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mik.hamaのいい加減にします

2021.05.08
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1957年頃にレオタックスとセットでのみ販売された標準レンズに、
フジノン5cmf2.8というのがある。

レオタックスは従来からの東京光学に小西六のレンズを加えて、
さらに富士からも供給を受けて選択肢を増やしたのだけど、
レオタックス自体が1959年に倒産してしまったので、
探すと見付からないレンズの一つになってしまった。


富士写真工業では小田原工場に於いて、
1951年には新種のランタン系硝材の溶融に成功。
同年、通産省の元で、
日本光学工業・小原光学硝子製造所・千代田光学精工(ミノルタ)・小西六写真工業と共同で、
生成の難しい新しい光学ガラスの工業化試験を開始している。
翌年にはフッ素系フリントの(F16)と、
高屈折率の重バリウムフリントガラス((BaSF8)の溶融に成功。

その成果が1954年発表の大口径フジノン50mmf1.2であり、
その性能はアメリカでも絶賛された。
ついで、35mmf2を完成させた後、1956年には100mmf2を発表する。

これらの大口径3羽ガラスは、当時も今も希少で、
とてつもなく高価で入手は難しいコレクターズアイテム。


そういう高価な希少レンズには縁が無くても、
時間さえ掛ければ5cmf2.8なら何とかなる。
レンズ構成図を見ると、1951年にシュナイダーから発表された、
ギュンター・クレムト氏が設計した典型的なクセノター型。

クセノター型は、大口径化と大画角化におけるバランスではダブルガウスに敵わないけど、
解像度では有利と言われているレンズ構成で、後群の中心厚に高い精度が必要な為、
コストの点では接合したダブルガウスよりも高価になる傾向がある。

また、大口径化を図ると色収差のまとめ方が面倒で、
コントラストも低下する傾向もあるという厄介なレンズ構成でもある。

両方のレンズが選べるローライフレックスでも、
プラナー派とクセノター派がいるようで好き者には楽しみの一つになっている。

フジノン5cmf2.8の構成図

口径を欲張っていないのでクセノター型の良さが出る筈。
国産標準レンズでは他にヤシコール5cmf2.8と、
マイクロニッコール50cmf3.5がある。


純正の組み合わせで、レオタックスFにフジノン5cmf2.8を付けて見た。

このフジノンには、購入した時に古い東芝のUVフィルターが付いていた。
改めて写真で見るとフィルター自体はノンコート並みの反射率かもしれない。

リバーサルフィルムで気合を入れていた昔は、何であれフィルターなんか使わなかったけど、
ネガを使うようになって、こういう当時の物は描写も含めて一体の文化遺産であると思い直して、
最近はスカイライトでない限り、なるべく付けたままで使う様にしている。


【作例は、全て銀塩写真】

放置された耕作地の梅も春になり咲き始めている。


八ヶ岳の麓にも春がやってきて、大分育ったフキノトウとスイセンが日の光を浴びている。


少し枝先の色が変わってきたカラマツの向こうには梅の花が咲いている。


塞ノ神の後ろで、春の風物詩である田んぼの土手の下草焼きが始まった。


小さな畑の一角にある古い柿の木の根元にフキノトウ。その向こうには梅が花を付けている。
最近、フキノトウも放置されるようになったけど、
個人的には一番早く手に入って一番パンチのあるこの山菜が、
一番に春の味そのものなのである。






最終更新日  2021.05.08 19:30:05
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