夢先生の玉手箱-annex

2011/02/10(木)19:24

宣伝に都合よく利用されそうなデータ- 文科省が発表した2009年度PISAの結果報告

教育(10)

明日からの三連休 初日の明日は、東京でも雪の予報 寒さと雪に滅法弱いビビリの私は、 家に籠ります。(笑) さて、昨日の夜中(笑)とあるブログを訪問していたら 2009年度のPISAの結果についてコメントしている日記があり まだ、よく読んでいないことに気がつき、文科省のサイトへ飛んだ。 国際学力調査 総合読解力の平均得点の順位は 1位 上海、2位 韓国、3位 フィンランド 8位 日本 17位アメリカ 情報へのアクセス、取り出しで日本 4位  アメリカ 25位 統合・解釈         日本 7位  アメリカ 22位 熟考・評価         日本 9位  アメリカ 10位 となっている どの項目でも1位は、上海、2位は韓国。 ちなみに数学的リテラシーと科学的リタラシーは 数学 1位 上海 2位 シンガポール 3位 香港 9位 日本 31位 アメリカ 科学 1位 上海 2位 フィンランド 3位 香港 5位 日本 23位 アメリカ 私と同じようになんで、中国ではなく上海?香港?と 思われた方もいらっしゃるだろうが まぁ、これはデータを得ることが目的の調査であり 競技ではないということで(笑) 私が着目したのは、習得度も二極分化しているという点。 PISAの読解力の習熟度は、レベル1b未満からレベル1b、レベル1a レベル2、レベル3、レベル4、レベル5、レベル6の8段階で表されるのだが、 日本の分布をみると、上位国の中で特出して 最低の1b未満と最高のレベル6にいる生徒の割合が多いという特徴がみられる。 総合読解力でも、日本はレベル1b未満が1.3、レベル1bが3.4、レベル6が1.9に対して 2位の韓国は、レベル1b未満が0.2、レベル1bが0.9、レベル6が1.0 3位のフィンランドは、レベル1b未満が0.2、レベル1bが1.5、レベル6が1.6 日本のように、レベル1とレベル6の値が大きい国は、 オーストラリア(9位)で、レベル1b未満が1.0、レベル1bが3.3、レベル6が2.1 7位のニュージーランドもほぼ同じような感じだ。(レベル6が2.9とトップ) 7段階で表される科学的、数学的リタラシーの習熟度では、 もっと差は大きくなる。 文科省では、これらのデータをもとに PISA2009の課題を受けた今後の取組みを発表している。 上記のURLを参照してください。 そして、2009年度の生徒質問紙の中には、就学前教育機関での教育経験についての 質問もあり 幼稚園や保育所での教育歴については、日本の場合、ほとんどの生徒が 1 年より長く就 学前教育を受けていた。 また、就学前教育機関における生徒の教育歴別に総合読解力の 平均得点をみてみると、日本の場合、1 年より長く 就学前教育を受けた生徒の総合読解力 得点か?最も高い。 OECD 平均では、就学前教育を受けた期間の長い順に得点が高かった。 と報告書の中でまとめている。 この調査結果 PISAのテストでも就学前教育を受けた機関の長い順に 得点が高いという結果が出ていますから 幼児期の知育教育には意味があり、効果も高いのです。 と、仮説にすぎない「臨界期説」を持ち出して 宣伝に利用するように この調査結果も都合よく宣伝に利用されるやもしれない 前出の私が読んだブログの主はこのように書いていた この結果は、就学前教育をやるような幼稚園や保育園に通わせる 教育に熱心な親の子どもが 高い得点を取っていると見るべきで 就学前教育の成果が得点に反映されていると 結論づけるのは早計である。 その通りだと思う。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る