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カテゴリ:中学生のころ
中学生の頃。
ある夏の日。 その日は、町内会主催の夏祭りの日でした。 例年、うちとは少し離れた空き地で行われていたのですが、その年はどういうわけか、我が家のまん前にあった空き地で行われることに。 今は駐車場になっているその場所。 当時はまだ何もない空き地で、子供たちの遊び場になっていました。 「えっ。今年はここで?」 「そうなのよ。向こうは幼稚園が建っちゃったでしょ。」 「ああ…そうだったね。」 人が集まるのを見てるのは、嫌いではありません。 なんとなく、嬉しかったりして…。 その日は朝から、準備の音で外は賑やか。 「トン、トン、トン。」 ステージを作る音も、私には心地いいリズムに。 そのうち今度は、音楽が鳴り始めました。 町内に夏祭りを知らせる音楽。 当然ボリュームも大きく。 「ん?」 しばらく聴いていた私。 なんだか、おかしい。 さっきから、同じ音楽が流れてるんだけど…。 そうなのです。 流れているのは、夏にふさわしいあの(どの?)音楽。 同じ曲を何度も繰り返して聴くのは、結構好きだけど、でも限度というものがねえ。 しかもスピーカーが高い位置に設置してあって、どう考えても、私の部屋の窓にまともに音があたってる。 まさか誰かの嫌がらせじゃないよね…と、思い当たることを思い浮かべてみたりして…。 いやいや、違う違う…違うでしょ。 これってもしかしたら、この曲しか準備してないとか…。 うそ…冗談じゃなくて? そう。 それは冗談でも何でもなくて、どうも本気だったようで。 結局その日は朝から晩まで、全く止まることなく、ある一曲だけを聴き続けることになってしまった私。 ううっ。 いまだに、その曲はちょっと…拒否らせていただきますわ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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