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Oct 19, 2025
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カテゴリ:株式投資コラム
​​ X(旧ツイッター)や各投資家のブログでよくある言説として、「投資で○○億円稼いだら、後は10年物の米国債や大型の高配当株のような安全な投資対象に資産を振り替えておけば、毎年4~5%の金利収入が入って来るので人生上がり。どうしてみんなやらないの?」と言うものがあります。○○億円の部分は以前は○億円くらいだったのですが、この数年の日本の激しいインフレで基準価格が上昇しているようです。





 さて果たしてこの言説は本当なのでしょうか?





 私は「明白に間違っている」と以前から考えています。




 
​​​​ その 第一の理由は、投資の世界で「安全な資産」と言うものは元々存在しないから です。米国債に代表される債券は表面利回りが魅力的に見えても、インフレによって実質利回りが0近辺や最悪の場合にはマイナスに下がることが良くあります。歴史がそれを証明しています。​ちなみに、投資業界で尊敬を集める研究者・評論家であるピーター・バーンスタインは、 「ポートフォリオの中に、債券の居場所はない」​ という名言を吐いています。​​​



​ また大型の高配当株は一般的に言って「よぼよぼのおじいちゃんみたいな成熟企業」が多く、もう成長することが出来ないので代わりに貴重な現金を配当として配っているわけです。配当性向が高い銘柄も多く、どこかで調子が悪くなると減配や無配に転落することもあります。元々高配当にしか魅力がなかった企業の場合、株価には悲惨なダメージを与えることとなります。つまり、米国債や高配当株は別に安全な投資対象では全くなく、どこにも保証はないのです。 投資の世界では「安全は高くつく」 んですね。








​​ 第二の理由は、こちらの方がより大切と思っているのですが、投資家の精神的な健康に非常に悪影響があるから です。守りに入った投資をするとどうしてもパフォーマンスが落ちます。ベンチマークに対して負けている、自分のポートフォリオは守勢に立っていて ​「もう成長することが出来ないという感覚が永続する」​ ことになります。​​



​ 自分はこれが「一番危ない」と考えています。投資家の心の健やかさや適切な冒険心を奪ってしまう魔物だからです。実際、「もう上がった」と自称されている投資家の方々を観察していると、鬱っぽくなっている場合がよくあります。自分の資産が増えなかったり更には実質的に目減りしていくなんて事態はみんな避けたいのです。一言でいえば 「お金が減るのは誰だって嫌」 ということです。​







 
​ つまり、「○○億円稼いだら人生上がり」と言う言説はいわゆる「死者の論理」 であるということです。届いていない方から見れば魅力的に見えるかもしれないですが、実際そこに辿り着いてみれば「夢の桃源郷に入ってみたら、実際には目力を失った生きる屍みたいなゾンビだらけの荒廃した都市」だったということです。だから、そんなやり方には何の魅力もない、それでは生きている価値を自分の中に1つも見出せない、ということなんですね。



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Last updated  Oct 19, 2025 09:50:56 AM
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