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2018.08.04
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カテゴリ:カメラとレンズ
手持ちのライカで、持ち出す事が多いのはM6とMPである。

M6は1984年に発売されて、
1998年まで生産されたロングセラーだ。
1998年から2002年まで、トップカバーが2mm高くなったM6TTLが登場。
シャッターダイヤルの回転が逆になり、2000年には0.52倍のファインダーが作られた。

M6というと、登場当時はライカ原理主義者には不評で、
好き勝手に言われ放題のライカであった。曰く…、
・操作感が安っぽくてペカペカしている
・特に初期型はどこか漏光をしていて造りが怪しい
・逆光では距離計が真っ白に飛んで使い物にならない
・露出計の表示が目障りで電気系に信頼性がない
しまいには、あんなものはライカじゃないとこき下ろされる始末だった。

更に不幸な事に、1990年になると親会社のヴィルト社から切り離されて、
ライカ社時代になると、ライツ・ウェッツラーの使用が禁止されてしまい、
トップカバーの刻印がいきなり無くなってしまった。

これに加えて、実用品というよりは写真とは無縁のコレクター向けという、
投機目的の様な、今数えると20を超える限定生産品を作り出したのもM6からで、
当然、ライカマニアからは輪をかけて貶されていく事になる。
とにかく、往年のライカを知る連中には評価の低いカメラだった。


個人的には操作感とか逆光とか刻印なんかどうでも良くて、
M4系のデザインとリバーサルフィルムには必要な露出計内臓は魅力で、
ライカマニアはウットリと目を細めるけど、
不細工でデカくて、既に露出計の怪しいM5は嫌いだったので、
M6をいつか買おうかなと思っていたのである。

やがて、1992年にオーストリッチ風の革とチタン色のM6が登場。
時は、空前の円高で並行輸入品が安くなっていたので、
当時、世界で一番安くて一番ライカを売っていた銀座のレモン社で迷わず購入。

以来、ずっと使っているけどM6は良いカメラである。
基本的にM6の金属パーツは亜鉛合金で構成されているけど、
この亜鉛合金にはチタンコートが難しかったらしく、
M6チタンには旧来の真鍮プレスパーツに戻してチタンコートを施している。
この真鍮というのは操作感にも幾らか寄与しているのではないか。

亜鉛合金で思い出すのは、オルゴールのムーブメントのベースである。
響きが良いらしく、オルゴールには良いかもしれないけどライカにはどうだろうか。

旧いクセノン50mmf1.5を付けたM6チタン。
多少合理化されたカメラでも、往年のレンズを付けると見た目も操作感もステップアップする。
革のハーフケースと布のストラップはアルチザン&アーティスト製。使い込むといい感じにヤレてくる。
ノッペラボウのトップカバーには、勝手に好きな物を貼ればいい。



2003年発売のライカMP。
これもライカ原理主義者には不評で、
1956年のオリジナルとは何の繋がりもなくて、
雰囲気だけのエセMPだとか言われていた。

ファインダー倍率は0.58倍、0.72倍、0.85が用意されて、
逆光での距離計が見えなくなる事への対策も行われ、
トップカバーに往年の筆記体の刻印が復活したライカだ。

ついでに巻き上げレバーと巻き戻しノブもM3時代に先祖返りしたけど、
この巻き戻しノブは残念ながら使いにくい。
ベッサR3Mのような、折り畳みのクランクに出来なかったかなと思ったりもするけど、
後付けのLEICA Rewind crank BP 14438の様な奴はカッコ悪くてダメだ。

もう一台、露出計内臓のライカを物色中、
新しいけど僅かに大きくなり、シャッタースピードダイヤルが逆方向になった、
M6TTLは問題外だったので、初期型のM6を探そうとしていたけど、
この新しいMPを見て、これをいつか買おうと思っていた。
広角用に0.58倍のファインダーも良いなと思っていたら、
2004年に、M型ライカ50周年+日本限定600台というアンスライト塗装が登場。

ライカ貯金で、銀座のカツミ堂にあった割引のセットを購入。
これには同じアンスライト塗装のライカビットが付いていたけど一度も使ったことがない。
張り革のシボも荒くて道具然とした雰囲気が実に良い。


沈胴のエルマー5cmf3.5を付けたMPアンスライト。
何か特殊なライカという雰囲気が濃厚で好きな組み合わせだ。
シャッタースピードダイヤルが、M6TTLの逆回転とは違い、
オリジナルと同じ方向なのも良い。

革のハーフケースと革のストラップは、アルチザン&アーティスト製。

このカメラは使っている内に、焦点距離の視野枠フレームが戻らなくなり、
いま、ファインダ―には全てのフレームが出っぱなしである。
個人的には、使うのは50mmが殆どで、たまに35mmレンズを使う程度なので特に不便はない。



こういう、イロモノライカは、なるべく人目に付かないように使うのが良い。

例えば、その頂点にライカにはエルメスバージョンというのがあった。
一時、エルメスの資本がライカに入っていた事があるので、
その時に企画された、ライカとエルメスという金満ブランドのコラボは、
ライカの歴史とプロ用の道具として長年使われてきた背景を考えると、
このカメラを持ち歩く人間からは、単に札ビラしか見えてこないような、
何とも鼻持ちならない部分が倍増してしまい、
これを見掛けても苦笑するしかない代物になり果てている。

というわけで、たとえライカ純正のものであっても、
ホンモノのカメラマンがウヨウヨしている銀座を、
これ見よがしに歩いたりすると笑い者になるだけなので注意が必要だ。

とにかくライカ原理主義者の前では、持っていても使う時以外は表に出さないのが良い。





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最終更新日  2020.01.05 18:54:28
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