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2018.12.29
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カテゴリ:日用雑貨
使い捨てではなく、ベンヂンを使う懐炉のハクキンカイロ。
子供の頃からあって、笑顔が眩しいおじさんのキャラクターが印象だった。

大阪で矢満登(ヤマト)商会を立ち上げた的場仁市氏により、
大正12年に登場してから、昭和3年になって全国発売を開始。
殆どデザインも変えずに世界にも輸出されている大ベストセラーだ。

水素を酸化するプラチナの触媒燃焼で、
使い捨てカイロの13倍の熱量と繰り返し使えるのが特徴だ。

戦時中は軍へ納められ、兵士のみならず極寒時のエンジン冷間始動にも使われた。
民生用としても保険用品という事で、真鍮からステンレスへ材質を変更して製造が続けられて、
前線の兵士に送る慰問袋に入れる必需品とも言われた。

朝鮮戦争でも米軍に大量に送られて、
1951年には輸出用の商標PEACOCKを取得している。


冬になると引っ張り出す、30年以上前に購入したハクキンカイロはずっと現役だ。
点火芯付きだった火口を新しい火口に交換してずっと使っている。
動的な部品が無く触媒のある火口が劣化する以外は、壊れる所が無いので恐らく一生使えると思う。


家にあるハクキンカイロの全て。
左が戦前の戦時中に真鍮からステンレスに変更された製品。
真ん中が戦後の製品で、まだ矢満登商会を名乗っていた1963年以前の製品。
右が2017年頃まで使われていたハクキンおじさんのパッケージ。


本体も基本的には同じだけど微妙に異なる。一番目立つのはクジャクの羽の数だ。
左側の戦前のステンレス製のものは、本体やキャップ部分の横に繋ぎ目が残っている。
タンクに漏れがあるとまずいのだけど、どういう構造になっているのだろうか。

真ん中の戦後になると本体の繋ぎ目が無くなり刻印もハッキリしている。
愛用している30年以上前のものと比べても、
現在では刻印も無くなりクジャクが大分簡略化されている。


戦前製ハクキンカイロの取扱説明書の表。
右側の黒い巾着の下にある白いものが計量カップで磁器製である。


戦前製の取説の裏側。
家にあるのはデッドストックらしく心臓部の火口も真っ白(石綿かな)なので、
恐らく今でも使えるのではないか。
たとえダメでも新しい火口に変えれば使えると思う。


一方、ハクキンのライバル的存在だったナショナルの黄金カイロ。
1953年に登場して全国のナショナルの系列で販売。

家電メーカーらしく電池で点火するのが特徴で、
1968年にはナショナル黄金カイロ(株)まで設立したけど、1990年頃には撤退してしまった。
70年代から80年代には結構見掛ける存在だった。





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最終更新日  2018.12.29 19:30:06
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