224715 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

mik.hamaのいい加減にします

全9件 (9件中 1-9件目)

1

オーディオ・音楽

2020.08.29
XML
カテゴリ:オーディオ・音楽
初めて、キース・ジャレット・ワールドへ飛び込んだのは、
1979年発売の「アイズ・オブ・ザ・ハート」だった。

1976年5月にオーストリアでライブ録音されて、その2年後にようやくアルバムとなり、
それがアメリカン・カルテットと呼ばれるメンバーによるものだと知ったのは大分後の事だ。

独ECMに代表される、ヨーロピアンジャズはジャズ原理主義者には評判は悪いけど、
プロデューサーのマンフレット・アイヒャー氏とキース・ジャレット氏のコンビは、
ずっと色んな革新的な音楽を幾つも生み出して、
アメリカ以外のジャズレーベルとして今では確固とした地位を確立している。

このアルバムにみなぎる緊張感は、キース・ジャレット氏の他に、
デューイ・レッドマン氏、チャーリー・ヘイデン氏、ポール・モチアン氏で続けてきた、
4年弱のグループとして終焉を告げる葬送曲のようなものだからだろうか。

手元にある、当時のドイツプレスのLPと再販されたCDを並べてみる。
旧き佳きアメリカンジャズ以外の、
即興で演奏された新しいヨーロピアンジャズを初めて聴いた時の衝撃は今でも変わらない。


キース・ジャレット氏の音楽で、もう一つ印象に残っているのが、
ゲイリー・ピーコック氏とジャック・デジョネット氏という二人を加え、
新しくトリオを組んで作られたスタンダーズVol.1。
各々、革新的なオリジナル曲で鍛えられた一級のミュージシャンが、
ジャズのスタンダードを演るとどうなるかという見本でもある。

当時のドイツプレスのLPと、SHM-CD仕様のCD。
音はLPの方が好きなのだけど、
B面最後のGod Bressed The Childは、何回聴いた事か。

元曲が、今では伝説のジャズシンガーというビリー・ホリデー氏の曲との事で、
後で探して聴いてみたけど、殆ど分らん位に別の曲になっている。


音楽的には、Vol.1の方が上だけど、Vol.2も持っていた方が良い。
以前紹介した、前衛ジャズのアーチ―・シェップ氏もスタンダードを演ると凄いなあ、と思うけど、
音楽を聴くだけの一般人は、突出した才能の一流ミュージシャンには、だたただ敬服するしかない。


付け加えると、上記の3枚は、オーディオ評論家の長岡鉄男さんも絶賛していた好録音でもある。

これに加えて、【ザ・ケルンコンサート】を加えれば、
キースジャレット・ワールドへの足掛かりとしては十分だと思う。






最終更新日  2020.08.29 19:30:05
コメント(0) | コメントを書く


2020.07.04
カテゴリ:オーディオ・音楽
RCAビクターのプロデューサーだった原哲夫氏により、
1992年に創立されて、ジャズで一線を画してきた日本のヴィーナス・レコード。
日本でこんなジャズレーベルが出来たかと喜んで買い込んでいたけど、
一体、家にどの位あるかとラックを確認すると50枚以上あった。

ジャケットも往年の名作写真を使った、主に女性のポートレートを使用したもので、
独自の24ビットハイパーマグナムサウンドというマスタリングが特徴だ。
全体的に、往年のジャズ黄金期の存在感と力感を感じさせて、
ジャズファンのみならず、オーディオファンにもなじみがあるレーベルだと思う。
特徴的なオンマイクで楽器の定位もしっかりした、
暑苦しい位にパンチのある音は一度聞くと忘れられないと思う。

当時は、パイオニアの映像系をオフにできるヘビー級のコンパチプレーヤーに、
エアボウの管球式のアンプとタンノイのDC-3で聴いていたけど
ヴィーナスレーベルで最初に買った、デニー・ザイトリン氏のアルバム、
邦題で「音楽がある限り」を聴いた時に感激した覚えがある。

ピアノトリオが好きなので、スティーブ・キューン・トリオをはじめ、
エディー・ヒギンス・トリオとか他にも色んなアルバムを物色して
新譜を待ちわびてワクワクしていたのだ。

ピアノ以外ではアーチ―・シェップ・カルテットのバラードがお気に入り。
ブルーバラード、トゥルーバラード、フレンチ・バラッズのバラード三部作は傑作だと思う。
以前は、この手のムーディーなサックスジャズをダサく思えて敬遠していたけど、
特に2008年の「トゥルー・バラード」がお気に入りになってしまった。

まるで、眼前で吹かれているようなシェップ氏のサックスは、
Dレンジも広くオンマイクで、吹き上げている時の力強い音から、
吐息の様なピアニシモの時に発する、ざらついたようなリードの細かい音まで良く拾っていて、
あのコルトレーン氏を師と仰いで前衛に走ったシェップ氏が、
腰を据えてバラードとは何とやらを教えてくれる傑作だ。

リマスタリングによるSACDまで登場した「トゥルー・バラード」。
上がSACDで下が通常盤だけど、
個人的にはバカ高いSACDよりも最初に出た普通のCDの方が好きだ。


これの3トラック、「エブリシング・マスト・チェンジ」が実に良い。


オーディオ・アクセサリー誌のSACDサンプラー。
これを聴いてヴィーナスのSACDは2枚ほど買ってみたけど、個人的には普通のCDで充分。


実は、タンノイのシステムで聴いていた時には、そのたびに歓喜していたのだけど、
現用メインの高能率ハイトランジェントで聴くと、そうでもない事に気が付いた。

どうもヴィーナスレーベルのCDは、
現在の主流である低能率のワイドでフラットな、
厚みのあるスピーカーで音作りをしているのではないかと思う。

現状ではオーディオの世界標準ともいえる、ヘッドホンやミニコンポとか低能率スピーカーで、
往年の高能率スピーカーが主流だった頃のジャズサウンドを再現する為に作られたのが、
ハイパーマグナムサウンドだと理解すると納得できる音だ。
実際に、MP3やAACにダウングレードコピーをして、
ヘッドホンやミニコンポで聴いても印象が変わらないのは見事だと思う。

残念ながら、今では絶滅寸前のMOS-FET+音圧レベルが100db/m近い、
ジャズ全盛時には普通だった、高能率ハイトランジェントのスピーカーで聴くと、
何ともちぐはぐな音で、独特の脂っこい位に厚みのある、まとまったものが消え去って、
いかにもな感じの、あざとさが目立って違和感しか残らない。

このような装置との相性が悪いというのはどうにもならならないので、
今では主にアナログ系に使っている管球アンプに火を入れて、以前のようにタンノイで聴いている。
大体、ここのピアノトリオは演奏自体が一級なので捨てる気はない。

ただ、どういう訳かアーチ―シェップカルテットの「トゥルー・バラード」は、
どちらで聴いても、それ程印象が変わらないのは不思議。






最終更新日  2020.07.06 21:45:10
コメント(0) | コメントを書く
2020.06.20
カテゴリ:オーディオ・音楽
カセットの標準規格で関係のあったソニーとフィリップスが、
レーザーを使用した非接触の音楽媒体の開発に着手したのが1979年。
収録時間の件で、当時のソニー副社長で声楽家出身だった大賀さんが、
親交のあったカラヤン氏への相談と提言から12cm収録時間75分と決定される。

やがて1982年にレコード業界の反対を押し切り発表されたCDは、
僅か2年後にレコードの売り上げを追い越す事になる。

CDが登場したばかりの当時は、
音がサッパリとしていて厚みがないとか言われて、
実際にアナログ録音でAクラスのアナログディスクに比べると、
デジタル録音によるアナログディスクも含めて、
物理特性ほどの良さは余りないなと感じた覚えがある。

同時にオーディオ機器もデジタル対応というのが売り文句で、
わざわざ無意味なステッカーまで張って売られていたのを思い出す。

CDの最大の特徴は、ノイズのないDレンジの広さと、
特に低域がアナログを上回る可能性を秘めていたけど、
その一方で、アルミ蒸着面に寿命があると言われて、
大体、20~30年でダメになるだろうという話もあった。


手元に、ソニーが出たばかりのデジタルの可能性に挑戦した、
1984年発売の「梵鐘」というCDがある。
もう40年近く前のCDだけど、今でも再生に何の問題もないし、
リアルで歪感のない音は、最新のデジタル録音が裸足で逃げ出すレベル。
このCDは、オーディオ評論家の長岡 鉄男さんもチェックで使っていたけど、
聴きどころは、東大寺、方広寺、知恩院だろうか。

内容は、ひたすらお寺の鐘の音をフィールド録音で集めたものだけど、
音場感とDレンジの広さは今でも一級品。
撞木が鐘に当たった瞬間のピークから、その余韻が消えて行く様が何とも見事。
オマケに虫の声や鳥の鳴き声もリアルで雰囲気も抜群なので、
静かな状態でも、その場にいるような臨場感が部屋を満たし続ける。

このCDには、オーディオ評論でも有名だった、大御所の高城 重躬さんのライナーノーツ付。
ついでに、作家でオーディオでも有名な五味 康祐さんの好敵手だったけど、
五味さんが高城さんに倣った、巨大な自宅のコンクリートホーンを叩き壊して決別したのは有名な話だ。

個人的には高城式のマルチアンプ+長大なラッパ型スピーカーの組合せは好みではないけど、
CDのライナーノーツにわざわざ書くほどに梵鐘の音が好きな高城さんは、
実は自宅でスズムシを飼い鳴き声を録音して、自宅のシステムで聴いているような人でもあった。

このCDを思いっきり鳴らすと、梵鐘本来の効用であるところの邪気は軽く吹っ飛んでいくと思う。
年の瀬にリピートで鳴らし続けると煩悩も消え去るかもしれないけど、しんどいだろうな。



もう1枚、初期の頃のCDを紹介。
オーディオ評論家で、SLファンの石田義之さんによる自主製作盤で、
1974年から1983年までに録音されたものをまとめて、1983年に登場。

これは、録音からマスタリングまでこなした石田さんの面目躍如。
トラックごとの器材が全て記録されていて、デジタル以外のアナログ機材では、
ナグラのオープンデッキとファントム戦闘機用の48V電源を組み合わせて、
ナグラマスターという76cm/Secと同等のDレンジを確保するイコライザーを使ったり、
カセットでもテクニクスのRS-686Dを、倍速のメタル対応にして2トラックに改造した上で、
オープンの19cm/Secと同等の性能を目指している、といった具合。

とにかく、DレンジもFレンジも広くて耳障りな音が無いので、
ついボリュームを上げてしまうけど、ちゃんと「パワーの上げ過ぎにご注意」とあるように、
スピーカーを破壊する恐れがあるので危ないCDである。

殆ど、リミッターとか使っていないようなので、
SLが迫ってくるときは部屋中に爆音が充満して思わず逃げ出したくなる。
重い金属の塊が、鉄のレール上に鉄の車輪を乗っけて、
煙と蒸気を噴出しながら迫ってくる迫力はちょっと他には見当たらない。



上記の2枚に使われたデジタルの録音機材は、当時のプロ用で最新機材だったソニーのPCM-F1。
たったの14ビット機ながら、スウェーデンのBISでも長い事使われた名作だ。

この古いCDを聴くと、今のハイレゾも含めて、録音の方式なんて大した問題ではない事が良く分かる。


家の北側にあるCDやLPを置いてある音楽部屋には、
除湿器の傑作であるカンキョーのコンデンス式除湿器が置いてあり、
シャーパーイメージのイオニック・ブリーズと組み合わせて、
毎週末に静音モードでじっくりと除湿をしている。
とにかく、アルミ蒸着された高分子材料には湿気と紫外線と高温は禁物。






最終更新日  2020.06.20 19:30:06
コメント(2) | コメントを書く
2020.04.25
カテゴリ:オーディオ・音楽
最初に断っておきたいけど、戦争は大嫌いである。
ブログには、政治的な事は書かないようにしているけど、
モノがモノだけに、あらぬ誤解を受けないように最初に予備的防衛を。

昔、夕方になるとモノクロの「コンバット」という戦争映画や、
米軍が太平洋戦争中にムービーで撮影していたカラー映像の「太平洋戦史」という、
ホンモノの戦争ドキュメンタリーが放映されていた。

それに、正月に親戚の家から、
諏訪大社の下社に夕方になってから初詣でに行くと、
入り口で拡声器で歪だらけの軍歌を大音量で鳴らしながら、
その傍らで軍服を着て、義手や義足を付けた傷痍軍人たちが、
頭を下げてじっと地面に手をついて、小銭を無心していた姿も思い出す。

とにかく戦争ってのは嫌なものであるな。

ついでに一部の日本人が、聖なる扱いをしている憲法9条に関して少し書いてみる。
第一項は1928年の不戦条約をコピーしたもので、
これには日本やアメリカも含めて63か国が調印した。

それでも戦争が起こったのは、自衛の為の交戦権の規制は無いと解釈されて、
当の日本も3年後の満州事変から、都合15年にも渡る不毛な戦争を開始した。
要するに9条第一項は、世界常識では在っても無くても特に意味はないと言う事だ。

第2項に至っては、米軍が起草して軍事は全て米軍に委ねる事を前提にしたもので、
言い換えれば、アメリカの属国化を正当化する為の項目に思える。
その上で改憲派の言うアメリカの属国にはならず独立と独立軍を持つならば、
どうしても、お隣の国の様な先軍政治しか思い浮かばない。

護憲派は、この憲法のお蔭で日本は終戦後から、
一度も海外で戦争に参加しなくて済んだというけど、
実際には朝鮮戦争当時の1950年に、
国連軍の指示により機雷除去の為に海上保安庁の掃海艇が出動。
半年の間に8千人が出動して56名もの戦死者を出している。

加えて、国同士でちゃんと話し合えば良いとノーテンキな事をいうけど、
北方4島に関するロシアとか、拉致問題の北朝鮮だけ見ても、
そういう子供レベルのナイーブな感覚で事が進む道理は何一つない。

先日亡くなった横田滋さんをはじめとする拉致被害者家族の心情を踏みにじり、
そんな事を一つの国家がする筈はないなどと拉致を認めず何もせず、
小泉さんの訪朝以来辺りから、手のひらを返したように政府批判をしてきた、
護憲派の人権派と称している連中こそ、拉致問題そのものを妨げてきたのではないか。


それを踏まえても単純に機械が好きである以上、
軍用品の戦争の道具とはいうものの、昔から鉄砲や飛行機は大好きである。


まずは1976年に録音された「日本の自衛隊」。
録音機材データには、AKGのマイクとミキサーも載っているけど、ひょっとしたら録音の殆どは、
ソニーの通称オープンデンスケと呼ばれた、ポータブルのオープンリールデッキと、
エレクトリック・コンデンサー・マイク2本によるシンプルな生録音ではないか。

メイン機材の型式は、名作のTC-5550-2デッキと、
ECM-23マイクロフォンという民生用なのがミソ。
BISレーベルのCDも、アナログはプロ用のスチューダーではなくて、
民生用のレボックスがメインだったけど、音質が民生用の方が良かったのかもしれない。

当時はLPで発売されていたけど買いそびれてしまい、
持っていた友人に頼んでカセットにコピーして貰った記憶がある。


とにかく実弾の連続発射音とかミサイルの発射音は、恐怖心で寒気がする。
発射時の空気が弾け飛ぶようなピーク音も凄いけど、
発射準備の操作音で金属が発する音のリアルさにもゾッとする。

低能率スピーカーや重い振動板では真価は分からないと思う。長岡鉄男さんの解説が懐かしい。



こちらは1978年録音の「零戦」。副題の「零戦故郷の大空を飛ぶ」というのが泣かせる。
希少なオリジナルの【栄二一】発動機を積んだ零戦の音を録音したもの。

搭乗音では、鼻先にボア/ストローク:130mmX150mmの空冷複列14気筒という、
総排気量27.86Lの、サイレンサーも防音材も無いエンジンがいかに騒々しいか思い知る。
とにかく、ホンモノのレシプロ戦闘機がスロットを開けた時の騒々しさは想像以上で息が詰まる。

飛行音も凄い。下で鳴いている虫の声から、上空で飛行中の零戦のエンジンの爆音まで、
とにかく広大なDレンジと共に、目が眩むような広大無辺のスピーカーを無視した音場に驚く。

音場がスピーカーの間ではなく、上下は勿論、左右の外側にまでに展開してびっくりする。
お蔭で、零戦がちゃんと空の上の方を、爆音を轟かせて飛ぶ様子が手に取るように分かる。


この零戦は、過去3回日本にやってきたようで、78年の次は95年だった。
最後の3回目は2012年で、この時はエンジンを始動しただけで飛ぶ事は無かった。
機体は1943年製の52型。サイパンでほぼ無傷のまま鹵獲されて、
現在は、米カリフォルニアのプレーンズ・オブ・フェイム博物館が所有している。

「零戦」と「日本の自衛隊」の裏側。


どちらも、1970年代後半に録音された、古いアナログマスターが元になっているけど、
今でも、これを超える録音はないという、サウンドと機械好きには必携のA級ソフト。

ついでに、ソニーのマイクは、
あのフランク・シナトラ氏のお気に入りだった事を記しておく。






最終更新日  2020.06.15 10:17:42
コメント(4) | コメントを書く
2019.02.09
カテゴリ:オーディオ・音楽
1978年に録音された、フランス・ハルモニア・ムンディのレコードに、
「古代ギリシャの音楽」というのがある。

元々、古楽を得意として華やかで独特の艶と輝きを持った録音で有名な、
フランス・ハルモニア・ムンディの中でも長岡鉄男さんが絶賛していたレコードだ。
レコードの紹介記事でも、通常は複数のレコードを載せる所を、
このレコード1枚に全て費やす程の入れ込みようであった。

冒頭のボリュームを上げたままだとひっくり返りそうな、
燃えないゴミの塊を地面に叩きつけるような騒然とした音にギョッとするけど、
やがて聞いた事もない音楽が始まり、これが新しい現代音楽みたいで実に楽しい。

どうやら幾つもある楽器と楽譜を全て壁画や断片から復元しているらしく、
それだけでも大変な労力が使われているのに驚くけど、
それを最新のデジタルやハイレゾが裸足で逃げ出しそうな、
恐らく基本的にはマイク2本だけのシンプルな装置で一発録りと思われる録音が凄い。

とにかくSN比とDレンジが広大で、音場感が見事で雰囲気が抜群。
録音は建物の中だろうけど、扉が無いのか遥か奥の方でスズメがさえずっている。
低能率のマルチでは価値半減間違いなし。装置は選ぶだろう。

アトリウム・ムジケとパニアグア氏のコンビは、
他にBISでも録音しているけど、総じて優秀録音が多い。


後ろが当時のフランスプレスのアナログレコード。昔は良く秋葉原の石丸電機に通った。
左下が再販されたCDで、ジャケットを見るとアナログとは左右が対称で裏焼きなのだろうか。
今でも輸入盤はこのジャケットなので、こっちが正確なのかも知れない。
右側がJVCのXRCD。デジタルになっても、このレコードの魅力に変りはない。

長岡さんの、「ゾッとするほどリアル」という言葉が全てだ。


輸入盤に関して言うと、昔のアナログ時代の国内盤は、
海外からオリジナルではない、何回ダビングしたか分からないようなマスターテープを使い、
オマケにカッティングの際にも、大概はそのままでは音にならないのだけど、
エンジニアが必要以上にグライコで弄り回して補正しているような酷いものまであり、
加えて静電気対策とかで輸入盤よりも柔らかい材質にプレスしていたので、
大概は低域と高域に癖のある甘いホコリっぽいような音が多かった。
何せ、輸入メタルマスターの使用を売り文句にしていた国内盤もあったのだ。

例えば、ビートルズの国内盤なんか、
初期のCDに至るまで安物のテープレコーダーレベルの酷い音だった。

それがデジタル時代になると、
ダビングを繰り返しても、オリジナルから殆ど劣化しないハードになり、
それに加えて、ヘッドホンで耳元で聴く事が増えたのも関係ありそうだけど、
日本のリスナーもエンジニアもレベルが上がって、ここら辺の問題は改善されていった。






最終更新日  2020.01.10 11:09:56
コメント(0) | コメントを書く
2018.04.21
カテゴリ:オーディオ・音楽
電子楽器、いわゆるシンセサイザーとオーディオの可能性は大きい。

何せ、人工で作り出された音はマイクロフォンという音を信号に変える変換機や、
アンプとかミキサー等が不要と言う点においても音源として有利である。
やろうと思えばウーファーをすっ飛ばして、
ツイーターのコイルを焼き切るような音を作り出すことも可能な筈だ。


シンセサイザーにコンピューターを組み合わせて、
人間技では到達できない演奏を作り上げたのがYMOであった。
1978年に結成されて実質的には1983年の5年ほどだったけど、
1980年代には海外でも、ブームとも呼べるほどの人気があった。

今でも海外で一番有名な日本のグループだと思う。
初めて聞くとすれば、手っ取り早くベストアルバムがお薦めである。

アナログレコードのマルチプライズは、1980年発売のベストアルバム。
ポピュラー系の音楽というと、大概はハイ上がりでヒステリックなものが多い中で、
ボリュームを上げても煩くならない録音が良くて、お気に入りのレコードだった。


2003年にYMO結成25周年という事で、
坂本龍一氏によりプロデュースされて、
テッド・ジャンセン氏によるリマスタリングが施されたSACDがこれ。

電子楽器の可能性を感じさせる録音で、今聞いても全く古くないのは見事。
当時のアルファレコードは、ニューミュージック系が多かったけど録音の良いものが多い。



2005年にメジャーデビューしてから、今や世界でも活躍しているパフューム。
この⊿(トライアングル)は2009年に発売されたアルバムで、通算三枚目である。

このアルバムを聴いて、
プロデューサーで作詞作曲+録音+マスタリングを一人でこなす、
中田ヤスタカ氏の才能に狂喜乱舞した。
電子楽器の音源としては、これは一つの到達点だと思ったくらいである。

コンピューターの打ち込みによるアイドル音楽というと、
まずオーディオマニアは買わないジャンルの最右翼だと思うけど、
これは実に凄い録音である。

まず、ボリュームを上げても耳障りな音が無いのはアイドル系では珍しい。
ワンポイント録音の対局とも言うべき、疑似ステレオで人為的操作の極致な筈なのに、
マルチモノ録音特有の白けてしまうような音場感とは無縁で、
各楽器というか音源の音像が明確で小さい上に定位がバッチリ。

左右のスピーカーの位置にピッタリ張り付いている音があれば、
スピーカーを無視してリスニングポジションで上下左右とか、
前後を含めた色んな所から聴こえてきて部屋中に隙間なく音が散乱する。

中でもセンターの音が出たり引っ込んだりして驚くけど、
お陰でボーカルまで、かなり変調されていて誰の声か分からないけど、
通常はスピーカーの真ん中に定位するものが、そこから飛び出て目の前で歌い出すのだ。

Dレンジは狭いけど圧倒的なエネルギー感で、
ボリュームを上げても耳障りなヒステリックな音はなく、
部屋中に音が飛び交う不思議な3Dの音場を体験できるCDなんてそうはない。

特に、3曲目の音場感は笑っちゃうくらいで、
4曲目の部屋の空気を圧縮するような低音の厚みと伸びは見事だ。

大概のポピュラー系の音楽ソフトは、ヘッドホンとミニコンポを意識して、
ローとハイをブーストして、ローエンドとハイエンドをカットしているのだけど、
このCDは、そういう処理をしていないのではないか。
いずれにせよミニコンポやヘッドホンでは体感する事はできない。

ただ、装置はかなり選ぶと思う。
電子音楽とは言え、千変万化の手の込んだ音源は、
情報量も多いようで分解能が高くないと価値半減。

これは、オーディオ的にも貴重なCDである。
位相特性が良好でトランジェントの良い装置で聞くと、
部屋中に独特な3Dサウンドが展開されて唖然とするだろう。

少なくとも低能率の甘口スピーカーよりも辛口の高能率。
複雑なネットワークのマルチスピーカーよりも、
シンプルなフルレンジ一発の方がマシと思う。

とにかくSACDだとかハイレゾを凌駕するCDだ。
信じられないようだけど、これは実際に体感して貰うしかない。


ついでに、コンピューター打ち込みのアルバムでお気に入りを一枚。
録音は、ボーカルは小さく定位も良いけど、特に可もなく不可もなく。

フェアチャイルドは3人組で、
ベーシストの戸田誠司氏による曲と打ち込みは今でも古びないし、
YOUさんの作詞とボーカルが秀逸。
ギタリストの川口浩和氏は解散の日の打ち上げで、
ベーシストの戸田氏を殴って逃走したという逸話の持ち主。

今やタレントで有名なYOUさんだけど、昔は歌手だったのだ。
この、Comme à La Radio(ラジオのように)は1993年に発売された。

実を言うと、昔は好きではなかったけど今聞くと悪くない。
YOUさんは、タレントだけでは勿体ない才能の持ち主である。






最終更新日  2018.06.27 10:21:21
コメント(0) | コメントを書く
2018.01.13
カテゴリ:オーディオ・音楽
「パリ左岸のピアノ工房」という本を購入。
久し振りに題名と表紙だけで買ってきた。

内容は、パリ在住のアメリカ人であるピアノ好きの著者が見付けた、
秘密めいた、パリの小さなピアノ工房を舞台にしたノンフィクションである。
内容は良質な小説のようで、別にピアノに興味が無くても楽しめる本だと思う。


家でも、ピアノはジャズやクラッシクを聴く時に占める割合はかなり大きい。

今時の日本では、プロ用のコンサート・ピアノというと、
大抵はスタインウエイで、時々ヤマハが登場する位だけど、
後は、X-Japanのクリスタルピアノで有名なカワイがある。

それに、どういうわけか地元の岡谷と茅野の市民会館では、
コンサートでピアノというとベーゼンドルファーが使われている。

日本で中古ピアノというと、真っ先にタケモトピアノだけど、
フランスのピアノ工房では好事家やプロの音楽家の間で、
旧いイギリス、フランス、ドイツ、アメリカの消えていったメーカーのピアノが、
今でも相当数が流通しているようだ。

フランスでも、ピアノ大国のドイツにかつて存在していた優秀なピアノには敬意が払われていて、
現行で有名なベヒシュタイン以外にも、
グロトリアン、シュタイングレーバー、ブリュトナー、イバッハ、フュルスター等々は、
今でも一級の輝きを保っているのは流石だと思う。

また、当然ながらフランス製のエラール、プレイエル、ガヴォ―といった、
今のスタインウエイに匹敵する存在だったけど、
1970年代初頭に消滅していったメーカーへの憧れは大きい。

その一方でアメリカというと、本国では既にスタインウエイ以外は忘れ去られていて、
チッカリング、クナーベ、メイソン&ハムリンといった、
アメリカ製の古い一級のピアノは、むしろフランスの方が評価されているようだ。

日本のヤマハは、どうやらフランスでも一流品の扱いで、
あのリヒテル氏を始めとして海外にも愛用者が多いピアノである。


今の規格化されたピアノと違い、殆ど一品ものとも言える昔のピアノは、
同じ時代の同じメーカーでも、造られた当初から殆ど同じものが無いという個性があり、
元から1台ごとに鍵盤のタッチや音が違うのに加えて、その後の使われ方=エージングも加わり、
調律のやり方や修理もノウハウが必要でかなり大変らしい。
これは今のニューヨーク・スタインウエイも同様で、
規格化されたハンブルグ・スタインウエイとは一線を隔しているのである。


あのホロヴィッツ氏が演奏の為に、
お気に入りで愛用のスタインウエイを連れ回ったのは有名な話だけど、
内部が高度な時計のように精密に出来ている本物のピアノは、
実の所、本来であれば設置してから落ち着くまでの2~3ヶ月は
微調整を兼ねた調律がずっと必要なのだ。

移動のたびに、特に密閉性の悪いコンテナによる船便となると、
ピアノは無駄に劣化をするし、何よりも調律師はさぞ大変だったろうなと推察するのである。


まるでスタインウエイの登場を予測していたかのようなピアノ曲を書いたベートーベン。
1818年にイギリスのブロードウッドが贈った近代的なピアノは、
1827年の最期までベートーベンの傍にあった。
一方でショパンはエラールよりもプレイエルを好み、
ドビュッシーのエラールは、鍵盤に息を吹きかけるだけで鳴りそうな位軽いタッチであったそうだ。

これほど、各々個性のあるピアノで作られた曲が、
今ではスタインウェイに集約されてしまったのは少し残念である。

カシオもベヒシュタインだけではなくて、
往年のブロードウッド、エラール、プレイエルも切り替えて再現できる電子ピアノは出来ないだろうか。
今の技術なら、ピアノのタッチまでも再現できるのではないか。


その現在のピアノを一堂に集めて音を比較したCDがある。
ドイツのタツェットが出している「What about this,Mr.Clementi?」

マイクロフォンは、合計4本のB&K4003とショップスCMC5MK2を使用。
機材はマイクアンプの優秀さで定評のあるスチューダーのアナログミキサー961と、
ソニーのPCM2000を使い、1993年にフランクフルトで録音された。

集合したピアノは、
ドイツ・ベヒシュタインEN、
オーストリア・ベーゼンドルファー290インペリアル、
イタリア・ファツィオリF308、
アメリカ・スタインウエイD-274、
そして、ヤマハCF-111という、各社を代表するピアノだ。

これを同じ条件で、同じ奏者に弾いてもらって比べるというのがこのCDの趣旨。
普通に音楽を録音するよりもずっと大変だろうと思う。

聴いた感想はと言えば、
流石にトップレベルのピアノはどれも良い音がする、というのが正直なところ。
音楽の映像を見てもスタインウエイがやたらと目に付くので、
これが世界標準になっているのかもしれない。

もう今時の完成されたピアノとなると、大手のビールの差みたいなもので、
確かに違うのだけど、改めてどれが何かと聞かれても普通の人にはよく分からないと思う。
要するに、カメラのレンズの描写評価と同じである。
素人レベルでは、最終的にはどちらも良く分からないのが普通だと思う。


2018-1-14追記






最終更新日  2020.01.10 11:08:15
コメント(0) | コメントを書く
2017.12.24
カテゴリ:オーディオ・音楽
個人的にクリスチャンではないから、
基本的にクリスマスは関係ないのだけど街の雰囲気とセールは好きである。
でも、もういい大人なので家では何もする事はなく普段と何も変わらない。

FMラジオでは、やたらとクリスマスソングばかりなのは辟易するけど、
手元にあるクリスマスに関る音楽というと、
スウェーデン・プロプリウスの「カンターテ・ドミノ」というアルバムがある。

「主に向かいて歌え」という意味らしいけど、
スウェーデンのプロプリウスにより録音されたのが1976年の1月と3月というから、
もう40年も前の録音である。

指揮者のトルステン・ニルソン氏は1982年、
オルガンのアルフ・リンダ―氏は1983年に亡くなっているのを見ても月日の経過を感じる。

機材は民生用のルヴォックス・A77というオープンリールに、
2本のパールTC4によるワンポイントマイク録音。
殆ど、アマチュア機材に毛が生えたようなものだけど、
当時、オーディオのデモにも散々使われた優秀録音で、
手元にも当時購入したアナログレコードがある。

スチューダーが民生用に作ったレボックスは、
同じスウェーデンのBISレーベルでも長らくメイン機材として使われているので、
やはりコストパフォーマンスも含めて良い機材なのだろう。

スチューダーはヴィリー・スチューダーによって、
1948年にスイスのチューリッヒに設立された。
民生用のレボックスが登場したのが1951年だ。
1964年にJ37という1インチのテープを使うマルチトラックのテープレコーダーを開発。
これを、ビートルズがサージェントペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンドの録音に使用した。

レボックスは1966年に、当時西ドイツのレーフィンゲンに移動。
1967年には、スイスのレーゲンスドルフにも工場を作った。

パールのマイクロフォンは、ドイツのノイマンやショップスほどには知られていないけど、
スウェーデンのストックフォルムで1941年に、
ルーン・ローサンダーにより創業された老舗である。
正式名称は、Pearl Mikrofonlaboratorium ABという。
プロ用の録音機材として、旧型の管球式の8-CKとC-2は勿論、
トランジスター式のTC-4,DC-96,DC-63も、
今ではプレミア付きの値段で取引される程の名作らしい。


「カンターテ・ドミノ」は、その後CDで再販されて、
手元には1985年の西ドイツプレスと、
1993年にオリジナルのマスターテープと、
テープレコーダーもA77を使い、
UマチックとDCMプロセッシングによるリマスター版のスウェーデンプレスがある。

音は独特で、オフ気味の録音だけど音場感が抜群で、
ソロボーカリストの声のリアルさとか位置の定位が抜群で、
オルガンや合唱の厚みも良く出ている。

この中に、床がきしむような鍵盤やペダルのノイズが入っているトラックがあって、
アマチュアの生録音みたいなリアル感があって面白い。


今でもSACDや重量級アナログレコードまでが再販されている位だから大したものだ。
後ろにアナログレコード。左上が西ドイツプレス、その下がスウェーデンプレスのCD。


2017-12-25加筆訂正。






最終更新日  2020.01.10 11:08:52
コメント(0) | コメントを書く
2017.08.07
カテゴリ:オーディオ・音楽
今では、音楽ソフトというと、ダウンロードが一般的だけど、
個人的には、今でもLP,CD,SACDを愛用している。

昔はガラケーで、月額幾らというやつで音楽のダウンロードをしたり、
パナソニックのAACやMP3でCDをコピーしたりしていたけど、
ミュージシャンをアーティストなどと呼ぶ事が一般的になってからは、
新しい楽曲自体ににそれほど魅力がなくなったので全て止めてしまった。

大体、最近の音楽番組というと、ミュージックステーションでも過去の曲がメインではないか。

今では外へ持ち出すポータブルの音楽ソースと言えば、
情報ソースとしても優秀なFM/AMラジオになった。

所で、最近は著作権切れと言う事で、
昔の名盤をリマスタリングして安く出してくれるのは嬉しい。
以前の安売りCDというと、怪しげな聞いたことのないレーベルで、
中身も焼き直しの訳の分からんものが殆どであった。

所が、最近のは中身もレーベルも本物のオリジナルである。
特にセットものに関しては、ハナから買う気も起きなかったけど、
これも割安なのに安心して買えるようになったのは凄い。

昔の、遥か雲の上を見上げるような奏者や、その時を代表するような音楽が消えた現在、
ちゃんと後世に残り評価され続ける、本物が存在した時代の録音というのは、今聴いても良いなと思う。


デッカ盤のチャイコフスキーの5枚組で、主に80年代の録音がメインである。
1枚目のバイオリン協奏曲のバイオリンソロの部分の録音は見事。
実にリアルで艶のあるバイオリンと奏者の鼻息まで聞こえる。
驚いたのは1812年序曲で、旧ソ連のレニングラードで録音。その軍事基地でぶっぱなす大砲が凄い。
昔買った、テラークが出したアナログ盤なんか、まともに再生できる装置が殆どなかったけど、
その後の再販CDは、装置破壊のクレームを恐れたらしく牙を抜かれたようで全然ダメである。
このセットものの1812年序曲の大砲は、空気を圧縮するような圧迫感がある。
ボリュームの上げ過ぎには注意が必要。



デイブ・ブルーベック・カルテットの5枚組。
主に60年代の録音だけど、まだサックスにポール・デズモンドが在籍していた頃で、
そのサックスがセンターにリアルで小さな音像で浮かび上がる優秀録音が多い。
有名なタイムアウトだけが、デイブ・ブルーベック・カルテットではないのだ。
もっとも、デズモンドの脱退後は色褪せてしまうけど。



言わずと知れた、ビートルズのモノ録音集。
このデジタル時代に、こんなものが出るとは思わなかった。
意外にビートルズは音が良いなと思ったのは、
アナログLP時代に東芝EMIの国内盤ではなくて、イギリスの輸入盤を聞いた時である。
当時のアナログマスターはコピーであり、最初に出た国内盤のCDも酷い音であった。
その後の、リマスター盤のCDは、ギターのピッキングとボーカルがリアルで見事。

このモノ盤を家のメインスピーカーで聞くと、
スピーカーの存在が消えて、センターの空間に定位した一点からでしか音が聞こえなくなる。
装置に問題があったり、聴く側の耳がおかしい場合とか、何かバランスが悪いと左右に寄ったりして、
本格的なマルチウエイだと音像が点ではなく甘くなったり、各ユニットの音色の違いが分かるので、
オーディオ装置のチェックにも使えるCDである。マルチよりもフルレンジ向きともいえる。






最終更新日  2020.01.10 11:09:23
コメント(0) | コメントを書く

全9件 (9件中 1-9件目)

1


Copyright (c) 1997-2020 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.