悲願のリベンジなるか?―魔婆斗VS天頂の囲碁2【最終譜】
まさかの幕切れ予想だにしない僥倖がやはりあった…。白32のアテが、天頂まさかの敗着となった。34にツガせてから33と大きく取りこもうとしたのだろうが、そうは問屋がおろさない。黒33と、こんなところをひっぱり出しては大利、一挙に逆転である。 <参考図1>白32では、図の1とがっちり三子を取っておけば白に残ったのではないか。あと大きいヨセは黒Aぐらい…。黒、コミは出せそうにない。白34と一子抜いても、黒35でコウにならない。ソフトらしからぬ手拍子とも思える白32が、天頂痛恨の一手となった。あとは手堅い収束あるのみ。黒39切り以下45まで、がっちり連絡。白46に黒47、白48と意地の張りあいから、ちょっとした波乱が生じる。白は50のノゾキを決めて意地を通してから52に戻ったが、黒53に白54が頑張りすぎ。黒55から57と、魔婆斗得意の必殺・俗筋攻撃がさく裂!61まで、ダメヅマリの白三子は連れもどせない。これで勝負あった。 <参考図2>白54では、<参考図2>の1と、普通にツイでおけばまだヨセ勝負だった。もっとも、こうなるとAが残っているのが大きいが…。白62は不要だろう。白64も66の上の方がまだしもではないか。白74もただのダメでしかない。黒75が最後の決め手となった。77で白投了。ついに念願の対天頂2初勝利!序盤はわりとうまく打てたと思うが、石の方向のおかしさをとがめられ、中盤からじわじわと追いあげられ、気がついたら敗勢におちいっていた。左下の勝負手が奏功したのは、なかば僥倖だった。いや、天頂が正しく、魔婆斗の読みがたりないだけなのかもしれない…。最後はまさかの幕切れとなったが、前作にはないこうしたじっくりとした追い込みが、「2」の持ち味なのかもしれない。