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カテゴリ:高校生のころ
高3の校内合唱コンクールでのこと。
ある日、学校帰りの本屋さんで、合唱コンクールの責任者になっている男の子に、声をかけられました。 聞けば、今日中に指揮者とピアノ伴奏者の名前を、学校に提出しなければいけなくて、困っているとのこと。 たまたま見かけた私がピアノを弾けると聞いたので、お願いしたいと言われ…。 「とりあえず名前を提出するだけだから。伴奏者が変更になれば、そう伝えるし。」 「はあ。構いませんが。」 「ありがとう。」 ところが数日後、伴奏者を決めるのに、ちょっとしたトラブルがあって。 私の他に、実はもうひとりピアノを弾ける女の子がいて…色々すったもんだあった末に、結局その子が伴奏者に…。 私は名前を借りるだけだと言われていたので、誰が正式な伴奏者になっても、それはそれで良かったのです。 が…その後、大変なことが…。 合唱コンクールまで、あと何日もない…というある日。 彼女が、左手の中指に包帯を巻いて学校へ。 「どうしたの、それ。」 「ちょっと怪我をしちゃって。」 「ピアノ大丈夫?」 「左手だから、問題ない。」 そう話していた女子パートの責任者。 いきなり、私のところへ来て、おっしゃいました。 「一応、練習しといて。」 「は?」 それを、彼女の目の前で言います? 困ってしまいました。 その日の夜。 彼女から電話が。 「ごめん。練習してこないで。」 「は、はあ。」 彼女の気持ち、なんとなく分かります。 初めから練習していく気なんて、さらさらなかった私。 彼女からそう言ってもらえて、内心ホッとしてました。 そして次の日。 女子責任者が私に。 「ねえ。練習してきた?」 「え…いえ、それが…。」 「してこなかったの?」 なんだか責められてるし。 そこで、伴奏者の彼女が言いました。 「あ、私が昨日電話で、練習してこなくていいって言った。」 「えっ…。」 見事に、まわりがシーンとなってしまいました。 でもまあ、当日頑張ればいいじゃない。 そう思っていた私。 甘かったですね。 当日、伴奏が途中で止まっちゃったんです。 おまけに場内アナウンスで、私の名前が伴奏者として流されるし…。 どうして、あんな事になっちゃったんでしょうね。 歯車がひとつ外れてしまうと、外れてないものまでがたがたと外れていく様子を、目の前で見てしまいました。 ああいう事は、二度と経験したくありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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