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カテゴリ:カメラ、レンズ、写真
初期の一眼レフ用広角レトロフォーカスレンズで一番有名なのが、
1950年7月29日に特許申請がなされた、 アンジェニューのレトロフォキュス35mmf2.5である。 一方、東ドイツのVEB・カールツァイス・イエナでも、 フレクトゴン35mmf2.8のプロジェクトが殆ど同時期に進められていて、 アンジェニューと大体同じ位の1950年にはプロトタイプが完成していたらしい。 ツァイス・イエナのハリー・ツェルナー氏とルドルフ・ソリッシュ氏のグループが、 レトロフォキュスと殆ど同時期に量産が始まった、 フレクトゴンに関して1953年になっても特許申請を行わなかったのは、 一足早くアンジェニューにより特許申請が行われた事を知っていたのではないか。 更に、その後アンジェニューが特許侵害で騒がなかったのは、 バックフォーカスの長いレンズは、 ムービー用でイギリスのH.W.リー氏によって特許が取得されて、 オマケにフレクトゴンが、ほぼ同時期に完成をしていたのを知っていたと思われ、 更に付け加えると、当時はツァイス・イエナ自体が、 鉄のカーテンの向こうにある東側に存在するという、 かなり特殊な状況だったのというのが理由と思われる。 その後、フレクトゴンは東側の技術的優位を示すために、1956年には25mmf4を完成して、 1961年には世界初だった画角93度の超広角20mmf4を発表する事になり、 1976年になると20mmはf2.8へと発展する。 他にもフレクトゴンにはムービー用があり、 中判にも供給されて65mmf2.8と50mmf4がある。 しかし、1991年には全ての生産は中止された。 手元にある、第二世代でゼブラ模様のフレクトゴン35mmf2.8は1950年代半ばに登場。 まだ、一眼レフ用の大口径広角レンズという特殊な存在で、 オマケに近接撮影も可能という事で、相当な高級レンズだったらしい。 その為に、同じ東側陣営のマイヤー・オプティックから、 アマチュア用と言う事で、ローコストなf値の暗いプリマゴン35mmが作られている。 ベッサフレックスに付けたフレクトゴン35mmf2.8は、 その昔プラハで見付けて連れて帰ってきたもの。 レンズに付いていた950コルナの値札をケースの内側に張り直してあるけど、 当時の日本円で3000円位ではなかったか。 最短撮影距離が短いのは、ツァイス・イエナ製広角レンズの特徴の一つで、 このフレクトゴンも18cmまで近寄れて解放絞りはf4に固定される。 フレクトゴン35mmf2.8の作例(全て銀塩写真) ガマの穂を背景に、ススキの穂も出始めた。 田んぼ稲も色付いて、入道雲が消えた空が秋の訪れを告げる。 真っ白なソバの花の向こうに、色づいた稲。 ソバ畑の背景の空に、良く見ると虹が見える。 上の写真の反対側。虹の続きが見える。 秋の日暮れは早い。複雑な動きをしている雲の下に見えている畑もギリギリ写っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.12.12 19:30:05
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