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カテゴリ:薔薇伝説
薔薇伝説EPISOD11 「新たな恋の芽生え さゆりの真実」 ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~* 澄香は駆け出していたのだった。 石原は今まで刑事という職業柄何度もこのような場に出くわしているため、 澄香が不味いととっさに感じ追いかけていった。 澄香は屋上へと駆け出していったのだった。 石原は慌てて屋上へと追っていくと、澄香は屋上の端の防護柵のところで 涙を流していた。 「さゆりが…さゆりが死んじゃった…」 さゆり、という言葉を発すと余計に涙があふれてきて自分の収集が つかなくなってしまった。 「澄香さん…」 石原には親友を失った澄香に何もいえなかった。 「どうして…どうして…私を誰か助けてよ…何で私を愛した人が殺されていくの…?」 屋上には最早澄香の鳴き声だけが響きわたっていた。 そのときだった。 バサッ。 澄香は何がおきたのか分からなかった。 「愛しています」 そういわれた。それだけだったが、涙は止まってしまった。 「私があなたを守る、何がなんでも」 「石原さん…」 そう、石原は澄香に抱きついたのだった。 「僕はあなたが昔から好きだった」 「私もあなたが好きだった、けど…」 「けど…?」 「私を愛したらいつか殺されます、きっと」 「それでも、良い。君が幸せになってくれるなら」 「石原さん…」 ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~ 「チッ」 薔薇乃は部屋で舌打ちをしていたのだった。 「次はあいつを殺してやろう、見てると良い。自分の性でどんどん死んでいくのを」 アハハ。 と笑うと、窓際から月を見始めたのだった。 ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~* 「おはようございます、今日のニュースです」 澄香がどんなに苦しんでいてもニュースは待ってくれない。 冷酷なものであった。しかし、彼女は今強かった。さゆりの死を乗り越えたのだった。 ニュースが終わり、資料を取りに更衣室へと向かうと そこには矢野たちがまちかまえていた。 「ちょっと」 「何ですか?」 「あんた、いくら大月がウザイからって殺すこと無いじゃないねぇ…(笑)」 「ハァ?」 こいつらは何を言っているんだ? 「あんたでしょ?殺したの?」 「ふざけないでください、大体あんた達大月の味方なのになんで病院に来なかったのよ」 昨日一日中澄香は病院に居たのだった。 「は?大月の味方?アハハハハハハハハハハ」 「いやだぁわらわせないでよ。あんな奴、味方どころか嫌いだし」 「死んでくれて清々したよね~」 「うん」 皆大笑いしていたのだった。 澄香本当にショックで何もいえなかった。 さっさと仕事場へ戻ろうと思い更衣室を出て行った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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