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カテゴリ:クルマ
1986年に登場して、最後はマレーシアで2000年まで生産されたシトロエンAX。
日本には1989年に導入されて1995年辺りまで売られていた。 個人的にシトロエンは好きで、 フランスでは生活の道具として使われていた一番小さなAXに興味があって、 1995年にディーラーだったユーノスにカタログを貰いに行った時に、 最後の販売になると言われて、カネも無いのに慌てて注文した覚えがある。 どうせ冬用のタイヤが必要なので、 夏ホイールはオプションだったミシュランの白い塗装で3穴の鉄ホイールを選んで、 リアにシトロエンのマークの付いたマッドガードを取り付けた。 このミシュランのホイールはノーマルに比べるとタイヤが外に張り出して、 ステアリングが重くなるのだけどラリーっぽい雰囲気が出て良かった。 手元にやってきたグリーンの4ドアの14TRSは、 その後、14年・9万4千キロの距離を大切な相棒になってくれた。 とにかく軽量コンパクトが身上。 車検証を見ると車重は800Kgを切り、 横に背の高い軽が並ぶと見えなくなるくらいだった。 これに1400ccエンジンとCd値が0.34なので遅いわけがない。 一度2800ccのセリカXXが追い越してきたので、 試しにシフトダウンして加速すると、 恐らく車重とかったるいオートマのせいだと思うけど、 そのまま並走してしまい、暫くしてアクセルを緩めて先に行かした事がある位だ。 とにかく外観が小さくて見慣れないロゴの変なクルマの上に、 タイヤが70の155/13インチという軽並みの細さなので速いとは思いもされず、 煽られたり追い越されそうになるけど、 70km/h位の中間加速では2Lクラスをリードできる実力がある。 軽い分ブレーキも良く効いて、ストロークの長いサスのお蔭で、 かなり傾くけど路面を捉えて放さないコーナーリングで相当速いクルマである。 シトロエン伝統の直進安定性も実に見事で、 とても軽いクルマとは思えないもので高速では何の痛痒もない。 経済性も文句なし。 シトロエン最後の3穴ホイールのタイヤは、 サイズが軽用なので4本交換しても2万円程だった。ワイパーも1本だけ。 燃費はブンブン走って、ハイオクだけど500に数十キロ追加して35L位だった。 5枚ドアなので、買い物も楽ちんで、人の乗り降りも文句なし。 ヤンワリとしながら芯のあるシートと、ストロークの長いサスの乗り心地も絶品。 ああこれぞ、フランスの安グルマ極めりである。 彼の地では、日常生活の道具として人や荷物を満載して、 一たび郊外に出れば70km/h近いスピードで、 成長した木の根っこでボコボコになっている道をすっ飛ばしていくのだ。 フランスの安グルマは、その始祖ともいえるシトロン2CVからして、 決してマニア向けの特殊なクルマではなくて、 大衆と密接に関わった維持費の掛らない生活の為の道具なのだ。 以前、東京をフィアットの500で走り回って写真を撮っていた、 雲上カメラマンの高梨豊さんとお話をする機会があって、 いきなりライカや写真の話なんか恐れ多くてできず、 思わずフィアットを皮切りにクルマの事から話を始めた事があった。 そこで、シトロエンのAXに乗っている事を伝えると、 高梨さんは一言、「ああ、最後のフランス車ですね。」と仰ったのである。 日本ではマイナーなAXを、ちゃんとご存じだった事に驚いたけど、 この一言がAXの全てを物語っている。 新車で売っていたら、今でも迷うことなく買いたいクルマ。 これかフィアットの旧パンダがあれば生活の道具グルマは完璧。 昔は良かったなと、つくづく思う。 当時のユーノスから貰って来たカタログ。 その下は、フランス版のカタログで、右下のメダルはAX発売記念らしい。 小さな1/86スケールのミニカーは珍品だと思う。 フランス車らしい、ちょっとヘンチクリンなデザインは暫くすれば簡単に慣れる。 ヘッドライトは、当然ながらイエローバルブに変更。 クラクションはレバー先端にあって、他のクルマに乗るとレバーの頭を叩いてしまったのが懐かしい。 トラブルは、納車後に暫くして右後輪付近のパイプから燃料漏れ。 結構な漏れで地元のユーノスに電話したら、ハイドロの漏れじゃないかと言われた。 ディーラーのレベルが、この一件で知れた。 もう一つは燃料ポンプが壊れて動けなくなったのと、 最初のバッテリーが2年持たずに突然死。確か、フルメンとかいうブランドだった。 GSユアサの国産ブランドに変更してから6年以上何ともなかった。 ワイパーもバレオは、すぐボロくなるので国産ブレードに交換。 クラッチとブレーキのフロントパッドは一回交換。 とにかく手の掛からないタフなクルマだった。 2012年頃、台湾で見付けたシトロエンAX・11TRE。 まだ生きていたのが嬉しくて、どんな人がオーナーか話をしたくて暫く待ったのだけど会えずじまい。 写真は、ベッサR3M+ズミクロン40mmf2の銀塩写真。 日本未導入の11TREのリアビュー。 ヨーロッパでもAXの主力は1.1Lだったと思う。 こいつは、まだ生きているだろうか。 1.1LのAXは、1990年代にポルトガルのリスボンの街角でも良く見掛けた。 1台だけ1.4Lで90馬力のGTiを見掛けたけど、他は1.1Lのベーシックな奴だった。 名作だった2CVの最終生産地がポルトガルだったので、その繋がりだろう。 今日本で入手が可能な、生活の道具的欧州小型車となると、 フィアットの500とパンダ、VWのUp!、ルノーのトゥインゴ位か。 これに、トヨタと提携しているC1が入ってきたら本当に良いなと思う。 2代目はマンガのロボットみたいな顔になったけど、相変わらず車重は軽くて805kgだ。 並行輸入なら何とかなりそうなのだけど、 日本国内でシトロエンがトヨタに気を遣う事なんか何も無いのに実に残念だ。 日本で売れ筋のC3もカクタスも要らんけど、 もし手に入るのであれば、 キャンバストップでPSAのエンジンを積んだ1.2Lの奴を欲しいな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.11.01 14:05:22
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