風邪からの復活に効果抜群の人参五臓圓と食い物小説と酒本とコミック
正月の3ヶ日が明けて程なく久し振りに風邪で三日ほど寝込んだ。節々が痛くて頭がズキズキ。何より胃が重くなって食べ物を受け付けず、TVはしんどくて横になって寝ているしかない。昼間は枕元のラジオを小さな音で鳴らしウツラウツラしながら不快感に耐えて、口に出来るものといえば葛根湯と白湯に加えてオレンジジュースくらい。無理をして何か口にすると腹の中にずっと滞留して益々気持ちが悪くなる。食べ物を諦めて引っ張り出したのが、いつも部屋の隅に置いてある赤箱にインパクトのある天狗の絵が描かれた練薬の人参五臓圓。この二反田薬品の滋養強壮剤はかなり古くからあるものらしく、蜂蜜や水飴に生薬を練り込んだものをお湯に溶かして飲む3類医薬品だ。五臓とは肝、心、脾、肺、腎を表しこれらの働きをアップするという事で、丁子、山薬、茯苓、人参など14種類の生薬が含まれている。効能には病後の虚弱体質、胃腸虚弱、食欲不振、肉体疲労、冷え性などがあり、特に腹へ来た風邪ひきにはピッタリではないか。これをお湯に溶かして何回か啜っていると、やがて胃の不快感が消え寝床から脱出。人参五臓圓は以前、疲れた時に飲んだ時に不味いなあと思ったけど、この時は体が欲していたのかしみじみと滋味深い味で腹に染み込んだ。復活していく途中で本が読みたくなり引っ張り出したのが食い物小説。小路幸也さんの”国道食堂”は郊外から離れた道沿いにある食堂が舞台。最初のオリジナルが面白くて2nd seasonを購入。個人的には人の繋がりと物語がシンプルな 1stの方が好き。中村颯希さんの”神様の定食屋”は兄妹が切り盛りする食堂が舞台。料理に全く縁の無かった兄が、神社に願掛けをして不思議な物語が始まる。兄妹喧嘩のシーンには少しリアリティがないけど、帯に描いてあるの通りのストーリーが心に沁みる傑作。砂川雨路さんの”ふくふく書房でお夜食を”は元料理人の店主が娘と営む本屋が舞台。時々、本屋の奥で店主が作る定食屋が現れ、店先の提灯に引き寄せられてきた人々の物語が温かい。食欲が出てくれば酒本も読みたくなる。キャンパー・イングリッシュさん著の”酒が薬で、薬が酒で”は、酒というものが本来は薬という立ち位置にあった事を、時系列に沿って書かれた労作。”シングルモルト&ウイスキー 完全バイブル”は特に説明の必要は無いだろう。眺めて、これ良いな、あれ良いな…。そういう酒本。NHKの”ばけばけ”繋がりのコミックはつのだじろうさんの”怪談”。小泉八雲さんの代表作をオカルト漫画のつのださんがコミックに仕立てている。つのださんの”恐怖新聞”や”後ろの百太郎”は昔読んだし、小泉八雲/ラフカディオ・ハーンさんの妖かし・民間伝承話は昔から好きだ。安倍夜郎さんの代表作の”深夜食堂”は再読。もう30巻というのに驚くけど、そろそろドラマをやってくれないかな。末永裕樹さん原作・馬上鷹将さん作画の”あかね噺”は落語漫画。サンデーフリッカーズというラジオ番組で春風亭一之輔のお薦めという事で読みだした。ストーリーは父親の落語に魅せられた娘が噺家を目指して成長していくもので、主人公をつい応援してしまう。もう20巻かと驚きつつついにアニメ化かと感慨深い。