年末年始には詰まらないTVを消して本を読んだり映画をじっくり楽しんだ方が良いんじゃないか/10冊の本と4枚のDVD
仕事も一区切りして冬休みになり、大掃除も切り上げたらなるべく静かに年末年始を過ごすのが良い。時間の浪費としか思えない、やっつけ仕事の下らないTVはパスして、普段呑めない奮発した酒を片手にレンタル落ちのDVDも良いけど、静かにじっくりと本を読むのも楽しみの一つだ。最近買った本を取り上げてみる。安倍夜郎さんの漫画が好きで”深夜食堂”はずっと買い込んでいる。小林薫さん主演のドラマも良かったけど、もうやらないのかな。”たそがれ優作”は、ドラマが先でドラマ終了後にコミックを買ってみた。コミックの本編は超短編だけど北村有起哉さん主演のドラマは良かったな。独り者の役者である主人公が女性と縁が出来ても最後は振られて、スナック”ともしび”で愚痴るというパターンなんだけどシミジミと余韻が残る。安倍さんのコミックはドラマ向きで、”深夜食堂”がそうだけど挿入歌が良いんだ。左の土屋賢二さんの”無理難題が多すぎる”は他人のいる所で読まない方が良い。医者の診察待ちで本編の前の端書を読んだだけで思わず笑ってしまった。マスクをしていたお蔭で助かったけど、一点だけ”文は人なり”という文字にはギクッとさせられた。コントの台本に仕立ててドラマにしてくれないかなテレ東さん。右の東海林さだおさんの”貧乏大好き”は、いつものほのぼのした風情が堪らない。佐伯多門さんによる”スピーカー技術の100年Ⅱ”は、戦前戦後のスピーカーに関わるものを纏めた第一級の資料で、少々高価だけど中身を見れば納得出来る労作。スピーカーのハイファイ化への進化のダイナミズムが一番大きかったと思われる時代は、読み物としても面白いけど、何より集録された資料の豊富さが圧倒的で、ネットでは得られない情報がテンコ盛りで密度が凄い。最近、実際に作れるかどうか分からないけど、四半世紀ぶり位に寝部屋で音楽を聴く為に、手持ちの旧いユニットを使ったスピーカーシステムを練っている。とにかく昔のスピーカーは今では出来そうもない手間暇かけた造り込みで、異形だったり、内部構造が複雑で凝っていたりして面白い。万人向けの四角四面の量産スピーカーなんか幾らでもあるので、どうせ自作するのならメーカーでは作れないものを形にしたいと思う。福井栄一さんの”十二支妖異譚”は、干支に纏わる古い文献の抄訳が楽しい。12月にプジョー208(Ⅰ)のリコールで松本のディーラーへ行った際に、土・日は道が混んで嫌なので滅多にクルマで行かない松本市街地へ代車で訪れ、やっとこさ松本市美術館へ行って入手した本。取り合えず、兎年の終わりに兎の項をめくって、ついでに辰年の辰の項を読む。樹木との距離が近い里山の近くに暮らしている身には気になる、ペーター・ヴォールレーベンさんの「樹木たち知られざる生活」。貴重な百年越えの樹木を、開発と称して平気で切り倒そうとする日本の政治には天罰を。「古本食堂」は、食い物と人情話の名手である、原田ひ香さんという事で楽しみ。サブカルコミックが好きなので、取り合えずの2冊。panpanyaさんの「商店街の歩み」は独特な世界観が沁みる。大白小蟹さんは全然知らなかったけど帯を見て購入してみた。ついでに映画もゆっくり観たいので、久しぶりに新品のDVDを買った「シンウルトラマン」。シンゴジラの樋口監督に庵野さんが加わって、東宝、円谷、カラーによる空想特撮映画だもんね。久し振りに観返したくなった「MIB/メンインブラック」。こういうコメディーで笑うのは正月にはピッタリじゃないか。