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カテゴリ:株式投資全般
さて今日は久しぶりに人気シリーズの株式投資本オールタイムベストです。当シリーズは、足掛け5年の歳月を経て、ようやく目標としていた100位についに到達しました。今回は満を持して、「2010年代を代表する超名著」を紹介します。♪
さてここで少し脱線してまじめな話をすると、自分はコテコテのバリュー投資家であり、少し認めたくない感情もあるのですが、それでも「トレンドフォローが世界最強の投資法」であると思っています。 それは、トレンドフォロー戦略が他の投資法に較べて過去の長期的なパフォーマンスが圧倒的に優れているということもあるのですが、もう1つ、 「トレンドフォロワーは、トレンドのあるところでしか戦わない。」というのも大きな利点 だと思います。 例えば2020年3月現在では、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受けて世界中の株式市場が大暴落をしているわけですが、こういった状況下では「新高値ブレイク」をする銘柄がほとんどないので、 トレンドフォロワーであれば自然に「見(けん)」を決め込む形になり、現金を枕にのんびりと高見の見物 ということになっていると思います。 更にアクティブなタイプのトレンドフォロワーであれば、市場の暴落に乗じて空売りを仕掛けていて、静かに過ごしてはいるけれども「ウハウハの大爆益」という方も実際に多くいらっしゃるだろうと思います。 つまり、 トレンドフォロー戦略は今の様な「市場の動乱期に強い、危機管理に優れた投資法」であり、総合的に見ると、世界最強の投資法であると認めざるを得ない と感じています。 実際、今の際限なくコロコロコロコロと急峻な坂道を下がり続けるコロナ相場で、「果敢に買い向かって砕け散り、既に虫の息の瀕死の重傷」状態に陥っているバリュー投資家が私自身を含めて大量に散見されますが、その一方でこの状況に胸を躍らせて楽しそうに観察していらっしゃる、無傷で超元気なトレンドフォロー投資家の方々もたくさんいます。(滝汗) ま、こんな話をすると、「じゃあ何でお前はバリュー投資なんかしているんだ。今すぐトレンドフォロー学派に趣旨替えすればいいじゃないか。」と思われるかもしれませんが、経験上投資家は自分の性格と哲学にフィットしたやり方をしないと長くは戦い続けられないので、自分は「あくまでバリュー投資家として、そこに可能な限りトレンドフォロー戦略の優れたところを取り入れながらハイブリッド戦略で戦っていこう。」と考えています。具体的にはそれが、 バリュー → モメンタム戦略 ですね。 、、、すいません、あまりにも前置きが長くなってしまいました。本文に戻ります。。。。。。 さて記念すべき株式投資本オールタイムベスト第100位は、 トレンドフォロー大全 (マイケル・W・コベル著、パンローリング社、2019年) です。株式投資本に関する名著が量産され「黄金期」とも言える充実したディケイド(10年間)となった2010年代ですが、その豊かな実りの期間の最後を飾る、決定打の最高の1冊ですね。 また本の発売時には、全986ページという衝撃の大ボリュームが、我々ジャンキー系の株クラスタの間で大きな話題になりました。(笑) なにしろ、 会社四季報とほとんどおんなじ分厚さ ですからね。(笑) さてこの本ですが、原題は トレンドフォローイング第5版 です。つまり、当ブログで以前に紹介した 規律とトレンドフォロー売買法(トレンドフォローイング 第1版) の改訂版となります。 ざっくりいうと、 規律とトレンドフォロー売買法は本書の第1部 にあたります。内容は一部アップデートされていますが、話の大筋は変わらないです。そして 本書オリジナルとなるのは、第2部 トレンドフォロワーとのインタビューと、第3部 トレンドフォローに関する研究論文 となります。 そのため今回の書評では、新たに追加された第2部と第3部だけをコンパクトに見ていくことにします。第1部に関しては、以前の 規律とトレンドフォロー売買法 の書評を下に貼っておきますので、未読の方は先にこちらをご覧ください。 またこれはちょっと秘密ですが、今回の新著ではコベルの気合が入り過ぎていて、追記が多くて今回の第5版は第1版よりゴテゴテしており、やや読みにくくて内容が散漫になっている感じもします。なので、第1部に関しては旧著の規律とトレンドフォロー売買法の方がトータルで見ると少し上かもしれないですね。 1. 総論 2. トレンドフォローこそが投資の聖杯 3. トレンドフォローがうまく行く理由 お勧め 4. トレンドフォローはバイ・アンド・ホールド戦略に勝つ 5. ジョン・ヘンリー 6. エド・スィコータ 7. ホームラン 8. ナンピンするのは気分が悪くならないとおかしい 9. 強気なのに買っていないのは非論理的 10. 勝ちトレードをいつ手仕舞うのか? お勧め それでは次回からは、この2010年代を代表する超大作の第2部以降を見ていきましょう。(続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 20, 2020 11:06:34 AM
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