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クルマ

2020.11.21
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カテゴリ:クルマ
1889年ルイ・ルノー氏により創立されたルノー。
戦前は高級車も手掛けたけど基本は大衆車にあり、
戦後は生活の道具たる大衆車に傑作を見いだせるメーカーだった。

所が、今の日本ではルノーが何とも不思議な売れ方をしている。

市中で見掛けるのは主に2種類のクルマ。
一番多いのが、どういう訳か元が商用車というカングーで、
もう一つが、その昔に国営の公団時代は、
アルピーヌも巻き込んでレースで活躍していた事を今のユーザーが知っているのか分からないけど、
ニュルブルクリンクでタイムアタックをしていたメガーヌに代表される、
ルノー・スポールというものだ。


ルノーは1910年に初めて日本に輸入されて以来、
戦後のタクシーにも使われた日野ルノー4CVのノックダウン生産もあり、
元来は日本との縁も深いメーカーだった。
しかし、日野ルノー以降は、タバカレラ、三井、日英、キャピタル、ジヤクス、…と、
クルクルと輸入元が変わった事もあり、日本のユーザーから忘れ去られてしまい、
どちらかというとマニア向けのクルマというイメージが強かった。

それでも、2000年から日産とルノーによるルノージャポンが立ち上がり、
やがて、2006年には日産トレーディングの管轄になった後は、
2012年には日産の子会社に格上げされている。

今では日産と三菱を含めた3社でアライアンスを組んでいる以上、
パーツの流通や診断コンピューター等も統一して、
全国の日産や三菱のディーラーでもルノーを販売したらどうか。
最近の不振で辛酸を舐めて来たディーラーだって少しは潤うと思うのだけど。


そのルノーから、Bセグメントのルーテシアの新型が登場した。
本国ではクリオという名前だけど、ホンダの登録商標なので改名。
言ってみれば、この名前のクルマは日本専用という訳で、
ルノーはかなり日本市場には気合が入っているように思えるし、
こういうクルマの名前を大事にするメーカーには好意が持てる。

このクリオという名前のクルマは1990年に登場しているので、
2020年で30周年記念と言う事か。
この初代クリオは、ルノーの名作で看板だった5(サンク)の後継であり、
年間50万台を生産する予定の極めて重要なモデルであった。

このクリオをデザインしたのが、
フォードからVWへ移籍した後にルノーへやってきたパトリック・ルケマン氏。

そのルケマン氏に、今後のルノーデザインの全てを任せると口説き、
かつては設計部門の下に位置していたデザイナ―(スティリスト)を、
トップ直轄の専門部門に引き上げたのが、当時の総裁だったレイモン・レヴィ氏だった。

ルケマン氏は早速、スティル・ルノー(=ルノー・デザイン)と呼ばれていたデザイン部門を、
ディレクシオン・デュ・デザイン・アンデュストリエル(=インダストリエル・デザイン)と変更。
単なるデザイン部門で表面だけのデザインではなく、
設計の初期段階から、工学的なものも含めて商品開発の段階から積極的に関与する事になる。

これは、別に目新しい事ではなくて、
イタリアのカロッツェリアでは昔から行われていたやり方だった。
それでも、今流行りの勘違いデザイナーが出しゃばった、
クニャクニャしたデザインと人間工学を無視した悪趣味の氾濫は、
ルノーがきっかけになったのかもしれない。


フランスは、軒並み民族メーカーの消滅したイギリスを横目に、
昔からクルマを重要な基幹産業と位置付けて保護をしていて、
それは、どうやら現在でも受け継がれているらしく、
例の日産とのゴタゴタで、ルノーとフランス政府の大きな結びつきが明るみに出た事は記憶に新しい。

ただ、それだけで今時はクルマがが売れる筈もなく、
クリオ(ルーテシア)が、モデル末期になってもセグメントで一番売れているという事実から、
やはり、クルマ自体がユニークで、他には無い魅力がちゃんと存在しているのだろうと思う。

その、かつてのルノー5(サンク)同様に、
今のルノーを代表する看板であり基幹となるクルマと言えば、
繰り返すけど、スポーツでも商用車でもなく普通のルーテシアである。

実はルーテシアの初代と2代目は結構好きで、
一時、AXの後釜に考えた事があったけど、
3代目のご面相が気に食わなくて興味が離れてしまった。


新型の5代目ルーテシアは、例のルノー・日産・三菱アライアンスという、
三社で共有する新型のCMF-Bプラットフォームと、
日産が力を入れている安全装備も取り込んだ意欲作となっている。

発表前の予想には、横幅が1800mm越えになるというのもあったけど、
実際の大きさは、全長4075mmX全幅1725mmX全高1470mmとの事で、
旧型の、全長4060mmX全幅1730X全高1450と比べても殆ど変らないのは良かった。

新型になり、リアの荷室は旧型よりも60Lアップの390Lとクラス最大。
リアシートも余裕が生まれて、小回りが利いて、内装は上質に…。

エンジンはダイムラーベンツと共同開発した、
1.3Lターボの131Psと1650rpmから240N・mを発揮。
トルクが自然吸気の2000ccオーバーと同格なので動力としては十二分だろう。

これに組み合わされるトランスミッションは、
デュアルクラッチ式のEDCで多段化された7速の湿式だけど、
これも本音を言えばマニュアルか、
ライバルのプジョー108同様に多段ATの方が良いと思う。

ルノーはトゥインゴもダイムラーのスマートとの協業だけど、
ルーテシアは最初からベンツAクラスの下に位置するのものとして、
ルノーとベンツの間で話し合われて企画されていたのかもしれない。


オランダ生まれのローレンス・ヴァン・デン・アッカ―氏によるデザインは、
未だに売れ続けている旧型から外れる事もなくキープコンセプトは一緒なので、
新型でも一目でルーテシアであると分かるのは良いと思う。

全体的に旧型を下敷きにして、丁寧に新しい技術を盛り込みながら、
ここをもっと良くしようというやり方でブラシュアップされた様な雰囲気はある。

大概の新型車は、初めは緩い出来で段々良くなっていくものだけど、
とにかく上っ面だけで中身が無くても売れる協業相手のボトムクラスと違い、
ルノーの屋台骨になるルーテシアは最初から相当練り込まれている筈だ。


フランスの安グルマは本来、
ルノーなら4(キャトル)や5(サンク)なんかもそうだったけど、
決して趣味で乗る為に選ばれるマニア向けのクルマではなくて、
一般市民が日常の生活道具として使うものなので、とにかく要らないものをバッサリと捨てて、
日常使いの道具として、使い勝手と乗り心地を含めた実用部分に重点を置いた、
簡素でシンプルなクルマが本来の姿であり、それがカッコ良かったのである。

モデル末期まで売れていた旧型ルーテシアも完成度は相当高い筈で、
どうしても選択肢の一つになると思う。


旧型のインパネはシンプルで機能優先のもので、
質感がイマイチという評価もあるけど個人的には好感が持てる。


旧型のルーテシアの外観図。とにかく大きさが良い。
新型は、横幅が1800mmを超えると予想した雑誌もあったので、
ルーテシアを買うなら旧型だな、と思ったら…。



新型のイメージイラストを見ても、
一目でルーテシアであるとわかるけど、
個人的にはもう少しシンプルに出来ないものかと思う。

旧型よりもフロントウインドウが寝そべって、
全てのガラスの面積が旧型に比べて小さくなったように見える。
これも流行りなのか。

最近はシトロエンC3もそうだけどクルマの隅の見切りが悪くて、
何というか穴倉から外界を斜に見る様な感じがある。
そのせいで、開放感のあるカングーが日本では売れているというのであれば勿体ないなと思う。

とにかく、昔のイタフラの大衆車が纏っていた、
機能と合理性を追求して必然の結果で完成したデザインが懐かしい。
流行りのクニャクニャデザインも見慣れて来たけど、
個人的にはインテリアも含めて旧型の方がシンプルで好ましい。

松本で見た新型の現車で一番印象的なのは、やはり大きすぎないサイズだ。
クルマの大きさは、これで十分。


新型のインテリア。
とにかく、勘違いデザイナーが出しゃばった、
今流行りの人間工学無視とかアチコチでクロームがギラギラしていて、
逆に安っぽくなっている所まで行っていない点は救いだけど、
最近の流行りらしいタッチパネルの操作は嫌だな。
ステアリングも普通の真円に戻したら良かったのに。

個人的には安いクルマの内装なんか、機能性が一番大事で別に安っぽくても良いんだけど、
今のヨーロッパ車の内装は、時代を先取りした新提案と勘違いした変なのが増えて来て残念。
昔のイタフラの安グルマの内装はプラスチックや鉄板が丸出しだったけど、
そういう見切り方が味でカッコ良かった。


新型は、日産が力を入れている安全装備も文句ないとはいうものの、
自動ブレーキとカメラとパーキングセンサー以外の、
中途半端な自動補助見たいものは一切不要で邪魔でしかない。


ルーテシアはポップな色も似合う。
無難で流行りのモノトーンは他のクルマに任せてカラーを楽しみたいクルマだ。


普通のルーテシアのタイヤは45サイズが標準なようだけど、
日常のアシであればインチダウンしたい。
インテンスを買って、受注生産というゼンの55サイズに交換かな。
高価で硬くて重くてホイールにキズが付く扁平タイヤは、
少なくとも生活の道具には要らない。






最終更新日  2020.11.21 19:30:06
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2020.10.24
カテゴリ:クルマ
個人的にシトロエンは昔から好きなので、
最初に手に入れたAX14TRSは14年に渡り所有して、
今でも無くなった親友の形見という初期型C5が手元にある。

実は318tiの後釜を考える上で、
真剣にシトロエンの原点とも言うべき2CVにしようかと思ったのだけど、
どうしても古い分、普段のアシグルマとしては厳しい。
例えば、これ用のミシュランタイヤなんか、
数がまとまらないと作らない上に高くて驚くけど、
冬タイヤなんかどうなるんだろうか。

シトロエンの場合、ハイドロか安グルマのどちらかに魂が宿ると考えているので、
今現在、日本で普通に手に入る一番安いのはC3と言う事になる。
初代は2002年に登場して、フランスの日本車みたいな出来にガッカリしたけど、
その派生車だったプルリエルはシトロエンらしくて良かったと思う。

2代目は2009~2016年に渡って生産されて、派生車としてDS3も登場した。

現在の3代目C3は、先代達とは似ても似つかぬクルマに生まれ変わった。
C4ピカソやカクタスに始まる、魔人ブーのふくれっ面に最初は面食らったけど、
慣れてくると、これも悪くないなと思うようになる。

この最初に”?”という感覚は、シトロエンの場合に時々起こる現象で、
2CVも初期型のC5も、最初は良く分からなかったのだけど、
気になってから見慣れてくると、これはこれで良いなと思えるようになる。

元々、フランス車はヘンチクリンなもので、
今のC3は、世界中のどこを探しても似たものが無いというのが実に良い。

大きさも絶妙で、全長3995mmX全幅1740mmX全高1470mmで、
重さは968~1080Kgというもの。
諏訪でも時々見掛けるけど、遠目からもC3であるというのが分かる。
現車を見るとサイズ以上に大きく見えるのは、その丸っこいデザインのせいか。

側面にエアバンプを備えたC3は、世界のどこにも似たデザインが無い。
こいつを腹に収める事が出来れば、シトロエンの思う壺というわけだ。


最近の限定車は、日本をモチーフにしているらしいけど、
この茶色のインテリアは定番化しても良いと思う。


インパネは、外観程に奇をてらってなくて好感が持てる。
ただし、タッチパネルによる操作は、
走行中だと手探りでは難しいので好きになれない。


数の少ない限定カラーでも、それ程価格アップしない点が良い。
日本の輸入元とシトロエン本社との連携は大したものだと思う。

同じPSAグループのプジョー208が8速ATになった今、早晩C3も変更されると思う。
どうせ、上の方なんか高速でもない限りは要らないと思うけど、
そうなれば、現在のローギアでのギクシャク感も解消されるのではないか。


C3に加えて、ずっと屋根の開くクルマは一つの憧れだったので、
もうこれは、既に生産中止なので中古を探すしかないけど、
先代のシトロエンC3がベースのDS3カブリオも気になるクルマの一つだ。


独特のオープン機構は、走行中でも開閉が可能なのが良い。
アバルトの595Cも似たような開閉機構なので同じメーカーなのだろう。


普通のDS3は諏訪でも見掛けるけど、このカブリオには今まで出会ったことが無い。
問題は、ソフトトップの対候性で、交換の費用も最初から考えておかなくてはならないかもしれない。


DS3の良い点の一つが、もう選ぶことは出来ないけど豊富なカラーバリエーション。


ただ、DSの一番の問題は、
そのコンセプトが一体何なのか、ずっと飲み込めない所がある。
このDS3だって、C3に幾ばくかのプレミアム分を払った上で、
元のシトロエンと比べて、何が得られるのか良く分からない。

これはDS全般に言える事だけど、
ちょっとばかりお洒落で珍しいだけでは先が続かないのではないか。

例えば、トヨタから1989年に登場して、
その徹底したオーバークオリティの造り込みで、
驚異的な静粛性をもって世界中の自動車メーカーを驚愕させて、
ヨーロッパの高級車にまで大きな影響を与えたセルシオがある。

海外ではレクサス銘で販売されてアメリカで大ヒット。
あのジャガーでさえ静かさの秘密を探ろうとして、
エンジンまでバラして社内に展示までされたらしい。

世界の高級車メーカーを瞠目させたレクサスは、その後確固たる地位を築いているけど、
これに触発された、日産のインフィニティやホンダのアキュラを見ても、
余りパッとしないのは、根っ子になる哲学や伝説のようなものが無いからではないか。

もう一つ、個人的にはVWポロの方がずっと良いなと思うけど、
そのポロと同じプラットフォームなのに、それよりも高価なアウディA1というクルマがある。

大分薄らいだとはいえ、まだ階級社会が存在するヨーロッパにおいて、
本来は、金持ちがセカンドカーとして買うA1は、
インテリアとかパーツの質感が多少違い、エクステリアだって違っているという事だけではなく、
それよりも主に鼻先に4つの輪っかが光っている、由緒ある老舗のアウディブランドは、
国民車という名前と出自のVWよりもランクは上と言う事で選ばれるのである。


その昔、フランスの大衆車だったルノー5にバカラ(BACCALA)という、
ホンモノのお金持ちのセカンドカーとして企画されたクルマがあった。

1989年当時、日本ではオリジナルのGLは169万5千円という価格で、
それは、素っ気ない内装の、ケチなフランス市民の生活道具丸出しという安グルマなのに対し、
バカラは250万円もする結構な高級車だった。

そのバカラの内装は、何とも趣味の良いシックな色調のインテリアを与えられて、
シートには当然のようにインテリアと同系色の本革が驕られ、
リアには上級車の25と同じパーソナルクローゼットまで備わっていたのだ。

そのルノー5バカラに比べると、
今のDS3からは、ベースになったC3との差異が殆ど見いだせない。

これでは素のシトロエンの方がずっとカッコ良くて、
値段が高いだけのDSは、見栄と札ビラが透けてしまい却って貧乏臭く見えてくる。
サスにハイドロでも使えば一考の余地はあるけど、
まあ、こんなクルマもあった、という事で終わってしまうのではないか。

今のDSも、どうせ数が出ないのなら、もう少し奮発して気合を入れて、
大衆から離れたヨーロッパの上流社会と繋がる、
ホンモノを纏ったクルマにするべきではないかと思う。

話しついでにもう一つ。
偉大なイギリスの安グルマだったミニ(ADO15)の後継車、
ADO16には大衆車からスポーツまで色んな兄弟がいたけど、
その中に、まごう事なく小さいけれどホンモノの高級車だった、
バンデンプラ・プリンセスがいた事を忘れるべきではない。

新しいDSは、この様なクルマを目指すべきではないか。






最終更新日  2020.10.24 19:30:05
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2020.09.26
カテゴリ:クルマ
自身もプロ級の腕前でレースに参戦している、
モリゾウこと豊田社長の肝いりでプロジェクトがスタートして、
2020年9月に発売が開始されたトヨタのGRヤリス。

マスタードライバーでもあるモリゾウさんの、
トヨタのスポーツカーを取り戻したい、という想いのもと、
【モータースポーツ用の車両を市販化する】という逆転の発想で
WRCで勝つ為のクルマを作り上げ、それを市販するというやり方で登場したクルマだ。


それは、開発段階から最後まで大嶋和也選手(2019年スーパーGT・GT500クラス王者)と、
石浦宏明選手(スーパーフォーミュラ・2015年/2017年王者)というホンモノのプロレーサーが、
GRヤリスの開発責任者である齋藤尚彦氏をはじめとするGRのスタッフ達と共に、
マンパワーと時間を投入して練り上げてきたクルマでもある。

生産も尋常ではなく、トヨタ全社から熟練工が集結した上で、
愛知県豊田市の元町工場で専用ラインの【GRファクトリー】を立ち上げて、
ベルトコンベアーを使わない方法で、
パーツも一つずつ計測されて管理しながら組み込まれていくという入念さに恐れ入る。

面白いのが、ボディーの前半がヤリスに使われているGA-Bプラットフォームで、
後半がプリウスやカローラに使われているGA-Cプラットフォームというハイブリッドという点。


今時の世界中にある自動車メーカーのトップでも、
ひょっとしたらF・ピエヒ氏以来ではないかという、筋金入りのカーガイである豊田社長。

そのモリゾウさんは、
トヨタでは以前からプロのレーシングドライバーには、
クルマの開発に関わってもらっていたけど、
彼らがメーカーに忖度する事を知っていて、
加えて自ら現場でレースを行う上でとても重要な事は、
本社の社長室には届かない情報を直に拾える事である、と言い切っている。

モリゾウさんのマスタードライバーとしてのホンモノ度を知るには石浦選手の言葉がある。
自身のクルマ運転感覚に関しては、1つめのコーナーで感じた事が、
2つめのコーナーでは分からなくなってしまうような微妙なことを、
モリゾウさんはすぐ指摘する、という証言を聞けば充分だろう。

大嶋選手はGRヤリスに関して、
今までは、開発の最終段階でクルマに乗せてもらうことはあったけど、
その状態だとダメ出しをしても直ることはないので、既にあまり言うべき事が無かった。
所が、今回のクルマは開発の初期段階だったのでドンドン注文を出したと話している。
改めてGRヤリスの成り立ちが良く分かるではないか。

それから、GRカンパニー・プレジデントの佐藤恒治氏の、
モリゾウさんがいつも言われている【もっといいクルマづくり】というのが、
モータースポーツ起点で始まりだして変わっていくんだというのを、
本格的に示していきたい、という言葉からGRヤリスの立ち位置が明確に見えてくる。

自動車メーカーにとって、モータースポーツが企業イメージの起点になる事は事実であり、
実際にヨーロッパのメーカーは、そこら辺の事を良く分かっていて実に上手い。
最近ではアメリカのGMでさえ、SUVにウツツを抜かしている、
ポルシェ真っ青のホンモノのスポーツカーを仕立てて、
ル・マン24hにまで挑戦して実に巧みに企業のイメージを高めている。


GRヤリスのラインナップは以下の通り。
RS:1.5L、直3/CVT/FF 265万円
RC:1.6L、直3ターボ/6速MT/4WD(GR-FOUR) 330万円
RZ:1.6L、直3ターボ/6速MT/4WD(GR-FOUR) 396万円
RZ High Performance:1.6L、直3ターボ/6速MT/4WD(GR-FOUR) 456万円

この手のクルマで、とても重要なリアからの眺めも悪くない。
張り出したオーバーフェンダーとギリギリまで広げられたトレッド、それに加えてGRのバッジ。
これが、追い越された時に斜め後ろから見せる景色だ。


幅の1800mm越えは少々残念だけど、
これは走りを追求した結果であると言われれば言葉も無い。
長さを4m未満に抑えたのはお見事。

とにかく、ルーフにカーボン、ボンネットやドアにアルミを使用して、
4WDのくせに1.2t少々に抑えた重量に驚く。
今時の、並べてデカくて重くて暑苦しいスポーツとは別次元のクルマ。

速さに拘った上で、DCTではなくてMTに拘ったのも嬉しい。

いずれにせよ、専用エンジンと専用シャーシーとボディーを使い、
専門の工場で、専門の職人によって組まれるクルマとしては、
驚く程のバーゲン価格ではないか。

これが、ヨーロッパの車であれば、
恥ずかしげもなく各々倍額のプライスタグをぶら下げていた筈である。

少々惜しいのがボディーカラー。
まあ、走りがウリなんで、と言われればそれまでだけど基本的に白と黒と赤では寂しい。
個人的には、世の中に溢れ返っている白と黒は嫌なので、そうなると選択肢が赤しか無くなる。
後からシルバーなんか出そうだけど、これも好きではないので、
赤ならもう少し暗いダークレッドマイカ”3Q8”なんかどうだろうか。

内装は真っ黒けの機能を優先したコックピット。
今時の勘違いデザイナーがシャシャリ出た人間工学ぶち壊しではなく、
あくまでも、シンプルにクルマを走らせる為の仕事場でしかない。

往年のランチアデルタ・インテグラーレもそうだったし、
手元にある、素の318tiも含めて往年のドイツ車は皆そうだった。


申し訳ないけど、トヨタが本腰を入れて作り上げたGRヤリスを見ていると、
外注されているスープラや86は幾ら出来が良くても霞んでしまう。

ヴィッツの後継車であるヤリスのイメージと名前を残しつつ、全く別物のGRヤリスは、
かつてヨーロッパに存在した、往年のWRCカーで今に至るまで名を残すルノー5ターボや、
ランチアデルタ・インテグラーレを彷彿とさせる。
どうやら、それらと同じ少量生産の特殊なクルマというわけでもないGRヤリス。
こういうクルマが、よもやトヨタから市販されるとは露にも思わなかった。


フロントを見ればコンパクトカーのヤリスでしかないのが実に良い。
サイズは、全長3995mX全幅1805mmX高さ1455mmで、
重さは1130~1280Kg。

ボトムのRSが1130Kg+120PSなので充分速いとは思うけど、
せめてエンジンはノーマルのままではなくて、
GRの看板を背負う以上は、スイフトスポーツ並みの140Psは欲しかった。
4WDの重量増は大体150Kgという所で、普通車であれば一般的な数字だ。


GRヤリスのディメンションを、
1985年にWRC/グループBのホモロゲーション獲得の為に作られて、
後の名作、ランチア・デルタ・インテグラーレの下敷きになった、
2人乗りのミッドシップ4WD/ランチア・デルタS4と比べてみると興味深い事に気付く。

S4のディメンションは、
全長4005mm×全幅1800mm×全高1500mm、ホイールベース2440mmに加えて、
重量は1197Kgというように、殆ど似たようなスペックなのだ。

機能を追求したら、似たようなディメンションになってしまった、という事だろう。
逆に言えば、今時の走りがウリのクルマが、いかに無駄にデカくて重いか良く分かる。


実は、個人的に初期型のトヨタ・ヴィッツが一時手元にあった事がある。
小型車は、初心者向けの安グルマであるというイメージを壊し、
流行りのミニバンやSUVを蹴散らして世界中の小型車に影響を与えたヴィッツ。

その頃から既に、ヴィッツRSターボ Powered by TRDという辛口のホットハッチを仕立てて、
ヴィッツGRMNでモータースポーツに参戦して、トヨタのイメージアップに一役買ってもいた傑作車だ。

そのヴィッツが、先頃海外で使われていたヤリスという名前に統一されたのは少々寂しいけど、
新しいヤリスは好評らしく、再びSUVばかりの世の中を変えていって欲しいなと思う。






最終更新日  2020.10.01 16:21:44
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2019.07.24
カテゴリ:クルマ
週一ブログを初めてから丸2年。

1円の得にもならないけど、あくまでも備忘録なので、
後から一々ネットとか本を探さなくて良いので助かる。

色々取り上げて来たけど、
改めて振り返っても、普通に生活をする分はもちろんの事、
その筋に興味がある人にも殆ど役に立たないという、
マイナーなものばかりである。

元々、その方面でスキモノの人間があれこれ捻りながら作り上げた、
エゴの押し付けともいえる位に個のあるものが大好きなのだけど、
へそ曲がりなので、どうしても大多数が余り絶賛しない方向へ向かってしまう。


最近、普段乗っているBMW318tiの後継を時々考えるようになった。
しかし、どうしても、これを買った頃のように、
少しは頭金くらい貯めようかと思うようなクルマが思い浮かばない。

改めて周りを見ると、走っているのはハイブリッドと軽に相変わらず巨大なミニバン。
それ以外になると、主にアメリカや中国市場で売らんが為に、
せっかくの省エネ技術を帳消しにするような、
やたらとデカくて重いSUVが主体になってしまった。

昔は良かったな、と溜息を付く意気消沈の現代クルマ事情。
だからと言って、旧いクルマを毎日の足に使うのはしんどい。

20世紀なら2つ3つは必ずあった、余り売れてはいないけど、
こいつが手元にいたら、さぞ楽しいだろうな、という相棒はどこへいってしまったのか。

実は、屋根の開くクルマには一度乗ってみたいとは思っていて、
新しいマツダのロードスターなんか、クルマ自体はとても良いんだけど、
せっかく2人乗りのスペシャリティーカーなのだから、もっとカラーバリエーションが欲しい。
例の赤はとっくに見飽きて、後は白と黒と…では寂しすぎるし、内装だって黒しかない。
受注で1年ごとの限定色という事で、外装、内装、幌の色を選べたら良いと思う。
売れる数が違うとはいえ日産デイズでさえ17種類だぞ。
マツダが大好きなウネウネデザインも、ロードスターならそれ程気にならないのも良い。

兄弟車のアバルト124スパイダーはちょっと中途半端だ。
内装なんか赤の差し色以外にロードスターとほとんど変わらないので実に退屈。
イタリアなんだから、もう少しアバルト595位の演出が欲しかった。
こうなると、足回りやエンジンにアバルトの必要性は全くない。

オリジナルの旧い124スパイダーは、
ピニンファリーナによるエレガントなデザインで、
これのアバルトバージョンは少々下品なくらいだった。

というわけで、ニュー124スパイダーは、
所詮は乗用車用エンジンに毛が生えた中途半端なアバルトよりも、
ハナから乗用車用エンジンの日本未導入で普通のフィアットバージョンの方が良い。
それに加えて、最大1564通りのカスタマイズプログラムがあれば完璧。

ダイハツのコペンは、スペシャリティーカー感皆無。
真面目で理詰めで遊びが無くて無難で、特に腰高のデザインは退屈で詰まらない。
ルーフ以外の2トーンカラーとか、せめてカラーバリエーションが増えたらと思う。
ただ、最近のGRスポーツバージョンは、ちょっと良いな。
これをベースに、トヨタブランドでS800の後継というのを見てみたい。
 
ホンダのS660は、登場前はどうなるか心配したけど現物は結構良い。
ただ、オリジナルのS600/S800ように、
ミニNSXと呼ばれるような専用の辛口エンジンが欲しい。

例えば、バイクのCBR1000RRの、
1000ccインライン4ベースのエンジンを積んでくれないかな。
或いは、CRF1000Lの1000ccツインも良いな。
こういうS1000が出たら物凄く面白いと思う。

軽規格にこだわるならCBR650Rのエンジンはどうか。
いっそ660ccシングルのS660Singleでもいいぞ。
こうなれば、海外でもバイクファンに売れるんじゃないか。

BMWは前のZ4や2シリーズのカブリオレは、悪くないと思うけど欲しいとまでいかない。
むしろ3気筒1.5Lで普通のFR1シリーズの方が、
単にデカいミニというだけのFFよりも実用車としても上出来。
ただし、ディーラーが嫌いなので、またBMWに乗ろうとは思わない。
こんな理由でクルマを選べないのは、クルマもユーザーも不幸だ。

昔はポルシェ911が好きで、930のSC以前のナローを含めた、
素っ気ないインテリアとカエルみたいなエクステリアの奴が大好きだったけど、
気が付けば、古いのはやたらと高価になってしまい、
とてもじゃないけど手を出しづらい存在になってしまった。

最近の、幾ら速かろうが加速がもの凄くても、
意外に安普請でコスパが悪くてデカくて重い、
平べったいSUVみたいな奴は論外だ。

911は、頑張っても997あたりで終わったと思う。
本当は、いわゆるポルシェを着ると表現されていた時代の、
コンパクトな同時代のカローラと同じ位の大きさだった頃のが一番だ。

中でも964なんか良いなと思っていたら、バカみたいに高騰してしまい、
オマケにエンジンの左右バンクを繋いでいる部分のシールがヘタって、
オイル漏れが始まると150万円コースらしい。
次の993も高騰安定なので、着られるポルシェは諦めるしかなさそうだ。

次の水冷で涙目996の大きさは何とかギリギリ許せる。
前期型の3.4Lはタダでも要らないけど、
冬を考えると、後期の3.6Lのカレラ4でさえ市場価格もこなれていて、
最終モデルが2004年製だけど911ならいけるんじゃないか。

しかし、この996で忘れてはならないのが、
何せ、元が1000万クラスのクルマなので何かあったら大変。
どうも熱の問題だと思うけど、今時のエンジンでは珍しい位にシール類がヘタり易いらしく、
最初にある程度手を入れてパーツを交換をしておかないと日常使いは怖すぎる。

まずは、その筋の有名なガレージに入れて、
アライメント調整に始まり、点検して部品も交換して、
冬タイヤ用に、中古の安ホイールを探して貰うとなると、
確実に車両価格+100万円は必要だろう。

ついでに、常に空を良い角度で睨んでいて白内障になりやすいヘッドランプは、
表面を少しくらい研磨しても、プラ素材に使われている紫外線吸収剤が、
既に役立たずになっている筈なので交換しかない。これに加えて13年オーバーの割高税金。
というわけで996ポルシェを、そこまで背伸びして欲しいかと問われとNOでしかなくなる。

ならば、後期型ボクスターの6気筒はと思うけど、
最近、若い奴か年配による複数の運転を見掛けようになったのでパス。
そもそも、積雪の道路には不安しかないし、それに初期型位の大きさのままなら良かったけど、
どうしても大好きだった着られる911に比べれば、大きさも含めて中途半端。
964位のコンパクトな新型912か新型914を期待したい。

フランス勢も、DSも含めて今のSUVシトロエンには全く興味がない。
現行シトロエンで一番興味があるのはNEMOという日本未導入の商用車だけだ。
シトロエンとプジョーとフィアットとの協業で作られた小型の商用バンで、いわゆるフルゴネット。
ルノーのカングーがやたらとデカくなってしまったので、断然こっちの方が良い。
特に真っ赤かのディーゼルは良いと思う。

ルノーも日本ではファンシーカー扱いのトゥインゴ以外はデカすぎる。
アンチドイツには良い選択だと思うけど、
メガーヌのホットハッチバージョンのRSみたいなクルマは世界でも希少。

プジョーのディーゼルを積んだ308は悪くないけど少々デカい。
新しい508も好きだけど、輪を掛けてデカい。残念だ。
興味があるのは、日本未導入の108。
これは、プジョーとシトロエンとトヨタとの合弁事業のクルマの一つ。
チェコでトヨタ・アイゴとシトロエン・C1と共にトヨタ主導で作られている。

108は、昔乗っていたシトロンAXと同じ、軽に毛が生えたような大きさの生活の道具だ。
エンジンは、トヨタ/ダイハツによる傑作1Lが基本だけど、もしディーゼルがあったら文句なし。

イタリアはアバルト以外に見るべき物が無い。
フィアット500のディーゼルは良さそうだけど日本未導入。
アルファロメオはFRジュリアのデカさにはガッカリするし、
MITOやジュリエッタの魚顔が変わったらと思うけど、
もう、アルファロメオが増えるのは勘弁したい。

やはり、ヨーロッパ車はドイツか。

昔からベンツだけは買わないと公言しているのだけど、
ベテランのベンツ乗りが眉をひそめる、一番売れているFFで巨顔のAクラスといえば、
とてもベンツとは思えない乗り心地と、派手なデザインが特徴だったけど、ついにモデルチェンジした。

一段とデカくなったのが実に残念だけど、
セダンも登場して一番安い奴が戦略的価格で登場。
乗り味は、このクラスの標準機であるゴルフと比べて少し良も良くなったわけもなく、
相変わらずの単にベンツという以外に何もない駄グルマらしい。

昨今のドイツのメーカーは、並べてやたらと多車種になり、
人気のないカテゴリーや安いやつには手なんか掛ける訳も無く、
肝心の走りまでコンピューターシミュレーションで作れば必ずこうなる。

オマケに地方でベンツは、まだ昔の反社会勢力の方々御用達のイメージを引きずっていて、
次は土建屋のオヤジか、良くて芸能人とかプロ野球選手のクルマでしかないらしい。

それでも昔のベンツは唯我独尊で、他のメーカーの事は余り眼中に無かったようで、
少ない車種に10年近い時間を使いカネとマンパワーを投入して、
「最上か無」を信念に、苦労して今までにない新しい技術開発をして創り上げたクルマを、
そこから10年近く小改良で売るという独自路線のメーカーだった。

それが最近ではVWやBMWを意識して、やたらと車種を増やしたお蔭で、
国産車とそれほど遠くないものになってしまったは残念。
今ではVWを上回る売れ行きという割には、
どうも権威主義のシンボルで偉そうで目立つという理由なのか、
何とも気の毒だけど諏訪では意外に見掛けない。

VW/アウディは良いんだけど、そこら中でゴロゴロ見掛けるのが辛い。
親戚や知人も乗っているので、他人には幾らでも勧められる。
そうは言っても、余り見掛けない奴は、ヘソ曲がりの自分でも引っ掛かるものがある。

コンパクトカーでは、アウディA1を買う位ならポロの方がずっと良いし、
今のUp!は安普請が過ぎる。かつてのルポが売れば売るほど赤字だった反省なのか。
同じ安グルマでも、あの名作だった初代パンダと比べると中途半端。

ボルボは特にSUVを、いつの間にかそこら中で見掛けるようになった。
一番小さい40系は、2019年でSUVのXC40に一本化されるけど、
ヨーロッパでは過当競争ともいえるCセグメントにあるV40は、
フランス車以外ではアンチドイツの最右翼だろう。
諏訪でも幾つか見掛けるし、少しデカいのが惜しいけど、もう終わりと言う事で気にはなる。
V60はデカいけどドイツ車以外のフルサイズとしては希少。個人的には買わないけど。

イギリス車となるとミニ以外は忘れて良いだろう。
ただ、諏訪から一番近い正規ディーラーがBMWと同じなのでパス。
大体、クロスオーバーとかいう、やたらとデカくてグロテスクなミニなんてナンセンスでしかない。
もう3ナンバーしかないけど、買うならとにかく一番安い奴だ。

国産車も古い奴なら幾らでもあるけど、
世界中で流行っているような、勘違いデザイナーが出しゃばったクニャクニャした奴は論外。
あれを見ていると、むしろ軽自動車の白物家電然とした没個性な所が逆に良く見える。
その極みとも言うべき、ホンダのN-VANはチョッと良いなと思う。

スーパーカーなんかそうだけど、
ウネウネしたクルマは、たまに見るから良いのであって、
そこら中で見掛けるようになると一瞬にして陳腐になる。

SUVもジムニーは別格だけど、
流行りのデカくて重い奴は国内外合わせてタダでも要らない。
ついでに、ハイブリッドとかミニバンには昔から何の興味もない。
大体、ずっと国産車を買わなかったのは、当リ前だけど街中で良く見掛けるからだ。
トラックもそうだけど、国産のプロ用車両は軽トラも含めて結構良い。

スバルは昔から好きだけど、寒冷地の諏訪ではゴロゴロ見掛けるのでパス。
ここは、フラット4のディーゼルを国内でも販売したら良いのに。
その上で、昔のレオーネのような、簡素でタフなプロユースの4WD商用車を出してくれたら面白い。
XVが、これに近いけど中御半端。どうしても買うならレヴォーグか。
ただし、既にオワコンのCVTに固執する限りスバルは眼中にない。

三菱はeKクロスが良い。他のどこの軽とも違うエクステリアが面白い。

スズキはアルトワークスとジムニーだな。
どちらも世界中探しても他にはないクルマ。あれは凄いと思う。

日産は、やっと日本におけるスカイラインの重要性を理解してくれたかと期待している。
日系ブランドなんだから、もう少し日本に軸足を置いてくれても良さそうなんだけどね。

トヨタとダイハツは、良さそうなクルマのカタログを適当に貰ってきてランダムに並べ、
目をつぶって指を指すか、名前を書いてアミダで当たった奴ならどれでも良いだろう。


常に大量の重いバッテリーを抱えて走るEVに至っては、
そもそも電池の製造過程において膨大なCO2を排出し、
遠い発電所から、幾つもの変電ロスや遠距離の送電ロスを経て、
時短の為にバッテリーを傷める急速充電は勿論、動いている時の放電時にも発熱して、
常に電力ロスがあるというように熱効率が悪い上に、ゼロエミッションという嘘で誤魔化しているけど、
実態は、直結した発電所からCO2は勿論、どこへも行き場のない核廃棄物まで排出しているクルマ。

太陽電池で充電して、家の電源にしようといった所で、クルマを使うのは殆ど昼間。
オマケに災害時のバックアップ電源と言っても、それでは移動の足が無くなる。
その被災時に殆ど電池が空になったEVは、
0℃以下(リチウムイオン電池の推奨使用環境温度は0℃~45℃)になった場合、
冬の山道でスタックしたら命がヤバい。

それでなくても、常にフル充電から殆ど空になるまでという、
ディープサイクルで使われるEVはバッテリーの劣化が早い。
常に充電率50%前後で、バッテリー寿命が長いHVと違い、
今のEVは、省エネとかけ離れたインチキ・エコグルマでしかない。

中途半端なPHEVはヨーロッパに於ける、建前だけはCO2の排出量を減らせるインチキエコ。
実態はトヨタのHVへ対する締め出しで、ロクなHV技術のないEU域の保護対策でしかなく、
同様に中国のEV偏重も自国の技術に何もない中国の保護政策の表れだ。
結局は環境問題には殆ど意味のないクルマでしかない。

今になり完成の域に達したHVは、環境問題では正義であったけど、
残念ながらトヨタによる技術囲い込みのお陰で、世界に広がる事は無く既にガラパゴス化している。
これに懲りたトヨタは、燃料電池を世界と手を組んでやりたいというけど、
特許の公開が無ければEVの二の舞なのは間違いない。果たしてどうなるか。

その燃料電池も、まだ当分の間はコストも含めた実用的なものは作れそうもなく、
個人的には内燃機が無くなる事は当分ないと思う。
恐らく、世の中が内燃機から一気にEVへ変わる時期は、
残念ながら上っ面だけのインチキエコでも、EVにぶら下がる既得権者の数が、
内燃機の既得権者を上回った時点だろう。

それでも、日本のメーカーもクルマ開発の軸足を置いて、
今時、エコ技術を帳消しにする、馬鹿げたデカくて重いクルマがバンバン売れているという、
オイルメジャーを抱えたアメリカを見れば分かるけど、近々に変わる事などあり得ないだろう。
日本は世界に率先して出鱈目の低排出ガス優遇なんかとっとと止めて、
重量が1.5tを超えるクルマからは重量税をふんだくるべきである。

というわけで、個人的な今時のクルマ事情となると、
書き連ねてきたように、何でもあるけど、結局はこれというものが無いのが辛い。
今のBMW318tiが、ディーラーと電装・樹脂パーツの問題さえ無ければ十分なんだけど。

もし、今では余り見掛けなくなった、旧いクラウンに手を入れて仕上げたらどうだろう…。

  クルマで散々儲けて食わせて貰っているメーカーまでが一緒になって、
  元々、文化意識のレベルの低い日本の役人と政治家の連中は、
  個人のお気入りの旧いクルマを捨てさせて、文化遺産を守るという気心まで踏みにじり、
  更には、ただでさえクルマを贅沢品扱いの理不尽な多重課税で税金をふんだくってきたくせに、
  あろう事か自動車税のみならず、車検時まで増税の改悪法を押し付けてきた…。

という、バカげた嫌がらせの増税分さえ我慢すれば、
クラウンならトラブルも少なそうなので、
当面いけるのではないかと思ったりしてみる。


わざわざ、このブログを訪れた方々には、厚く御礼申し上げます。

御覧の様な、へそ曲がりの備忘録なので、時間潰し位にはなると思いますが、
読んでしまってからの、罵倒、舌打ち、微に入り細に入りのクレームは御勘弁ください。

ほんの少しでも何かが琴線に触れた方は、まだ暫くは続くと思うので、これからも宜しくお願いします。

(EVについて2019-8-20追記)
(2022-1-1追記)






最終更新日  2020.01.15 10:24:13
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2019.03.30
カテゴリ:クルマ
1986年に登場して、最後はマレーシアで2000年まで生産されたシトロエンAX。
日本には1989年に導入されて1995年辺りまで売られていた。

個人的にシトロエンは好きで、
フランスでは生活の道具として使われていた一番小さなAXに興味があって、
1995年にディーラーだったユーノスにカタログを貰いに行った時に、
最後の販売になると言われて、カネも無いのに慌てて注文した覚えがある。

どうせ冬用のタイヤが必要なので、
夏ホイールはオプションだったミシュランの白い塗装で3穴の鉄ホイールを選んで、
リアにシトロエンのマークの付いたマッドガードを取り付けた。
このミシュランのホイールはノーマルに比べるとタイヤが外に張り出して、
ステアリングが重くなるのだけどラリーっぽい雰囲気が出て良かった。

手元にやってきたグリーンの4ドアの14TRSは、
その後、14年・9万4千キロの距離を大切な相棒になってくれた。

とにかく軽量コンパクトが身上。
車検証を見ると車重は800Kgを切り、
横に背の高い軽が並ぶと見えなくなるくらいだった。

これに1400ccエンジンとCd値が0.34なので遅いわけがない。
一度2800ccのセリカXXが追い越してきたので、
試しにシフトダウンして加速すると、
恐らく車重とかったるいオートマのせいだと思うけど、
そのまま並走してしまい、暫くしてアクセルを緩めて先に行かした事がある位だ。

とにかく外観が小さくて見慣れないロゴの変なクルマの上に、
タイヤが70の155/13インチという軽並みの細さなので速いとは思いもされず、
煽られたり追い越されそうになるけど、
70km/h位の中間加速では2Lクラスをリードできる実力がある。
軽い分ブレーキも良く効いて、ストロークの長いサスのお蔭で、
かなり傾くけど路面を捉えて放さないコーナーリングで相当速いクルマである。

シトロエン伝統の直進安定性も実に見事で、
とても軽いクルマとは思えないもので高速では何の痛痒もない。

経済性も文句なし。
シトロエン最後の3穴ホイールのタイヤは、
サイズが軽用なので4本交換しても2万円程だった。ワイパーも1本だけ。
燃費はブンブン走って、ハイオクだけど500に数十キロ追加して35L位だった。

5枚ドアなので、買い物も楽ちんで、人の乗り降りも文句なし。
ヤンワリとしながら芯のあるシートと、ストロークの長いサスの乗り心地も絶品。
ああこれぞ、フランスの安グルマ極めりである。

彼の地では、日常生活の道具として人や荷物を満載して、
一たび郊外に出れば70km/h近いスピードで、
成長した木の根っこでボコボコになっている道をすっ飛ばしていくのだ。

フランスの安グルマは、その始祖ともいえるシトロン2CVからして、
決してマニア向けの特殊なクルマではなくて、
大衆と密接に関わった維持費の掛らない生活の為の道具なのだ。


以前、東京をフィアットの500で走り回って写真を撮っていた、
雲上カメラマンの高梨豊さんとお話をする機会があって、
いきなりライカや写真の話なんか恐れ多くてできず、
思わずフィアットを皮切りにクルマの事から話を始めた事があった。

そこで、シトロエンのAXに乗っている事を伝えると、
高梨さんは一言、「ああ、最後のフランス車ですね。」と仰ったのである。
日本ではマイナーなAXを、ちゃんとご存じだった事に驚いたけど、
この一言がAXの全てを物語っている。

新車で売っていたら、今でも迷うことなく買いたいクルマ。
これかフィアットの旧パンダがあれば生活の道具グルマは完璧。
昔は良かったなと、つくづく思う。


当時のユーノスから貰って来たカタログ。
その下は、フランス版のカタログで、右下のメダルはAX発売記念らしい。
小さな1/86スケールのミニカーは珍品だと思う。


フランス車らしい、ちょっとヘンチクリンなデザインは暫くすれば簡単に慣れる。
ヘッドライトは、当然ながらイエローバルブに変更。
クラクションはレバー先端にあって、他のクルマに乗るとレバーの頭を叩いてしまったのが懐かしい。


トラブルは、納車後に暫くして右後輪付近のパイプから燃料漏れ。
結構な漏れで地元のユーノスに電話したら、ハイドロの漏れじゃないかと言われた。
ディーラーのレベルが、この一件で知れた。

もう一つは燃料ポンプが壊れて動けなくなったのと、
最初のバッテリーが2年持たずに突然死。確か、フルメンとかいうブランドだった。
GSユアサの国産ブランドに変更してから6年以上何ともなかった。
ワイパーもバレオは、すぐボロくなるので国産ブレードに交換。
クラッチとブレーキのフロントパッドは一回交換。

とにかく手の掛からないタフなクルマだった。


2012年頃、台湾で見付けたシトロエンAX・11TRE。
まだ生きていたのが嬉しくて、どんな人がオーナーか話をしたくて暫く待ったのだけど会えずじまい。
写真は、ベッサR3M+ズミクロン40mmf2の銀塩写真。


日本未導入の11TREのリアビュー。
ヨーロッパでもAXの主力は1.1Lだったと思う。
こいつは、まだ生きているだろうか。

1.1LのAXは、1990年代にポルトガルのリスボンの街角でも良く見掛けた。
1台だけ1.4Lで90馬力のGTiを見掛けたけど、他は1.1Lのベーシックな奴だった。
名作だった2CVの最終生産地がポルトガルだったので、その繋がりだろう。


今日本で入手が可能な、生活の道具的欧州小型車となると、
フィアットの500とパンダ、VWのUp!、ルノーのトゥインゴ位か。

これに、トヨタと提携しているC1が入ってきたら本当に良いなと思う。
2代目はマンガのロボットみたいな顔になったけど、相変わらず車重は軽くて805kgだ。

並行輸入なら何とかなりそうなのだけど、
日本国内でシトロエンがトヨタに気を遣う事なんか何も無いのに実に残念だ。

日本で売れ筋のC3もカクタスも要らんけど、
もし手に入るのであれば、
キャンバストップでPSAのエンジンを積んだ1.2Lの奴を欲しいな。






最終更新日  2020.11.01 14:05:22
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2018.07.07
カテゴリ:クルマ
あのGTV/スパイダー特有の、両生類の様なフロントマスクとサイドの切込みは、
明らかに1991年に発表された、ワルター・デ シルヴァ氏による、
164ベースのコンセプトカーでオープンモデルだった「プロテオ」だけど、
どうやら、916の量産に至る途中の、
特に独特のヘッドライト構造を量産する確認の為の試作モデルだったかもしれない。
それでも、これは1992年にカーデザイン賞を受賞している。

アルファロメオの(916)GTV/スパイダーのプロジェクトは、
フミア氏が在籍していたピニンファリーナと、アルファロメオとの共同プロジェクトであった。


当時、アルファロメオのチェントロ・スティーレの責任者であった、
ワルター・デ・シルバ氏は1986年から、
アルファロメオ33から147に関わり1999年まで在籍していた。
その、デ・シルバ氏によるコンセプトカーのプロテオは、
一つの実験ではあったけど、916の量産化へ受け継がれていったと思われる。

彼の革新的なデザインが世界的に評価されたのは、
1998年に156で、2001年には147で多くの賞を取った事だろう。
やがて、アウディのピエヒ氏に引き抜かれて、
セアトを皮切りにVWグループに関わっていく事になっていく。


カタログより。CUORE SPORTIVOという文字が見える。
スポーティーな心というスローガンの下に916は始まった。
手書きのスケッチのリアビューはGTVのイメージそのものだ。


エンリコ・フミア氏が仕上げた916・GTVのデザインの源流は、
かつて手掛けたアウディ・クオーツ。
それをずっと温めてきて最終的に916系へ投影出来たのは、
カーデザイナー冥利に尽きたのではないか。

独特のヘッドライトを、一時ホンダがパクッていたけど、
それも実は裏でピニンファリーナが関与していたという話もあるらしい。
ただ、それ以外の発展は無かったのは、
これのプレス工程が、かなり加工が難しかったのではないかと思う。

サイドから見た時には、フロントからリアに続く楔の様なボリューム感と、
フロントタイヤの上辺りから始まる、斜めのラインを強調したシャープなプレスラインが特徴。

全体のプロポーションのバランスはどこにも破たんは見当たらず、
プロテオよりも遥かに洗練されて近代的になったGTVのデザインは見事だ。


初期型のGTV。(当時のパンフレット)
一番シンプルで一番良いデザインかもしれない。


中期型。(当時のカタログ)
主な外観の変更は、フロントグリルにメッキが施されリアスポイラーが追加された。


これは最終バージョン。
デ・シルバ氏、フミア氏に続いて、
コラボレーション3人目のジウジアーロ氏の参加によるフェイスリフトは、
後の159と重なるものだけど個人的には成功しているとは思えない。


家にあるのは、20世紀最後の2000年製3.0 V6 24V。
カラーはあのプロテオの名前が付いた、プロテオ・レッドと呼ばれる、ワインカラーのメタリック。
内装はモモのインテリアで、タン・レザーのシートのサイドにはモモのエンブレムが刻まれている。


このステアリングには木型があって、直に見た事があるけど、
こういうやり方はイタリアらしいなと思う。
エンジンキーもちゃんとデザインされていて、その原型も見た事がある。


リアも見事なデザインで、シンプルでボリュームのあるリアサイドは、
特に斜め後ろが良い。一度見たら忘れられないものだと思う。
途中から追加されたリアウイングは高速の維持に必要な道具で飾りではない。

但し、後ろの見切りが悪くて殆ど何も見えないので、特に小さな子供のいる場合は要注意だ。
大人でも、しゃがんでいると危ない。エンジンの掛っているGTVの後ろには注意して欲しい。


カタログより、GTVの透視図。
ドライビングシートの位置が車軸のセンターにあるのが良く分かる。


916GTV/スパイダーは1994年に正式にアナウンスされて、
1995年から2005年まで生産されたスポーツクーペだ。
エンジンは1.8Lのツインスパークから3.2LのV6まであり、
144~240馬力のバリエーションがあった。

日本には1996年から2LのV6ターボが導入された。
この頃は、まだ歴史と伝統に彩られたミラノのアレーぜで作られていた時期で、
初期型の916GTV/スパイダーは、
オールドファンはノルドと呼んだ最後のミラネーゼ・アルファロメオである。

2000年からはサンジョルジオのカナヴェーゼにある、
ピニンファリーナの工場で生産される事になる。
それに伴い、ボディーサイドにピニンファリーナのエンブレムが追加された。

ついでに、この頃のアルファロメオは、
主力の156とかコンパクトな147はナポリ工場で、
一番大きな166はトリノのフィアットで生産されていた。


1995年の登場時は各メディアにも取り上げられて絶賛されたクルマだ。

1995 カーマガジン:「ベスト設計車」
1995 カーマガジン:「ベスト デザイン詳細生産」
1995. ビルト:「ゴールデンステア リング ホイール」
1995. オートモビリア:「世界で最も美しい車」
1995. Autocar の雑誌:「最高のスポーツカー」
1995。 自動車新聞:「車を運転するより楽しい。」
1995「世界で最も美しい車」賞を受賞
1995 エンジニアオブザイヤーには、
アルファロメオのチーフエンジニアのブルーノ ・ ディナー氏を選出

1998 年トップギア: 最高のクーペ。

日本では徳大寺有恒氏が、
ポルシェの半額で同等の楽しみが得られるスポーツカーと絶賛していた。


エンジンが、アルファロメオ純正で超の付くショートストロークV6ユニット。
これがまた古典的で、回すとトルクが乗ってきて音もフオーンと澄んでいく絶品エンジン。
このエンジンの元は、1979年登場のアルファ6(セイ)用に新設計された2.5Lが原型で、
その後改良されながら、ほぼ四半世紀に渡り最終的には3.2Lまで拡大されていく。

かつては、日産のV6を始め世界中でも教科書の様な存在であった。
アルファ流にいうと6C。(セイ・チリンドリ/6気筒)


カタログによると、エンジンはイタリアのトップエンジニアリングによる結晶らしいけど、
実態は、新しいエンジンを開発するカネが無くて、
次のアルファロメオ159では、V6のエンジンはオペルに供給してもらってお茶を濁している。


エンジンルームは隙間が無い。
帰ってから出来るだけエンジンフードを開けて冷ますようにしている。
フードを開けるのは、鑑賞に堪えるエンジンが見えるという理由もあるのだけど。

排気系だけ、アーキュレーの等長パイプとサイレンサーを入れてあるので、
クォーンとかクァーンと鳴かれると血が騒ぐので注意が必要。



GTVが手元にやってきた当時、最初の3か月は稼働率は50%満たなかった。
一番はオイル漏れで、都合2回エンジンを降ろしている。
他にもリアサスからの異音、内側からドアが開かなくなり、キーが抜けなくなって…。
とにかく’75年式のアルフェッタよりも信頼性のないクルマで参った。

純正のタイヤはポテンザが付いていて、これはグリップが良いけど減りが早く、
3~4000Kmで山が無くなり、ガーガー煩いだけのゴミになった。

それから、フロントのエンブレムは直ぐに色が褪せるので、今のは3代目である。
殆ど両面テープだけで固定されている。アルミ製で収まりが悪い時は削らないとダメ。


使い勝手は、リアのトランクは御自慢のマルチリンクで場所が取られ、
大き目のボストンバッグ位しか入らず、
リアシートは子供がやっと座れるくらいの物置だ。

簡単にいうと、大人二人とボストンバッグを2つだけ積んで、
入りきらなかったり帰りに増えた荷物はリアシートに押し込んでツーリングという、
バイクのサイドカーに毛が生えたようなクルマ。

アルファロメオのベルリネッタ(=クーペ)に付けられた、
GTV(グラン・トゥーリズモ・ヴェローチェ)という名前自体が、
広範囲高速移動というような意味であり、
本来は夫婦2人で200km/h巡行で移動する為のクルマである。


同じ丸目4灯のヘッドライトだけど、
BMW318Tiは独立していて、GTVはヘラー製の1ユニットである。
しかし、どうやらレンズの素材は古いガラスらしく、
もう19年目になるけど曇りが生じる事は全く無い。
最近の樹脂製ヘッドランプは、割れても安全かもしれないけど消耗品だ。


916GTVは、まだアメリカ市場のゴルフバッグが載らないとかいう、
何とも下らないクレームを考慮する事もなかったようで、
まだ、しっかりとヨーロッパに軸足を置いたイタリアンスポーツカーなのだ。

何よりコンパクトな大きさが絶妙で、
本格的にアメリカ市場を意識し始めた4Cや、実車がイメージよりも大きく見える、
最近のジュリアの様な2m近い横幅のクルマは残念でしかない。

恐らく今後は、このジュリアがアルファロメオのスタンダードサイズなのだろう。
かつての147や156とか、このGTV位のコンパクトなクルマを作る事が無くなれば、
個人的には、残念ながら最後のアルファロメオになると思う。


この手のクーペを、イタリア語でベルリネッタというけど、
これは、サルーンを意味するベルリーナから派生した単語で、
ベルリーナ=ベルリン式の屋根付き馬車=セダンというのが元になっている。

有名なグランプリカーのTipo159アルフェッタが、
小さなアルファを意味するように、
ベルリーナに「小さな)を意味するettaを付けた、
ベルリネッタとは、本来は小さなセダンという意味である。

アルファロメオでは1930年頃に、レース用のコンペティションカーで、
6C1750 グラン・トゥリズモ・【ベルリネッタ】・ミッレミリアが存在した。

殆どワンオフで作られる金持ち用の贅沢なパーソナルカーと、
レースで勝つため為に作られた、
高性能で簡素で軽量な競技車両と区別するために使われていたのだ。

この高性能で速くて美しいデザインではあるけど、
煩くて狭くて暑苦しい本物のレースカーであったベルリネッタの名前は、
やがて、アルファロメオの栄光を引き継いだフェラーリに移行していく事になる。

しかし時代と共に、ベルリネッタは高性能で美しいデザインではあるけど、
レースとは殆ど無縁な、一般道を普通に走ることが出来るGTカーへと収斂していった。

2019-2-26 訂正・追記

コメントで、新たな情報を頂きました。
プロテオの元ネタは1981年のアウディ・クオーツに始まり、
既に1987年には、916GTVの基本デザインはエンリコ・フミア氏により完成していたらしく、
デザインに精通していた、当時のパオロ・カンタレッラFIAT社長は、
エンリコ・フミア氏に「このデザインを他社に渡すなよ」と言った逸話があるらしい。
情報を、ありがとうございました。
2020-9-11 追記






最終更新日  2020.09.11 14:33:37
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2018.01.27
カテゴリ:クルマ
家にある一番小さいクルマはスバルのR1。
当時、母親が一番小さい4WDの軽自動車が欲しいという事で、
旧規格と同じ大きさというスバルのR1を購入した。

やがて、母親が免許を返納した事により、そのまま家の足グルマになっているのである。

アルファロメオのチェントロ・スティーレに在籍したデザイナーであった、
アンドレアス・ザパティナス氏を引き抜いて作られたデザインは、今でも全く色褪せないのは流石だ。

試しに鼻先の6連星を、
ザパティナス氏が在籍していたアルファロメオのエンブレムに変えると、
見事にミニ・アルファになる。とにかく国産車にはないバタ臭くて個性的なデザインが特徴の軽。

ザパティナス氏は、他にもインプレッサをデザインしたようだけど、
かつてはフィアット・バルケッタやアルファロメオ・147に関わったというのに、
余り成功した感じがしないのは、あれこれと制約が多すぎたのであろう、
上手くやれば、今はVWに在籍しているワルター・デ・シルバ氏のようになったかもしれないのに、
わずか4年で退社したのは残念な話であった。

当時のカタログを見ると、あのスバル360の愛称であるテントウムシが散見される。
どうやら、スバル360の再来をイメージして作られたクルマらしい。


スバルの魂ともいうべき、オリジナルのスバル360=テントウムシは傑作であったが、
R1は新時代のテントウムシという提案が成功したとは思えない。

既に時代は初代スズキ・ワゴンR以来、背の高いミニバンタイプが主流。
ミニマムなシティ―コミューターというパーソナル・クーぺの思想は正しかったけど、
使いもしないオプションがてんこ盛りで、
一人しか乗らないのに4シーターが必要な日本のユーザーには受けなかった。

しかし、問題は乗り心地の悪さも大きいと思う。実は商用の軽ワゴンよりも酷い乗り味。
一度でも試乗して、一度でも段差を乗り越えたら考えてしまうだろう。


家にあるのは、ノンターボの4駆である。
限定車とかで50ホイールにポテンザを履いていたけど、
このクルマには全く合わないカッコだけの扁平タイヤ。
流行りと見てくれだけで全くバランスを欠いている。

足回りのサスストロークが無くて、直ぐにボトムエンドにぶつかるので、
ドシンバタンに加えて、時々ガツンとゴーカートみたいな乗り味だ。

このクルマで最初にやる事は、最悪の50タイヤを交換する事。
本当は70サイズにしたかったのだけど60サイズで我慢している。

トルク感の薄い4気筒エンジンと、
スバルご自慢のCVTという組み合わせもイマイチ。
結構重い車重なので、ちょっとでも上り坂になると、
エンジンの回転だけが上がり、ガーガーうるさいだけで前に出ていく感じがない。

以前、550cc時代のノンターボ・レックスに乗ってみて、
エンジンの下から付いてくるトルク感と回り方に、
流石はスバルだなと感激したことがある。
このレックスは、街中ならミニに付いて行けるほど活発なクルマであったけど、
ノンターボのR1には走りなど求めてはいけない。

このクルマが外観通りにヨーロッパの小型車みたいな乗り味で、
小さなランチア・イプシロンと称されるようなクルマであったら良かったのに。

手元には、R1のトミカがあるけど黄色いR1なんて見た事が無い。
このクルマには単純な原色は似合わないと思う。
独特のガンメタやローズメタリックといったボディーカラーは、クルマのイメージには合っている。


R1のアクセサリー・カタログを見ても特にこれはというものはない。
ドノーマル、そのままが良い。

とにかくデザインの良さと、
スバルで作られたオリジナルの軽自動車で、
家のは、加えて4WDということで少し威張れるR1だ。

何より、中が狭いとか実質的に2人乗りという事以上に、
軽トラと比べても荒っぽい乗り心地の出来の悪いシャーシーに、
トルク感のない4気筒エンジン+CVTという組合せは、
スペシャリティー・カーとしては致命的であった。

結局、スバルの思惑は外れて、
偉大な初代テントウムシの足元にも及ばないクルマになってしまった。

繰り返すが、デザインだけは数あるザパティナス・デザインの中でも指折りの傑作である。
未成熟な乗り味は市販前のコンセプトカーと思えば、まあ許せる。


家のはガンメタに内装が赤というもの。
母親のリクエストが外装はグレーという事で、こうなった。


最初のバッテリーは交換した記憶が無いので、
2年ほど前に自分で交換してみたけど作業性は悪い。

まず寒冷地対策で容量を上げて、近距離移動が多いので、
アイドルストップ対応のパナソニック・サークラに交換した。






最終更新日  2019.11.12 10:30:29
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2017.12.17
カテゴリ:クルマ
初期型の2003年式・シトロエンのC5が手元にやって来たのはいつだっただろうか。
このクルマは、7年ほど前に不慮の事故で亡くなった大切な友人が乗っていたもので、
他に引き取り手が無いと言う事で親族の方から譲って頂いた、いわゆる形見である。

個人的にシトロエンは、AXを14年+9万4千Km程乗っていたくらいなので昔から好きだ。
ただ、日本の自動車ユーザーからすると、
ちょっと変わった好き者にしか理解できないクルマでしかなく、
名前を覚える必要もない自動車メーカーの一つだと思う。

所で初期型のC5は、シトロエンが新世紀の新時代のシトロエンと言う事で、
世界唯一でご自慢の、バネはおろかダンパーもないハイドラクティブ・サスペンションを武器に、
メルセデスのEクラス辺りをターゲットに送り出したけど、
思惑が外れて全く売れなかった不人気車だ。

窒素で満たされたゴム袋をオイルで加圧するアキュームレーターを応用した、
気体と液体によるサスペンションシステムのシトロエン・ハイドロニューマチックは、
ポール・マジェスの研究により1955年のDSにより完成された。
その電子制御バージョンがハイドラクティブでXMへの採用が最初だった。

前作の、ベルトーネデザインのクサンティアに比べると、
そのデザインが災いしたと思われるが、フランス車は本来ヘンチクリンなものであり、
元に戻ったともいえるのだけど、慌ててフェイスリフトを施しても販売には殆ど効果は無かった。

当時のカタログの表紙。


個人的にも最初は変なデザインだなあと思っていたけど、
友人が手に入れて何回か見ている内に慣れてきて、
やがて、海洋性の哺乳類みたいなデザインに親しみを持つようになった。

手元にあるのは4気筒バージョン。
元々シトロエンは、大柄なボディーを小さめなエンジンで走らせていたので、こっちが本流である。


このクルマの美点は生活の道具として色々挙げられるけど、
まず、友人が持っていた冬用と予備のホイールの2セットを引き取る時に、
リヤシートを畳んで載せたところ、8本のタイヤを軽々積めた荷室の広さだろう。
変なワゴンよりも荷物は積めるのだ。

また、友人は部品取り用のエグゼクティブも持っていたけど、
どうやら初期型のC5をずっと乗り続けるつもりだったと見える。

私は、一番気掛かりだったトランスミッションのAL4を取り出し、
リアシートを革張りに換えたのち、もう一台のC5は処分するしかなかった。

問題はATミッションのAL4で、
設計が古いので大きなシフトショックと、実質的には3速+OD付である点だ。
ハイギアードの4速なんか、60Km/h+マニュアルシフトにしないと入る事がない。

取り外したAL4は結構重い。一人で持ち上げるのはキツイ重さである。


フロントはオリジナルのベロアで、
リアは部品取りから外した革張りのシートに変更してある。
足元も広いリアシートは殆どお客様用の席だ。
フロントシートには角度が自由に変えられる肘掛けまで備わっている。

実は、7人乗りのセブンパッセンジャーズ・リムジンという、
最高のフォーマルカーがあるけど、これは運転席が頑丈な革張りで、
正装した御主人と奥様と友人がシャンパンを傾けながら座る後ろのシートは、
汚れたら張り替える絹かウールのモケットであった。

本来とは逆のレイアウトだけど、
セブンパッセンジャーズなんか今の時代には絶滅してしまったし、
現在の高級車のシートは革張りという時代である上に、
そもそも共和制のお蔭で高級車がとっくに絶滅しているフランス車なら、
これはこれで許されるだろう。



このシートが、大分ドイツ車寄りになってしまった最近のフランス車とは違い、
古くからのフランス車乗りなら理解できる、安グルマでも手を抜かなかった時代の座り心地だ。

C5は、これにハイドラクティブ・サスペンションである。
世界中でもこのクルマしか得られない乗り味。


とにかくフランスの実用車は、慣れ親しんだブレッド&バターというか、
古くからある日常品のように何てことがない所が特徴だ。

いつも何となくエンジンやサスペンションといった機械を主張していて、
日本ではどういう訳か上から下までプレミア感丸出しで、
どことなく人を下に見ているようなドイツ車とは全く違う。

ヨーロッパでも早々に、自由・平等・博愛の元に階級社会を壊してしまったフランス。
そのお陰で金持ちの為の高級車を根絶やしにして大衆車に専念してきたフランス車。
世界中のクルマの中でも一番長い間、人間の近くに寄り添ってきたのだ。

中でもシトロエンは市販FF車のパイオニアである。
昔から安いクルマでも居心地の良いシートと、
軽快で軽いタッチと、直進安定性が身上だった。

昔のフランス車というと、総じてコンパクトで軽量だったけど、
時には人とか荷物を目一杯積み込み、小さなエンジンを思いっきり回して、
例の石畳は勿論、一たび郊外に出ればアクセルをベタ踏みに近い状態で、
大きな木の根でボコボコになっているような酷い道でも、
驚く程長いサスペションストロークで走り抜けられる生活の道具であった。

フランス車の人懐っこさと可愛さは、昔から付き合いのある幼馴染みたいだ。
ドイツ車は単純に仕事の仲間という所で、良い奴なんだけど休みの日まで付き合いたくないな。


特徴的なヘッドライトは、BMWよりもずっと耐候性があり14年経ってもクリアである。
丸っこくて角というものが全くないエクステリア。
最初は変だと思っても、見慣れると海洋性哺乳類みたいで、これはこれで悪くないなと思えてくる。
遠目からでもC5だなと分かるけど、行き交う事はまずないクルマだ。


リアビューも独特のデザイン。
独立したトランクのある4ドアセダンのように見えて実はハッチバックである。
使い勝手はこっちの方が遥かに上だ。フランス流の合理主義丸出しである。


このクルマで感心するのがドアを開けた時の感触と音である。
FFだけどアッパーミドルに相応しい、重厚で剛性感のある金庫の扉みたいな感じがある。
これに比べたらBMWなんか国産車と同じくらい普通である。

既に走行距離は10万キロオーバーだけど、
剛性の高いガチっとしたボディーのお陰で、
まだハイドラクティブのサスペンションも設計通りの動作をしていると思う。

このクルマの高速巡行は文句の付け様もないけど、
市街地をトロトロ流す走りも大好きである。
休日の買い物や、人の送り迎えが主な用途だけど乗る度に良いなあと思う。


今ではそこら中で見掛けて、ある種の記号が付いたようなドイツ車。
クルマ好きで今は国産車だけど、実はベンツとかビーエムなんて口にするのも恥ずかしいと思う人は、
いずれ国産車よりもフランス車を選んだ方が、最初はネガな部分が気になるだろうけど、
やがて独特の世界に親しんで友達になれば、間違いなく後々の財産になる筈だ。

とはいえ、今ではシトロエンはハイドロを無くしてしまい、
一番シトロエンらしい特徴を持つ、生活の道具と言うべき小さいクルマも入らなくなった。

やたらとデザインコンシャスに偏ってしまい、
売っているのは、殆どC4とSUVのカクタス位しかないのは寂しい限り。
別ブランドで高級志向のDSに至っては存在理由が全く分からない。
もう最近のシトロエンには、殆ど興味が湧かなくなってしまったのは実に残念である。

2018-7月追記
2020-6月 車検取得






最終更新日  2020.06.14 14:35:03
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2017.10.21
カテゴリ:クルマ
都会と違って、地方でクルマは単なる生活の道具である。
本来は、税金を搾取する道具であったり、既得権者の為のものでは無い筈だ。

創業1916年の元が航空機エンジンメーカーというBMW。
昔はドイツ読みのベー・エム・ヴェー(バイエリッシェ・モトレン・ヴェルケ)が通名だったけど、
今では英語読みのビー・エム・ダブリューに統一されたようである。
(英語だとババリアン・モーター・ワークスなので表記は同じ。)
社名の意味は「ババリア地方のエンジン製造会社」というそっけないもの。

ドイツでも保守的で排他的とも言われる、
バイエルン地方で独自の進化を続けて来たBMWは、
クヴァント家がオーナーであり絶大な権力を握っている。

デザインに関しても、点灯した時に丸く見えるライトとキドニーグリルを頑なに守り、
保守的に見えて実は先進的だったメルセデスよりも、遥かに保守的なメーカーであった。

かつては長い事ストラット・マクファーソンとセミ・トレーリングアームに固執して、
フィールが良いからと長くて重い直6と、理想的な吸気のスワールの為に2バルブエンジンに拘り、
E46になってもキャンバー角の変化を嫌い、
主流のマルチポッドではなく、シングルポッドのフローティングブレーキを使っている位である。
基本的にアウトバーンの高速コーナーリングを駆け抜ける為にデザインされたBMWは、
操作するコントロール系が重いのも特徴。

そのくせ、どこか都会的なイメージのクルマ造りでババリアの貴公子と表現されていた。


普段乗っているクルマは後期型のBMWの318ti(E46)。
2004年型だから、もう13歳。

318tiのtiは、トゥーリング・インターナショナルの略で、
元々はアルファ・ロメオが高性能版に使っていたもの。
BMWがアルファ・ロメオに使用の許可について打診をした所、快く承諾してくれたそうだ。
BMWでも02時代には高性能バージョンのモデルに付けられたバッジなのだ。

このクルマは、1998年にデビューしたBMWのヒット作、
E46・3シリーズの末弟ともいうべき存在で2001年に登場。


他のモデルの先駆けて、エンジンにバルブトロニックという新機軸を搭載した意欲作だったけど、
他の3シリーズとは全然違うデザインのお蔭で.まったく売れなかったクルマ。


当初はトルク感の薄いN42系だったエンジンも、
2003年から改良版のN46系にアップデート。

エンジンは当時のBMWの先端技術がてんこ盛り。
ご自慢のバルブトロニック以外にも、吸排気の可変バルブタイミングや、
共鳴加給なんてのも装備して、いかに気合を入れていたか分かる。
ちなみにバルブのタイミングはチェーン駆動である。

このエンジンは、どうも最大で2000ccの排気量が限界のようで、
恐らくボアピッチもギリギリで、とにかく軽量コンパクトに主眼が置かれた、
新時代のエコ・スポーツ・エンジンというもののようだ。

国産スポーツの代表格である、86/BRZのエンジンと同じ思想だ。
316に積まれる、姉妹機の1800ccはストロークを変えて対応している。

このN46エンジンは、低速域だとそれ程存在感もないし、
エンジンを掛けた当初なんかディーゼルエンジンみたいな音なのだけど、
走り出して少し流れに乗って温まってくると、
高精度で重さがある金属パーツが油膜の上を動いている事が分かるような、
ねっとりとした独特のフィーリングを感じ取る事が出来る。

大体2000rpm以下だと、必要最小限のトルク感しかないけど、
2500rpm辺りからトルクに厚みが乗ってきて、
バルブタイミングの変わる3200rpmから別物になり、
音も変化して4気筒らしいパンチのあるエンジンになる。

リアのサスペンションは、Z1用に開発されて従来のセミトレーリングに変わる、
独自のセントラルアームで、コーナーリング時にはサスペンションがバンプし、
横に蹴り出した時に、トー変化がイン方向、キャンバー角がネガティヴ方向に変化するのだ。

これに加えてフロントミッドシプのFRなので、コーナーリングは極めて優秀。
FFのようにアクセルを緩める事もなく、ちょっとオーバースピードだったかと思っても、
見事に何もなかったかのように抜けていってしまう。


とにかく、速く走りたいと思えば十分速くなるし、
初めてのコーナーが思ったよりも急であっても何事もなく、
こちらが、ちょっと無茶かなと思っても軽くいなされてしまう懐の深さ。

何より、最近の肥大化して派手なヨーロッパ車と比べて、
地味だけど大きさも取り回しも申し分がなくて、
とにかく日常使いには、いぶし銀のような良いクルマなのである。


重量配分に関しては、50:50ではなくて車検証を見るとエンジンのあるフロントの方が重い。
FRの場合、リアにはデフ等を固定するためのサブフレームがある分、
重くはなるけどボディ剛性は上がるので、ボディの寿命とサスの動作には有利になる。


どうも、このクルマは、
BMWの入門車として、若い夫婦二人と子供を乗せる事を想定していると思われる。
殆ど一人で乗るような使い方では何の過不足もなく、極めてバランスの良いクルマであり、
取り回しなんか、小型のFF車よりも小回りが利くので実に楽だ。


カタログの横写真を見ると良く分かるけど、
前後のオーバーハングが殆どないのが特徴。
リアはセダンのトランク部分をぶった切ってある。
いわゆるコーダトロンカとかカムテールと呼ばれる形状である。

リアアクスルの外側の軽量化という点では一番有効で簡単な方法。
コーナーリングに関わる慣性モーメントを可能な限り小さく出来る。
因みに重さのあるバッテリーはリアの低い位置に収められている。

右上は小さなミニカー。不人気車なので、これしか見つけられなかった。


実車のエンジンルーム。
コンパクトなN46ユニットが、
フロントアクスルよりも左側の運転席側にあるフロントミッドシップだ。

これでFR車なので大きさと重さの割に峠道は実に軽快。
高速では、どっしりと落ち着いたハンドリングには毎回感心する。

同じ2000ccでも、6気筒のように鼻先にフロントアクスルよりも飛び出て70Kg近い重量差は、
スピードがあるほど慣性モーメントの増大が顕著なので物凄く効いてくる。


リアのテールランプが透明なのが初期型。
コーダトロンカのリアも特徴の一つだけど、雨の日は汚れが凄い。
前期型には、マニュアルもあったけど、後期型にも欲しかった。

車体の前も後も車軸の外側の重量が小さい事が、このクルマの最大の美点である。
本国には6気筒の2500ccやディーゼルもあった。


ノーマルタイヤは318ciと同じサイズの195/65にインチダウンしてある。
ドア内側のタイヤ圧表にも、ちゃんと表記されているサイズ。

ブリヂストンのプレイズPXは、余り路面の情報を伝えないらしいけど普段乗りならその方が良い。
とにかく安くて軽量で、進行方向に対する路面や轍の影響も小さいので実に快適である。
だいたい、生活のアシというか道具グルマに、
見てくれと流行りというだけで、ホイールにガリキズが付きやすくて、
高価で硬くて重い扁平タイヤなんか履いてもデメリットの方が遥かに多いのだ。

高速でも、調子よく飛ばしていたVWのシロッコに付いて行ってみたけど何の問題もない。


去年の暮れに6年ちょっと使ったバッテリーをボッシュからパナソニックのカオスに交換。
電装パーツは国産ブランドが一番である。
ついでにオイルは、行きつけのエネオスで欧州車用の一番安い奴。


このクルマの最大の欠点は、電装パーツやゴムとか樹脂パーツのボロさである。
恐らく、ドイツで使用を強制されているリサイクルの低質材料が原因と思われる。

電装というと、2万キロちょっとでDSCセンサーがおかしくなり、
3万キロほどで空調ファンが寒くなると異音を発生。
ファンのポンコツは有名らしく、どうせ再びおかしくなるだろうから、
交換はせずに冬はオンオフを繰り返して温めながら使用。
75年式のアルフェッタでさえファンは今でも何ともないのに。

樹脂というと、5万キロちょっとまでにラジエーターホースのセンサー付近と、
樹脂製の継ぎ手が折れて水漏れが2回。
一歩間違えれば致命的な事であり、今時のクルマとは思えないボロさである。
窓枠下のプラスティックは3万キロでヒビが入り今ではボロボロ。
外側のゴムシール材なんか拭けば真っ黒。

イタ・フラ車以上にボロい部品を満載しているBMWの実態がこれである。
クルマとしては上出来だけど、残念ながらそれほど寿命は長くないだろう。

日の当たるフロントのエンブレムは、1回だけ自分でコンビニの袋を使って交換した。
ただ、ゴムの穴に刺さっているだけなのに結構硬い。
プラスティックだけど、アルミで出来たアルファロメオのエンブレムよりも遥かに耐候性がある。




BMWの場合、VINコードと言われる車体番号で色々分かる。
全てに意味があって、例えば1、2桁で車両の製造会社を表している。

1桁目 国コード  1,4 : USA  2 : CANADA  3 : MEXICO  J : JAPAN  W : Germany  K : KOREA  S : ENGLAND  Z : ITALY
2桁目 会社コード  A : AUDI  B : BMW AG  H : HONDA  A : JAGUAR  D : MERCEDES  N : NISSAN  T : TOYOTA  V : VOLVO  V : VW

BMWの場合、11桁 目 のアルファベットが製造した工場を表している(Plant of Manufacture)
A,F,K=ドイツ・ミュンヘン
B,C,D,G=ドイツ・ジンゲルフィン
E,J,P=ドイツ・レーゲンスドルフ
L=アメリカ スパータンバーグ サウスカロライナ
N=南アフリカ・プレトリア
V=ドイツ・ライプチヒ
W=オーストリア・グラーツのマグナ・ステア―工場
Z=ドイツ・ベルリン

今、日本に入ってくるほとんどは南アフリカ製だろう。
ベルリン製のBMWは聞いたことが無い。

この中で渋いのがマグナ・ステア―。
以前はシュアタイヤ―・プフという会社で、
軍事用の多輪駆動のクルマを作っていた本物の自動車メーカーである。
昔は、フィアットの初期型パンダ4WDのリアゲートにもバッジが付いていたし、
日本のメーカーも4WDに関してパテントの関りで有名であった。
今でもX3とか、不細工で大嫌いなミニ・クロスオーバーもここで作られている。

所で、我がE46・318tiは、ミュンヘン工場製である。
いかに気合が入っていたか分かろうというもの。
トータルでは、やっぱりBMWって良いなと思う飽きの来ないクルマだ。

318tiは、その後独立したシリーズとなり、
いまでも1シリーズとして受け継がれている。

今時のアメリカと中国市場重視のヘナヘナの足回りと、
デカくて重くて派手なBMWは、どうにも好きになれない。
最新型はシートが仕事の椅子から、寝そべるようなものに変わったらしい。
ヤレヤレである。

2017-11月加筆 : 12月17,18日加筆

ある2月の寒い朝、家を出ようとエンジンを掛けて暫くすると、
エンジンがブルブル振動を発生。やがてモウモウたる煙を吐き出したのである。

クルマ屋さんに連絡をして、入院ついでにリコール案件のタカタ製エアバッグ交換をお願い。
元々、長野県の外車ディーラーは総じてレベルが低いのだけど、
松本から返ってきた318tiは、エアバッグ関連の部品交換でバンパーを外したらしい、
バンバーは傷だらけでウインカーランプが割られていたのに驚く。

もう古いクルマだから良いけど、詰まらないロゴ入りバッグ一個と、
煙幕修理の見積もりだけで何と8万円というのを半額に値引きでお仕舞である。

この一件だけでも、こういう出鱈目仕事が許されているという事を見ると、
日頃から口を開けていれば、餌が向こうから勝手に飛び込んでくるという、
殿様商売をしている長野県の正規外車ディーラーの放漫ぶりが良く分かる。

今後、こんな所に大事なクルマを預けたり購入する気など一切ないけど、
煙幕を吐いていた原因だったバルブ部分の修理が20万円というのも理解不能。
これは地元のクルマ屋さんで、最低限の修理でいけるだろうと言う事で1/4弱程で直してもらった。

この煙幕現象は、どうやら寒い時期になると起こりやすいようで、
N46エンジンは機械部分の信頼性にも疑問がありそうだ。
やはり、BMWはイタ・フラ車以下の出来具合だなと再確認。

走らせると実に良いクルマだし、去年の暮れに車検を取ったばかりなので、
意地でも乗り潰そうかと思っているけど、どうも先が思いやられる。
20年位は乗ってみようかと思っていたのにな。

2018-4月追記
2018-7月追記
2019-12月:車検取得。

2020-4月:再度エアバッグリコール+右側ドアミラー落下粉砕。
ドアミラーは両面テープの劣化。左側も落下寸前だったので外して右側に取り付け。
左側は、取り合えず近所のホームセンターでステンレスの丸板を探してピカールで磨いて取り付け。
エアバッグはディーラーと関わるのが嫌なので無視する。
良いクルマなんだけど、次の車検はもう無いな。









最終更新日  2020.05.07 20:15:26
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2017.08.17
カテゴリ:クルマ
クルマの免許を取って初めてのクルマは、空冷のタイプ1/VWビートルの1303Sの中古。

どういうわけか1975年までの3年しか生産されなかったビートルであるけど、
理由は、フロントのカーブドガラスとか、大きなテールランプとか、
02Sから続くポルシェ設計のサスペンションを奢ったのはいいのだけど、
どうやら、1974年に登場したFFの初代ゴルフがヒットの兆しを見せていたからだろう。

既にビートルの時代はとっくに過ぎていた上に、
旧来のビートルがまだあったので、もうそれで十分と判断して、
新しい傑作車のゴルフにコストを集中したのだ。

手元にやって来た1973年式の大体7年落ちだったけど、前のオーナーが好き者でメンテバッチリ。
実は黒い程度極上の左ハンドルが見つかったという事で下取りに出てきたのだ。
ピカピカの紺メタのボディーに、ATSのアルミとリアのレインガード付き。
極め付きが、テールから4本突き出た太いパイプで、
音だけなら実馬力の3倍は出ていそうな排気音で吠えていた。

とにかく手入れ無用のグッドコンディションは嬉しかった。
後にランプをシビエに交換、ついでにシビエのドライビングを一個追加して、
左前方の見切りが悪いのでポジションランプを追加。
ステアリングもナルディのウッドに換えたので、
オリジナルのステアリングは今でも手元にある。

1978年までドイツで生産された空冷ビートルの一台は、
その後6年ほど私の相棒であった。

輸入車を買うと言う事は、単にクルマを買うという事だけではなくて、
その生産国の文化や趣味、更にメーカーの哲学までも、
一緒に手に入れる事であると教えてくれたクルマである。

昔から、空冷フラット4独特のエンジンの音が好きで、
遠くからでも一目で分かる、丸っこいカブトムシと称されたデザインが大好きであった。

ヒトラーとポルシェが手を組んで、最初のビートル(KdF-Wagen)が生産されたのは1938年。
以来、2003年まで生産された超ロングセラー。
アメリカでも人気のクルマで、その独特の宣伝コピーだけを集めた本まであるけど実によかった。
基本的にフルモデルチェンジをしないのだから、いつまでも古くならないのだ。

日本では、空冷なので長い暖気も要らず、シンプルで頑丈なVWビートルは、
緊急時に呼ばれたらすぐに出発できるので、医者のクルマとも言われていたのである。

空冷RRのVWビートル自体は絶えてしまったけど、
ポルシェ356に始まり、今に繋がるRRのポルシェ911は遠い親戚のようなものである。

所で、復活したFFのNEWビートルだけど、あれは何か違うんだな。
ポルシェの哲学と必然のデザインで出来たRRのデザインを、
売らんかなというだけで、Type1のお面をFFに無理やり被せただけなので、
インテリアのダッシュボードの奥行きをみてもそうだけど、とにかくバランスが悪くて、
こう言ってはなんだけど、偉大なType1とは比べ物にもならない出来損ないだ。


手元に1972年のVWのカタログがある。
Type1だけも、オリジナルに近い1200から、
操縦安定性の為に新しくポルシェで設計された新型サスペンションの1302系や、
1200の倍もするカブリオレまで色んな種類が載っている。

この中には、VW初の水冷FFのK70の資料もある。
期待していたType4が全く売れなかったVWが、
ロータリーエンジンのR80がトラブル続出でコケて買収した、
NSUで開発されていた次の新型車に目を付けて自社ブランドで発売したけど、
結局は古くて時代遅れだけど偉大なType1には及ばず売れなかったクルマだ。

K70は、R80のメカもデザインも先進的で今でも古びないのと比べると、
クルマとしてはまっとうで正義だったのだろうけど、なんとも退屈である。
ただ、その後のパサートに始まるVWのFF車に及ぼした影響はあったと思う。


この頃の国産車には、マスキー法を最初にクリアしたホンダの名車、初代シビックがあった。
例のCVCCエンジンのスペックは、1200ccで60Ps。車両価格は54万5千円だった。
VWは、一番安い1200でも70万円近いので、かなり高いクルマである。






最終更新日  2018.06.27 17:34:14
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