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カテゴリ:株式投資全般
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第107位は、
ザ・トレーディング (アレキサンダー・エルダー著、FPO、2019年) です。 本書は、2000年8月にパンローリングから刊行された世界的ベストセラーの「投資苑」を大幅に加筆・改訂し、更に新たな章が追加された完全新訳本です。 旧投資苑は題名通りに網羅的・百科事典的な一冊で、それはそれで信頼感があってとても良い一冊でしたが、今回は 旧書から20年の年月を経て、エルダー博士が「時の試練を超え、信頼するに足る」と考えた手法だけを残し、ぜい肉をそぎ落とした、より無駄のない構成 となっています。また チャート図表がカラー化されておりとても読みやすくなっていることも長所 です。 さて著者のアレキサンダー・エルダー博士はレニングラード生まれで16歳の若さで医学部に入学し、船医として働いていた23歳の時にアメリカへ政治亡命した精神分析医×世界的なプロトレーダーです。博士にはたくさんの著作がありますが、 誰もが彼の代表作と認めるのが旧投資苑 です。今回紹介するのはその最新アップグレード版なので、内容が悪いはずはないですね。 最初に本書の総評をしておくと、全509ページを通して極めてクオリティの高い「オール4.5」くらいの洗練された一冊です。例えて言うと、名著 デイトレード と マーケットのテクニカル分析 を足してちょうど2で割ったような本です。 長年マーケットを生き抜いてきたエルダー博士が、「切れ味を失わなかった武器、錆びつかなかった刃物」だけを自らの血を流しながら素手で調べ直して、それらの手法の有効性を淡々と語るという構成で、マーケットの残酷さ・恐ろしさがページ越しに伝わってくる、読んでいて背筋が寒くなる場面がたくさんある、ちょっと怖いくらいの「超リアル」な1冊です。 「ウワッ、マーケットってそんなところだったのか。! 今まで知らなかった。地雷を踏むところだった。アブねえ。この本を読んでよかった。」という、「一度読んだら二度と忘れられない。」真に役立つ知識と教訓がたくさん手に入ります。心にグサグサ刺さります。 私はこれまでこのシリーズで多くの本を紹介してきましたし、それらの全てが名著ですが、その中でも今回の「ザ・トレーディング」は、「本物中の本物」です。もしも未読の方がいたら、リアルガチで今すぐに街で一番大きな本屋さんに猛ダッシュして買った方がいいです。一回読んで、その後本棚に置いておけば途轍もなく役に立ちます。 それでは次回からはベストオブベストの大トロのところだけを一緒にコンパクトに見ていくことと致しましょう。本当に、凄いですよ。♪(続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 23, 2020 08:43:53 AM
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