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カテゴリ:会計・仕事
金融庁がUFJ銀行に対して刑事告発に踏み切りました。
昨秋の金融庁検査の時に重要書類を隠すなどの検査妨害をしたためです。 UFJは債権が不良債権に認定されることを防ぐために、組織ぐるみで資料を隠蔽したようです。 日本経済の根幹をなすメガバンクでこのようなことが行われたわけですから、金融秩序を保つためにも厳しい処分は当然でしょう。 こういった銀行の債権評価の問題が世間的に表面化すると、監査法人の評価はどうなっていたんだという声が必ず聞こえてきます。 そもそも金融庁の検査と監査法人の会計監査では、評価対象の範囲が大きく異なります。 金融庁の検査はまさに精査といった形ですが、時間と人員に制約がある会計監査では試査という形で行われます。つまり、母集団からある程度のサンプルを検証し、そのサンプルの正確性が確かめられれば、その母集団全体は正しいと推測するアプローチを取るためです。 りそなの時はそのことが元で担当会計士が不慮の死を遂げました。 今回のUFJの件も、当事者は戦々恐々といった感じなのでしょうね。 ただ、公開企業として、決算に関する重要な資料を隠蔽したUFJの罪は重いです。 日ごろ貸出先の決算書をチェックして、あれこれうるさいことを言っている銀行が粉飾まがいのことをしていたのでは示しがまったくつきませんよね。 今後の告発の推移に注目しようと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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