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三日月の夜にはミルクティーを

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2008.02.09
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カテゴリ:中学生のころ
一気に年齢が下がってしまいますが、中学生のころのお話。
寒い季節になると、いつも必ず思い出してしまう、悲しい話があります。
悲しい…というより空しい…というか、どうしてあの時あんなことをしてしまったのだろう…みたいな。

あれは忘れもしない中3の時、「校内マラソン大会」での出来事。
1学年6クラス、一斉に行われるマラソン大会。
男子女子共、体育系の部活動をしていた人には、何位以内にはいるように…というノルマが課せられておりました。

当時私は美術部に所属していて、毎日脳が溶けそうな油絵の具の溶剤の臭いの中で、油絵を描く生活。
マラソン大会などには、無縁でございます。
なので順位などどうでもいい……はずなのですが、ところがどっこい、わたくし意外に走るのだけは速いんですのよ。

えっ、逃げ足?……いえいえ、そりゃあもう逃げ足も速いですけど…。
そういう話ではなく、マラソン大会です。

中学生活最後のマラソン。その日はいつにも増して、快調に走っておりました。
へばってきている方々を、抜いて抜いて追い抜いて。

驚くほど順位を上げていい気になっていた、そのとき。
あの声が聞こえてしまったのです。

「だ、誰か。」
「ん?」

よくよく見ると、隣のクラスの方。
友人とまではいきませんが、まんざら知らない仲でもありません。
具合でも悪いのかと思って、近づいてみると…。

「誰か、誰か、私と一緒に走って。」
「はい?」
「く、苦しい。一緒に走って。」

誰に言うでもなく、もちろん私に言うでもなく、来る人来る人に声を掛けている様子。
ところが体育系の部活動をされてた皆さんは、ノルマが掛けられているので、それどころではありません。

うーん、私はノルマがある訳でもないし…。
そう思ってしまった私は、スピードを落として、彼女のそばに。
声を掛けて大丈夫そうなら、またスピードを上げるつもりでもいました。

ところが…。
グイッ。
彼女に腕を掴まれてしまったのです。

「えっ。」
「一緒に走って、お願い。」
「え?…え、ええ。」

結局、彼女と並走することになってしまいました。
しばらく走って、あと50メートル程でゴールというとき。

そう、あの悲劇が…。
突然スピードを上げた彼女。
驚く私を残して、ひとりゴールへ。

「…?」

私はその後、耳を疑うような言葉を聞いてしまいました。
「よかったあ。20位に入れた。ギリギリだったあ。」

え?私には?私には何の言葉も…もしかしたら、ないのでしょうか。
がっかりしている私に、更に追い討ちをかける言葉が…。

「朦朧としてて誰か分からなかったけど、一緒に走ってもらえてよかったあ。」

しばらく立ち直れなかった、中学生の私なのでした。





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Last updated  2008.02.09 17:12:19
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