さて今日は株式投資本オールタイムベスト148位
黄金の掟(ジョン・ボイク著、パンローリング、2009年)
の第9弾です。
今日は、第6章 偉大なトレーダーの戦略 から。

5人は、自分のトレードについて沈黙を守った。リバモアとダーバスは複数のブローカーを使ってまで、自分の行動を読まれないようにしたと語っている。
ローブは自分のトレードについて完全に口を閉ざしており、自著のなかでも個別的なトレードに触れていない。
オニールは、毎日発行するIBDのなかで銘柄推奨は避けており、自分の現在のポジションも明かさない。

はい、「沈黙は金」ということですね。
私も「現在の自分のポジションを明かさない」ことの大切さを重々認識しており、そのためこのブログでも具体的な日々の売買や最新のポートフォリオの状況及び投資成績に関して、今は一切言及しないようにしています。
これの何が大切かと言うと、「今のポジションをペラペラしゃべると自分自身を強く縛ることになるし、更に自己矛盾に陥って頭がコンフューズするから。」です。またこれは自分の25年間の市場での観察結果ですが、S級・超A級の投資家は「トレード内容に関してはほぼ全員非常に寡黙」です。
ちなみにこの視点に関してはバリュー投資家の ガイ・スピア が以前に見事に表現しているので引用してみます。
私は何年もかかって、自分が保有する株について公共の場で話すべきではないということに気づいた。理由は、ほかの投資家に最高のアイデアを盗まれるからではない。
本当に問題なのは、自分が混乱するからである。公共の場で一回でも発言してしまうと、そのことと自分を切り離しておくのが心理的に難しくなる。 状況が変わったときに自由に売るためには、発言しない方がよい。
簡単に避けることができるのに、わざわざ頭痛の種をまく必要はない。ほとんどの個人投資家にとっても、現在の投資先についての話は合理的な行動を難しくするだけなので、語らないメリットはあると思う。みんなの評価を心配しなくてよいのは非常に気が楽だ。
私は、投資家として「沈黙の大切さ」を学ぶことによって明らかに行動の自由度が広がりました。またそれ以上に精神的に非常に楽になりました。なので「お口チャック」の効用は本当に極めて大きいと思いますね。(続く)