麻雀ゲーム(アプリ)について
携帯アプリはあまりやらないが、暇つぶしにはDSやGBよりも手軽で便利である。ただ、どうしてもお金を出してまで…という気持ちが強く、DLしたのは無料のものだけである。そこまでしてやるなら、ゲーム機でちゃんとしたものを、とどうしても思ってしまう。いろいろ試した中で、一番気に入っているのが、2人麻雀(体験版)である。気に入っている理由は、1.なんと言っても手軽であること。 これは最大のポイントである。熱中しすぎるものはいけない。手軽にできて、いざとなればすぐやめられるのが大事だ。途中で中断されようが、電池が切れようが、あまり気にならない。これは暇つぶしゲームの必須条件ではないか。2.役満ができやすい。 このゲーム、じつは結構容易に役満ができるのである。もちろん、毎回のようにできるわけではない。しかし、実戦と比べた場合はもちろん、通常の麻雀ゲームと比べても、はるかにできやすい。少なくとも、リセットを繰り返してでも狙う価値がある。一方、不満な点も多々ある。それは…1.役の数え方がおかしい。これは最大の欠点だろう。主なものを列挙すると…(1)対々和が、食い下がり1飜となる。 これは最も違和感が強い。大体、この役で面前テンパイだったら、三暗刻だろう…。(2)字一色七対子はただの七対子になる。 これは本当にムカつく。本来48000点の手が(体験版は東1局、こちらの親のみで終了)、たったの2400点になる。(3)一通・三色は事実上存在しない。 少なくともこちらがこれらの役をアガっても、役としてカウントされない。初めは、喰い一通が食い下がり1飜でなく役なしになってしまうだけかと思ったが、面前でも役としてカウントされなかった。また、三色も全く無視。さらに一盃口も無効である。なお、CPU側がアガった時は、しっかり役に数えられる。ただし面前の時しか確認されていない。もっとも、CPUは喰いをやらないようであるが…。2.アガリを1回でも見逃すとアガリ放棄になる。 テンパイ時に、安目のアタリ牌が出た場合、高目を狙って見逃すと、「アガリ」を表示する番号が暗くなる。そして、いざ高めの待ち牌が出て、その番号を押しても、何も反応しない。大三元をアガるのが困難な最大の理由が、ここにある。3.チーをすると、時々多牌になる。 とくにチーの組み合わせ決定や、その後の打牌に時間がかかったときになりやすい。強制的にありえないことをさせられてしまうのである。4.流局時、国士無双でテンパイしていたもノーテン扱いになる。 べつにアガれなければどっちでも同じだが、ちょっとムカつく。5.5枚目の牌がある。 時々、場に4枚出ている(ドラ表示牌を含む)牌が、カンをした場合のドラ表示牌になることがある。じつに興醒めである。とまあ、こんな具合である。その他にもさまざまな不具合があり、これは欠陥でもあるのだが、逆用してズルもできるのであえて不満な点とはしない。なお、この手のゲームの例によって、CPUは恐ろしくタコな打ち方をし、かつ驚異的な鬼ヅモである。カンチャンシャボを一発でツモるなど、朝飯前である。で、このゲームの基本戦略だが、1.ひたすら役満をめざせ。 このゲームで勝ち負けにこだわるなど、愚の骨頂である。役満をアガらなければ楽しくない。まあどうしても役満狙いの手が来ないときや、役満狙いが崩れた場合に、次善の策として満貫級の手を狙うこともあるが。したがって、最重要戦略は…、2.即リの一手 「即リー」ではない。即リセット、略して「即リ」である。これは、どうしようもないクズ手や、メンタンピン系の軽い手などが配牌できた場合は、即座にリセット(携帯では「リトライ」と言っているみたいだが)すべきだということだ。 人さま相手ではないので、気に入らない手がきたときまで、真面目に付き合う必要はさらさらないのである。人生は有限、与えられた時間は短いのだ。わざわざ携帯アプリで、ストレスのもとを作ることもないだろう。 配牌だけが即リのタイミングではない。たとえば配牌で白と発がトイツで中が1枚あれば、誰だって大三元を狙うだろうが、このアプリではこうした場合、CPUは十中八九、中のトイツ落としをする。中がなかなか出てこないときは、アンコだと思ってよい。こんな時に小三元さらにホンイツなど、目標を下げて続けてもしようがない。さっさと次の局にむかうべきである。3.一鳴きの一手 このゲームは、二人麻雀なので、大きい手が簡単にできそうに思えるが、ツモの数が少なく、全体の約四分の1は、眠ったまま終わる牌である。つまり、各牌平均3枚しか場に登場しない。つまり、役牌などをトイツで持っていて、極力面前で行こうとして河に出た1枚目を見逃す、いわゆる「二鳴き」は、このゲームでは成立しない。2回目の待ち牌はないものと思え、がこのゲームの鉄則である。したがって、鳴くなら早めに、いや、常に鳴く一手、よほど四暗刻狙いが有力な場合以外は、面前にこだわるべきではないのだ。4.大三元より四喜和 このゲームのCPUは、打牌の優先順位として、まず三元牌、ついで四喜牌…という特徴がある。とにかく躍起になって三元牌を根絶やしにしようとするのだ。配牌で字牌が多いとき、どちらで行こうか迷うときがある。普通に考えれば、大三元狙いの方が簡単であるが、このゲームではまったく逆である。敵が三元牌の根絶に汲々としている間に、じっくりと四風牌を集め、間隙を縫うようにして四喜和を狙うのが意外に有力である。 ただし、言うまでもなく、最もアガりやすい役満は字一色である。5.国士狙いは字牌より老頭牌優先 一般的に面前よりも鳴き戦法で行った方が得な場合が多いが、四暗刻とならんで、国士無双も面前でしかできない例外的な手である。だが、このゲーム、ツモはまず期待できない。こちらが捨てた牌や集めていないものばかり来るようにプログラミングされているとしか思えないほどである。そこで、配牌でどれだけ材料がそろっていれば国士を狙うか、の判断の分かれ目が問題となるが、この場合、字牌より老頭牌を重視すべきである。というのは、字牌はけっこう1枚づつならなんとかひけるが、老頭牌はなかなかひけないからである。配牌で国士五向聴だったとしても、必要老頭牌の目安は、大体2枚、せいぜい3枚である。4枚以上ひくことは不可能に近い。字牌がすべてそろっていると狙いたくなるが、このゲームでは無理である。老頭牌が6種中5種もそろっていれば、字牌ならなんとかなるものである。6.カンでだませ 正確には暗カンである。暗カンした場合のカンツは、どうも手牌から除外されてしまうようである。というのは、一色手くずれの時にものを言ってくる。つまり、カンツを除いた手牌だけで、役の判断をしてしまうのである。最初に気づいたのは、字牌をアンカンしてホンイツをアガった時にチンイツ扱いとなったこと。これを応用すれば、ワンズをアンカンしてソウズのホンイツ(チンイツ)とか、中張牌をアンカンして字一色とかもできるのではないか。 バグ逆用の裏技である。<最後に> 役満では、最高でトリプル(字一色・四喜和・四暗刻)をアガったことがある。もっともよくできるのが字一色、ついで四喜和で、後者ができるときは字一色もダブることが多い。大三元は、三元牌がそろわないうちにテンパイすると、安目が出た瞬間に芽が摘まれることになるので、とにかく遠回りしなければならないのがきつい。変り種では緑一色がある。これは発なしでもOKのようだ。 天和は、このアプリのアルゴリズムから言って(平均九シャンテンぐらいの配牌となるよう組まれている!)不可能だが、四カンツはぜひ狙いたい。一度だけ、テンパイまで行った。役の解説で「四カン」とあったので、カンを4回すればアガったことになる(実際の麻雀でもそのように誤解している人もいるそうだ)のかと思ったが、そうはいかなかった。惜しかった。役満ではないが三カンツならアガった。 とにかく、実際の麻雀ではおよそ狙おうという気にならないような役でも自在に狙えて、気に入らなかったら相手に気を使うこともなく即リセットできる。じつに素晴しいゲームだと思うが、上に述べたように致命的な欠陥があり、有料版を買おうという気にはならない。 じつはメーカーに問い合わせをしたのだが、すべて容量の制限による「仕様です」との回答だった。出たあ、「仕様です」攻撃ィィィ!メーカーさん、ホントこれ多いのよね…ある意味しかたがないのかな、とも思うが、やはり「これ作った人、麻雀知ってるのかな?」と思わざるを得ない。とくに対々和の食い下がり1飜というルールは、後にも先にもここでしか見たことがないがいかがなものであろうか。