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カテゴリ:オーディオ・音楽
1978年に録音された、フランス・ハルモニア・ムンディのレコードに、
「古代ギリシャの音楽」というのがある。 元々、古楽を得意として華やかで独特の艶と輝きを持った録音で有名な、 フランス・ハルモニア・ムンディの中でも長岡鉄男さんが絶賛していたレコードだ。 レコードの紹介記事でも、通常は複数のレコードを載せる所を、 このレコード1枚に全て費やす程の入れ込みようであった。 冒頭のボリュームを上げたままだとひっくり返りそうな、 燃えないゴミの塊を地面に叩きつけるような騒然とした音にギョッとするけど、 やがて聞いた事もない音楽が始まり、これが新しい現代音楽みたいで実に楽しい。 どうやら幾つもある楽器と楽譜を全て壁画や断片から復元しているらしく、 それだけでも大変な労力が使われているのに驚くけど、 それを最新のデジタルやハイレゾが裸足で逃げ出しそうな、 恐らく基本的にはマイク2本だけのシンプルな装置で一発録りと思われる録音が凄い。 とにかくSN比とDレンジが広大で、音場感が見事で雰囲気が抜群。 録音は建物の中だろうけど、扉が無いのか遥か奥の方でスズメがさえずっている。 低能率のマルチでは価値半減間違いなし。装置は選ぶだろう。 アトリウム・ムジケとパニアグア氏のコンビは、 他にBISでも録音しているけど、総じて優秀録音が多い。 後ろが当時のフランスプレスのアナログレコード。昔は良く秋葉原の石丸電機に通った。 左下が再販されたCDで、ジャケットを見るとアナログとは左右が対称で裏焼きなのだろうか。 今でも輸入盤はこのジャケットなので、こっちが正確なのかも知れない。 右側がJVCのXRCD。デジタルになっても、このレコードの魅力に変りはない。 長岡さんの、「ゾッとするほどリアル」という言葉が全てだ。 輸入盤に関して言うと、昔のアナログ時代の国内盤は、 海外からオリジナルではない、何回ダビングしたか分からないようなマスターテープを使い、 オマケにカッティングの際にも、大概はそのままでは音にならないのだけど、 エンジニアが必要以上にグライコで弄り回して補正しているような酷いものまであり、 加えて静電気対策とかで輸入盤よりも柔らかい材質にプレスしていたので、 大概は低域と高域に癖のある甘いホコリっぽいような音が多かった。 何せ、輸入メタルマスターの使用を売り文句にしていた国内盤もあったのだ。 例えば、ビートルズの国内盤なんか、 初期のCDに至るまで安物のテープレコーダーレベルの酷い音だった。 それがデジタル時代になると、 ダビングを繰り返しても、オリジナルから殆ど劣化しないハードになり、 それに加えて、ヘッドホンで耳元で聴く事が増えたのも関係ありそうだけど、 日本のリスナーもエンジニアもレベルが上がって、ここら辺の問題は改善されていった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.01.10 11:09:56
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