……? 私の体……私じゃなくなっちゃったみたいで……」
白アイルー 「(スッ)…………」
少女 「ここを離れろって……? そう言いたいの?」
灰アイルー 「………………」
少女 「あなたは……火山で会った……」
灰アイルー [ お前の体はもはや人間ではない ]
少女 「言葉が……分かる……?」

灰アイルー [ すぐにその場を離れろ。古龍の箍を外す、危険な力がそこにある ]
少女 [ でも……体が動かない…… ]
灰アイルー [ お前が完全に古龍になってしまうと、我らの力で抑えることができなくなってしまう ]
      [ 繰り返す。すぐにその場を離れろ ]
少女 [ 待って…… ]
灰アイルー [ ………… ]
白アイルー [ ………… ]
少女 [ 私……こんな力いらない……このせいで、沢山の人を巻き込んでる…… ]
   [ だから、この力……消せるものなら消して……お願い……!! ]
灰アイルー [ その力は、お前の一部であり、お前自身だ ]
      [ 消すことは適わない ]

少女 [ そんな……!!! ]
灰アイルー [ お前の力が強まってきた。じき我らの声も聞こえなくなる ]
[ その場を……離れ…… ]
  >ザザ…………
少女 (白猫さんと、灰猫さんの姿がかすんで……)
白アイルー [ (タタタ)私は…… ]
少女 [ !! ]
白アイルー [ 私は、いつでも…………あなたと……………… ]
少女 [ 聞こえない……! もう一回言って……お願い、もう一回!! ]
灰アイルー [ 離れろ……お前の……傷つけることに………… ]
  
  >ブツリ


―高地、グレンゼブルの住処(洞窟)、夜―

少女 「………………(ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ)」
ブラキディオス [ 主様の影が変質を始めた! 古龍の体になるぞ!! ]
ココモア [ ど……どういうこと!? ]
ゴゴモア [ 古龍には羽化の時が訪れる。通常のモンスターから古龍になる時、新しい体に生まれ変わるのだ! ]
     [ 離れろココ! 取り込まれるぞ!! ]
ココモア [ お姉ちゃん……! 目を覚まして、お姉ちゃん!!! ]
少女 「………………」
ルコディオラ [ 何だ……この不気味な形の影は…………!!! ]
ブラキディオス [ 主様の体が…… ]
ナルガクルガA 「ちょっとぉ!! あの子の体、透けてない!?」
ナルガクルガB 「幽霊なのーぅ!? ちょっとぉ、どういうことよぅ!!」
ナルガクルガC 「説明しなさいよルコーゥ!!」

ルコディオラ 「少女の、古龍の力暴走した!!」
ルコディオラ 「逃げろ!!!」
ナルガクルガA 「よ、よく分からないけどヤバそうよ!!」
ナルガクルガB 「緊急離脱ね!!」
ナルガクルガC 「こいつらは構わなくていいのぅ!?」
ティガレックス兄 「Zzzz……」
ティガレックス弟 「Zzzz……
ナルガクルガA 「ほっときなさいよ! 自分のことくらい自分で出来る歳でしょぅ!!」

 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ルコディオラ (洞窟の奥が凄まじい光に包まれてる……!!)
       (やはり、あの太古の破片は回収すべきものだったんだ!!)
ブラキディオス [ 何をしている若造、崩落する洞窟に潰されるぞ!! ]
ルコディオラ [ 分かっている……!!(ダダダッ) ]
ゴゴモア (少女の影が、巨大な……見たこともないような形に変わっていく……)
     (代わりに少女の体が消えていく……!!!)
ココモア [ お姉ちゃん!!! ]
少女 (フッ)
ゴゴモア [ 消えた……!!! ]


―高地、洞窟の外、夜―

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ナルガクルガA 「あ……危なかったわ……あのまま洞窟にいたら潰されてた……」
ナルガクルガB 「そ、それよりアレ、何!?」

×××××××× 「………………………………(ズズ……ズ………………)」

ナルガクルガC 「龍!? そ、それにしてはでかくない!?」
ナルガクルガA 「あたしたちの十倍はあるわ!!!」
ナルガクルガB 「高地の低いところに、いきなり出てきたわ!」

ルコディオラ [ 何て大きさだ……!! 高いこの場所に、頭が届くなんて……!! ]
ゴゴモア [ 完全な古龍だ……!! あれが少女だというのか!! ]

×××××××× 「…………(ズズズ………………)」

ココモア [ 動き出したよ!!! ]
ゴゴモア [ 少女!! 私達だ、目を覚ませ!!!! ]

×××××××× 「(ズ……ン……)………………」

ブラキディオス [ 何だ……!! 溶岩が飛んできたぞ!! ]
ルコディオラ [ 滅茶苦茶だ! 火山を背負ってるのか!!!! ]

×××××××× 「ギャォォオオオオオオオオオオオオオアアアアアアア!!!!!!!」

 >ビリビリビリビリビリビリビリビリ

ナルガクルガA 「ひぃぃぃ!!」
ナルガクルガB 「きゃあああ!!!」
ナルガクルガC 「何て声……耳が壊れるわ!!!」

×××××××× 「(ズズズズズズ…………ズゥン……!!)…………」

ルコディオラ (進んでいく……! あっちには、エルペとかいう小動物達の住処が……!!!!)

 >ヒュルルルルルル……ドォォォォンッ!!
 >ヒュルルルルルル…………ドォォォォンッ!!!

ブラキディオス [ (キッ)……主様を止めねば、この土地が溶岩で消えてなくなってしまう!! ]
ゴゴモア [ しかしどうする!? あの大きさ、背負っている火山、規格外だぞ!!! ]
ブラキディオス [ 叩くしかあるまい!!!(ダッ) ]
ゴゴモア [ 待つのだブラキ殿!!! ]
ルコディオラ [ 助太刀する!!(バッ!!!) ]
ココモア [ やめて! お姉ちゃんを傷つけないで!!! ]
ゴゴモア [ しかし叩かねばこの土地が……!!! ]

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最終更新日  2012.07.02 18:56:35
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