「母のこと・128」
私の実家は大きな古い家だった。(父方)祖母が半分売ってしまった。それでも50坪(二階含め)ある。だが、きちんとした台所やトイレは無かった。売ったお金で改造しなかったのだ。不便な暮らしで育ったのだ。母はもっと辛かったと思う。小さくてもいいから、きちんとした家をプレゼントしよう。身体の弱い母が元気でいるうちに。そう思ったのは、私が25歳の時だった。幸い仕事は忙しく、私は特に欲しいモノもなかった。山岳会で知り合った人が銀行関係だった。金の事なら相談してくれ。その言葉に乗った。今と違って、日本中景気がいい。銀行は借り手を探していた。歯科医院勤めの私に、簡単に貸してくれた。利息は(今と比べるととても)高かったが、初めての借金をした。以後、借金は生涯の連れ合いになる・・・(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します)