夢先生の玉手箱-annex

2008/12/10(水)14:45

皇后陛下御話 - 本を読むということ

英語以外の取り組み(41)

自宅の仕事部屋の大掃除をしていたら、 書類の束の間から「皇后陛下御話」という 小冊子を見つけた。 出雲大社へ出かけた折に買い求めた物で 国際児童図書評議会ニューデリー大会の 基調講演者として招きを受けた美智子様が 参加することができずNHK教育テレビで話され その原稿をいただいたものと後書きにあった。 タイトルは、 子供の本を通しての平和 -子共時代の読書の思い出- 筆者名は美智子と書かれている。 行間から愛やご自身の意志がひしひしと伝わってくる 素晴らしい文章である。 ご自身が子供時代に読まれた本について書かれた後 本を読むことについてこのように書かれ、 結ばれている。 本の中で人生の悲しみを知ることは、 人生に幾ばくかの厚みを加え、 他者への思いを深めますが、 本の中で、過去現在の作家の創作の喜びに触れることは、 読む者に生きる喜びを与え、 失意の時に生きようとする希望を取り戻させ、 再び飛翔する翼をととのえさせます。 悲しみの多いこの世を子供が生き続けるためには 悲しみに耐える心が養われると共に、 喜びを敏感に感じるとる心、 又、喜びに向かって延びようとする心が養われることが 大切だと思います。 そして最後にもう一つ、 本への感謝をこめてつけ加えます。 読書は、人生の全てが、決して単純でないことを教えてくれました。 私たちは、複雑さに耐えて生きていかなければならないということ。 人と人との関係においても。 国と国との関係においても 人の心に響く、魂のこもった言葉である。 英語でも日本語でも名作を何冊読もうと 何語の本を何冊読んだからと言って 本を読む喜びや楽しさが得られるわけではない。 大切なのは感性の芽を持って読むことではないだろうか。 全文は、こちらでもお読みいただけます。 皇后陛下第26回IBBYニューデリー大会基調講演

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