夢先生の玉手箱-annex

2008/05/01(木)12:04

合格しても、行かない、という選択(2)

受験(42)

昨日の続き… Mちゃんは、W君とは別の大手進学教室に2年間通い、 御三家より少し下の□を第一志望校としていた。 合格判定テストの結果も上々、物怖じしない本番に強いタイプだったので、 私も内心、合格を確信していた。 ところが、まさかの不合格。 発表の翌日、私の教室に来たMちゃんは、 「先生、何で落ちちゃったのかなぁ」と 本人も納得がいかないのか、 いつもの明るい笑顔が見られず可哀想だった。 ところが、翌週、明るい顔で表れ、 「先生、私、合格した学校には行かないで  公立の中学で一生懸命勉強して□より偏差値のいい高校に行く!  英語もがんばるから。」 □は、高校からの募集はしていないので、 高校の偏差値は公表されていないのだが… 「それでこそ M。そうだね、高校受験には英語があるから、有利だね。」 この日からMちゃんの、負けるもんかパワーが炸裂! 近区の評判の高い公立中学に越境入学し 3年間、部活でも活躍し、成績も常に学年トップ3の位置をキープ。 結局、都立の上位校に推薦で合格し、 難関私立大学へと進学、弁護士を目指している。 今年も、第一志望以外の私立中学に合格しても 高校で再度その学校にチャレンジしたいと 合格している中学には行かなかった生徒がいる。 合格しても行かない、という生徒たちには、共通点がある。 それは、どうして、その学校に行きたいか、という しっかりとした意志を自分で持って受験に臨んでいる。 そして、その裏には、志望校選択の時期に、 どうしても行きたい学校でなければ、行かせない。 と、親御さんがはっきりと子供に伝えていることだ。 合格できる「行ける」学校選びではなく、 しっかり動機付けされた「学びたい」学校選びが 合格後の中だるみを産まない鍵なのかもしれないと思う。 高校受験、大学受験を経験することで、 大きく成長していく生徒達を見ていると 受験は、決してマイナス面だけではないと思う。 果たして、受験をしなくていい、という選択が 本当に子供にとってプラスの選択なのだろうか。 正しいか、間違っていたのか、 答えのない選択だからこそ難しい。 しかし、再チャレンジする機会がないわけではない。 子供の成長に応じて、柔軟に対応する道を示してあげる事も 親御さんにしか、できないことだと思う。

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