|
カテゴリ:幼児
日本へ帰る機中で読んだ週刊誌に 秋葉原の事件の犯人が特集で紹介されていた。 幼いときはよい子で、進学校である高校に進学してからおかしくなった。と 書かれていたが、私はとても信じることができない。 両親は、厳しく、教育熱心な親だったらしいが、 子供が幼い頃に道徳的判断や心情を育てるという事には 無関心だったのではないだろうか? その証拠に、犯人は、家庭内暴力をふるっていた。 道徳的判断や心情が育っていれば、 親に暴力をふるうことなどできないはずだ。 家庭内暴力や動物虐待などの非道徳的行為がエスカレートして 重大な犯罪を起こす例は、今までにもたくさんある。 残念ながら私の教室にも親によって道徳的判断力や心情が 親によって育てられていない子がいた。 ハローウィーンが近づくと、教室のロビーは、 さまざまなデコレーションで飾り付けられる。 昨年の10月、いつもは、その時間に教室にいることはないのだが、 たまたまその日は、ロビーのカウンターで教材を整理していたところ レッスンが終わって帰る4年生、Gに声をかけられた。 「先生、この蜘蛛の指輪、ひとつ貰ってもいい?」 「この飾りは、教室のもので、みんなが楽しむ為に置いてあるから、 あなたにだけあげるわけにはいかないな。」 するとその4年生と一緒にいたもう一人の4年生Tが Gに、こう言うのが聞こえた。 「こんなにたくさんあるんだから、黙ってひとつ取っちゃえば よかったんだよ。」 「ん?あなたは泥棒なの? 私の教室に泥棒はいらないから、辞めてくれない?」 きょとんとした顔をするT。 「聞こえた? 教室に泥棒を置いておくわけにはいかないから 辞めて、出ていって欲しいの。」 「えっ?」 「自分のではない物を無断で持っていくことは、盗みでしょ? 盗みをする人は、泥棒でしょ?犯罪者だよ。」 その後、しばらく話しをし、 2度とそのようなことを考えないという約束をして、 彼は、今も私の教室に通っている。 この件が彼の中で、数年後、彼に万引き行為を行わせない 足枷となってくれればと願っている。 以前もこのブログで書いたが、 善悪を判断する力は、日々の生活の中で親が育てていくものであり、 年齢が上がることで、勝手に身につくものでもない。 秋葉原の事件も、私たちに改めてそのことを教えてくれたような気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年06月22日 11時04分10秒
[幼児] カテゴリの最新記事
|