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カテゴリ:高校生のころ
高校生の頃。
3年生になる春、新任の体育の先生がいらっしゃいました。 まだ若い男の先生。 当時体育の先生は、武道の先生を含めて、男性が3人、女性が1人。 どの先生も既婚者で、少し年配の先生でした。 体育の先生といえば、生活指導も兼ねていて、生徒にとっては怖い存在。 特に我が母校は男子生徒に厳しかったので、彼らは体育の先生の前では、借りてきた猫のように大人しかったのです。 そこへ飛び込んできた若い先生。 待ってましたとばかりに生徒の餌食になることは、目に見えてわかっていました。 「○○、気に入らねえ。」 名前は呼び捨て。 言う事聞かない。 「おはようございます。」 あ、挨拶だけはするのね。 周りから見てると、じゃれてるようにしか見えないんですけど…。 ある日、その先生が結婚されるという噂が。 「どうもね、男子たち、何か企んでるみたいよ。」 「ふーん。…企んでるって、お祝いをするとか?」 「さあ…。」 そういえば事あるごとに、なにやらコソコソと。 しばらく経って、彼らの企みが、明るみになりました。 「車の後ろに、空き缶付けたらしいよ。」 「は?…空き缶?」 「そう。よく昔の外国映画の結婚式のシーンで出てくるでしょ。あれよ、あれ。」 「ええっ。」 本当なの? 受験間際だというのに、貴重な時間を潰して、空き缶を一個一個付けていたのでしょうか、彼らは。 先生、随分大切に思われていたのですね。 しかも彼らは、先生が車に乗るまで、しっかり見届けていたのだとか…。 そこまで、先生のことを思っていましたか…ふーん。 世の独身男性の教師の方々。 くれぐれも、男子高校生にはお気を付けになって。 あ、自分は車じゃないからと、今ホッとしたあなた。 あなたですよ、そう、あなた。 高校生の考えていることは、常識の範囲をはるかに超えておりましてよ。 明日、何があってもおかしくありません。 男子高校生は、若い男性の先生が、とっても好きなのです…多分。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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