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mik.hamaのいい加減にします

2020.11.21
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カテゴリ:クルマ
1889年ルイ・ルノー氏により創立されたルノー。
戦前は高級車も手掛けたけど基本は大衆車にあり、
戦後は生活の道具たる大衆車に傑作を見いだせるメーカーだった。

所が、今の日本ではルノーが何とも不思議な売れ方をしている。

市中で見掛けるのは主に2種類のクルマ。
一番多いのが、どういう訳か元が商用車というカングーで、
もう一つが、その昔に国営の公団時代は、
アルピーヌも巻き込んでレースで活躍していた事を今のユーザーが知っているのか分からないけど、
ニュルブルクリンクでタイムアタックをしていたメガーヌに代表される、
ルノー・スポールというものだ。


ルノーは1910年に初めて日本に輸入されて以来、
戦後のタクシーにも使われた日野ルノー4CVのノックダウン生産もあり、
元来は日本との縁も深いメーカーだった。
しかし、日野ルノー以降は、タバカレラ、三井、日英、キャピタル、ジヤクス、…と、
クルクルと輸入元が変わった事もあり、日本のユーザーから忘れ去られてしまい、
どちらかというとマニア向けのクルマというイメージが強かった。

それでも、2000年から日産とルノーによるルノージャポンが立ち上がり、
やがて、2006年には日産トレーディングの管轄になった後は、
2012年には日産の子会社に格上げされている。

今では日産と三菱を含めた3社でアライアンスを組んでいる以上、
パーツの流通や診断コンピューター等も統一して、
全国の日産や三菱のディーラーでもルノーを販売したらどうか。
最近の不振で辛酸を舐めて来たディーラーだって少しは潤うと思うのだけど。


そのルノーから、Bセグメントのルーテシアの新型が登場した。
本国ではクリオという名前だけど、ホンダの登録商標なので改名。
言ってみれば、この名前のクルマは日本専用という訳で、
ルノーはかなり日本市場には気合が入っているように思えるし、
こういうクルマの名前を大事にするメーカーには好意が持てる。

このクリオという名前のクルマは1990年に登場しているので、
2020年で30周年記念と言う事か。
この初代クリオは、ルノーの名作で看板だった5(サンク)の後継であり、
年間50万台を生産する予定の極めて重要なモデルであった。

このクリオをデザインしたのが、
フォードからVWへ移籍した後にルノーへやってきたパトリック・ルケマン氏。

そのルケマン氏に、今後のルノーデザインの全てを任せると口説き、
かつては設計部門の下に位置していたデザイナ―(スティリスト)を、
トップ直轄の専門部門に引き上げたのが、当時の総裁だったレイモン・レヴィ氏だった。

ルケマン氏は早速、スティル・ルノー(=ルノー・デザイン)と呼ばれていたデザイン部門を、
ディレクシオン・デュ・デザイン・アンデュストリエル(=インダストリエル・デザイン)と変更。
単なるデザイン部門で表面だけのデザインではなく、
設計の初期段階から、工学的なものも含めて商品開発の段階から積極的に関与する事になる。

これは、別に目新しい事ではなくて、
イタリアのカロッツェリアでは昔から行われていたやり方だった。
それでも、今流行りの勘違いデザイナーが出しゃばった、
クニャクニャしたデザインと人間工学を無視した悪趣味の氾濫は、
ルノーがきっかけになったのかもしれない。


フランスは、軒並み民族メーカーの消滅したイギリスを横目に、
昔からクルマを重要な基幹産業と位置付けて保護をしていて、
それは、どうやら現在でも受け継がれているらしく、
例の日産とのゴタゴタで、ルノーとフランス政府の大きな結びつきが明るみに出た事は記憶に新しい。

ただ、それだけで今時はクルマがが売れる筈もなく、
クリオ(ルーテシア)が、モデル末期になってもセグメントで一番売れているという事実から、
やはり、クルマ自体がユニークで、他には無い魅力がちゃんと存在しているのだろうと思う。

その、かつてのルノー5(サンク)同様に、
今のルノーを代表する看板であり基幹となるクルマと言えば、
繰り返すけど、スポーツでも商用車でもなく普通のルーテシアである。

実はルーテシアの初代と2代目は結構好きで、
一時、AXの後釜に考えた事があったけど、
3代目のご面相が気に食わなくて興味が離れてしまった。


新型の5代目ルーテシアは、例のルノー・日産・三菱アライアンスという、
三社で共有する新型のCMF-Bプラットフォームと、
日産が力を入れている安全装備も取り込んだ意欲作となっている。

発表前の予想には、横幅が1800mm越えになるというのもあったけど、
実際の大きさは、全長4075mmX全幅1725mmX全高1470mmとの事で、
旧型の、全長4060mmX全幅1730X全高1450と比べても殆ど変らないのは良かった。

新型になり、リアの荷室は旧型よりも60Lアップの390Lとクラス最大。
リアシートも余裕が生まれて、小回りが利いて、内装は上質に…。

エンジンはダイムラーベンツと共同開発した、
1.3Lターボの131Psと1650rpmから240N・mを発揮。
トルクが自然吸気の2000ccオーバーと同格なので動力としては十二分だろう。

これに組み合わされるトランスミッションは、
デュアルクラッチ式のEDCで多段化された7速の湿式だけど、
これも本音を言えばマニュアルか、
ライバルのプジョー108同様に多段ATの方が良いと思う。

ルノーはトゥインゴもダイムラーのスマートとの協業だけど、
ルーテシアは最初からベンツAクラスの下に位置するのものとして、
ルノーとベンツの間で話し合われて企画されていたのかもしれない。


オランダ生まれのローレンス・ヴァン・デン・アッカ―氏によるデザインは、
未だに売れ続けている旧型から外れる事もなくキープコンセプトは一緒なので、
新型でも一目でルーテシアであると分かるのは良いと思う。

全体的に旧型を下敷きにして、丁寧に新しい技術を盛り込みながら、
ここをもっと良くしようというやり方でブラシュアップされた様な雰囲気はある。

大概の新型車は、初めは緩い出来で段々良くなっていくものだけど、
とにかく上っ面だけで中身が無くても売れる協業相手のボトムクラスと違い、
ルノーの屋台骨になるルーテシアは最初から相当練り込まれている筈だ。


フランスの安グルマは本来、
ルノーなら4(キャトル)や5(サンク)なんかもそうだったけど、
決して趣味で乗る為に選ばれるマニア向けのクルマではなくて、
一般市民が日常の生活道具として使うものなので、とにかく要らないものをバッサリと捨てて、
日常使いの道具として、使い勝手と乗り心地を含めた実用部分に重点を置いた、
簡素でシンプルなクルマが本来の姿であり、それがカッコ良かったのである。

モデル末期まで売れていた旧型ルーテシアも完成度は相当高い筈で、
どうしても選択肢の一つになると思う。


旧型のインパネはシンプルで機能優先のもので、
質感がイマイチという評価もあるけど個人的には好感が持てる。


旧型のルーテシアの外観図。とにかく大きさが良い。
新型は、横幅が1800mmを超えると予想した雑誌もあったので、
ルーテシアを買うなら旧型だな、と思ったら…。



新型のイメージイラストを見ても、
一目でルーテシアであるとわかるけど、
個人的にはもう少しシンプルに出来ないものかと思う。

旧型よりもフロントウインドウが寝そべって、
全てのガラスの面積が旧型に比べて小さくなったように見える。
これも流行りなのか。

最近はシトロエンC3もそうだけどクルマの隅の見切りが悪くて、
何というか穴倉から外界を斜に見る様な感じがある。
そのせいで、開放感のあるカングーが日本では売れているというのであれば勿体ないなと思う。

とにかく、昔のイタフラの大衆車が纏っていた、
機能と合理性を追求して必然の結果で完成したデザインが懐かしい。
流行りのクニャクニャデザインも見慣れて来たけど、
個人的にはインテリアも含めて旧型の方がシンプルで好ましい。

松本で見た新型の現車で一番印象的なのは、やはり大きすぎないサイズだ。
クルマの大きさは、これで十分。


新型のインテリア。
とにかく、勘違いデザイナーが出しゃばった、
今流行りの人間工学無視とかアチコチでクロームがギラギラしていて、
逆に安っぽくなっている所まで行っていない点は救いだけど、
最近の流行りらしいタッチパネルの操作は嫌だな。
ステアリングも普通の真円に戻したら良かったのに。

個人的には安いクルマの内装なんか、機能性が一番大事で別に安っぽくても良いんだけど、
今のヨーロッパ車の内装は、時代を先取りした新提案と勘違いした変なのが増えて来て残念。
昔のイタフラの安グルマの内装はプラスチックや鉄板が丸出しだったけど、
そういう見切り方が味でカッコ良かった。


新型は、日産が力を入れている安全装備も文句ないとはいうものの、
自動ブレーキとカメラとパーキングセンサー以外の、
中途半端な自動補助見たいものは一切不要で邪魔でしかない。


ルーテシアはポップな色も似合う。
無難で流行りのモノトーンは他のクルマに任せてカラーを楽しみたいクルマだ。


普通のルーテシアのタイヤは45サイズが標準なようだけど、
日常のアシであればインチダウンしたい。
インテンスを買って、受注生産というゼンの55サイズに交換かな。
高価で硬くて重くてホイールにキズが付く扁平タイヤは、
少なくとも生活の道具には要らない。






最終更新日  2020.11.21 19:30:06
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