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カテゴリ:日用雑貨
昨年はニコンの創立100周年と言う事であった。
色んな記念グッズが出ていたけど、 結局、何も買う事もなく終わってしまった。 ニコンは1917(大正6)年7月25日、当時の東京市小石川区原町120番地(現 文京区白山四丁目)に、 新しい光学会社設立を任された、三菱合資会社社長の岩崎小彌太氏により、 東京計器製作所の光学計器部門、岩城硝子製造所の反射鏡部門、藤井レンズ製造所を統合して、 測距儀、顕微鏡などの光学機器の国産化を目指して設立された。 初代の社長は、東京計器の和田嘉衛氏。 1921年 にドイツから8名の技術者たちが招聘され、 写真レンズのアニタ―や顕微鏡へと繋がっていく事になった。 そして、初めてニコンで開発、設計、製造のすべてを行った、 一般消費者用として、あの超小型双眼鏡「ミクロン4xと6x」が販売されることになる。 あの独特の、光路を作るプリズムが外側に飛び出たような、 可愛らしいデザインの双眼鏡は大正生まれなのだ。 ただ、軍需が最優先されたと思われる事情で、 ニコンの原点ともいうべき傑作は、程なく生産が中止されていたようだ。 それでも戦後になり、民需転換の一つとして1948年(昭和23年)に復活を果たすことになる。 その後は他のメーカーでもミクロンタイプと呼ばれる、 コピーが作られる程の影響を与えていたのである。 ただ、これも途絶えていたようだけど、 1997(平成9)年から再び復刻版が販売される事になる。 このタイプの金属表面が直接露出するタイプは、 表面のキズの傷の管理が大変そうだけど、 実際にミクロンタイプも作っていたビクセンでは、 歩留まりが悪くて苦労したそうだ。 家にあるのは、まだ日本光学を謳っていた時代のものでスペックは7X15 8゜。 小さなチョコレート色の専用ケースにピッタリと収まって携帯性も抜群だ。 使い勝手は通常の双眼鏡に比べるとイマイチだけど、それもまた味である。 オブジェとしても観賞に耐える独特の外観は古びる事は無い。 エイコーは東京都豊島区長崎に(株)東京エイコー、大阪に(株)大阪エイコーと別法人があり、 更に仙台に(株)東北エイコーを設立して3社体制で光学機器の販売をしていた。 ただ、その後にエイコーブランドは80年代半ばに、 日野金属産業(株)〔現在は(株)ミザール〕に吸収されて消滅してしまった。 今でもエイコーを中古で結構見掛けるのは、元の出来が良かったのだろう。 このエイコー製ミクロンタイプの双眼鏡は、今でも光学系に曇りもなく、 操作系もキッチリとしていて何の問題もない。 見え具合も他の8X20クラスと何ら遜色がないのは流石である。 スペックは7X18 Field7゜。 2つ並べると口径がやや大きいエイコー大きいけど、 それでも、通常の双眼鏡よりもコンパクトだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.08.18 19:30:10
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