震災から1年
しばらく更新が滞っていました…^^;(いつものことですが)ついでにブログ名を変えてみました。これからは『星色本棚』でよろしくお願いします♪さて、最近何をしているかと言いますと、もっぱら就活、就活です。割と楽しくやっていますが、他のことができません><そんな中、今回久し振りに書き込んでみたのは、東日本大震災から1年ということで、思うところがあったからです。少し真面目に、エッセイ風に、書き綴ってみました。良かったら読んでみてください。 『東日本大震災から1年』 2011年3月11日。私は留学先のフランス、ボルドーにいた。渡仏から半年が経ち、自分のフランス語もそこそこ使い物になった頃。毎日が楽しく、日本に帰りたくないとさえ思っていた時期だった。 地震のことを知ったのは、朝起きて、インターネットで簡単にニュースをチェックしたときのことだった。「日本で少し大きな地震があったようだ」 当時の私はそれだけ確認すると、いつものように学校に出掛けていった。事の重大さを知ったのはそれからだ。日本人留学生を見ては、大丈夫か、大丈夫か、と繰り返す先生やクラスメイト。尋常ではない様子に不安になり、昼休みにもう一度ニュースをチェックした。そこで始めて、大津波や原発事故のことを知った。私の大学のある地域は、津波被害はなかったものの、全域で停電していた。 それからしばらくはパニックだった。メールやSNSを使って知り合いの安否確認を行うも、なかなか返事は返ってこない。 肩を並べて勉強していた日本の友人に、もう会えないかも知れないという不安。日本に帰れないのではないか、という恐怖。 辛うじて語学学校だけは休まずに行っていたが、勉強には全く身が入らない。帰宅後は寮に引き籠もり、インターネットで配信されていたニュースを流し続ける、という日々が続いた。 すっかり気落ちしていた私を助けてくれたのは、他大学から来ていた日本人留学生たちだった。私はそれまで、彼らとの付き合いをないがしろにしていたところがあった。留学に来ているのだから、日本語を話す友人など必要ないと思っていたからである。しかし、私が落ち込んで何もできないでいる間に、そんな彼らが募金活動の計画を立ててくれていたのだ。震災から1週間後には、フランス人学生を巻き込み、募金活動を行える体制ができていた。 それからは、私も無我夢中で募金活動に参加した。ただ集めるだけでなく、震災の被害を伝えるパネルを作ったり、千羽鶴を折ったり。 一致団結して作業に取り組む私たちの姿や、ニュースで報道されていた、配給を待つ人々の姿。そういったものを見て、フランス人や他国の留学生は、協調性を大切にする日本人の姿勢に驚いていた。この経験から私は、それまでの身勝手な自分の態度を恥じた。日本の良さを再発見し、自分自身も日本人であることを改めて自覚することになったのだ。側にいた友人たちの大切さにも、初めて気が付いた。 それから1年。帰国し、日本の大学生に戻った今、私は就活生である。震災前は、就職活動をせずにそのまま留学を続けることや、卒業後にフランスに戻って大学や専門学校に通う道も考えた。しかし、今強く思うのは、一刻も早くこの国のために、この国で働きたいということ。 そのために今は、大学、実家、東京をスーツで往復の毎日である。