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カテゴリ:優待株について
8月優待銘柄には実力の高いところが多く、私はその「優待権利落ち」で大きく下がるものがあれば買い増ししようと思って、
机の上から鰹節が舞い降りてくるのを、香箱座りで行儀良く待つ猫のように(笑)
静かに上を向いて粘り強く待っていました。
具体的には3607クラウディア、3654ヒト・コミュニケーションズ、8127ヤマトインターナショナルの3銘柄を狙っており、本日までに全ての銘柄を予定通り買い増ししたのですが、中でも3654ヒト・コミュニケーションズの相対的な下落率が高かったこともあり、結果として主力参戦(PF7位)することとなりました。
3654ヒト・コミュニケーションズ(東2、8月優待)はビックカメラの人材派遣からスピンオフして独立した業務請負を主力とする会社です。現在の株価は885円、PBR1.03、株主持分比率は63.5%と良好、予想PER5.43、配当利回り5.0%(44円)、総合利回り6.1%(44+10=54円)で、優待は100株保有で1000円相当のUCギフトカードです。
ヒト・コミュニケーションズへの主力参戦の理由は以下の通りです。
1. 業績が安定しておりかつ成長力が高い。でもその割りに株価が安い。
主力とする「業務請負」は家電量販店の店頭で「ブロードバンドいかがですかー」とか、空港で「どうしてもこのカード作りませんかー」などの誰もが泣くほど嫌がる「ど根性営業」を「成果までコミコミ」で請け負うもので非常に厳しい業態だが、その分当然需要は多く、結果としてどのような環境下でも収益を上げ続けることが出来ている。
2. 2011年8月のジャスダックへの新規上場以来、好調な業績とは裏腹にほぼ一貫して下げ続けており、ホルダーは「枕を並べて仲良く息絶え絶えの危篤」状態で利益の乗っている投資家はほとんどいない状況である。
その一方で2012年7月には東証2部へのスピード昇格を果たし、同時に株主優待制度を新設するなど「東証1部昇格フラグ」の立った状態であり、「逆張り系優待族」的には「勝てる優待バリュー株シグナル」が同時にいくつも点灯した光り輝く状態である。
一方懸念材料としては以下の物があると考えています。
1. 8月17日に発表になった 7月月次 は対前年比で97.6%と失速しており、成長力が鈍化している可能性もある。
2. ヒト・コミュニケーションズはその高い成長力となかなか上がらない株価を評価されて、最近多くのバリュー株投資家の方のポートフォリオで見かけるようになっている。この厳しい日本株市場で現在生き残っているバリュー株投資家の方と言うのは、ほぼ例外なく人生の全てを株式投資に賭けているような精鋭揃いであり、パフォーマンスも日経平均などの死にかけのベンチマークに対しては当然大きくアウトパフォームしている場合が多い。
その意味ではこのヒト・コミュニケーションズも有望かもしれないが、別の観点から見るとバリュー株投資家の方に愛されている銘柄と言うのは、一旦決算発表でその期待を悪い意味で裏切ると、かつての2769ヴィレッジヴァンガードや6630ヤーマン等のように短期的には驚くほど過剰に売り込まれる場合も多くなっており、「外した場合のダメージが意外と深い」可能性もある。また、ヒト・コミュニケーションズは優待株ではあるもののその内容はやや弱く、業績悪化でピンチに陥った場合に伝家の宝刀の「優待エアバッグ」が十分には作動しない恐れもある。
さてさて、ヒト・コミュニケーションズの未来には実際には何が待っているのか? 業績推移に注意を払いながらのんびりじっくりゆったり見守って行きたいと考えています。
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Last updated
Sep 16, 2012 12:18:25 PM
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